ＴＡＭＡＬＡ２０１０　ａ　ｐｕｎｋ　ｃａｔ　ｉｎ　ｓｐａｃｅ

ひとこと断っておくと、この映画には「愛」が入ってません。まるっきり。可愛らしいキャラクターにつられて期待して観ると、えらいめにあいますよ。でもそれはパンク・キャットということなので、おそらく意図的なことなのでしょう。'70年代後半のパンクムーブメントの中心的バンド、セックスピストルズが「愛」など決して歌わなかったように。…でもね、あの時代はまだ「愛の否定」など、固定化された概念を破壊することが可能だったし、そのことに意味も価値もあった。
けれどパンクそれ自体が一定の地位を築いて固まってしまった今では、そんなもんただのファッションでしかない。この監督、それがわかってるのかどうなのか、この映画の中での「愛の否定」も「暴力」も「破壊」も「創造」も、みんなファッション。上っ面をすべるだけでまるで実感が伴わない。観終わった後、無力感だけが残ります。
はっきりいって、たいへんつまんない作品です。こんなことなら「愛」のひとつもいれときゃよかったのに、と思う。
でもイラストとしての完成度は高いので「オシャレでポップな動くイラスト集」としての価値ならあるかも。というか、それ以上ほんとうになにもない作品。

公開時に入場料割引のために招き猫を準備したにもかかわらず、仕事でいけなくなった映画。今回、予備知識さっぱりで見たら、訳わかんないファッキンフィルムであった。前半は寝ないようにするのがきつかった。見るときには、予告とかちゃんと見た方がいいかも。
パンク・キャットと言う割には、映像や音楽は普通。でも、絵はきれい。早回しでストーリー無視でぐりぐり見ると楽しいかも。グラフィックだからか、左右対称の構図が非常に多くて妙な違和感あるけど。
ストーリーとか適当だし、もっと短くて、ポップな進行の方がいいかな。「ぶっ殺す」とか「ファッキンな〜」とか英語字幕も、汚い言葉を覚えるのによし。
ともかく普通の映画のつもりで借りてはいけない。

理解できません。
こんなもん，レンタルに出すな！

なかよしのおともだちが、珍しくよかった映画とゆってて、ずううっと見なきゃって思ってて、やっと手に取りました。
はじめは入って行けなかったけど、にんげんのおかあさんが出てきたところから入れた。絵も、おしゃべりもやりすぎてない、気の抜けた感じがちょうどでした。アニメなんだけど、人間でとってるときのカメラワークみたいな視点がたのしかった。
テイ・トーワさんやレニクラさんが好きなひと、アントニオーニが好きなひと、塚本監督の鉄男とかとうきょうフィストな感じがすきなひと、宮沢賢治さんの銀河鉄道の夜の小説がすきなひと、だとオッケーな映画かな。
トロンプルイユみたいに、映像の中に隠されているもの（監督さんは特に隠したつもりはないのかもしれないけど、わたしみたいにぼんやりしてると気づくのが遅い、あるいは気づけない）が見えたときに、おお！みたいなのもおまけ的に楽しかった。
監督さんの生活しているお部屋をのぞいたような、頭の中をのぞいたような。
あ、あと、ねこと４年以上いっしょに暮らしたことがあるひとにしか分かんない、
映像や音から受ける特別なくすぐったい感覚も楽しめます。

パンクとかよくわからないけど、なんとなく興味をそそられたので借りてみたところが、前半はひたすら退屈＆意味不明。予備知識が皆無だったため、世界観を理解しようと必死になればなるほど作者の意図が解らなくなってくる。そして中盤を過ぎ、主人公（？）タマラの身に衝撃的事件が起きた後から徐々に内容が見えてくる・・・丁度バラバラだったパーツが組み合わさってくる感じか・・・でも、結局のところ観終わった後には何も残らなかったですね。間違っても子供には見せられないし、普通の人が観たところで半数以上が拒絶反応を起こすと思う。よほどの物好きでない限り手を出さないのが無難だと思います。