ミッションブルー　武装金融地帯＜デラックス版＞

スキート・ウールリッチの役名はまたまたケヴィンなんだ？！　よくよく「ケヴィン」に縁のある役者である。「ザ・ハッカー」、「アラスカ・ケビン」、そしてこの「ミッション・ブルー」。
あまり邦題に文句つけない私であるが、ちょっとこれは疑問。まったくわけのわからんタイトルになっている。かといって原題からそのまま「ソウル・アサシン」としてもイマイチなので、ここは「隣人は静かに笑う」系のまったくかけ離れた方向で考えたらよかったのではないかと思う。
ウールリッチはよくジョニー・デップに似ていると言われるが、吹替ではよく同じ声優さん（平田広明氏）が担当していることでも知られている。視覚聴覚両方の影響で、なるほどときどきデップがだぶって見えた。俳優のタイプとしては全然違うが。
製作国には一応アメリカの名もあるが、これは英語版オランダ映画といっていいと思う。ハリウッドの超大作とは一味違うアクションものに仕上がっている。ハリウッド製作だったら違ったラストになっていたような気がする。
一般にヨーロッパを舞台とする映画は風景が美しいが、短時間であちこち移動するものが多いため、じっくり堪能させてくれることはあまりない。これはオランダに腰を据えて撮っているため、十分楽しめる。ロッテルダム運河をなめるように撮るアングルがとくにお気に入り。
特典は、予告編、メイキング（18分半）、プレミアム試写会、監督来日インタビュー、監督来日舞台挨拶など。

独特の映像感に好き嫌いが分かれる感じですが、こういう映像好きです。最初は、青みかかった映像に違和感を感じていましたが、ストーリーが進むにつれて、この「青み」が意味のある演出だとわかり、その映像感にのめり込みました。ストーリーのテンポもよく、あっという間に映画を見終わる感じを受けます。ハリウッド映画とはひと味違った斬新さがありますね。監督がこの作品がデビュー作みたいで音楽やＣＭ、ミュージックビデオを手がけてきた人みたいですが、確かにミュージックビデオのＰＶっぽい視点になっています。それは安っぽい仕上がりではなく、ハリウッド映画に比べお金がそんなにかかっていない感じですが、おもしろさを十分に引き出しています。それと主役「ケビン役」のスキート・ウーリッチいいですね。目がいいです。

かっこにこだわった映画です。
途中から違う発展があるのかと期待したけどなかったし
見なくてもよかったかな。

制作側の力の入れようが方向違いだったような気がしてならないです。何と申し上げましょうか。一言で「拙い」。もうちょっ言うと「青い（画面も青い）」。スタイリッシュを狙った画像も鬱陶しい。意味もなくカラーになったり青くなったり。アクションシーンのストップモーションやコマ送りの多用も鬱陶しい。誰が殴られているのか分からない。説明の排除の仕方もヨーロッパ映画のようなセンスが無くて、ただカットしたら意味が分からなくなる。監督とか脚本家の頭の中だけで分かっててもダメ。こんな映画ですが、唯一の救いはスキート・ウーリッチが主役だってこと。格好いい・・・＜つまりはコレ。あと、ロケ地の風景が綺麗だった。青かったけど・・・。