荒野の１ドル銀貨

口笛を主体としたあの名テーマ曲がしびれるんですよ。今見るとそうでもないんですが、昔はこれでジェンマにあこがれました。

ジュリアノ　ジェンマが懐かしくてレンタルしてみました。
この映画ではモンゴメリー　ウッドのクレジットで出ています。
ストーリーは南北戦争も終わり、南軍の敗残将校だった主人公ゲイリーが新天地を求めて西部へ向かう。
たどり着いた町ではあこぎな金融業を営むピータークロスが牛耳っていた・・・
ということでこのあこぎな金融業のボスをやっつけるという分かりやすいストーリーではっきり言って普通の作品。
でもこの映画が大ヒットをとばしたのは、やはりジェンマがカッコよかったからでしょう。
最初はヒゲづらだったのが、死に損なってからすっきりヒゲを剃って男前になります。

ジェンマの持ち味はスピード感のあるアクション。
でも今のアクション度からいうと少し物足りないかも。
マカロニウエスタンのジェンマを楽しむには良いのではないでしょうか。

ジェンマのマカロニ進出第１弾「夕陽の用心棒」は本作より面白いくらいだが、なぜか日本ではお蔵入りし、この第２弾で一気にブレイクした。実質的にジェンマの代表作と言われ、マカロニを語ると必ず引き合いに出される一編……なんだけど、言われるほど面白くはない、と俺は思う。理由は簡単でカルヴィン・Ｊ・パジェット監督がヘボだから。展開ももっさりしているし、なによりジェンマの最大の魅力であるアクロバチックなアクションがほとんど活かされていない。この人は他にも何本か撮っているが、レオーネやコルブッチはもとより、ミケーレ・ルーポやトニノ・バレリと比べてもかなり落ちるよ。最大の見どころは、最初むさいヒゲ面だったジェンマが途中でさっぱりといい男に変身するところと、１ドル銀貨や銃身を短く切ったコルトなど小道具の使い方。…にしても、ちょっとセコイ。撮影期間は１ヶ月弱だったとか。ま、相変わらず音楽はいいけど。ちなみに、この主題歌は大ヒットした（オープニングはインストゥルメンタル）。

おそらくジェンマの魅力が最大に活かされたのはマカロニ以前の初主演作「タイタンの逆襲」じゃないでしょうか。この作品では得意のトンボ返りや１０数メートルの断崖絶壁ジャンプを決めて、一部で（ま、ホントの一部だけど）注目された。その後数年は鳴かず飛ばずでマカロニで一旗上げるまで数年かかったけど、やっぱりあの作品以上にジェンマ君が輝いた作品はついぞ出てこなかったなあ。ファンの人にはホント<(_ _)>だけど、本作はイマイチですね、やっぱり。

ちなみに、たぶん後日取り上げると思いますが「続・荒野の１ドル…」は本作とは全く無関係。スタッフ・キャストの顔ぶれを見る限り、むしろ「夕陽の用心棒」の姉妹編的な内容。俺はこっちの２作の方を本作よりお薦めしたい。

ま、いずれにせよジェンマ主演作が帰ってきたことはご同慶の至り。「南から来た用心棒」とか「さいはての用心棒」も頼むよ〜(^_^)

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

　中学生のころテレビで見ていらいです。ジュリアーノジェンマはこれで私たち世代のヒーローの一人になったと思います。映画雑誌でも、人気ランキングは上位にいたと思います。
　主題曲もよかったし、何しろマカロニウエスタンというジャンルが当時は自分にとってとても新鮮だったと思います。
　今回見たのはテレビですが、懐かしく昔を思いだしました。映画が面白いとか、そういうこととは別に、自分が昔見たときの気持ちを思い出したりすることができる映画というのは、何だかいいなと思います。それはマックイーンの映画だったり、ブロンソンの映画だったりします。
　青春映画で「ジェレミー」なんかは、「卒業」と同時にみた映画でこちらの方が印象にのこっていたりします。なんだか大事な映画で、もう一度見たいけれど、なかなか見ることができないという、そんな映画ってありますね。この映画もそういうものの一つなんですね。

「荒野の用心棒」との接点。

死んだ？男が復活する。
敵の中に潜入する。
半殺しに合う。
主題歌が有名。

だけど、監督・ＢＧＭの差が歴然。

圧倒的に「荒野の用心棒」の方が面白い。

役者はどうか？そちらはお好みにおまかせします。