ことの終わり / レイフ・ファインズ
ことの終わり
/ニール・ジョーダン
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(38)
解説・ストーリー
1946年、ロンドン。作家ベンドリックスは再会した旧友ヘンリーから妻サラが浮気しているらしいとの相談を受け、嫉妬を感じる。実はベンドリックスとサラはかつて愛人関係だったのだ。サラとの不倫の恋は44年の夏突然終わった。いつものような情事の後二人の居た建物が爆撃を受け、気絶していた彼が覚めるとサラは彼の前から去ってしまった。サラを忘れられない彼は探偵に調査を依頼し彼女の日記を手に入れる。そして爆撃の際の意外な真相を知ることになる。
1946年、ロンドン。作家ベンドリックスは再会した旧友ヘンリーから妻サラが浮気しているらしいとの相談を受け、嫉妬を感じる。実はベンドリックスとサラはかつて愛人関係だったのだ。サラとの不倫の恋は44年の夏突然終わった。いつものような情事の後二人の居た建物が爆撃を受け、気絶していた彼が覚めるとサラは彼の前から去ってしまった。サラを忘れられない彼は探偵に調査を依頼し彼女の日記を手に入れる。そして爆撃の際の意外な真相を知ることになる。
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「ことの終わり」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
1946年、ロンドン。作家ベンドリックスは再会した旧友ヘンリーから妻サラが浮気しているらしいとの相談を受け、嫉妬を感じる。実はベンドリックスとサラはかつて愛人関係だったのだ。サラとの不倫の恋は44年の夏突然終わった。いつものような情事の後二人の居た建物が爆撃を受け、気絶していた彼が覚めるとサラは彼の前から去ってしまった。サラを忘れられない彼は探偵に調査を依頼し彼女の日記を手に入れる。そして爆撃の際の意外な真相を知ることになる。
「ことの終わり」 の作品情報
「ことの終わり」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ことの終わりの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
101分 |
日本語・英語 |
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
R-15 |
RDD29093 |
2003年05月26日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
12枚
|
0人
|
0人
|
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch
ことの終わりの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
101分 |
日本語・英語 |
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
R-15 |
RDD29093 |
2003年05月26日
|
在庫枚数 |
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英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch
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ユーザーレビュー:38件
最大の謎は神の愛
投稿日:2006/09/18
レビュアー:吟遊旅人
ありがちな不倫ものとはちょっと違う。前半は謎をちりばめた濃厚な恋愛映画なのだが、真相がわかってからがかなり長い。で、実はテーマはこちらにある。なので、ネタバレさせずにこの作品へのコメントを書くのは至難の技だ。
高級官僚の美しい妻サラに恋をしたモーリスが狂おしい情熱を抱き、靴下や靴にさえ嫉妬する。愛の深さを嫉妬の激しさで測ろうとする男の気持ちがどうにもわかりづらくて、けれど、恋に狂うモーリスという男をレイフ・ファインズが実に存在感たっぷりに演じていて、こういう男もいるのかと納得させられてしまう。こういう役をやらせると、はまる役者だ。
モーリスのサラへの愛は、所有欲とも言える。彼の愛はむき出しの情熱であり、サラのすべてを所有したいという熱望だ。それに引き替え、サラの夫(これがどうも見た目が悪くて冴えないのがいかん)の愛は、一見不可思議で理解しがたいものがあるけれど、それはひょっとして神の愛へも通じる深い眼差しなのかもしれない。
不倫の恋は、二人だけの世界で完結する。秘めた恋には二人を取り巻く人間関係は存在せず、日常生活のささいな機微も存在しない。共有するのは濃厚な時間だけ。会っている時間のほとんどが、閉じた濃密な空間の中での情欲に消費される。モーリスがそれを厭い、サラを所有したいと望む時、偶然にも空爆が二人の逢い引きの場所へ。
そして不倫の恋は終わりを告げるのだが、なぜサラが去ったのかがこの作品の謎として残され、それをモーリスが解いていく。その中で、謎を解くはずが逆にその謎を混線させるのが私立探偵。この配剤がなかなか巧みであった。
サラ役のジュリアン・ムーアはミスキャストではないか。上品さに少々欠ける。夫ヘンリー役のスティーヴン・レイもしみったれていて印象がよくない。これではどう見てもレイフ・ファインズの勝ちなので、夫への同情心が薄れてしまう。
ことは終わる。つまり、情事はいつか終わるということ。けれど愛は永遠だ。不信心者には不思議な不思議な物語。神を憎むモーリスが愛しい。ぜひ男性に見てほしい。わたしには夫の行動が理解不能でした。
映像はきれいにきれいに撮ってある。音楽も美しい。最大の謎は神の愛。恋する者達の障壁は婚姻制度と病、そして神の愛そのものかもしれない。
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ぐいぐい引き込まれた
前半は「よくありそうな中年の不倫モノ」だなあと思いながら官能的な描写もだらだらと見ていたのですが、中盤での前半と同じシーンを視点を変えて繰り返しだすあたりからどんどん話に引き込まれていき、ラストにかけての感動的な深みのある展開にはただただ息の飲んで見入ってしまいました。
究極の「愛」についての映画です。
こんな面白い映画を見過ごしていたなんて。
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三者三様の愛の形 神様の愛ってなんなの?
投稿日:2007/04/07
レビュアー:花ちゃん
この話はただの中年の不倫ラブストーリーではなかった。
作家モーリスの人妻サラへの愛は、嫉妬深く強い所有欲のままに「奪う愛」。
夫ヘンリーの愛は妻の愛を得ることができない上、不貞を知りながらも苦痛に「耐える愛」。サラの愛は、夫以外の一人の男性に捧げられるが神の域に達したかの様な自己犠牲と「与える愛」。だが、自分の欲望の前に誓いを守りきることができない。そして婚姻と愛人との別れという、人生における二つの誓いを破ってしまう。3人の男女のとても人間的な愛の形を、神の愛とリンクさせている。
では神の愛ってどんなものなのか?
ニールジョーダンの映画にはよく教会や神父が登場する。
日本は歴史的にも仏教の影響が大きく、仏教徒でなくてもその観念が日常に浸透していることは否めない。そして日本人である私には、どうもイエスの愛と言うものがピンとこない。いつも優しい仏さまにお助けだけを求めている。
全てお見通しの神の思し召しでこの結末があるなら、ラストの「神よ、どうか私を忘れて」というモーリスの語り掛けには全く同感だ。
イエスの愛は慈悲深くありながら時に人を試し、時にひどく残酷で、この映画では神との駆け引きや取引とか、いわば裁きのような感じを持つ。ちょっと怖いぞ。無知な私は神の愛とは一体なんなんだろう?と考えさせられた。
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8人の会員が気に入ったと投稿しています
ジュリアン・ムーアは見事・・もう引退すべきほどに。
この作品の主題は、女性の愛は奇跡をもたらすということにあるのでしょう。密会・情事の最中に爆撃を受け、モーリスは「死んでしまった」。サラは「二度と彼に今後会わないと誓いますから、彼の命を助けて」とひざまずき神に祈る。そして本当に奇跡が起きモーリスは息を吹き返すのだが、「何故階下に降りて来てくれなかったのだ」とサラを責める。こういう男の卑近な手前勝手さが、愛の試練。でもサラという女性は、「私が祈ってやったんだから、アンタは生き返ったのよ」と言うようなタイプではなく、その事実を告げず、モーリスから遠のく。そしてそれ以後のサラは実際「死んだ」ような日々。ある日サラは顔に大きなアザのある少年を憐れみ、その頬にキスをする。数日後、その少年のアザが消えていた。そして・・、事実、神(というものがあるならば)がサラに課した命題とは・・。
不貞、不倫、姦淫。それが許されざることであるのは自明の理。
でももしも結婚生活そのものが双方にとり不幸であり、愛する人が現れてしまったら・・。
本来憎み合って当然なのにも関わらず、モーリスとヘンリとが互いに抱き合う感情はとても稀れな連帯感。そして彼女の「その日」までを一緒に共有する。
宗教観にまで到達された愛の話。女性を美化し過ぎているきらいはあるけれど、こういう女性が実はいるのも事実かも知れない。
ダイアン・レインの「運命の女」と観比べてみるのも、一興。
ストーリー、セリフ、メイク、衣装、照明・・これらの要素が、サラを演じるジュリアン・ムーアの美の完成に労を惜しまない。私が万一彼女だったら、この役を演ったらあとは映画界から身を引く。本当に女優冥利に尽きる役だから・・。でも彼女は女優を続けている。だから「シッピング・ニュース」では彼女がウェイヴィを演じる必然性が乏しいという印象さえ、観る者に与えてしまった(失礼・・)。
モーリス演じるレイフ・ファインズのしゃべる英語は、サッカーのベッカムさんのアクセントに似て、どうもフニャフニャして聞こえる。もう20年もしたら、彼は渋い役者さんになるのだろうか。ヘンリ役をしたスティーブン・レイは、抑圧のきいた素晴らしい芝居を見せてくれ、私としてはまた「マイケル・コリンズ」を観たくなりました。
愛、献身、自己犠牲。
女性はそれらの化身。
その可能性を自ら放棄しているお姉さんが増えている。
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「信仰」と「不倫」
投稿日:2009/09/05
レビュアー:忙中有閑
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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bokensdorf氏曰く「不倫がテーマでは無い。神(ゴッド)、または信仰を問題にしている」と。同感ですが、私のような宗教嫌い(無神論者ではありません)には「不倫」というのは「神」「信仰」について考える際に非常に分かりやすいテーマだと思われます。
「不倫」とはつまり「道ならぬ」恋ですから、わざわざ「道ならぬ」恋を選ぶ「人妻スキー」などというケシカランお方もいるけれど、普通は「たまたま」恋に落ちた相手が人妻だったとか、妻子あるオジサマだったという、「偶然」の産物です。
この「偶然」というのが全ての「信仰」の始まりなんですな。「想定外」「不可思議」「人知の及ばない」「神の意志」と思い込みはエスカレートして、遂には単なる偶然が「奇跡」とまで思えてしまう。「この出会いは奇跡だ!」とかね。
人間、喜びも苦しみも「想定外」は自己責任で引き受けられない。「神」の責任にして、「恩寵」に感謝するとか「天罰」と諦めるとか、神への憎悪を生きる支えにするとか。私もこのあたりまでは「神」の存在、「信仰」の効用を十分認めておるわけです。従って無神論者ではない。
ただ「道ならぬ恋」の「道」ってのは「人の道」であって「神の意志」ではない、ってことは重要だと思いますね。この映画(原作は読んでませんから分かりませんが)のヒロインは明らかにそこを混同している。彼女の「誓い」が陳腐なのは「彼を生き返らせる」という「神の御業」と引き換えに「彼との不倫を止める」という実に俗っぽい(彼女にとっては大変重要なことなんでしょうが)条件を提示していることだと思えます。
私の「宗教嫌い」は一言で言えば「神の言葉と偽って人の道を説く」のがどーにも我慢ならんからなんですねぇ。
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ユーザーレビュー
最大の謎は神の愛
投稿日
2006/09/18
レビュアー
吟遊旅人
ありがちな不倫ものとはちょっと違う。前半は謎をちりばめた濃厚な恋愛映画なのだが、真相がわかってからがかなり長い。で、実はテーマはこちらにある。なので、ネタバレさせずにこの作品へのコメントを書くのは至難の技だ。
高級官僚の美しい妻サラに恋をしたモーリスが狂おしい情熱を抱き、靴下や靴にさえ嫉妬する。愛の深さを嫉妬の激しさで測ろうとする男の気持ちがどうにもわかりづらくて、けれど、恋に狂うモーリスという男をレイフ・ファインズが実に存在感たっぷりに演じていて、こういう男もいるのかと納得させられてしまう。こういう役をやらせると、はまる役者だ。
モーリスのサラへの愛は、所有欲とも言える。彼の愛はむき出しの情熱であり、サラのすべてを所有したいという熱望だ。それに引き替え、サラの夫(これがどうも見た目が悪くて冴えないのがいかん)の愛は、一見不可思議で理解しがたいものがあるけれど、それはひょっとして神の愛へも通じる深い眼差しなのかもしれない。
不倫の恋は、二人だけの世界で完結する。秘めた恋には二人を取り巻く人間関係は存在せず、日常生活のささいな機微も存在しない。共有するのは濃厚な時間だけ。会っている時間のほとんどが、閉じた濃密な空間の中での情欲に消費される。モーリスがそれを厭い、サラを所有したいと望む時、偶然にも空爆が二人の逢い引きの場所へ。
そして不倫の恋は終わりを告げるのだが、なぜサラが去ったのかがこの作品の謎として残され、それをモーリスが解いていく。その中で、謎を解くはずが逆にその謎を混線させるのが私立探偵。この配剤がなかなか巧みであった。
サラ役のジュリアン・ムーアはミスキャストではないか。上品さに少々欠ける。夫ヘンリー役のスティーヴン・レイもしみったれていて印象がよくない。これではどう見てもレイフ・ファインズの勝ちなので、夫への同情心が薄れてしまう。
ことは終わる。つまり、情事はいつか終わるということ。けれど愛は永遠だ。不信心者には不思議な不思議な物語。神を憎むモーリスが愛しい。ぜひ男性に見てほしい。わたしには夫の行動が理解不能でした。
映像はきれいにきれいに撮ってある。音楽も美しい。最大の謎は神の愛。恋する者達の障壁は婚姻制度と病、そして神の愛そのものかもしれない。
ぐいぐい引き込まれた
投稿日
2003/11/25
レビュアー
dai
前半は「よくありそうな中年の不倫モノ」だなあと思いながら官能的な描写もだらだらと見ていたのですが、中盤での前半と同じシーンを視点を変えて繰り返しだすあたりからどんどん話に引き込まれていき、ラストにかけての感動的な深みのある展開にはただただ息の飲んで見入ってしまいました。
究極の「愛」についての映画です。
こんな面白い映画を見過ごしていたなんて。
三者三様の愛の形 神様の愛ってなんなの?
投稿日
2007/04/07
レビュアー
花ちゃん
この話はただの中年の不倫ラブストーリーではなかった。
作家モーリスの人妻サラへの愛は、嫉妬深く強い所有欲のままに「奪う愛」。
夫ヘンリーの愛は妻の愛を得ることができない上、不貞を知りながらも苦痛に「耐える愛」。サラの愛は、夫以外の一人の男性に捧げられるが神の域に達したかの様な自己犠牲と「与える愛」。だが、自分の欲望の前に誓いを守りきることができない。そして婚姻と愛人との別れという、人生における二つの誓いを破ってしまう。3人の男女のとても人間的な愛の形を、神の愛とリンクさせている。
では神の愛ってどんなものなのか?
ニールジョーダンの映画にはよく教会や神父が登場する。
日本は歴史的にも仏教の影響が大きく、仏教徒でなくてもその観念が日常に浸透していることは否めない。そして日本人である私には、どうもイエスの愛と言うものがピンとこない。いつも優しい仏さまにお助けだけを求めている。
全てお見通しの神の思し召しでこの結末があるなら、ラストの「神よ、どうか私を忘れて」というモーリスの語り掛けには全く同感だ。
イエスの愛は慈悲深くありながら時に人を試し、時にひどく残酷で、この映画では神との駆け引きや取引とか、いわば裁きのような感じを持つ。ちょっと怖いぞ。無知な私は神の愛とは一体なんなんだろう?と考えさせられた。
ジュリアン・ムーアは見事・・もう引退すべきほどに。
投稿日
2005/06/12
レビュアー
レビュアー名未設定
この作品の主題は、女性の愛は奇跡をもたらすということにあるのでしょう。密会・情事の最中に爆撃を受け、モーリスは「死んでしまった」。サラは「二度と彼に今後会わないと誓いますから、彼の命を助けて」とひざまずき神に祈る。そして本当に奇跡が起きモーリスは息を吹き返すのだが、「何故階下に降りて来てくれなかったのだ」とサラを責める。こういう男の卑近な手前勝手さが、愛の試練。でもサラという女性は、「私が祈ってやったんだから、アンタは生き返ったのよ」と言うようなタイプではなく、その事実を告げず、モーリスから遠のく。そしてそれ以後のサラは実際「死んだ」ような日々。ある日サラは顔に大きなアザのある少年を憐れみ、その頬にキスをする。数日後、その少年のアザが消えていた。そして・・、事実、神(というものがあるならば)がサラに課した命題とは・・。
不貞、不倫、姦淫。それが許されざることであるのは自明の理。
でももしも結婚生活そのものが双方にとり不幸であり、愛する人が現れてしまったら・・。
本来憎み合って当然なのにも関わらず、モーリスとヘンリとが互いに抱き合う感情はとても稀れな連帯感。そして彼女の「その日」までを一緒に共有する。
宗教観にまで到達された愛の話。女性を美化し過ぎているきらいはあるけれど、こういう女性が実はいるのも事実かも知れない。
ダイアン・レインの「運命の女」と観比べてみるのも、一興。
ストーリー、セリフ、メイク、衣装、照明・・これらの要素が、サラを演じるジュリアン・ムーアの美の完成に労を惜しまない。私が万一彼女だったら、この役を演ったらあとは映画界から身を引く。本当に女優冥利に尽きる役だから・・。でも彼女は女優を続けている。だから「シッピング・ニュース」では彼女がウェイヴィを演じる必然性が乏しいという印象さえ、観る者に与えてしまった(失礼・・)。
モーリス演じるレイフ・ファインズのしゃべる英語は、サッカーのベッカムさんのアクセントに似て、どうもフニャフニャして聞こえる。もう20年もしたら、彼は渋い役者さんになるのだろうか。ヘンリ役をしたスティーブン・レイは、抑圧のきいた素晴らしい芝居を見せてくれ、私としてはまた「マイケル・コリンズ」を観たくなりました。
愛、献身、自己犠牲。
女性はそれらの化身。
その可能性を自ら放棄しているお姉さんが増えている。
「信仰」と「不倫」
投稿日
2009/09/05
レビュアー
忙中有閑
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bokensdorf氏曰く「不倫がテーマでは無い。神(ゴッド)、または信仰を問題にしている」と。同感ですが、私のような宗教嫌い(無神論者ではありません)には「不倫」というのは「神」「信仰」について考える際に非常に分かりやすいテーマだと思われます。
「不倫」とはつまり「道ならぬ」恋ですから、わざわざ「道ならぬ」恋を選ぶ「人妻スキー」などというケシカランお方もいるけれど、普通は「たまたま」恋に落ちた相手が人妻だったとか、妻子あるオジサマだったという、「偶然」の産物です。
この「偶然」というのが全ての「信仰」の始まりなんですな。「想定外」「不可思議」「人知の及ばない」「神の意志」と思い込みはエスカレートして、遂には単なる偶然が「奇跡」とまで思えてしまう。「この出会いは奇跡だ!」とかね。
人間、喜びも苦しみも「想定外」は自己責任で引き受けられない。「神」の責任にして、「恩寵」に感謝するとか「天罰」と諦めるとか、神への憎悪を生きる支えにするとか。私もこのあたりまでは「神」の存在、「信仰」の効用を十分認めておるわけです。従って無神論者ではない。
ただ「道ならぬ恋」の「道」ってのは「人の道」であって「神の意志」ではない、ってことは重要だと思いますね。この映画(原作は読んでませんから分かりませんが)のヒロインは明らかにそこを混同している。彼女の「誓い」が陳腐なのは「彼を生き返らせる」という「神の御業」と引き換えに「彼との不倫を止める」という実に俗っぽい(彼女にとっては大変重要なことなんでしょうが)条件を提示していることだと思えます。
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ことの終わり