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数々の名作を世に残した巨匠・小津安二郎が、大映で製作した唯一の作品がDVD化。1934年の作品『浮草物語』を小津監督自らがリメイク。志摩半島の小さな港町を舞台に、ドサ廻り一座「嵐駒十郎一座」とそれを取り巻く人々の人間模様、恋を描く。
数々の名作を世に残した巨匠・小津安二郎が、大映で製作した唯一の作品がDVD化。1934年の作品『浮草物語』を小津監督自らがリメイク。志摩半島の小さな港町を舞台に、ドサ廻り一座「嵐駒十郎一座」とそれを取り巻く人々の人間模様、恋を描く。
製作年: |
1959年 |
---|---|
製作国: |
日本 |
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
119分 | 1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語 |
|
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PCBE70784 | 2003年12月17日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
12枚 | 1人 | 1人 |
収録時間:
119分
字幕:
音声:
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
レイティング:
記番:
PCBE70784
レンタル開始日:
2003年12月17日
在庫枚数
12枚
1位登録者:
1人
2位登録者:
1人
DVD
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
119分 | 1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語 |
|
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
PCBE70784 | 2003年12月17日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
12枚 | 1人 | 1人 |
収録時間:
119分
字幕:
音声:
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
レイティング:
記番:
PCBE70784
レンタル開始日:
2003年12月17日
在庫枚数
12枚
1位登録者:
1人
2位登録者:
1人
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小津のいつもの堅気の人々を描いた作品に比べると異質そのものですね。しかしそれで違和感があるかというとそんなこともなく、小津の型を緩めた手法と文芸作品のような作風が調和している作品じゃないでしょうか。
"文芸作品のような"って書きましたが、絵の構図や色使いも今までの小津作品とは異質ですし、撮影の宮川一夫の影響が大きいところだと思います。空間的にも日本の一般家屋を舞台とした今までの作品に比べると、古い旧家や街並みなど素材となる空間が違うわけですし、小津的には新たな試みを狙ったのかもしれません。人物のいる空間はいつもよりゆとりがありますし、階段の移動という縦の移動が生まれているのも面白い点じゃないかと思います。また奥行きが広いだけに背後のボケ足も効果的ですし、そういった味を逆手に取った(生かした)中村鴈治郎がショックを受ける(息子の逢い引きを見つける)シーンの覆い被さらんばかりの背景も印象的です。
演出的にも、土砂降りの雨の中、軒先の雨宿りでの中村鴈治郎と京マチ子の言い争いに象徴されるがごとく、小津演出としては異質な物です。一拍間をおいて子供を泣かせる(一座が解散するシーン)といった手法や、インパクトあるインサートカットを挟んでキスシーンを見せる(終盤近くの若尾文子と川口浩)といった手法も小津にしては全く異色。正直言って好みから言えばこういう手法は好きじゃないんだけど、拒絶反応が生まれないというのも、そこに至るまでの作品のトーンによるものだと思うのです。
オープニングこそ小津作品らしさを前面に押し出した灯台と一升瓶の構図で始まり、違和感ある台詞のシーンをトップに提示していますが、本質的には成瀬作品や木下作品を見ているかのような運び、それでいて小津演出であることを思い起こさせるような音楽の使い方や台詞のリズム、正面からの切り返しがあるわけで、これらのミックス具合はもはや理屈ではないだろうし、私ごときが短い文章で表現できるものではないという気がします。
ただ思うのは、この作品は小津は俳優に演技をさせているというか演技を見せることに重きを置いているという気がします。演技に頼っているというようなマイナス思考な話ではなくて、いつもにも増して演技(人物)を見せることが重要と考えているんじゃないかと思うのです。中村鴈治郎演じる浮草の軽さ(悪い言葉では軽薄さ、良い意味では純粋さ)が印象的ですし、その一挙一動に"粋"さがあります。また京マチ子、若尾文子といった女優たちも浮草の悲しさをたたえながら"粋"という花がある。そしてその"粋"と対照的に"情"というものに引きずられるわけですが、これこそ作品の中核を成す物で、そのためには"粋"を見せる演技が非常に重要だったのだと思います。
いやさらに言えば、すべてが"粋"を見せるところに通じていて、いつもの小津作品らしい印象的なインサートカットも"粋"の表現ですし、前述した土砂降りの雨宿りのシーンも、小津らしくない"泣きの演出"も、"粋"という作品の中での"部品"を見せるに過ぎないものなのだと思います。
「浮草物語」を見ていないので比較は出来ないのですが、こういう小津もいいなぁと思います。でもどちらが好きかと言われれば、やっぱりいつもの小津トーンの方がすべてが馴染むような気がするのは単に慣れによるものなのでしょうか。こういう小津トーンをもっと見てみたかったようにも思います。
作品的にはすっごく良い作品だと思いますが、個人的なカタルシスという面では今ひとつ。
私的には、5段階評価は4。
# ラヴァ様、ご紹介いただいて光栄です。m(__)m
# 小津に対して失礼だと思うので、気合いだけは込めて書いていますが、、、
# ピントが合っているかどうかは。。。(^^;)
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小津監督らしからぬ作品。
今までには無かった、ちょっぴりの性・暴力・男女の業などが見られる。
ある事が起きて、駒十郎が二言目には「お前らみたいなモンはな」を口にする。それは浮草稼業の自分が聖域として誰にも知られず置いておいた帰れる場所を汚された怒りの言葉であるが、それがそっくりそのまま木霊のように自分自身に跳ね返ってくる。
根をはって地面を捉えようとした浮草に、所詮、根無し草だということを見せつけた現実が、乾いた悲しみを呼ぶ。
監督が、アウェイで撮った為に冒険しようと思ったのか、大映の制約を受けたのか、今まで観たすべてに計算しつくされた、ある意味窮屈な演出が見えてこない。
「あかん、あかん、あかんのや」と不自然にセリフを連発させられていた若尾文子が、あるインタビューで、今まで仕事を一緒にした監督と比べて小津監督は、がんじがらめの演出をするかた(こんな表現とは違っていたかも知れないが、大体意味は合っていると思う)だと答えていたが、この映画のようないつもとは違う役者の気質が窺える演出方法が、実際には緻密と感じられたとするならば、本拠地の松竹ではどれ程の演出をしていたのかを考えると非常に興味深い。
この映画は、何と言っても中村鴈治郎に尽きる。この人はどの映画を観ても可愛らしい。あの笑顔にヤラレル。すっかり小津色を消してしまっている。
笠智衆が1シーンだけ出てきたら、そこだけドラエモンの「どこでもドア」のように松竹へ飛んでいったのかと思えるくらい、すっぽり異空間のように感じられるから不思議
ストーリー自体楽しいのだが、細かなところにも目線が集中してしまった。
杉村春子が上がり框に足をかけた時や、若尾文子が階段を駆け上がる時に着物の裾から見える足首
シュミーズ姿の賀原夏子の腕に、ずっと貼ってあった注射後の四角い絆創膏
桜むつ子の上品とは言い難いアイスキャンディーの食べ方
若尾文子の濃すぎるオレンジのチーク
「こんでアンタとウチは五分五分やないか」と、京マチ子が浴衣の襟を直し、押さえた時の豊満で柔らかそうな胸
それと、汽車の中、差し出された使い古しの爪楊枝に自分のツバキをプップッっと吹きかけ、チョィチョィっと頭に置いた手ぬぐいで拭き、駅弁を食べる鴈治郎と、それをヤな顔をして見る京マチ子。これは何度繰り返し見ても面白い。
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ユーザーレビュー:23件
投稿日
2007/01/14
レビュアー
ケチケチ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
小津のいつもの堅気の人々を描いた作品に比べると異質そのものですね。しかしそれで違和感があるかというとそんなこともなく、小津の型を緩めた手法と文芸作品のような作風が調和している作品じゃないでしょうか。
"文芸作品のような"って書きましたが、絵の構図や色使いも今までの小津作品とは異質ですし、撮影の宮川一夫の影響が大きいところだと思います。空間的にも日本の一般家屋を舞台とした今までの作品に比べると、古い旧家や街並みなど素材となる空間が違うわけですし、小津的には新たな試みを狙ったのかもしれません。人物のいる空間はいつもよりゆとりがありますし、階段の移動という縦の移動が生まれているのも面白い点じゃないかと思います。また奥行きが広いだけに背後のボケ足も効果的ですし、そういった味を逆手に取った(生かした)中村鴈治郎がショックを受ける(息子の逢い引きを見つける)シーンの覆い被さらんばかりの背景も印象的です。
演出的にも、土砂降りの雨の中、軒先の雨宿りでの中村鴈治郎と京マチ子の言い争いに象徴されるがごとく、小津演出としては異質な物です。一拍間をおいて子供を泣かせる(一座が解散するシーン)といった手法や、インパクトあるインサートカットを挟んでキスシーンを見せる(終盤近くの若尾文子と川口浩)といった手法も小津にしては全く異色。正直言って好みから言えばこういう手法は好きじゃないんだけど、拒絶反応が生まれないというのも、そこに至るまでの作品のトーンによるものだと思うのです。
オープニングこそ小津作品らしさを前面に押し出した灯台と一升瓶の構図で始まり、違和感ある台詞のシーンをトップに提示していますが、本質的には成瀬作品や木下作品を見ているかのような運び、それでいて小津演出であることを思い起こさせるような音楽の使い方や台詞のリズム、正面からの切り返しがあるわけで、これらのミックス具合はもはや理屈ではないだろうし、私ごときが短い文章で表現できるものではないという気がします。
ただ思うのは、この作品は小津は俳優に演技をさせているというか演技を見せることに重きを置いているという気がします。演技に頼っているというようなマイナス思考な話ではなくて、いつもにも増して演技(人物)を見せることが重要と考えているんじゃないかと思うのです。中村鴈治郎演じる浮草の軽さ(悪い言葉では軽薄さ、良い意味では純粋さ)が印象的ですし、その一挙一動に"粋"さがあります。また京マチ子、若尾文子といった女優たちも浮草の悲しさをたたえながら"粋"という花がある。そしてその"粋"と対照的に"情"というものに引きずられるわけですが、これこそ作品の中核を成す物で、そのためには"粋"を見せる演技が非常に重要だったのだと思います。
いやさらに言えば、すべてが"粋"を見せるところに通じていて、いつもの小津作品らしい印象的なインサートカットも"粋"の表現ですし、前述した土砂降りの雨宿りのシーンも、小津らしくない"泣きの演出"も、"粋"という作品の中での"部品"を見せるに過ぎないものなのだと思います。
「浮草物語」を見ていないので比較は出来ないのですが、こういう小津もいいなぁと思います。でもどちらが好きかと言われれば、やっぱりいつもの小津トーンの方がすべてが馴染むような気がするのは単に慣れによるものなのでしょうか。こういう小津トーンをもっと見てみたかったようにも思います。
作品的にはすっごく良い作品だと思いますが、個人的なカタルシスという面では今ひとつ。
私的には、5段階評価は4。
# ラヴァ様、ご紹介いただいて光栄です。m(__)m
# 小津に対して失礼だと思うので、気合いだけは込めて書いていますが、、、
# ピントが合っているかどうかは。。。(^^;)
投稿日
2008/03/12
レビュアー
おうち大好き※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
小津監督らしからぬ作品。
今までには無かった、ちょっぴりの性・暴力・男女の業などが見られる。
ある事が起きて、駒十郎が二言目には「お前らみたいなモンはな」を口にする。それは浮草稼業の自分が聖域として誰にも知られず置いておいた帰れる場所を汚された怒りの言葉であるが、それがそっくりそのまま木霊のように自分自身に跳ね返ってくる。
根をはって地面を捉えようとした浮草に、所詮、根無し草だということを見せつけた現実が、乾いた悲しみを呼ぶ。
監督が、アウェイで撮った為に冒険しようと思ったのか、大映の制約を受けたのか、今まで観たすべてに計算しつくされた、ある意味窮屈な演出が見えてこない。
「あかん、あかん、あかんのや」と不自然にセリフを連発させられていた若尾文子が、あるインタビューで、今まで仕事を一緒にした監督と比べて小津監督は、がんじがらめの演出をするかた(こんな表現とは違っていたかも知れないが、大体意味は合っていると思う)だと答えていたが、この映画のようないつもとは違う役者の気質が窺える演出方法が、実際には緻密と感じられたとするならば、本拠地の松竹ではどれ程の演出をしていたのかを考えると非常に興味深い。
この映画は、何と言っても中村鴈治郎に尽きる。この人はどの映画を観ても可愛らしい。あの笑顔にヤラレル。すっかり小津色を消してしまっている。
笠智衆が1シーンだけ出てきたら、そこだけドラエモンの「どこでもドア」のように松竹へ飛んでいったのかと思えるくらい、すっぽり異空間のように感じられるから不思議
ストーリー自体楽しいのだが、細かなところにも目線が集中してしまった。
杉村春子が上がり框に足をかけた時や、若尾文子が階段を駆け上がる時に着物の裾から見える足首
シュミーズ姿の賀原夏子の腕に、ずっと貼ってあった注射後の四角い絆創膏
桜むつ子の上品とは言い難いアイスキャンディーの食べ方
若尾文子の濃すぎるオレンジのチーク
「こんでアンタとウチは五分五分やないか」と、京マチ子が浴衣の襟を直し、押さえた時の豊満で柔らかそうな胸
それと、汽車の中、差し出された使い古しの爪楊枝に自分のツバキをプップッっと吹きかけ、チョィチョィっと頭に置いた手ぬぐいで拭き、駅弁を食べる鴈治郎と、それをヤな顔をして見る京マチ子。これは何度繰り返し見ても面白い。
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