チョコレートの画像・ジャケット写真

チョコレート / ハル・ベリー

チョコレート /マーク・フォースター

平均評価点: 

予告編を検索

全体の平均評価点: (5点満点)

150

DVD

映画賞受賞作品

旧作

お届け率:100%

解説・ストーリー

ハンクはアメリカ南部の刑務所で死刑囚棟の看守を長年務めてきた男。彼の父も同じ看守を務め、今は息子のソニーが同じ道を歩み始めたところだった。ハンクは父譲りの人種差別主義者だったが、息子のソニーは心の優しい人間で、そんなハンクの考え方に疑問を感じていた。黒人の囚人ローレンス・マスグローヴに対する処刑の日、ハンクとソニーが電気椅子に向かうローレンスに付き添うことになったが、慣れないソニーは執行の直前に取り乱してしまった。刑の執行後、自らの職務に厳格なハンクはそんなソニーの態度を厳しく叱責してしまう……。

作品情報

製作年:

2001年

製作国:

アメリカ

原題:

MONSTER’S BALL

受賞記録:

2001年 アカデミー賞 主演女優賞
2002年 ベルリン国際映画祭 銀熊賞(女優賞)

DVD

映画賞受賞作品

旧作

お届け率:100%

ジャンル :

新規ご登録はこちら

新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を

14日間無料お試し!
  • ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@Aのいずれかに該当する方に限ります。
  • @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
  • A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
  • 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。
  • 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。

「チョコレート」 の解説・あらすじ・ストーリー

解説・ストーリー

ハンクはアメリカ南部の刑務所で死刑囚棟の看守を長年務めてきた男。彼の父も同じ看守を務め、今は息子のソニーが同じ道を歩み始めたところだった。ハンクは父譲りの人種差別主義者だったが、息子のソニーは心の優しい人間で、そんなハンクの考え方に疑問を感じていた。黒人の囚人ローレンス・マスグローヴに対する処刑の日、ハンクとソニーが電気椅子に向かうローレンスに付き添うことになったが、慣れないソニーは執行の直前に取り乱してしまった。刑の執行後、自らの職務に厳格なハンクはそんなソニーの態度を厳しく叱責してしまう……。

「チョコレート」 の作品情報

作品情報

製作年:

2001年

製作国:

アメリカ

原題:

MONSTER’S BALL

受賞記録:

2001年 アカデミー賞 主演女優賞
2002年 ベルリン国際映画祭 銀熊賞(女優賞)

「チョコレート」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

TSUTAYAだから可能な圧倒的作品数!!

TSUTAYAだから可能な圧倒的作品数!!

洋画・邦画

35,500
タイトル以上

国内ドラマも一部含まれております

国内・海外ドラマ

5,400
タイトル以上

アニメ

9,200
タイトル以上

R-18

210,000
タイトル以上

CD

250,000
タイトル以上

※2022年2月 現在のタイトル数

新規ご登録はこちら

新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を

14日間無料お試し!
  • ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@Aのいずれかに該当する方に限ります。
  • @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
  • A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
  • 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。
  • 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。

関連作品

関連作品

X−MEN:フューチャー&パスト

X−MEN

アウトランド

ブルワース

ネバーランド

ユーザーレビュー:150件

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

この作品に関するあなたの感想や意見を書いてみませんか?

1〜 5件 / 全150件

かなりビターな「チョコレート」 ネタバレ

投稿日:2008/04/21 レビュアー:JUCE

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

 実は私もこの邦題はあまり感心しない派です。それは「Monster's Ball」という原題はこの映画の本質を表しているように思えるからです。「Monster's Ball」とは死刑執行前に行う晩餐の事を意味します。直接死刑が出てくる場面はレティシア(ハル・ベリー)の夫の処刑ですが、この映画には主人公はレティシアとハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)に深く関わる「死」が描かれていて人間の存在と言うものは「死」と切り離せない、そしていつその「死」が訪れるか分からない事を強く示唆しているように思います。つまり人間は常に「最後の晩餐」を行っているようなものなのです。

 この映画では「死」が深く描かれていますが、「死」そのものや死んでいく人間に焦点が当たられているのではなく、「死」がその残された人たちに与えるもの、奪うものを描いています。兄を自殺で亡くしているマーク・フォースター監督ならでは非常に奥行きのある「死」の描き方だと思います。

 ハンクは息子を失った事である意味開放されます。ハンクが突然変わったのはおかしいという意見もあるようですが、これは前半のハンクをみていればそうでない事が分かります。息子に強い生き方を強要するハンク自身も実は父の呪縛の中で生きてきたのです。この家族は代々そうして男尊女卑、人種差別を是とし家長が絶対君主として生きるのを家訓としてきたのでしょう。ハンク自身も息子と同じような繊細な部分を持っていることは、庭に黒人の子どもが入ってきたときのハンクの父とのやり取りで示唆されていました。この綿々と受け継がれてきた家系に楔を打ったのがハンクの息子ソニー(ヒース・レジャー)の死だったのです。ラストの3つの墓地が並びひとつだけ新しい盛り土のシーンにリンクしていてとても秀逸な演出だと思います。
 この映画がシビアなところは単にきれいごとだけで終わらせないところです。息子の死でハンクは本来の自分を取り戻すというポジティブな決断が出来た反面、それは同時に父の期待を裏切るということに繋がります。その結果ハンクは父を切り捨ててしまうのです。「失うもの」があれば「得るもの」もある、その逆もまたしかり。
 この「失うもの」と「得るもの」がこの映画のテーマでは無いのでしょうか。そうした観点で観ると特にラストシーンのレティシアの表情とハンクのセリフが特に印象に残りました。静かで美しい映画だと思います。

 激しいセックスシーンに対する嫌悪感がある方もいらっしゃるようですが、これはハンク親子の娼婦とのセックスの対比として重要なシーンだと思いました。この対比によってハンク一家の女性に対する接し方、しかし根底には愛に飢えているという部分が描かれていて私自身は素晴らしい脚本だと感じました。

 邦題やジャケットから連想するような甘いお話ではありませんが心に響く作品です。



-----------------
まゆまゆさん、ありがとうございます。
私もいつもレビューを参考にさせていただいています。
3年以上かかって漸く600本ですが、これからもマイペースで続けていこうと思っていますのでよろしくお願い致します。

このレビューは気に入りましたか? 30人の会員が気に入ったと投稿しています

差別という闇の中で育った再生の物語 ネタバレ

投稿日:2008/08/17 レビュアー:ミルクチョコ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

原題は、JUCEさんが詳しく書き込みをしてくれていますが、「Monnsuter's Ball」は、死刑の執行前に看守たちが行う宴会。
この作品のアイディアは、死刑囚の妻と死刑を執行した看守は愛し合うことができるのか?ということが根底に含まれていると思うので、やはり原題派です。
そしてその上、アメリカ南部を舞台にし黒人の差別や、性差別を描き、さらに難しい条件が付いています。

誰しも後悔したり、それを償いたいと思ったことはあると思います。そんなやりきれなさの原因は、自分の弱さから来る虚勢なのかな〜?なんて思ったりしますが、そんな人間の本質をフォースター監督は、客観的に見つめているように思います。
万人受けする作品とも思いませんが、そっと心の中にしまっておいて、たまに思い出してみようそんな作品です。


見ている間中、壊れ物に触っているような不安感が付きまといます。
傲慢な白人の思い上がり、女性蔑視で、優しい息子を愛せない欠落した家族関係、なんと厭〜な、しかもありがちな人たち。
出来事の原因が、主人公の中にあると見て、一転して弱々しさをさらけ出していく姿が、切ないです。
親から息子へと受け継がれて来た憎しみの悪連鎖を断ち、肌の色による偏見を棄て、一抹の不安を残しながらも、主人公の強がりの裏に潜んでいる弱さや、孤独感を感じてからは、ググッと引き込まれます。

それぞれが、片隅ではあるけれども、しっかり息をしているように生きている。この緊張した構図が、二人の更なる段階へと移る描写は見事です。

劇中で、ハル・ベリーは、ビリー・ボブ・ソーントンに抱かれる時に、「大切にしてほしいの」と静かに訴えます。
「愛してほしいの」ではなく、「大切にしてほしいの」という一言に彼女の辛かった人生、すなわち差別を受けてきたことや、夫に頼る訳にもいかず、自分一人で生活を切り盛りしてきた事が伺われ、とても切なく感じました。

さらには、お互いの悲しすぎる真相が分かってから、何とも複雑な表情を見せるハル・ベリーのラストシーンは、状況を説明する言葉もないのに、色々なことを思わされます。
いつまでも、余韻の残るラストでした。

このレビューは気に入りましたか? 19人の会員が気に入ったと投稿しています

チョコレートは愛の代用品 ネタバレ

投稿日:2004/12/25 レビュアー:ケチケチ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

チョコレートを愛の代用品、嘔吐を今の自分に対する拒絶、チョコレート色の衣装や小道具も愛の代用品と考えると、表現上での統一された一本の線が見えてくる映画だと思います。でも作品内容的には、原題の Monster's Ball(死刑執行前の看守たちの宴会)が表すように、死を迎えるまでもがき苦しみ、心安らぐ愛も求めて生きる、普遍的な人生を描いた映画だと思います。

ハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)の行動は、息子の死によって一変したように見えますが、利己的と言う面では彼の本質は何も変わっていないと思います。父親を施設に送ったり、自分の店に彼女の名前を付けて一人で満足するのもその現れでしょう。もちろん息子を失ったことで、埋め合わせとなる愛を求める気持ちは強くなっているのですが、流れた血を拭き取りソファーに開いた弾丸の後を埋めるようなもので、その対象が彼にとってのチョコレート、レティシア(ハル・ベリー)であったと思います。彼女との出会いでの一度目のセックスはお互いの欲望を満たすため、二度目のセックスでも見つけた愛を感じていたのはレティシアのみで、ハンクにとっては代用品のチョコレートでしかなかったという演出表現なのではないかと解釈しました。

レティシアにとっては、追い込まれた生活苦から救ってくれるのはハンクだけで、彼が夫を電気椅子に送った刑務所の看守だと知るまでは、安らぐ愛を見つけたように感じていたと思います。単純に受け入れがたい事実を知った彼女のラストシーンでの反応は、一口のチョコレートをハンクから与えられ、まばらに光る都会の星空を見上げます。この時の彼女にとっては、ハンクも愛の代用品として格下げされてしまったのではないかと思いました。

これからこの二人には本当の愛が芽生えるかもしれないし、まばらな星空はそれを暗示しているのでしょう。また一方で、ハンクの歩む道は父親と同じ道ともこの映画は暗示しています。おきまりのハッピーエンドでもなく、どん底に突き落とすわけでもなく、愛する者をなくし心に傷を負った者が、人生を歩み続けるためにどのようにして立ち直るのかをリアリティーたっぷりに語る味わい深い映画だと思います。さてこの先が三つの墓標が暗示するものなのか、愛の物語なのか、それは自己の人生観に照らし合わせて観客が考えることではないでしょうか。5段階評価は、4。

このレビューは気に入りましたか? 15人の会員が気に入ったと投稿しています

チョコレートってタイトルがええね〜。 ネタバレ

投稿日:2009/07/12 レビュアー:pokorou

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

チョコレートって響きがよろしいです。

内容をよく知らずに借りたんで、「チョコレート」のタイトルからの勝手な想像は、人種差別。人種差別にも触れてるけど、観終わっての感想からすると、最後に二人で食べていたチョコレートアイスにかかってるのね、と納得。

ハルベリーはこの作品で主演女優賞を受賞。これも納得。
ビリーボブとの激しいSEXシーンでは無く、母親を演じた所に私としては注目!本当に親子に見えた。あんなふくよかな子供ちゃんだったけど・・・凄く良いお母さん!とは言えないのかもしれないけど、愛情は凄く伝わってきました。どの表情もとてもリアルに感じた。
夫が服役中。そして死刑・・・一人息子を抱えて必死に生活をする母親。
ハルベリーがこんな役を!?と思ったけど、なんのなんの、お見事!

夫は死刑、息子は事故死、その後の彼女を支えたのは夫の死刑執行の刑務所の所員ビリーボブ。ビリーの父は黒人嫌い。父を老人ホームへ入れ、ハルベリーと暮らすビリー。ちょっとここで冷たいな・・・と思ってみたり・・・。。。

ビリーが、夫の最後に関った事をハルベリーが知った時に、怒り狂うのか!?と思ったけど・・・二人仲良くチョコレートアイスを食べ、「うまくいくさ。」とビリーのセリフ。
なるほど・・・そうきたか、のラスト。

ハルベリーの演技に吸い込まれ、あっと言う間に終わってしまった。

これは良いわ。又観たくなるかも。です。




                      pokorou

このレビューは気に入りましたか? 11人の会員が気に入ったと投稿しています

心安らぐ映画 ネタバレ

投稿日:2005/10/17 レビュアー:nendy

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

全編に渡って音楽が美しい。死刑執行、人種差別、親子の確執などの重いテーマが、うるさい台詞やしつこい説明なしに語られていてよかったと思いました。激しい性描写には賛否両論あるようですが、私は必然性を感じるし、二人が少しでも癒されていくことに安らぎを感じながら、とても美しいと思って観ました。
登場人物は大半が男性ですが、レティシアを始め、女性の存在の大きさを感じました。ハンクの父親の自殺した妻、ハンクの元妻、そしてハンクとソニーが買っていた娼婦。彼らは強そうにしているけれど、その実心の中には妻や母を失った大きな穴があって、自分では気づかないけれど、彼女達を悪者にすることで自分を正当化したり、娼婦に慰めを求めたりしてなんとか生きている。娼婦とのシーンでは、ビジネスライクな彼女の態度に対し、男性達が今にも崩れそうで、性欲ではなく心を満たして貰いたそうな感じが印象的でした。ハンクが変われたのは、息子が自殺したことをきっかけに自分の弱さに気づくことができたからだと思います。
ハンクが近所の黒人男性とその息子達に丁寧に接したり、黒人であるレティシアに痛々しいほど優しくすることは、本当は優しい彼がずっとやりたかったことなんじゃないかと感じました。本当の自分を出せていないから、毎晩一人でチョコレートアイスを食べに行っていた気がします。プラスティックのスプーンにこだわっていたのも、電気椅子による死刑執行で使う様々な金属に対する拒絶なのではないかと思いました。
レティシアが死刑になった夫が描いた肖像画を見つけて取り乱すシーンがありますが、夫は罪を認めて死刑になっているし、執行人は殺人犯じゃなく仕事で仕方なく死刑を執行しただけなのだから、彼女はハンクを憎みはしないだろうと思いました。ハンクが差し出したチョコレートアイスを口にしたのは、彼が同じように傷ついていて、自分を本当に大切に思ってくれていると分かっていたからだと思います。

このレビューは気に入りましたか? 10人の会員が気に入ったと投稿しています

1〜 5件 / 全150件

ユーザーレビュー

入力内容に誤りがあります。

内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。

  • 入力内容に誤りがあります。

ユーザーレビュー:150件

かなりビターな「チョコレート」

投稿日

2008/04/21

レビュアー

JUCE

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

 実は私もこの邦題はあまり感心しない派です。それは「Monster's Ball」という原題はこの映画の本質を表しているように思えるからです。「Monster's Ball」とは死刑執行前に行う晩餐の事を意味します。直接死刑が出てくる場面はレティシア(ハル・ベリー)の夫の処刑ですが、この映画には主人公はレティシアとハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)に深く関わる「死」が描かれていて人間の存在と言うものは「死」と切り離せない、そしていつその「死」が訪れるか分からない事を強く示唆しているように思います。つまり人間は常に「最後の晩餐」を行っているようなものなのです。

 この映画では「死」が深く描かれていますが、「死」そのものや死んでいく人間に焦点が当たられているのではなく、「死」がその残された人たちに与えるもの、奪うものを描いています。兄を自殺で亡くしているマーク・フォースター監督ならでは非常に奥行きのある「死」の描き方だと思います。

 ハンクは息子を失った事である意味開放されます。ハンクが突然変わったのはおかしいという意見もあるようですが、これは前半のハンクをみていればそうでない事が分かります。息子に強い生き方を強要するハンク自身も実は父の呪縛の中で生きてきたのです。この家族は代々そうして男尊女卑、人種差別を是とし家長が絶対君主として生きるのを家訓としてきたのでしょう。ハンク自身も息子と同じような繊細な部分を持っていることは、庭に黒人の子どもが入ってきたときのハンクの父とのやり取りで示唆されていました。この綿々と受け継がれてきた家系に楔を打ったのがハンクの息子ソニー(ヒース・レジャー)の死だったのです。ラストの3つの墓地が並びひとつだけ新しい盛り土のシーンにリンクしていてとても秀逸な演出だと思います。
 この映画がシビアなところは単にきれいごとだけで終わらせないところです。息子の死でハンクは本来の自分を取り戻すというポジティブな決断が出来た反面、それは同時に父の期待を裏切るということに繋がります。その結果ハンクは父を切り捨ててしまうのです。「失うもの」があれば「得るもの」もある、その逆もまたしかり。
 この「失うもの」と「得るもの」がこの映画のテーマでは無いのでしょうか。そうした観点で観ると特にラストシーンのレティシアの表情とハンクのセリフが特に印象に残りました。静かで美しい映画だと思います。

 激しいセックスシーンに対する嫌悪感がある方もいらっしゃるようですが、これはハンク親子の娼婦とのセックスの対比として重要なシーンだと思いました。この対比によってハンク一家の女性に対する接し方、しかし根底には愛に飢えているという部分が描かれていて私自身は素晴らしい脚本だと感じました。

 邦題やジャケットから連想するような甘いお話ではありませんが心に響く作品です。



-----------------
まゆまゆさん、ありがとうございます。
私もいつもレビューを参考にさせていただいています。
3年以上かかって漸く600本ですが、これからもマイペースで続けていこうと思っていますのでよろしくお願い致します。

差別という闇の中で育った再生の物語

投稿日

2008/08/17

レビュアー

ミルクチョコ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

原題は、JUCEさんが詳しく書き込みをしてくれていますが、「Monnsuter's Ball」は、死刑の執行前に看守たちが行う宴会。
この作品のアイディアは、死刑囚の妻と死刑を執行した看守は愛し合うことができるのか?ということが根底に含まれていると思うので、やはり原題派です。
そしてその上、アメリカ南部を舞台にし黒人の差別や、性差別を描き、さらに難しい条件が付いています。

誰しも後悔したり、それを償いたいと思ったことはあると思います。そんなやりきれなさの原因は、自分の弱さから来る虚勢なのかな〜?なんて思ったりしますが、そんな人間の本質をフォースター監督は、客観的に見つめているように思います。
万人受けする作品とも思いませんが、そっと心の中にしまっておいて、たまに思い出してみようそんな作品です。


見ている間中、壊れ物に触っているような不安感が付きまといます。
傲慢な白人の思い上がり、女性蔑視で、優しい息子を愛せない欠落した家族関係、なんと厭〜な、しかもありがちな人たち。
出来事の原因が、主人公の中にあると見て、一転して弱々しさをさらけ出していく姿が、切ないです。
親から息子へと受け継がれて来た憎しみの悪連鎖を断ち、肌の色による偏見を棄て、一抹の不安を残しながらも、主人公の強がりの裏に潜んでいる弱さや、孤独感を感じてからは、ググッと引き込まれます。

それぞれが、片隅ではあるけれども、しっかり息をしているように生きている。この緊張した構図が、二人の更なる段階へと移る描写は見事です。

劇中で、ハル・ベリーは、ビリー・ボブ・ソーントンに抱かれる時に、「大切にしてほしいの」と静かに訴えます。
「愛してほしいの」ではなく、「大切にしてほしいの」という一言に彼女の辛かった人生、すなわち差別を受けてきたことや、夫に頼る訳にもいかず、自分一人で生活を切り盛りしてきた事が伺われ、とても切なく感じました。

さらには、お互いの悲しすぎる真相が分かってから、何とも複雑な表情を見せるハル・ベリーのラストシーンは、状況を説明する言葉もないのに、色々なことを思わされます。
いつまでも、余韻の残るラストでした。

チョコレートは愛の代用品

投稿日

2004/12/25

レビュアー

ケチケチ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

チョコレートを愛の代用品、嘔吐を今の自分に対する拒絶、チョコレート色の衣装や小道具も愛の代用品と考えると、表現上での統一された一本の線が見えてくる映画だと思います。でも作品内容的には、原題の Monster's Ball(死刑執行前の看守たちの宴会)が表すように、死を迎えるまでもがき苦しみ、心安らぐ愛も求めて生きる、普遍的な人生を描いた映画だと思います。

ハンク(ビリー・ボブ・ソーントン)の行動は、息子の死によって一変したように見えますが、利己的と言う面では彼の本質は何も変わっていないと思います。父親を施設に送ったり、自分の店に彼女の名前を付けて一人で満足するのもその現れでしょう。もちろん息子を失ったことで、埋め合わせとなる愛を求める気持ちは強くなっているのですが、流れた血を拭き取りソファーに開いた弾丸の後を埋めるようなもので、その対象が彼にとってのチョコレート、レティシア(ハル・ベリー)であったと思います。彼女との出会いでの一度目のセックスはお互いの欲望を満たすため、二度目のセックスでも見つけた愛を感じていたのはレティシアのみで、ハンクにとっては代用品のチョコレートでしかなかったという演出表現なのではないかと解釈しました。

レティシアにとっては、追い込まれた生活苦から救ってくれるのはハンクだけで、彼が夫を電気椅子に送った刑務所の看守だと知るまでは、安らぐ愛を見つけたように感じていたと思います。単純に受け入れがたい事実を知った彼女のラストシーンでの反応は、一口のチョコレートをハンクから与えられ、まばらに光る都会の星空を見上げます。この時の彼女にとっては、ハンクも愛の代用品として格下げされてしまったのではないかと思いました。

これからこの二人には本当の愛が芽生えるかもしれないし、まばらな星空はそれを暗示しているのでしょう。また一方で、ハンクの歩む道は父親と同じ道ともこの映画は暗示しています。おきまりのハッピーエンドでもなく、どん底に突き落とすわけでもなく、愛する者をなくし心に傷を負った者が、人生を歩み続けるためにどのようにして立ち直るのかをリアリティーたっぷりに語る味わい深い映画だと思います。さてこの先が三つの墓標が暗示するものなのか、愛の物語なのか、それは自己の人生観に照らし合わせて観客が考えることではないでしょうか。5段階評価は、4。

チョコレートってタイトルがええね〜。

投稿日

2009/07/12

レビュアー

pokorou

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

チョコレートって響きがよろしいです。

内容をよく知らずに借りたんで、「チョコレート」のタイトルからの勝手な想像は、人種差別。人種差別にも触れてるけど、観終わっての感想からすると、最後に二人で食べていたチョコレートアイスにかかってるのね、と納得。

ハルベリーはこの作品で主演女優賞を受賞。これも納得。
ビリーボブとの激しいSEXシーンでは無く、母親を演じた所に私としては注目!本当に親子に見えた。あんなふくよかな子供ちゃんだったけど・・・凄く良いお母さん!とは言えないのかもしれないけど、愛情は凄く伝わってきました。どの表情もとてもリアルに感じた。
夫が服役中。そして死刑・・・一人息子を抱えて必死に生活をする母親。
ハルベリーがこんな役を!?と思ったけど、なんのなんの、お見事!

夫は死刑、息子は事故死、その後の彼女を支えたのは夫の死刑執行の刑務所の所員ビリーボブ。ビリーの父は黒人嫌い。父を老人ホームへ入れ、ハルベリーと暮らすビリー。ちょっとここで冷たいな・・・と思ってみたり・・・。。。

ビリーが、夫の最後に関った事をハルベリーが知った時に、怒り狂うのか!?と思ったけど・・・二人仲良くチョコレートアイスを食べ、「うまくいくさ。」とビリーのセリフ。
なるほど・・・そうきたか、のラスト。

ハルベリーの演技に吸い込まれ、あっと言う間に終わってしまった。

これは良いわ。又観たくなるかも。です。




                      pokorou

心安らぐ映画

投稿日

2005/10/17

レビュアー

nendy

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

全編に渡って音楽が美しい。死刑執行、人種差別、親子の確執などの重いテーマが、うるさい台詞やしつこい説明なしに語られていてよかったと思いました。激しい性描写には賛否両論あるようですが、私は必然性を感じるし、二人が少しでも癒されていくことに安らぎを感じながら、とても美しいと思って観ました。
登場人物は大半が男性ですが、レティシアを始め、女性の存在の大きさを感じました。ハンクの父親の自殺した妻、ハンクの元妻、そしてハンクとソニーが買っていた娼婦。彼らは強そうにしているけれど、その実心の中には妻や母を失った大きな穴があって、自分では気づかないけれど、彼女達を悪者にすることで自分を正当化したり、娼婦に慰めを求めたりしてなんとか生きている。娼婦とのシーンでは、ビジネスライクな彼女の態度に対し、男性達が今にも崩れそうで、性欲ではなく心を満たして貰いたそうな感じが印象的でした。ハンクが変われたのは、息子が自殺したことをきっかけに自分の弱さに気づくことができたからだと思います。
ハンクが近所の黒人男性とその息子達に丁寧に接したり、黒人であるレティシアに痛々しいほど優しくすることは、本当は優しい彼がずっとやりたかったことなんじゃないかと感じました。本当の自分を出せていないから、毎晩一人でチョコレートアイスを食べに行っていた気がします。プラスティックのスプーンにこだわっていたのも、電気椅子による死刑執行で使う様々な金属に対する拒絶なのではないかと思いました。
レティシアが死刑になった夫が描いた肖像画を見つけて取り乱すシーンがありますが、夫は罪を認めて死刑になっているし、執行人は殺人犯じゃなく仕事で仕方なく死刑を執行しただけなのだから、彼女はハンクを憎みはしないだろうと思いました。ハンクが差し出したチョコレートアイスを口にしたのは、彼が同じように傷ついていて、自分を本当に大切に思ってくれていると分かっていたからだと思います。

1〜 5件 / 全150件

新規ご登録はこちら

新規登録で
「定額レンタル4」月額1,026円(税込)を

14日間無料お試し!
  • ※本キャンペーンの無料お試しの対象者は、次の@Aのいずれかに該当する方に限ります。
  • @「TSUTAYA DISCAS」の定額プラン(定額プランの種類は問いません。以下同じ)の利用開始時に「無料お試し」を利用したことがない方
  • A2022年10月2日以前に「TSUTAYA DISCAS」の定額プランの利用を終了された方であって、2022年10月3日以降、「TSUTAYA DISCAS」の定額プランを利用していない方
  • 無料お試し期間中(14日間)、新作はレンタル対象外です。
  • 無料お試し期間終了後、登録プラン料金で自動更新となります。

ご利用の流れ

ご利用の流れ

@ 会員登録

申し込みフォームへ記入

申し込みフォームへ記入したら登録完了!

A 作品をレンタル

作品をレンタル

借りたい作品をリストアップするだけ!
発送可能な商品を自宅にお届けします。

B ポストに返却

ポストに返却

商品をポストに投函すればOK!

よくあるご質問

よくあるご質問

もちろん無料お試し期間中に退会することも可能です。 また、その場合は料金は一切かかりません。

無料お試し中も、都度レンタルは、有料でご利用いただくことができます。
また、無料お試し中に解約され、何らかの理由でレンタル商品を期日までにご返却いただけなかった場合に、追加料金が発生する場合がございます。

定額プランは1つの封筒に2枚入り、お届けいたします。
届いた往復封筒でポストへご投函いただき、当社配送センターにてご返却を確認できましたら次の封筒を発送致します。繰り返しでご登録のプラン枚数までご利用いただけます。

各プランはこちら

各プランはこちら

  • 宅配レンタル 定額8プラン
    月額2,052円税込
    • 「新作・準新作」が定額で月8枚レンタルできる!※1借り放題付き※2
    新規登録する
  • 宅配レンタル 定額4プラン
    月額1,026円税込
    • DVD/CDが定額で月4枚レンタルできる!※1
    新規登録する
  • 都度課金 プラン
    無料会員 月額0円税込 ※都度レンタル時の費用は発生します
    • 月額無料で単品レンタルを楽しみたい方におすすめ!
    新規登録する

※1 無料お試し期間中の「新作」レンタルは対象外です。

※2 借り放題はDVD「旧作」、CD「新作・準新作・旧作」が対象です。

チョコレート