ウルトラセブン１９９９最終章６部作第５弾〜模造された男

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　　海底、ソナー音が響く・・・・
　　視界は低い、おぼろに浮かび上がってくるのは・・・・　腕、金属の腕か？　そして湧き上がる水泡の中に見えるのは！

　　キングジョー、最強ロボットの頭部である。

（そして今回もネタバレである！！）

　　むふふ。イイですねぇ。でもこれまでもメトロン星人やガッツ星人を意味もなく、本当に意味もなく登場させたという前科のある平成セブン。気を許しちゃいけねぇ・・・・

　　過去の戦いで神戸港に沈められたキングジョー、今度は再プログラムをし、更には人間の手で新たに製造して世界中に配備をしようという。
　　そう、ここのところご無沙汰していた究極の地球防衛構想、フレンドシップ計画の一環としてカジ参謀が強力に推し進めているプロジェクトであった。
　　プロジェクト実務を担当するのは新甲南重工のカネミツ社長、平気で下請けを切る冷酷な男。

　　一方、とある神社の境内に突然現れた奇妙な石柱。古代ムー大陸の神殿にあったラハカムストーンに酷似するという・・・・

　　物語はこの「なんでも願いをきいてくれる」ラハカムストーンと、キングジョーとが奇妙に絡み合って進むわけであります。

　　ラハカムストーンを最初に見つけたのがカネミツ社長の高校生の娘。下請けの社長を無碍に扱うのを見て「あんな父ちゃんなんか嫌いでぇい」と念じていたら、アーラ不思議、翌朝お父様は人が変わったよう、あんなに反対していた留学も許してくださるし、冷たくあしらった下請けにも「なんとかお詫びを」と頭を下げて、極めつけはキングジョー。
　　「敵戦闘ロボットだったキングジョーは、レスキューロボットとして生まれ変わります」なんて記者発表なさって。
　　「キングジョーを変えることで、人間の心を変えたい」
　　この会見をテレビ中継で見ていたカジ参謀、腰抜かすやら怒髪天を突くやら、カネミツ社長にねじ込みに行く。

　　この辺まで、若干トホホなところもあるけれど、ミステリアスな展開は良い。
　　我らがキングジョーも当然敵だと思っていたら、地球防衛の戦闘ロボット、いやいや人命第一のレスキューロボットですよ構想となって、展開はなお予断を許さない。

　　そしてラハカムストーンの正体。
　　「丘の人の総意が石を引き上げたんですよ」カジの問いにカネミツ、いや石の化身が答える。
　　「私はあなたが思うなにものでもある」と、そして
　　「あなたが地球への侵略を思うから、地球は侵略されるのだ」と。
　　むちゃくちゃな論理ではあるが、淡々と言い募るカネミツにやがてカジは追い詰められていく。
　　「こんな石、なくなってしまえ！」カジの叫びに消滅するラハカムストーン、そして暴走を始めるキングジョー！

　　やっぱりキングジョーは暴れてくれないと！
　　今回のアクションはおそらくこれまでで最高！　オリジナル含めてもトップクラスに入るのでは。キングジョーの分離合体っていう得意技を活かし、これがまたデジタル処理で実にスピーディ。
　　もちろんセブンも負けちゃいない。あらゆる必殺技を繰り出すも無敵のキングジョー、びくともしないが、そうであった、古傷を狙え！
　　ってんでアイスラッガーを投げる投げる、がっしがっしと連続投げ。とうとうキングジョーはピキッと気をつけをして倒れてしまうのであった。
　　・・・・と、な、なんと刃こぼれをおこすアイスラッガー！
　　大丈夫かセブン！？　これは次回への伏線か？！

　　人間の欲望や不安が具現化してしまうという今回のテーマ。やや、って言うか、きわめてかなり致命的に消化不良ではあったけど、それでも評価できるのは映像でその主張を押し切ったこと。
　　うそだろ、と思いながらも圧倒されるカジ参謀に見入ってしまう。B級映画としては重要なことだ。
　　ま、キングジョーにはこの二倍くらいは暴れて欲しかったけど、でもラハカムストーンのストーリーと破綻なくつながりこちらも良い。
　　そしていよいよ今シリーズの最終話へと・・・・

（字数オーバーのため、今回は作品リストありません。前後の回を参照してください）

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　かつてセブンが大苦戦し、ウルトラ怪獣「最強」の呼び声たかいあの、ペダン星人のキングジョーが、人類の手によって復活。
　
　ＣＧを駆使して飛び回り変形合体！　ちょっとゾッとします！　

この間まで有ったのに。何故、在庫切れ？

面白かった