エイリアン・ネイション

　身も蓋もない言い方をすると、ジェームズ・カーン演じる荒くれ刑事の新しい相棒が、まだら模様のツルツル頭な“異星人”であること以外は、なんの変哲もないバディ・ムービーです。
　んが、しかし！なぜかお気に入りの部類で、以前はけっこう繰り返しビデオを観てました。
　で、久しぶりにＤＶＤで観直したんですが、なんてたって画質が（当たり前だけど）笑ってしまうくらいきれいなのと、シネスコサイズ（ビデオはＴＶサイズにトリミングされていた）なのに感動。別の映画と見紛うばかり。
　やっぱり、ＤＶＤはええよなあ〜と改めて再確認した次第。
　と、微妙に話がズレました。

　はじめに言ったとおり、本当に変哲のないバディ・ムービーなのですが、それだけにパターンを踏んだストレートなストーリーは逆に安心して楽しめるし、なんだかんだ言っても、相棒の異星人（ジェームズ・カーンは結局彼をジョージと呼ぶ。他に名前はあるんですけど）の何とも言えない雰囲気に好感が持てます。
　定石通り、イケイケタイプのカーンに対して、物静かで規則に忠実であろうとするジョージ。これが、途中から逆転するのもまた楽しい。
　ひとつの事件が終わり、しっかり友情タッグ結成！
　ほのぼのとしたラストシーンもなぜか心地いい。

　とりあえず、観たい映画が思い浮かばないときにでもいかがですか？
　９０分あまりの作品だし、案外楽しんで観れると思うんですけどね。
　

面白さ：★★☆☆☆
対象年齢：高校生以上（子供向けではないでしょう。Ｈな場面もありますし）
食事中に見られるか：無理だと思います

これはとんでもない設定で、１９９１年のカリフォルニア州の砂漠に宇宙船が不時着、エイリアンが３０万人「人と数えるのか、匹と数えるのか、わからない／（笑）」も‘ニューカマー’として全米に‘移住’することから始まる。　

そして、相棒を殺されたロス市警のサイクス刑事（J・カーン）と、ニューカマーのサム・フランシスコ刑事（Ｍ・パティンキン）がコンビを組み、殺人事件の捜査にあたる、というもの。
「ススジャブロッカ」と呼ばれる、エイリアンを奴隷状態にしておくために使用される麻薬がでてくるが、チョット気味がわるい。
刑事たちと殺人犯との激しい銃撃戦とカーチェイスの後、殺人犯が刑事の目の前で毒薬をあおるが、それが大量の「ススジャブロッカ」で、これによって殺人犯はエイリアンとして蘇るのである。

殺人犯役はテレンス・スタンプ。６５年「コレクター」で無機質な雰囲気の精神異常者を好演した俳優で、８７年「ウォール街」、最近では０８年「ワルキューレ」にも出ています。
エイエイアンの刑事に扮しているＭ・パティンキンは、９０年「ディック・トレイシー」や、９７年「ノートルダム」に出ている性格俳優です。

まあ、Ｂ級映画であることは否めませんが、‘それなりに’よくできています。

完璧なB級作品です。
イントロダクションにあるように設定を生かしきれていませんが、この作品を元に充分面白い作品を数本作れそうな感じです。

未完成な作品ながら将来性を感じる作品ってところでしょうか。

設定を生かしきれてないんですよ〜。ＴＶシリーズがあったんですか。そいつは知らなかった。
相棒がエイリアンの刑事もの。とっても惜しい作品。