沙羅双樹

沙羅双樹の画像・ジャケット写真
沙羅双樹 / 福永幸平
全体の平均評価点:
(5点満点)

23

  • DVD
ジャンル:

「沙羅双樹」 の解説・あらすじ・ストーリー

奈良の旧市街地で代々墨職人を受け継いできた麻生家は旧家に暮らす4人家族。ある熱い夏の日、麻生家の双子の兄弟、圭と俊は路地裏を駆け回り遊んでいた。ところがその最中、圭は突然姿を消してしまう。必死の捜索も虚しく圭が見つかることはなかった。5年後、17歳になった俊は美術部に在籍する高校生。幼なじみの夕とは互いに淡い気持ちを共有していた。夏場は作業のない墨職人の父は“バサラ祭”の準備に忙しく、母のお腹には新たな命が宿っていた。そして俊は、忘れることの出来ない兄・圭への想いをキャンバスに描き続けていた。

「沙羅双樹」 の作品情報

製作年: 2003年
製作国: 日本
原題: SHARA

「沙羅双樹」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

沙羅双樹 デラックス版の詳細

  • 旧作
収録時間: 字幕: 音声:
166分 1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
レイティング: 記番: レンタル開始日:
GNBR1017 2004年05月13日
在庫枚数 1位登録者: 2位登録者:
6枚 0人 0人

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ユーザーレビュー:23件

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彼女にとって映画とは自分の内面を映す鏡のようなもの。

投稿日:2006/08/17 レビュアー:JUCE

河瀬直美が撮る映画はセミドキュメンタリーなどと言われているが、これには彼女の育ってきた環境と経歴が大きく影響している。両親の離婚や祖母に育てられたこと。「につつまれて」や「かたつもり」など初期の短編映画はこのあたりの題材にしたドキュメンタリーだ。そしてこの映画でもそうだが彼女の台本にはカット割りが無い。従って撮影もシーンごとに撮影を組む香盤(スケジュール)ではなく話の流れに沿った順撮りになっている。これは素人を使った撮影なのでその方が感情移入しやすいだろうという配慮もあるだろうが、実は監督自身も香盤でシーンごとに撮るという撮影が出来ないのだと思う。
それは彼女の経歴から来るものだろう。もともと彼女は専門学校で映像を学び、その後制作プロダクションに勤務し制作進行を行うが、1年弱で辞めて専門学校に講師として戻っている。通常はこうした制作進行の時代に台本を読み香盤表を組み立てていく力を養っていくのだが、そうした経験が乏しい彼女にはそうした基盤が無いのだろう。
また映像に関しても知識が乏しい。映像にも文法があり、それを使えないと観客に違和感を与えてしまうのだが、彼女の場合には基本的なイマジナリーライン(対話軸)の使い方もおろそかだ。
というよりも、映像や音声、照明などに無頓着すぎる。
なまじカンヌでパルムドールを受賞してしまっただけにいまさらという部分もあるだろうが、今後の活躍のためにも映像の基本は学び直すべきだと思う。
感性的には素晴らしいものを持ち、同時にたくましさを持つ女性なので、どうか自分の世界にのみ固執するのでは無く視野を広げて貰いたいところだ。

この作品はほぼハンディ撮影か移動撮影そして長回しが多く、久しぶりに画面酔いしてしまった。脚本的にも甘いところが多い。正直なところ監督の奈良への愛情のみがクローズアップされ、その印象しか残らない。

今後は是非脱皮した彼女の作品が見たいものだ。

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日常的な営みの中に息を潜めているの非日常的な事ネタバレ

投稿日:2007/07/07 レビュアー:花ちゃん

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生と死、時間と空気の中での人間、難題の消化、様々なテーマがよぎります。
高校生の走る靴や下駄の音、奥まった木漏れ日の民家。
自然で、役者が今となりにいる人のように生活感、息づかいがありました。
いつもは大袈裟であまり好きでない生瀬の演技も、とつとつとしており父として書く墨書の言葉は味わいがあります。樋口可南子の女将が娘に出生の秘密を打ち明ける路地裏の風情などは距離、歩く時間長さなど、淡々と尾を引かないで好き。
もしかしたらとても日常的で平凡に見える人間の営みの中にもかなり非日常的な出来事が息を潜めて存在している、、、という様な感覚はおぼろげに感じました。

JUCEさんが「映像にも文法がある。」とおっしゃる言葉が見終わってよぎります。「映像の文法」を学ばず、理解も及ばない私ですが、知らずに観ていても、その存在と活用があるからこそ観るものを魅了しあるいは突き放し、心に残る物語を作り上げるのだと言う風に思いますし、それが映画の大きな魅力であると思います。

さて、本作にその文法が存在するのかしないのか、あるいは掟破りや確信犯的手段なのか私にはわかりません。
ただ、このような映画ではグサッと心に何か打ち込んで欲しいなと思って観ているので少々物足りなかったのは確か。
感情を煽る音楽も無く台詞の間が、表現は悪いが、正直かったるい感じもした。
風情よい流し素麺を何気なく食べ続け、満足感が足りないような、ここが、心に残る。という場所が無かったのが残念な気がする。

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「町」に語らせた見事な演出

投稿日:2006/03/16 レビュアー:吟遊旅人

 路地がそのまま家と家をつないでいるかのような、「外」が微妙に「内」と重なる古い奈良の町並み。迷路のように入り組んだ狭い道を小学生ぐらいの少年たちが駆ける。駆けて駆けてぐるぐると回るうちに一人が忽然といなくなる。「え? いなくなった?」「神隠し?」という大人のいぶかる声。
 
 という、このオープニングからいきなり惹きこまれた。古い町、ドキュメンタリータッチの映像と音、何が起きているのか観客にはなんの説明もない、思わせぶりな始まり。

 最近、「死と再生」を描いた映画が多いように思う。その中でも本作は不思議な味わいのある作品だ。ドキュメンタリータッチだからリアル感があるのだが、最初のケイの失踪シーンが不思議なのでファンタジーを見ているようでもあり、クネクネと入り組んだ奈良の古い町がまた懐かしさや懐の深さを感じさせてくれる。舞台がこの町であったところに大きな意味があるのだ。役者たちはほとんど芝居っ気がないのに、この路地の通りが隠喩に富んだ芝居を見せてくれる。

 全編ハンディ・カメラを使った長回し映像は少々見づらいものもあるのだが、樋口可南子以外は全然演技を感じさせない見事な演出は、わたし好みだ。もともと舞台役者のはずの生瀬勝久が全然演劇的でない芝居をしていたのも好印象。わたしって、こういうナチュラル系が好きなんだな、と改めて実感した。人はこうして死と誕生を繰り返して長い長いときを生きてきたのだと、奈良の古い町が語ってくれているようだ。しみじみしてしまう佳作。

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すごく、凄くいいネタバレ

投稿日:2006/01/06 レビュアー:parole

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すごくいい。もの凄くいい。一言で言うならドキュメンタリー調、別な言い方をするならヌーヴェル・ヴァーグにもにた生々しさと言うことになるのだろうが、ゴダールやヴェンダースをその名前くらいしか知らなかったというシネフィルとしての経験を持たない彼女の撮る画は、その味わいにおいてヌーヴェル・ヴァーグのそれとは明らかに一線を画した全く独自なものだ。史上最年少(28歳)でカンヌのカメラドール(監督賞)を「萌の朱雀」で受賞したのも充分に頷ける力量と独自性だ(ちなみにこの年今村昌平が「うなぎ」でパルムドールを受賞したため、河瀬直美のことは余り話題には上らなかったようだ)。
手持ちカメラ、長廻しを大原則とし(例外は恐らく1カットしかない)、粒子が見えるほどの粗いフィルム(現像)の効果とも相俟って、一見スタイル/意匠の作家とも感じられるのだが、自分や自分を取り巻くものを執拗に撮ることから映画を始めた彼女にとってはそれは意匠というような取り外し可能な道具ではなく、止むに止まれぬ必然がもたらした抜き差しならぬものなのだと思う。そこには(物語を)語ることと撮ることとが一体となった映画のある種の理想の姿がある。クライマックスの一つであるバサラ祭りのシーンにおいて、それが物語や主題とは直接的な連関を持たないにもかかわらず相当な時間が割かれ、そのピークで人影を辿ることしかできないほどの強さで放水される中で踊り狂う主人公達を見た時には流れ出る涙を抑えることができなかった。
素人や映画初出演の人物が中心で演技をしない自然さで構成された映画なのだが、樋口可南子の演技臭さが例によって浮きまくっていた。恐らく樋口可南子はうまい女優ということができるのだろうが、そのうまさ故に逆に周囲から浮かび上がってしまい空々しさが全面に出てしまう。「沙羅双樹」は良い失敗は沢山ある映画だと思うけれど、後味の悪さを感じるような唯一の悪い失敗は樋口可南子の演技と、彼女を起用したことだけだろう。独自の素晴らしい映画であるだけに画竜点睛を欠いた感が否めなかった。

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河瀬映画

投稿日:2004/05/23 レビュアー:guiyh

これが、実際河瀬直美オリジナルなのかは、自分にはわかりませんが、ドキュメントのおいしいところをストーリー映画に持ち込もうとして、ちゃんと成功していることに本当に感心する。これが世界が認める河瀬映画なんだと思える。ただ単純にびっくりしたり、泣きたかったりする層にはあまりウケないかもしれないけれど。
本編だけで十分に満足できるDVDだが、実は60分以上におよぶメーキングが本編に負けないくらい(方向性はまったく異なるけれど)興味深い。特に、このメーキングのテーマであると思われる(おいおい監督押しのけてメインに来るなよという感じの)俊役の福永幸平君の、その「幸平」という名の通りの男のシンプルさが面白いのだけれど、いとおしい。きっと、多くの男性たちは彼を観て同じ気持ちになるだろう。逆に、女性たちにはどうだろうか、夕こと兵頭祐香も含めて、ちょっとひいてしまうんじゃないかという気がするけど、そこがまた切なくていいなぁと思ってしまう。この作品に限っては何が何でもメーキングを見なくちゃだめ(っていうか、ひとつの作品だね)。

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