最終兵器彼女

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最終兵器彼女 / 石母田史朗

全体の平均評価点:(5点満点)

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全体の平均評価点:

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「最終兵器彼女」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

突然、理由も告げられずに、自衛隊に体を兵器に改造されてしまった女子高校生と、戸惑いながらも不器用に彼女を愛する彼のせつないラブ・ストーリー。原作は『いいひと』の高橋しん。監督は加瀬充子。北海道の片田舎に住むシュウジとちせは、付き合い始めたばかりの高校生カップル。シュウジは口が悪いうえに女性の扱いが下手で、トロくて謝ってばかりのちせをいつも邪険に扱っては後悔している。そんなある日、突如、札幌上空に国籍不明の戦闘機が出現し、街に爆弾を投下し始める。その敵機を撃墜したのは、体から金属製の羽根と不気味な武器を生やした、ちせだった。なんとちせは、自衛隊によって兵器に改造されてしまっていたのだ! それでも、普段通りにのほほんと暮らそうとするちせだったが、彼女の体は兵器として進化し続け…!?

「最終兵器彼女」 の作品情報

作品情報

製作年: 2002年
製作国: 日本
原題: SHE: THE ULTIMATE WEAPON/Saikano

「最終兵器彼女」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

キャスト・スタッフ

脚本: 江良至江良至
原作: 高橋しん
音楽: 見良津健雄

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BLEACH 破面・空座決戦篇

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1〜 5件 / 全37件

ある面では、「デビルマン」と重なるテーマだったような気が・・・。 ネタバレ

投稿日:2008/12/18 レビュアー:ひら

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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非常に重たいアニメでした・・・。高校生の男女の純愛を極限までストレートに描きつつ、一方で徐々に崩壊していく世界を対比させるという物語構成でしたが、そのあまりの救いのなさに、ただただ呆然とながめていくばかり・・・といった感じの作品(全13話)だったように思います。

物語は、どこにでもいそうな普通の高校生「シュウジ」が、つきあい始めたばかりの彼女「ちせ」の隠された秘密、日本を守る最終兵器として軍に改造された存在であることを知ってしまうところから始まっていました。

腕が巨大な銃火器類へと変化していき、背中の複数の傷口からは何枚もの巨大な飛行翼が生え、体内で生成された無数のミサイル群がその傷口等から飛び出してくるという彼女の描写は、ある面で、「ガンスリンガー・ガール」や「エルフェンリート」「イリヤの空、UFOの夏」以上に残酷で心に痛いものだったように思います。

世界中での戦闘激化により、友人や家族、そして多くの人々が死んでいき、そんな中で、兵器として更に進化していく彼女の姿に耐えきれず、中学時代の先輩で人妻でもある「ふゆみ」との肉体関係に溺れていく主人公の姿であるとか、そんな彼の行動に心を引き裂かれ、戦場で死んでいく一兵士に体を許しながらも、その愛する気持ちを失ってしまったら完全に人間でなくなってしまうと涙する彼女の姿であるとか・・・、もう、気持ち悪くなるぐらいに生々しくて、やりきれないストーリー展開となっていました。

ラストは、原作漫画とは異なる終わり方だったようですが、個人的には、エヴァンゲリオン劇場版の終盤を見た時と同じような・・・なんとも割り切れない気分にさせられてしまいました・・・。

まあ、いずれにしても、原作のサブタイトル「The last love song on this little planet」が示すとおり、世界が消滅していく中で最後に残った極限の恋愛物語を、主人公二人の視点から克明に描いた内容となっていましたので、この手の「セカイ系作品」が好きな方には、おすすめの一品かと思いますが、個人的には、ひたすら精神的な我慢比べを強いられているような作品だった・・・というのが正直な感想です(苦笑)。

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殺戮と悲しみの純愛ストーリー

投稿日:2007/06/15 レビュアー:ハット

「最終兵器彼女」というタイトルからして、はじめはコメディかと思ってましたが、実際は、とんでもなく壮絶でシリアスで悲しい純愛物語でした。あまりにも内容が重たくて、正直、観てるこちらが受け止め切れないようなストーリー。
だけど、すごく面白いし、全13話のドラマの中で5〜6回は泣きました〜。

地球規模の戦争で人類が消えゆこうとする終末世界において、国によって情報統制され、戦争など遠い場所の出来事のように平穏な北海道の街に住む高校生カップルのシュウジと「ちせ」。しかし、「ちせ」は軍によって強大な力を持つ最終兵器に人体改造されてしまう。その事を知った彼氏のシュウジは、苦悩はするけど事態の深刻さは実感できていない。ちせの見た目は変わらないし、情報統制のため戦争の実感も薄いのだ。
戦いは嫌だけど、自分の街や友人やシュウジを守るために戦い続ける「ちせ」。しかしシュウジは、一瞬で多くの人間を消滅させる「ちせ」に恐怖する。やがて、状況が凄惨になっていく中で、戦闘を重ねる「ちせ」の殺戮兵器としての力は増殖し、人間性を失いつつあった。だけど唯一、シュウジへの恋愛感情だけが、ちせを人間にとどめているけれど、まだ高校生の二人の恋愛は不器用で不安定で・・・。

設定はぶっ飛んでるけど、あまりSFという印象は受けないドラマですね。やはり極限状況における純愛ストーリーという感じ。
隣で笑ってる友人が、次の瞬間、落ちてきた爆弾で死体になってるというようなショッキングなシーンも多くあり、かなり凄惨なドラマです。
なぜ地球に異変が起こったのか、なぜ全面戦争が起きたのかはほとんど説明されず、それどころか、なぜ他の誰かではなく「ちせ」が最終兵器に選ばれたのか、その最終兵器はどんな原理で成り立ってるのかも最後まで分かりません。でも、それで良いんだと思います。そんなこと説明してたら、本筋のシュウジとちせの恋愛ストーリーから話がズレてしまうし、あくまで極限状況を作り出す道具立ての設定に、全部説明を付けたらかえって陳腐になると思います。悪夢や狂気は説明できないし、テーマを絞り込むためにワザと説明していないんだと思います。これは群衆ドラマではなく、中心はたった二人の恋愛ドラマなんですから。
青臭いけれど(高校生だからね)印象的なセリフも多く、そのセリフで泣かされることもしばしば。ああ、自分も学生の時は、このシュウジのように世界を感じていたかもと、ちょっとノスタルジー。
それにしても、ここまで壮絶な純愛ストーリーは観たことありません。ちせとシュウジの悲惨な恋の行く末はどうなるのか、最後まで目が離せないドラマでした。

独偏満足度 87%

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第一話としてはまずまずの出来

投稿日:2007/10/31 レビュアー:べっち

  実写版を先に観て、「うーん・・・・」という感想しか出なくて、これはアニメ版を観なければということで。

  っで、観た。

  ふむふむ、携帯やメールが使えないわけなんかもさりげなく表現してるし、彼女を物陰から観察する怪しげな人影なんかもいいね。

  とりあえずこの第一巻は一話のみ収録。それなりに期待を持たせるつくりでありまして、っで続く二巻目を観た。
  うーん・・・・ その内容は、ちょっとネタバレになりますので、二巻のレビューで。

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「最終」まとめメモ ネタバレ

投稿日:2007/11/15 レビュアー:べっち

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  それなりにまとめをしようと思ったのだけれど、それは実はとても無謀なことで、ここではいづれ書くまとめのためのメモの形にしたい。
(というわけで、もちろんネタバレありです)

  どうして無謀なのか、それに触れることもこの作品を語る事となる。
  とにかくスケールが大きいのだ。それも単に宇宙サイズの話を哲学的にまとめたものであるなら取っ掛かりも楽なのだが、基本にあるのが少女と少年の恋愛で、それもごくごく身近にあるような話しで、しかもその身近にある話しが最後にはダイレクトに地球、あるいは「存在とは」ということとつながってしまう。
  エヴァのほうがまだ使徒だのセカンドインパクトだのと目くらましをしてくれていたのでまとめやすい。

  ともあれ「メモ」だ。思いつくところから断片を拾ってみよう。

  ちせとシュウジとの関係は途中他人ごっこの形をとろうとする。若者によく見られるような恋愛ごっこではない、どう考えても恋人同士の二人なのだが他人の振りをしようとする。中年の男女なら「お友達でいましょう」というのは一つの解決法なのだが、若い二人は恋愛の仕方がわからないからやむを得ず他人でいようとする、だからごっこになってしまうのだ。
  だから二人の姿はアチキにとって切なくもかわいらしい。うらやましくすらある。見るものの世代によって受け止め方が変わるゆえんだ。

  ちせに地震を起こす力があの時点であったかは定かではない。ただその力と何らかの形でリンクしていたことはたしかだ。
  ちせの能力も、当初は「無から有を産むなんて、ま、漫画だから」で片付けていたのだが、味方防衛網にリンクしおそらくは敵ネットワークとも接続し、やがては地球規模の能力となるにいたり、未知のテクノロジーであることは明らかとなる。
  ラストにいたってわれわれは、ちせが「最終兵器」なのではなく「最終」そのものであることを知る。またここまでは「兵器」と「彼女」のいづれが優位であるのかという視点で物語を見ていたが、「最終」段階では「兵器=彼女」である状態を見る(ここでは便宜上兵器の語を使っているが、テクノロジーとほぼ同義である)。

  ラストはハッピーエンドなのだろうか。
  まず物語をそのまま素直に読めばそうだといえる、「そして、僕たちは恋していく」のだから。
  あのラストはどのような状態だったのか。そのプロセスは不明だが少なくとも地球は最後を迎えた、もしくは迎えつつあった。そして二人は肉体というレベルの存在ではすでにない。したがってその時間感覚は通常のものではない。演算速度が十分に速ければ、事象の地平に落下しつつあるならば、一瞬とは永遠に等しいのだから。
  そう、二人には永遠が残されている。そして・・・・

  最後の最後まで二人が結ばれることがなかったのも象徴的だ。そして「生殖器なんて一番意味がない」という段階になって、何度も何度も互いを確かめあうことも。
  あくまで文学的直感ではあるが、このときに「受精」はなされたと確信する。物理的な受精卵はこのあと意味を持たないかもしれないが、「地球後」の二人の永遠のなかでその「受精卵」はこの宇宙に大きな影響を与えるのだろう。

  なぜこのようなカタストロフを迎えることになったのか。ちせ一人にその責を負わせるわけには行かない。シュウジによる選択、しかしこれは象徴的なものだ。われわれ一人ひとりが選択した、その結果とみるべきだろう。

  その結果をハッピーエンドとみるかどうか、それにはもう少し考察を深めなければならない。

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価値と評価

投稿日:2007/11/07 レビュアー:べっち

  全体を通してのレビューはネタバレとして四巻にまとめて書くとして、とにかくここではオススメコメントを。

  いろんな評判を聞く本作ですが、少なくともアチキが聞いてきた「悪評」はどれも的外れだと断言できます。あ、もちろんこのアニメ版についてですがね。

  具体的にどうかはご覧いただくのが一番でありますが、とにかくスケールがでかい。
  もちろん二人の恋愛が主軸となって展開する物語ではありますが、極私的な話とマクロな物語とが最後に見事にリンクしております。
  この恋愛であるとか、提示される問題であるとか、どのように評価するかは個人的な好みの部分でもあります。ただそれに対峙する価値はあると思う。

  あ、観ている最中は気づかなかったけど、こっぱずかしくならないラブストーリーだってのもポイント高いか。

  さて、もう一度五巻を見直してネタバレレビューを書くか。

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1〜 5件 / 全37件

最終兵器彼女

ユーザーレビュー

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ユーザーレビュー:37件

ある面では、「デビルマン」と重なるテーマだったような気が・・・。

投稿日

2008/12/18

レビュアー

ひら

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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非常に重たいアニメでした・・・。高校生の男女の純愛を極限までストレートに描きつつ、一方で徐々に崩壊していく世界を対比させるという物語構成でしたが、そのあまりの救いのなさに、ただただ呆然とながめていくばかり・・・といった感じの作品(全13話)だったように思います。

物語は、どこにでもいそうな普通の高校生「シュウジ」が、つきあい始めたばかりの彼女「ちせ」の隠された秘密、日本を守る最終兵器として軍に改造された存在であることを知ってしまうところから始まっていました。

腕が巨大な銃火器類へと変化していき、背中の複数の傷口からは何枚もの巨大な飛行翼が生え、体内で生成された無数のミサイル群がその傷口等から飛び出してくるという彼女の描写は、ある面で、「ガンスリンガー・ガール」や「エルフェンリート」「イリヤの空、UFOの夏」以上に残酷で心に痛いものだったように思います。

世界中での戦闘激化により、友人や家族、そして多くの人々が死んでいき、そんな中で、兵器として更に進化していく彼女の姿に耐えきれず、中学時代の先輩で人妻でもある「ふゆみ」との肉体関係に溺れていく主人公の姿であるとか、そんな彼の行動に心を引き裂かれ、戦場で死んでいく一兵士に体を許しながらも、その愛する気持ちを失ってしまったら完全に人間でなくなってしまうと涙する彼女の姿であるとか・・・、もう、気持ち悪くなるぐらいに生々しくて、やりきれないストーリー展開となっていました。

ラストは、原作漫画とは異なる終わり方だったようですが、個人的には、エヴァンゲリオン劇場版の終盤を見た時と同じような・・・なんとも割り切れない気分にさせられてしまいました・・・。

まあ、いずれにしても、原作のサブタイトル「The last love song on this little planet」が示すとおり、世界が消滅していく中で最後に残った極限の恋愛物語を、主人公二人の視点から克明に描いた内容となっていましたので、この手の「セカイ系作品」が好きな方には、おすすめの一品かと思いますが、個人的には、ひたすら精神的な我慢比べを強いられているような作品だった・・・というのが正直な感想です(苦笑)。

殺戮と悲しみの純愛ストーリー

投稿日

2007/06/15

レビュアー

ハット

「最終兵器彼女」というタイトルからして、はじめはコメディかと思ってましたが、実際は、とんでもなく壮絶でシリアスで悲しい純愛物語でした。あまりにも内容が重たくて、正直、観てるこちらが受け止め切れないようなストーリー。
だけど、すごく面白いし、全13話のドラマの中で5〜6回は泣きました〜。

地球規模の戦争で人類が消えゆこうとする終末世界において、国によって情報統制され、戦争など遠い場所の出来事のように平穏な北海道の街に住む高校生カップルのシュウジと「ちせ」。しかし、「ちせ」は軍によって強大な力を持つ最終兵器に人体改造されてしまう。その事を知った彼氏のシュウジは、苦悩はするけど事態の深刻さは実感できていない。ちせの見た目は変わらないし、情報統制のため戦争の実感も薄いのだ。
戦いは嫌だけど、自分の街や友人やシュウジを守るために戦い続ける「ちせ」。しかしシュウジは、一瞬で多くの人間を消滅させる「ちせ」に恐怖する。やがて、状況が凄惨になっていく中で、戦闘を重ねる「ちせ」の殺戮兵器としての力は増殖し、人間性を失いつつあった。だけど唯一、シュウジへの恋愛感情だけが、ちせを人間にとどめているけれど、まだ高校生の二人の恋愛は不器用で不安定で・・・。

設定はぶっ飛んでるけど、あまりSFという印象は受けないドラマですね。やはり極限状況における純愛ストーリーという感じ。
隣で笑ってる友人が、次の瞬間、落ちてきた爆弾で死体になってるというようなショッキングなシーンも多くあり、かなり凄惨なドラマです。
なぜ地球に異変が起こったのか、なぜ全面戦争が起きたのかはほとんど説明されず、それどころか、なぜ他の誰かではなく「ちせ」が最終兵器に選ばれたのか、その最終兵器はどんな原理で成り立ってるのかも最後まで分かりません。でも、それで良いんだと思います。そんなこと説明してたら、本筋のシュウジとちせの恋愛ストーリーから話がズレてしまうし、あくまで極限状況を作り出す道具立ての設定に、全部説明を付けたらかえって陳腐になると思います。悪夢や狂気は説明できないし、テーマを絞り込むためにワザと説明していないんだと思います。これは群衆ドラマではなく、中心はたった二人の恋愛ドラマなんですから。
青臭いけれど(高校生だからね)印象的なセリフも多く、そのセリフで泣かされることもしばしば。ああ、自分も学生の時は、このシュウジのように世界を感じていたかもと、ちょっとノスタルジー。
それにしても、ここまで壮絶な純愛ストーリーは観たことありません。ちせとシュウジの悲惨な恋の行く末はどうなるのか、最後まで目が離せないドラマでした。

独偏満足度 87%

第一話としてはまずまずの出来

投稿日

2007/10/31

レビュアー

べっち

  実写版を先に観て、「うーん・・・・」という感想しか出なくて、これはアニメ版を観なければということで。

  っで、観た。

  ふむふむ、携帯やメールが使えないわけなんかもさりげなく表現してるし、彼女を物陰から観察する怪しげな人影なんかもいいね。

  とりあえずこの第一巻は一話のみ収録。それなりに期待を持たせるつくりでありまして、っで続く二巻目を観た。
  うーん・・・・ その内容は、ちょっとネタバレになりますので、二巻のレビューで。

「最終」まとめメモ

投稿日

2007/11/15

レビュアー

べっち

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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  それなりにまとめをしようと思ったのだけれど、それは実はとても無謀なことで、ここではいづれ書くまとめのためのメモの形にしたい。
(というわけで、もちろんネタバレありです)

  どうして無謀なのか、それに触れることもこの作品を語る事となる。
  とにかくスケールが大きいのだ。それも単に宇宙サイズの話を哲学的にまとめたものであるなら取っ掛かりも楽なのだが、基本にあるのが少女と少年の恋愛で、それもごくごく身近にあるような話しで、しかもその身近にある話しが最後にはダイレクトに地球、あるいは「存在とは」ということとつながってしまう。
  エヴァのほうがまだ使徒だのセカンドインパクトだのと目くらましをしてくれていたのでまとめやすい。

  ともあれ「メモ」だ。思いつくところから断片を拾ってみよう。

  ちせとシュウジとの関係は途中他人ごっこの形をとろうとする。若者によく見られるような恋愛ごっこではない、どう考えても恋人同士の二人なのだが他人の振りをしようとする。中年の男女なら「お友達でいましょう」というのは一つの解決法なのだが、若い二人は恋愛の仕方がわからないからやむを得ず他人でいようとする、だからごっこになってしまうのだ。
  だから二人の姿はアチキにとって切なくもかわいらしい。うらやましくすらある。見るものの世代によって受け止め方が変わるゆえんだ。

  ちせに地震を起こす力があの時点であったかは定かではない。ただその力と何らかの形でリンクしていたことはたしかだ。
  ちせの能力も、当初は「無から有を産むなんて、ま、漫画だから」で片付けていたのだが、味方防衛網にリンクしおそらくは敵ネットワークとも接続し、やがては地球規模の能力となるにいたり、未知のテクノロジーであることは明らかとなる。
  ラストにいたってわれわれは、ちせが「最終兵器」なのではなく「最終」そのものであることを知る。またここまでは「兵器」と「彼女」のいづれが優位であるのかという視点で物語を見ていたが、「最終」段階では「兵器=彼女」である状態を見る(ここでは便宜上兵器の語を使っているが、テクノロジーとほぼ同義である)。

  ラストはハッピーエンドなのだろうか。
  まず物語をそのまま素直に読めばそうだといえる、「そして、僕たちは恋していく」のだから。
  あのラストはどのような状態だったのか。そのプロセスは不明だが少なくとも地球は最後を迎えた、もしくは迎えつつあった。そして二人は肉体というレベルの存在ではすでにない。したがってその時間感覚は通常のものではない。演算速度が十分に速ければ、事象の地平に落下しつつあるならば、一瞬とは永遠に等しいのだから。
  そう、二人には永遠が残されている。そして・・・・

  最後の最後まで二人が結ばれることがなかったのも象徴的だ。そして「生殖器なんて一番意味がない」という段階になって、何度も何度も互いを確かめあうことも。
  あくまで文学的直感ではあるが、このときに「受精」はなされたと確信する。物理的な受精卵はこのあと意味を持たないかもしれないが、「地球後」の二人の永遠のなかでその「受精卵」はこの宇宙に大きな影響を与えるのだろう。

  なぜこのようなカタストロフを迎えることになったのか。ちせ一人にその責を負わせるわけには行かない。シュウジによる選択、しかしこれは象徴的なものだ。われわれ一人ひとりが選択した、その結果とみるべきだろう。

  その結果をハッピーエンドとみるかどうか、それにはもう少し考察を深めなければならない。

価値と評価

投稿日

2007/11/07

レビュアー

べっち

  全体を通してのレビューはネタバレとして四巻にまとめて書くとして、とにかくここではオススメコメントを。

  いろんな評判を聞く本作ですが、少なくともアチキが聞いてきた「悪評」はどれも的外れだと断言できます。あ、もちろんこのアニメ版についてですがね。

  具体的にどうかはご覧いただくのが一番でありますが、とにかくスケールがでかい。
  もちろん二人の恋愛が主軸となって展開する物語ではありますが、極私的な話とマクロな物語とが最後に見事にリンクしております。
  この恋愛であるとか、提示される問題であるとか、どのように評価するかは個人的な好みの部分でもあります。ただそれに対峙する価値はあると思う。

  あ、観ている最中は気づかなかったけど、こっぱずかしくならないラブストーリーだってのもポイント高いか。

  さて、もう一度五巻を見直してネタバレレビューを書くか。

1〜 5件 / 全37件