悲しい色やねん

仲村トオル（夕張）、高嶋政宏（桐山恵）、藤谷美和子（マコ）、石田ゆり子（ミキ）の四人が、主役の映画。

小林薫（三池）、森尾由美（おどり）、秋野太作（内山）、イッセー尾形（盛山）、
上田正樹（色源）、松居一代（夕張多喜子）、阿藤快（白金）。

ベテランの名優は、加藤武（山田）、北村和夫（御殿山）、江波杏子（関部守）、
高島忠夫（夕張寿美雄）が出演。

豪華キャストです。

仲村トオルは、今、渋い中年俳優になりましたが、この映画では、すごく軽い。
軽いが、存在は、明確だ。

下手くそな関西弁（関西にもいろいろあるが、ここでは大阪弁、大阪弁にもいろいろあるが、省略する。）
これを、使わないでいただきたい。
主役級は、すべて、駄目で、気持ち悪い。

上田正樹の主題歌は、「悲しい色やね」で、「色やねん」ではない。

関東の人には、関西の「ね」は、直後「ん」入りに聴こえるくらい、間延びしているかね（ん）。

おそらく関東で、「変な関西弁」を指導している「あほ」（関東ではもう少しランクの高い「ばか」）な
輩がいるのであろう。

今、全国ネットで流れている、NHK（地上波）の笑福亭鶴瓶のイントネーションが、関西圏で、違和感のないものです。
荒っぽい感じがしますが、鶴瓶さんの芸風があって、どこの地方に行っても、受け入れらているように思う。
明石家さんまさんの言葉は、鶴瓶さんよりもっと奈良的で柔らかいですが、これも関西弁として、違和感がありません。
「気を遣う」という芸風に合っているのでしょう。

関西の言葉は、京都の「舞妓・芸妓」の観光言葉のように、「間（ま）」の抜けたものではありません。

東京の、純・江戸の、古今亭志ん生の機関銃のような速度はありませんが、言葉ですので、一定に速度は、あります。
京都の人も、日常会話は、早口でしゃべる。

この映画の俳優は皆、関西圏出身ではないので、セリフのイントネーションが気持ち悪い。
いっそ、標準語か、かれらの地の言葉でしゃべったほうが、無理なく、生き生きしたと思う。

上田正樹の歌は、メロディが、関西です。

京都生まれ、姫路（兵庫）、岐阜、神戸。

石田ゆり子目当てでみたが、みどころは本当に石田ゆり子だけだったという悲しい作品。
破綻した脚本、主演の中村トオルの大根役者っぷり。

しかし、石田ゆり子は本当にかわいいなあ。

森田監督は何故これを作ったのか？Ｖシネマっぽい。面白いんだけど安っぽい。小林薫の怪しさだけが映画らしい。終盤に映画は破綻します。なんだかムチャクチャ。でもそれもありかな。仲村トオルは立派に主役やってました。しかし皆さん何故に厚化粧なの？