ゴーストワールド / ソーラ・バーチ
ゴーストワールド
/テリー・ツワイゴフ
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(71 )
解説・ストーリー
全米の若者の間でカリスマ的人気を誇るダニエル・クロウズの新感覚コミックを「アメリカン・ビューティー」のソーラ・バーチ主演で映画化したおしゃれでキッチュでとびきり切ない青春ストーリー。イーニドとレベッカは高校を卒業した今も進路も決めないまま好きなことだけしてフラフラする毎日。ある日、二人は新聞の出会い系の広告に載っていた中年男をダイナーに呼び出し、待ちぼうけを食っている惨めな姿を見て暇を潰すのだったが……。
全米の若者の間でカリスマ的人気を誇るダニエル・クロウズの新感覚コミックを「アメリカン・ビューティー」のソーラ・バーチ主演で映画化したおしゃれでキッチュでとびきり切ない青春ストーリー。イーニドとレベッカは高校を卒業した今も進路も決めないまま好きなことだけしてフラフラする毎日。ある日、二人は新聞の出会い系の広告に載っていた中年男をダイナーに呼び出し、待ちぼうけを食っている惨めな姿を見て暇を潰すのだったが……。
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「ゴーストワールド」 の解説・あらすじ・ストーリー
作品詳細
解説・ストーリー
全米の若者の間でカリスマ的人気を誇るダニエル・クロウズの新感覚コミックを「アメリカン・ビューティー」のソーラ・バーチ主演で映画化したおしゃれでキッチュでとびきり切ない青春ストーリー。イーニドとレベッカは高校を卒業した今も進路も決めないまま好きなことだけしてフラフラする毎日。ある日、二人は新聞の出会い系の広告に載っていた中年男をダイナーに呼び出し、待ちぼうけを食っている惨めな姿を見て暇を潰すのだったが……。
「ゴーストワールド」 の作品情報
「ゴーストワールド」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ゴーストワールドの詳細
収録時間:
字幕:
音声:
111分
日本語英語
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
レイティング:
記番:
レンタル開始日:
AEBR10110
2003年07月16日
在庫枚数
1位登録者:
2位登録者:
3枚
19人
13人
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
ゴーストワールドの詳細
収録時間:
字幕:
音声:
111分
日本語英語
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 2:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
レイティング:
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レンタル開始日:
AEBR10110
2003年07月16日
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13人
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ユーザーレビュー:71件
そしてバスはどこへ行くのだろう?
投稿日:2006/06/24
レビュアー:JUCE
英語教材のヒアリングマラソンでヒアリングの題材として取り上げられていて、ゴーストワールドという題名のイメージと会話のギャップ(当時は一部分だけ聞いた)が強く印象に残っていた作品。コミック原作者によるとゴーストワールドというのは高校卒業から進路が決まるまでの間の微妙な時間のことを指しているらしい。 アメリカにもこういうコミックがあるのは驚きだ。 ただ映画制作者や出演者もそれぞれこの「ゴーストワールド」という題名への独自の解釈を持っているようで、見る人の価値観によって捉え方が変わる秀逸なネーミングだ。 誰もが高校時代まどんなに馬鹿をやっていても、大人になるにつれていわゆる一般常識を徐々に身につけ、多かれ少なかれ社会に適合して生きていく。それが出来ない人間は世の中から落伍者、あるいはアウトローのレッテルを貼られ自分の居場所を見失っていく。主人公イー二ドはその典型だ。そしてその回りの人間も個性的な人間に溢れているが、だれもが何とか社会と折り合いをつけながら生きている。 これまで何もかも一緒に行動してきたレベッカが大人になって行く中で、変わっていく親友の姿、相変わらず社会に溶け込めない自分に対して湧き上がる焦燥と苛立ち。すごく見ていて痛々しい。 そしてこの映画はそうしたアウトローに対して、安易に肯定も否定もしない。頭が良くて、芸術的センスも溢れている主人公、でもそれだけではこの世の中では生きていけない。そう、とっても現実的な映画です。 あとこの映画には暗喩っぽい表現がいくつも出てきます。 歩道に落ちているジーンズ、最後には消えています。 廃線のはずのバス、老人を乗せて走り去る。 そのあとに来るバス。このバスに乗りイー二ドはどこかへ旅立つ。 このバス現実のバスなのでしょうか? そして行き先は? このあたりもたっぷりとお愉しみ下さい。 明るくは無いけど青春映画です。 それもかなり良質の青春映画だと思います。
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はい
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スカーレット・ヨハンセンはいつかオスカー女優になるだろう
私の歳で観る映画じゃないなと思ったが薦められたので観てみた。 で、まずのっけから衝撃を受けた。 この二人の言ってる英語が分からん! まあ、日本の女子高生の会話が分かるかと言われれば分からんのだからアメリカのTeenの会話が分からなくても当然、と自分を納得させるしかないが、 卒業式に続くパーティで 「これってダサいい」 「よすぎてゲロダサよ」 Wow.This is so bad, it’s almost good. This is so bad, it’s gone past good and back to bad again.・・・字幕も英語もいきなり意味が分からん(それが続く) そしてこの映画で一番多く出てくる単語は totally。 レベッカ「Oh, we トータリー have to.」(するっきゃない) イーニド「Oh, God, this isトータリーunbearable」(息がつまりそ) レベッカ「He should トータリーjust kill himself」(キモい男だわ) イーニド「I wonder if he’s just トータリーinsane」 レベッカ「Iトータリー,トータリー hate you」(あんたを恨むわ) クラスメート「I think it’sトータリー weird.」「It’sトータリー offensive.」 レベッカが家を見に行く所で「This is aトータリーnormal, average neighborhood.」 レベッカは家を見て「It looksトータリーnormal.」 イーニドが答えて「Because you’ll トータリー freak out and act like a psycho about it.」 レベッカが言い返して「You’ve トータリー ignored me ever since high school ended.」 このように矢鱈と出てくるが使っているのはみんな子供だ。 若者独特の言葉遣いをこの映画で取り入れているのには訳がある。 同じ言葉を使うのは「同じ世界」の住人だということだ。 「高校なんか早く卒業したいと思っていたけど、とっても変な感じ」とレベッカが言う。 それは今まで「みんなと同じ世界にいた」のに、それが無くなった、居場所が無くなった所為だ。 そのことにどう対応していくか、レベッカとイーニドは親友なのにまったく別の方向へ行ってしまう。 自分の居場所をどう折り合いをつけるか。 レベッカはそれにうまく適応していく。仕事のバカらしさ、お客というものの下品さをイーニドにおしゃべりするが、家を借りるという明確な目標のため、我慢して続ける。その計画通り家も見つけ、どんどん先へ進んでいく。卒業してからイーニドが自分を無視している、とレベッカは言うが、それは逆で、レベッカがどんどんイーニドから遠ざかっているのだ。 イーニドはそれに適応できない。中年のシーモアに惹かれるが、レベッカは彼に何の魅力も感じない。 イーニドは自分の気持ちをレベッカに分かってほしいがレベッカは分からない。 レベッカに習って同じような仕事をしてみるが、仕事の欺瞞に耐えられず一日でクビになる。どこにも居場所を見つけられない。「みんなのいる世界」からの外れものになっていく。自分が何者なのか分からない。理解し合えると思っていたシーモアからは「私って何よ?(字幕は「私が何なのよ?」)」と聞くと「ただ若い女性(字幕は「年が若すぎる」)」と言われてしまう。自分を形容する言葉はそれだけなのだ。(ここの字幕はシナリオの意図から考えると誤訳だと思う。原文は “What does that mean, ’someone like me’?” ”Just someone so young.”) この映画は全く異なるキャラクター二人のどっちも支持していないし、どっちも断罪していない。 多数の意見はきっとイーニドに対してGet your life!(寝ぼけてるんじゃねーぞ)なんだろうが、そういう説教めいたことはこの映画は言わない。一番心配しているだろう父親にさえ、「人生にオプションをたくさん残しておくのはいいことだ」と言わせている。 この映画の提示する人間像は、四人いる。 1) イーニド=世の中がバカに見えて行き場の無い嫌悪を抱えている 2) レベッカ=無批判だけれど着実に現実を受け入れていく 3) イーニドのように外れものだったがなんとか現実を受け入れた人 4) イーニドのように外れものだが自分のやりたいことが分かっている人 イーニドに共感する人は同じような経験をした人だろう。そしてイーニドを愛憎相半ばで眺めるのだろう。(残念ながら私はイーニドの事はよく分からない) シーモアは3)。だからイーニドは共感しかけた。ヒーローだった。しかし過保護のママがいた!無理。 イーニドはノーマンが4)に思えてくる。そして本当に旅立ってしまった。追いかけるしかないだろう。 小さい頃からいつもベッタリだった二人は一緒の家に住む約束を反故にする。「友離れ」だ。けれども友情はしっかり残る。レベッカの包容力は凄い。何度イーニドに振り回されても許している。私はレベッカに激しく共感した。この映画は主人公が女性だが、男性が主人公では絶対成立しないだろうなと思う映画だった。100点。
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や、やるなあ。。。バーチとブシェミ
投稿日:2007/05/04
レビュアー:武蔵野婦人
ひょんなことから回りまわって手にした作品。アメリカコミックでカリスマ的人気があるとは、あとになって知りました。いやあ、おもしろかったです。 17歳少女二人の、この現実的な存在感はなにぞ? 特にソーラ・バーチ。アメリカン・ビューティのあの危うげな少女が、こげに役にはまりこんだですか。やるなあ。 映画化にあたって、ソーラ・バーチは何度もコミックを読んだといいますが、コミックという静止画から生まれる空気感は、実は映画と非常に相性がいいのかもしれない、というのが、このところ武蔵野婦人が感じていることだったりもします。 日本でも、コミックから生まれる映画やドラマの完成度は非常に高い。コミックという表現手段がはらむ底力というのを、再び見せ付けられた気がしました。 こういう青春の焦燥感に現実味がない人には、ソーラ・バーチとスカーレット・ヨハンソンの立ち振る舞いがいまひとつピンとこないこともあるかもしれませんが、多かれ少なかれ10代後半ってのはこんな若さの種をもてあましたことがある人には、妙にリアルな後味を残す映画ではないかと。 感受性が強く、プライドが高くて反抗心を内包しつつ、強烈なコンプレックスを抱いているソーラ・バーチが、最後まで行き先の見えない試行錯誤を繰り返すのに比べ、どこかで苦もなく現実を受け入れて大人への道に妥協していくスカーレット・ヨハンソン。そのさめたような、すねたようなスカーレットの表情もまた、たまらなくリアルに私には思えました。 ハリウッド映画なんかではね、若いもんがみんな表情豊かで大げさすぎるのよ。女の子はオーバーアクションで多動型。でもさ、実際のすねたティーンエイジャーって、こんな風に無表情ですねてて、素直じゃなくてひねくれたくだらないことばっかりやってるものなんじゃないのかなー。大げさな反抗も事件も起こさず、ただただ日常と不機嫌に格闘する子たち。そんな意味で、とてもリアルを感じた映画。 冴えない中年男を演じるブシェミが最高の存在感をかもしだしています。「パリ・ジュテーム」でもコーエン兄弟の作品で強烈なインパクトを残しているブシェミですが、この映画も、彼がいなければ成立しなかった映画だと思います。 特典映像で監督が「この役はブシェミ以外考えられなかった」と断言しています。「ブシェミに出演交渉の電話をかけているのを妻が聞いて言ったんだ。”あのブシェミ? なんてことなの。私がもし不倫をする可能性があるとしたら、その相手はブシェミだけよ。すばらしいわ! 彼ほどセクシーな人はいない!”」 いい夫婦だなあ>笑 ファッション、音楽、全体に漂うこの空気感。そして配役の妙。最後の顛末が意味深ですが、見る側の精神的状態によって解釈も変わる、というこういう終わりかたも、私は嫌いではありません。青春映画として、かなりいい線をついている良作だと思いました。
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ソーラ・バーチとブシェミにメロメロ
投稿日:2003/08/23
レビュアー:かりふら
私は他とは違う特別な人間のはず。でも,何も思い通りにいかない(やっぱり普通の人間なのかな?)。取り合えず世間は私を受け入れてくれない。ふん,そんな世の中なんてクソくらえ。こっちの方から嫌ってやる。でも一人は寂しい。解り合える人がそばにいて欲しい。 …と,ソーラ・バーチ演じるイーニドの気持ちも,スティーブ・ブシェミ演じるシーモアの気持ちもイヤになるくらい良く分かる。何かと疎外感を感じてしまうタイプの人間は,そんな事を思うもの。ちゃんと社会に適応できる人や,そういった努力をできる人から見たらバカみたいに見えるんだろうなぁ。 映画としては演技陣もストーリーも凝りまくったディテールも素晴らしい出来。ものすごい愛情を持って作られている作品です。そして,この主人公に共感した人に「続きはアナタが演じるんだよ」と背中をそっと押してくれるようなラスト。いや〜参りました。面白かったです。
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はい
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女の子のリアルなファンタジー
投稿日:2007/01/31
レビュアー:よふかし
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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ファンタジーに生きる人々をリアルワールドに放り込んでみたら、ただの不思議ちゃんの世界になってしまったギリアムの『ローズ・イン・タイドランド』を見直して、思い出したのがこの作品です。イタくて面白い映画ですが、こちらは見直さずに書いてしまいます(奥村チョコレートさん、「糞」はやめようよ)。 この映画の痛々しさは、本当は誰にも覚えがあるもので、たいてい大人になると忘れてしまうけれど、繊細さをもち続けている人ほどぐっとくる、つまりよい青春映画。そんなひりひりする感覚と、そこにとどまらない面白さは先達のレビューにお任せ(かりふらさんやJUCEさんのが面白かった)して少し別の話。 ローティーンぐらいまでの女の子って、同世代の男の子より、はるかに「リアルな夢」を抱いているような気がする。リアルなファンタジーというとちょっと矛盾してますが、小さい頃って、その境界は曖昧です。女子はヒーローごっこをする男子を馬鹿にしますが、男子は実はフィクションとして楽しんでいたりするのです。女の子のファンタジーは現実世界に寄り添っている分、ずっと心を捉える力が強いと思う。 『ローズ・イン・タイドランド』のローズは、両親が頓死したり外界から隔絶された草原の廃屋にいたりするので、ただただ現実と乖離してファンタジーの世界に生きて、隣人を守護者に見立てて自分を守ろうとする。アリスやドロシーのように迷い込んだり、逃げ込んだ世界から、無事に帰還できるかどうかは分からない。 この『ゴーストワールド』の少女たちは、はるかにリアルなファンタジーの世界の住人だった。そこでは彼女たちは本当の意味でヒロインだったのだけれど、心地よいファンタジーの世界から、もう抜け出さないといけないと思い始めている。何かに追われているような、あせりと痛みを感じている。 そして選択は分かれ、ラストで少女のひとりはファンタジーの世界に帰還したのだったと思う。唐突な表現なので、観たときには少しびっくりした記憶があるけれど、たぶん彼女たちの世界ではリアルとファンタジーつまり「ゴーストワールド」が地続きなので、帰るのもたやすいのだ。 『ロース・イン・タイドランド』や他の作品でギリアムが撮ろうとしているファンタジーとリアルの境界をめぐる葛藤の物語世界は、実はこの『ゴースト・ワールド』が実に見事に表現しているのだと思う。75点。
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はい
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ユーザーレビュー
そしてバスはどこへ行くのだろう?
投稿日
2006/06/24
レビュアー
JUCE
英語教材のヒアリングマラソンでヒアリングの題材として取り上げられていて、ゴーストワールドという題名のイメージと会話のギャップ(当時は一部分だけ聞いた)が強く印象に残っていた作品。コミック原作者によるとゴーストワールドというのは高校卒業から進路が決まるまでの間の微妙な時間のことを指しているらしい。 アメリカにもこういうコミックがあるのは驚きだ。 ただ映画制作者や出演者もそれぞれこの「ゴーストワールド」という題名への独自の解釈を持っているようで、見る人の価値観によって捉え方が変わる秀逸なネーミングだ。 誰もが高校時代まどんなに馬鹿をやっていても、大人になるにつれていわゆる一般常識を徐々に身につけ、多かれ少なかれ社会に適合して生きていく。それが出来ない人間は世の中から落伍者、あるいはアウトローのレッテルを貼られ自分の居場所を見失っていく。主人公イー二ドはその典型だ。そしてその回りの人間も個性的な人間に溢れているが、だれもが何とか社会と折り合いをつけながら生きている。 これまで何もかも一緒に行動してきたレベッカが大人になって行く中で、変わっていく親友の姿、相変わらず社会に溶け込めない自分に対して湧き上がる焦燥と苛立ち。すごく見ていて痛々しい。 そしてこの映画はそうしたアウトローに対して、安易に肯定も否定もしない。頭が良くて、芸術的センスも溢れている主人公、でもそれだけではこの世の中では生きていけない。そう、とっても現実的な映画です。 あとこの映画には暗喩っぽい表現がいくつも出てきます。 歩道に落ちているジーンズ、最後には消えています。 廃線のはずのバス、老人を乗せて走り去る。 そのあとに来るバス。このバスに乗りイー二ドはどこかへ旅立つ。 このバス現実のバスなのでしょうか? そして行き先は? このあたりもたっぷりとお愉しみ下さい。 明るくは無いけど青春映画です。 それもかなり良質の青春映画だと思います。
スカーレット・ヨハンセンはいつかオスカー女優になるだろう
投稿日
2008/06/24
レビュアー
bokensdorf
私の歳で観る映画じゃないなと思ったが薦められたので観てみた。 で、まずのっけから衝撃を受けた。 この二人の言ってる英語が分からん! まあ、日本の女子高生の会話が分かるかと言われれば分からんのだからアメリカのTeenの会話が分からなくても当然、と自分を納得させるしかないが、 卒業式に続くパーティで 「これってダサいい」 「よすぎてゲロダサよ」 Wow.This is so bad, it’s almost good. This is so bad, it’s gone past good and back to bad again.・・・字幕も英語もいきなり意味が分からん(それが続く) そしてこの映画で一番多く出てくる単語は totally。 レベッカ「Oh, we トータリー have to.」(するっきゃない) イーニド「Oh, God, this isトータリーunbearable」(息がつまりそ) レベッカ「He should トータリーjust kill himself」(キモい男だわ) イーニド「I wonder if he’s just トータリーinsane」 レベッカ「Iトータリー,トータリー hate you」(あんたを恨むわ) クラスメート「I think it’sトータリー weird.」「It’sトータリー offensive.」 レベッカが家を見に行く所で「This is aトータリーnormal, average neighborhood.」 レベッカは家を見て「It looksトータリーnormal.」 イーニドが答えて「Because you’ll トータリー freak out and act like a psycho about it.」 レベッカが言い返して「You’ve トータリー ignored me ever since high school ended.」 このように矢鱈と出てくるが使っているのはみんな子供だ。 若者独特の言葉遣いをこの映画で取り入れているのには訳がある。 同じ言葉を使うのは「同じ世界」の住人だということだ。 「高校なんか早く卒業したいと思っていたけど、とっても変な感じ」とレベッカが言う。 それは今まで「みんなと同じ世界にいた」のに、それが無くなった、居場所が無くなった所為だ。 そのことにどう対応していくか、レベッカとイーニドは親友なのにまったく別の方向へ行ってしまう。 自分の居場所をどう折り合いをつけるか。 レベッカはそれにうまく適応していく。仕事のバカらしさ、お客というものの下品さをイーニドにおしゃべりするが、家を借りるという明確な目標のため、我慢して続ける。その計画通り家も見つけ、どんどん先へ進んでいく。卒業してからイーニドが自分を無視している、とレベッカは言うが、それは逆で、レベッカがどんどんイーニドから遠ざかっているのだ。 イーニドはそれに適応できない。中年のシーモアに惹かれるが、レベッカは彼に何の魅力も感じない。 イーニドは自分の気持ちをレベッカに分かってほしいがレベッカは分からない。 レベッカに習って同じような仕事をしてみるが、仕事の欺瞞に耐えられず一日でクビになる。どこにも居場所を見つけられない。「みんなのいる世界」からの外れものになっていく。自分が何者なのか分からない。理解し合えると思っていたシーモアからは「私って何よ?(字幕は「私が何なのよ?」)」と聞くと「ただ若い女性(字幕は「年が若すぎる」)」と言われてしまう。自分を形容する言葉はそれだけなのだ。(ここの字幕はシナリオの意図から考えると誤訳だと思う。原文は “What does that mean, ’someone like me’?” ”Just someone so young.”) この映画は全く異なるキャラクター二人のどっちも支持していないし、どっちも断罪していない。 多数の意見はきっとイーニドに対してGet your life!(寝ぼけてるんじゃねーぞ)なんだろうが、そういう説教めいたことはこの映画は言わない。一番心配しているだろう父親にさえ、「人生にオプションをたくさん残しておくのはいいことだ」と言わせている。 この映画の提示する人間像は、四人いる。 1) イーニド=世の中がバカに見えて行き場の無い嫌悪を抱えている 2) レベッカ=無批判だけれど着実に現実を受け入れていく 3) イーニドのように外れものだったがなんとか現実を受け入れた人 4) イーニドのように外れものだが自分のやりたいことが分かっている人 イーニドに共感する人は同じような経験をした人だろう。そしてイーニドを愛憎相半ばで眺めるのだろう。(残念ながら私はイーニドの事はよく分からない) シーモアは3)。だからイーニドは共感しかけた。ヒーローだった。しかし過保護のママがいた!無理。 イーニドはノーマンが4)に思えてくる。そして本当に旅立ってしまった。追いかけるしかないだろう。 小さい頃からいつもベッタリだった二人は一緒の家に住む約束を反故にする。「友離れ」だ。けれども友情はしっかり残る。レベッカの包容力は凄い。何度イーニドに振り回されても許している。私はレベッカに激しく共感した。この映画は主人公が女性だが、男性が主人公では絶対成立しないだろうなと思う映画だった。100点。
や、やるなあ。。。バーチとブシェミ
投稿日
2007/05/04
レビュアー
武蔵野婦人
ひょんなことから回りまわって手にした作品。アメリカコミックでカリスマ的人気があるとは、あとになって知りました。いやあ、おもしろかったです。 17歳少女二人の、この現実的な存在感はなにぞ? 特にソーラ・バーチ。アメリカン・ビューティのあの危うげな少女が、こげに役にはまりこんだですか。やるなあ。 映画化にあたって、ソーラ・バーチは何度もコミックを読んだといいますが、コミックという静止画から生まれる空気感は、実は映画と非常に相性がいいのかもしれない、というのが、このところ武蔵野婦人が感じていることだったりもします。 日本でも、コミックから生まれる映画やドラマの完成度は非常に高い。コミックという表現手段がはらむ底力というのを、再び見せ付けられた気がしました。 こういう青春の焦燥感に現実味がない人には、ソーラ・バーチとスカーレット・ヨハンソンの立ち振る舞いがいまひとつピンとこないこともあるかもしれませんが、多かれ少なかれ10代後半ってのはこんな若さの種をもてあましたことがある人には、妙にリアルな後味を残す映画ではないかと。 感受性が強く、プライドが高くて反抗心を内包しつつ、強烈なコンプレックスを抱いているソーラ・バーチが、最後まで行き先の見えない試行錯誤を繰り返すのに比べ、どこかで苦もなく現実を受け入れて大人への道に妥協していくスカーレット・ヨハンソン。そのさめたような、すねたようなスカーレットの表情もまた、たまらなくリアルに私には思えました。 ハリウッド映画なんかではね、若いもんがみんな表情豊かで大げさすぎるのよ。女の子はオーバーアクションで多動型。でもさ、実際のすねたティーンエイジャーって、こんな風に無表情ですねてて、素直じゃなくてひねくれたくだらないことばっかりやってるものなんじゃないのかなー。大げさな反抗も事件も起こさず、ただただ日常と不機嫌に格闘する子たち。そんな意味で、とてもリアルを感じた映画。 冴えない中年男を演じるブシェミが最高の存在感をかもしだしています。「パリ・ジュテーム」でもコーエン兄弟の作品で強烈なインパクトを残しているブシェミですが、この映画も、彼がいなければ成立しなかった映画だと思います。 特典映像で監督が「この役はブシェミ以外考えられなかった」と断言しています。「ブシェミに出演交渉の電話をかけているのを妻が聞いて言ったんだ。”あのブシェミ? なんてことなの。私がもし不倫をする可能性があるとしたら、その相手はブシェミだけよ。すばらしいわ! 彼ほどセクシーな人はいない!”」 いい夫婦だなあ>笑 ファッション、音楽、全体に漂うこの空気感。そして配役の妙。最後の顛末が意味深ですが、見る側の精神的状態によって解釈も変わる、というこういう終わりかたも、私は嫌いではありません。青春映画として、かなりいい線をついている良作だと思いました。
ソーラ・バーチとブシェミにメロメロ
投稿日
2003/08/23
レビュアー
かりふら
私は他とは違う特別な人間のはず。でも,何も思い通りにいかない(やっぱり普通の人間なのかな?)。取り合えず世間は私を受け入れてくれない。ふん,そんな世の中なんてクソくらえ。こっちの方から嫌ってやる。でも一人は寂しい。解り合える人がそばにいて欲しい。 …と,ソーラ・バーチ演じるイーニドの気持ちも,スティーブ・ブシェミ演じるシーモアの気持ちもイヤになるくらい良く分かる。何かと疎外感を感じてしまうタイプの人間は,そんな事を思うもの。ちゃんと社会に適応できる人や,そういった努力をできる人から見たらバカみたいに見えるんだろうなぁ。 映画としては演技陣もストーリーも凝りまくったディテールも素晴らしい出来。ものすごい愛情を持って作られている作品です。そして,この主人公に共感した人に「続きはアナタが演じるんだよ」と背中をそっと押してくれるようなラスト。いや〜参りました。面白かったです。
女の子のリアルなファンタジー
投稿日
2007/01/31
レビュアー
よふかし
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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ファンタジーに生きる人々をリアルワールドに放り込んでみたら、ただの不思議ちゃんの世界になってしまったギリアムの『ローズ・イン・タイドランド』を見直して、思い出したのがこの作品です。イタくて面白い映画ですが、こちらは見直さずに書いてしまいます(奥村チョコレートさん、「糞」はやめようよ)。 この映画の痛々しさは、本当は誰にも覚えがあるもので、たいてい大人になると忘れてしまうけれど、繊細さをもち続けている人ほどぐっとくる、つまりよい青春映画。そんなひりひりする感覚と、そこにとどまらない面白さは先達のレビューにお任せ(かりふらさんやJUCEさんのが面白かった)して少し別の話。 ローティーンぐらいまでの女の子って、同世代の男の子より、はるかに「リアルな夢」を抱いているような気がする。リアルなファンタジーというとちょっと矛盾してますが、小さい頃って、その境界は曖昧です。女子はヒーローごっこをする男子を馬鹿にしますが、男子は実はフィクションとして楽しんでいたりするのです。女の子のファンタジーは現実世界に寄り添っている分、ずっと心を捉える力が強いと思う。 『ローズ・イン・タイドランド』のローズは、両親が頓死したり外界から隔絶された草原の廃屋にいたりするので、ただただ現実と乖離してファンタジーの世界に生きて、隣人を守護者に見立てて自分を守ろうとする。アリスやドロシーのように迷い込んだり、逃げ込んだ世界から、無事に帰還できるかどうかは分からない。 この『ゴーストワールド』の少女たちは、はるかにリアルなファンタジーの世界の住人だった。そこでは彼女たちは本当の意味でヒロインだったのだけれど、心地よいファンタジーの世界から、もう抜け出さないといけないと思い始めている。何かに追われているような、あせりと痛みを感じている。 そして選択は分かれ、ラストで少女のひとりはファンタジーの世界に帰還したのだったと思う。唐突な表現なので、観たときには少しびっくりした記憶があるけれど、たぶん彼女たちの世界ではリアルとファンタジーつまり「ゴーストワールド」が地続きなので、帰るのもたやすいのだ。 『ロース・イン・タイドランド』や他の作品でギリアムが撮ろうとしているファンタジーとリアルの境界をめぐる葛藤の物語世界は、実はこの『ゴースト・ワールド』が実に見事に表現しているのだと思う。75点。
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