宇宙で最も複雑怪奇な交尾の儀式

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　なんだか凄いタイトルですが、一応は普通の映画です。うーん、普通と言う定義も曖昧ですが・・・。ストーリーとしては「一組の男女がクラブで出会ってから結婚、出産するまでの様子を描く」という全くシンプルなもの。その物語自身も奇想天外な展開があるわけでも無く、ごくごくありふれた日常です。こうやって書くと身も蓋も無いつまらない映画のようですが、まさに音声を消して観ていたらきっと凄く退屈な低予算映画だと思います。
　しかしこの映画にはちょっとした捻りがあります。それはこの二人の行動は実は宇宙人の番組（VTR）で地球侵略を目論む宇宙人たちが地球人の性行動について学ぶためのドキュメンタリー番組という形式にして教育版組風にほぼ全編にわたって時には人間よりも的を射た、時にはボケまくったコメントをナレーションを被せることでコメディにしている点なのです。まさに監督兼脚本のジェフ・アブゴフのアイデア勝ちですね。
　DVDならではの機能で宇宙人のナレーション有無の切り替えをつければアイデア（演出）が作品をどのように変えるかが観られてとっても面白いと思ったのですが。
　
　かなりおバカなコメディだけどなかなか楽しめる作品です。

　もしかして少子化の原因は地球人のこうした複雑怪奇な交尾の儀式にあるのかも。

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　“種の保存”という観点から見れば、男女の出会いから恋愛、結婚、出産という過程は「発情」「交尾」「受精」「子孫誕生」という本能的な性行動に置きかえることができる。ところが人間の場合（正確には「一部の」とすべきですね）、交尾の後にすぐ受精とはいかず人為的に受精を引き伸ばしてみたり、受精のもたらす影響がオスとメスで異なっていたり…と「複雑怪奇」な事象が多々ある。そして巷にあふれる恋愛ドラマ、恋愛映画、恋愛小説は全て、この「複雑怪奇」の部分を扱っていると言える。この「複雑怪奇」こそが「物語」だというわけだ。

　ということで、本作はこの「物語」の正体を暴き、“恋愛”の美しさ、切なさ、愚かさ、強さ、はかなさを笑い飛ばす、そういうジョークになっている。人は痛いところを突かれるとジョークも笑えないわけだが、信じて疑わない強固な事柄に関しては寛容になれる。だから、こういうコメディが成立して多くの人が無邪気に笑えるのは、いかに多くの人が“恋愛”を疑っていないかということだ。運命の相手と結ばれて幸福を手に入れるという「ロマンチック・ラブ・イデオロギー」を、やはり皆、疑っていないのだなぁと少々考え込んでしまった。
　
　映画では夢を見たいし、やはり「物語」を期待している自分は、わざわざ映画でこういうの見る気はしないなぁ、というのが素直な感想です。ＤＶＤで良かった。劇場で観たら暴れたと思う。

題名からしてほとんど下ネタです。面白かった部分は、白い"X"や"Y"のやりとりですね。あとはどう言ったらいいのかなぁ。

イントロダクションでは、
「『チャーリーズ・エンジェル　フルスロットル』のルーシー・リューを筆頭に、美女３人が織り成すエロティックコメディ・・・」となってますが、 ルーシー・リューがほとんど出てきませんし、３人の話ではありません。

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ク○○中に、休憩してる精子役の俳優さんが可愛い。「やあ、僕、今度やっと映画に出るんだ」「わあ、やったじゃない。長い間、東京で頑張ったもんね。で、何の役？」　「…精子」　そんな会話を想像してしまって、なんだかとても悲哀を感じる。ちゃんとクレジットもされているのだが、それにしても、Sperm Coordinatorというクレジットは初めて見た（笑）

宇宙人から見た地球人の奇妙な習性というアイデアは、動物の習性を勝手に解釈しちゃってる科学番組なんかへの皮肉から来る発想だ。ただこれって、ふた昔くらい昔の漫画のアイデアでもある。いちいちつけられる細かいコメントには笑うが、破壊的な笑いとは言えない。

「聴覚器官の穴に貝の分泌物を飾り、頭の骨を抜きます」「乳を吸わせ毒が無いか確かめさせます」「四角い身を手に取り、歯で噛みちぎってチューブ状の果肉を出して、自分の○○にかぶせます」「交尾の前にオスは舌をメスの○に差し込んで、赤ん坊の通り道を掃除します」等々。

例えば「大量に酒を飲ませ彼を殺そうとします」みたいな完全に勘違いと言えるコメントをもっと駆使すれば、結構笑えるコメディとして成立しただろうと思う。あくまで解説番組という体裁を気にしたようだが、もっと無茶苦茶な解釈を真面目に述べるという手法の方が、笑いは生まれたように思うのだ。

ちょい役のルーシー・リューは『アリーmy ラブ』出演中で、まだメジャーになるちょっと前だった頃らしい。彼女が主演していたら、これは大珍品になったかもしれない。…いやその前に、彼女のキャリアのベクトルが変わってしまっていたか。


しかしまあ恋愛と、その結果としての性行為ってのは、なんて滑稽なものなんだろう（特に男のやってることって）。あんだけ必死になって、色々工夫して、あんなことやってこんなことやって、そして得られるものって、なんだ？　宇宙人的な視点で見るまでもなく、力無く笑うしかない。

所詮、男はSperm供給装置に過ぎないのかな（哀）

とりあえずジャケットと上記イントロダクションだけ読んだら勘違いした男性諸君が借りそうですけど（笑）実際にはそんなものじゃないのは他の方達のレビューを見ても然り。

むしろ女性の方が楽しめて共感もできるかも。

思っていたより楽しくみれました。地球人ってよりアメリカ人についてだよなとかは思いましたけど。

ディスカス　イントロダクション担当者様、
勘違いさせないちゃんとした内容に書き直したほうがいいですよ。