隠し砦の三悪人 / 三船敏郎
隠し砦の三悪人
/黒澤明
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(75)
解説・ストーリー
黒澤明監督が戦国時代を舞台に描く娯楽活劇時代劇の傑作巨編。敗軍の将が世継ぎの姫と隠し置いた黄金200貫とともに、敵陣を突破する。次々と遭遇する絶体絶命の危機を間一髪で切り抜けていくアイデアの数々に脱帽。また、群衆シーンの迫力や走る馬の疾走感など黒澤演出も冴え渡る。妙に色っぽい雪姫と狂言回し的な百姓コンビの3人が世界のミフネに負けない存在感を見せてくれる。この百姓コンビが、後に「スターウォーズ」の“C-3PO”“R2-D2”のモデルとなったことはあまりにも有名な話。
黒澤明監督が戦国時代を舞台に描く娯楽活劇時代劇の傑作巨編。敗軍の将が世継ぎの姫と隠し置いた黄金200貫とともに、敵陣を突破する。次々と遭遇する絶体絶命の危機を間一髪で切り抜けていくアイデアの数々に脱帽。また、群衆シーンの迫力や走る馬の疾走感など黒澤演出も冴え渡る。妙に色っぽい雪姫と狂言回し的な百姓コンビの3人が世界のミフネに負けない存在感を見せてくれる。この百姓コンビが、後に「スターウォーズ」の“C-3PO”“R2-D2”のモデルとなったことはあまりにも有名な話。
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「隠し砦の三悪人」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
黒澤明監督が戦国時代を舞台に描く娯楽活劇時代劇の傑作巨編。敗軍の将が世継ぎの姫と隠し置いた黄金200貫とともに、敵陣を突破する。次々と遭遇する絶体絶命の危機を間一髪で切り抜けていくアイデアの数々に脱帽。また、群衆シーンの迫力や走る馬の疾走感など黒澤演出も冴え渡る。妙に色っぽい雪姫と狂言回し的な百姓コンビの3人が世界のミフネに負けない存在感を見せてくれる。この百姓コンビが、後に「スターウォーズ」の“C-3PO”“R2-D2”のモデルとなったことはあまりにも有名な話。
「隠し砦の三悪人」 の作品情報
「隠し砦の三悪人」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
隠し砦の三悪人の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
139分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語 3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
TDV2814R |
2004年04月09日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
34枚
|
0人
|
1人
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
隠し砦の三悪人の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
139分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語 3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
TDV2814R |
2004年04月09日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
34枚
|
0人
|
1人
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
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ユーザーレビュー:75件
エンタメ娯楽大作のお手本
投稿日:2008/11/22
レビュアー:こんちゃん
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
この「隠し砦の三悪人」を観ると、黒澤明という人が、「世界の」だとか、「巨匠」だとか言われていても、「庶民の娯楽たる映画」を作ろうとしたエンターティナーなんだなと思います。高尚ぶったり、芸術のように気取った物ではなく(そもそも芸術と言われる物自体、そんな高尚な物じゃあないんですけどね)庶民が楽しめる物を作る。喜んでくれる映画を作ることを第一義に考えていたのでしょう。
そう言う部分を曲解して、娯楽であるべき「映画」を、さも高尚であるかのように持ち上げた人たちが(小難しい作品を「これがわからない人は、映画を語るべきではない」などとのたまって)日本映画界を斜陽産業へと貶めたのではないかと思います。
なんせ、細かいことを抜きにして面白いです。千秋実と藤原釜足のでこぼこコンビが醸し出すユーモアとペーソス。その中に、人間の欲の深さもちりばめられ、見事な人間だラマを展開しますね。
三船敏郎の豪快さと目力に何とも言えぬ色気。黒澤作品の多くは、三船敏郎が強烈な主役だと思わせる物が多いような気がするんですけど、この作品ではやや控えめで、太平、又七とのバランスが絶妙ですねえ。
そして演技はお世辞にもうまいとは言えないながら、強烈な存在感を示す上原美佐(スタイル良いし・・・笑)この作品で、あまりの下手さ加減に物議を醸したとか・・・。その後、数本の作品に出演しただけで、「私には才能が無い」と引退してしまったそうですが、そんなに酷いかなあ・・・。姫としての気位の高さと気品はきちんと表現できていたと思うんですけどねえ。
何と言ってもお気に入りは藤田進演じる田所兵衛ですねえ。なんともかっこいいです。日本人古来の潔さを持ちつつ、非常に人間くさくて愛すべきキャラクターですよね。
六郎太と兵衛の槍による果たし合いなどは、カッメラアングルなど、随所に黒澤明のこだわりが見えて見事ですよね。
エンディング近くの、
「裏切り、ご免」
のシーンは邦画の中でも名シーンと言える物でしょう。六郎太の窮地にはせ参じ、助太刀をする兵衛の心根が、妙に嬉しいです。そしてそこでの姫のセリフ、
「犬死には無用。続け、続け!」
確かにセリフ廻しはこれ以上ないくらいヘタクソですけど、その言葉を聞いた兵衛でなくても、グッと来ますよね。(伏線として、六郎太に恨み言を言いに来たときの、「人の情けを生かすも殺すも、おのれ次第じゃ。家臣に万座の中で恥をかかせる主君など認めるものか」
と言う姫の言葉が生きます)
で、六郎太が馬で疾走しながら娘を馬上に引き上げ、颯爽と走り去るシーンでは、思わず
「お〜〜〜!」
と、ため息が出ます。日本で一番乗馬シーンが上手い俳優と言われた三船敏郎の面目躍如といったところでしょう(まあ、全部、三船本人がやったのではないかも知れませんが、山名の武士を追いかけ、馬上同士での斬り合いなんて言うのは、ちゃんと三船敏郎ですよね)
最終的にはハッピーエンドで、痛快でハリウッド的です。ルーカスやスピルバーグが好んだというのもうなずけます。
ただし、日本人だからこそ感じ入る描写も多々ありまして、姫を守り、お家を再興するためには命も賭ける。妹の命も犠牲にする侍魂。これは、果たし合いに敗れた時に、首をはねろと要求する兵衛にも同じことが言えますね。
サム・ペキンパーの「滅びの美学」も良いのですが、日本人にはこの忠義心というのがツボなんですねえ。
まあ、あえて苦言を呈するとすれば、金を仕込んだ薪の重量感が無さ過ぎることでしょうかね。金は比重19.3ですから、直径1cm、長さ30cm程度でも400g位になるので、あんなにポンポン投げられないですよね。
もうすぐリメイク版がDVDリリースされ、おそらく観るとは思いますが、長澤まさみですから(いや、たぶん長澤まさみのほうが、演技は上手いでしょうけど)この作品の雰囲気は再現できないだろうなと思います。あまり期待しちゃいけないでしょうね(笑)
このレビューは気に入りましたか?
15人の会員が気に入ったと投稿しています
いかんせん長すぎる
「隠し砦の三悪人」はなかなか面白い。視聴者を楽しませることに徹したエンターテイメントとしてはそれなりの評価に値すると思うが、でもいかんせん長すぎる。上映時間自体は139分であり、黒澤作品としてはむしろ短い方に位置するものではあるが、楽しませることを波瀾万丈の物語、もしくは物語的な起承転結と認識しているためだろうが、単に上映時間を長引かせるためのエピソードの連続としてしか捉えられないような断片の積み重ねがこの作品の基本構造となっているのだ。
また、いい加減飽きが来る頃に現れる逃走や戦闘シーンがいけない。黒澤らしい漫画チックな画面や展開がこれまただらしなく流れ続けるために、飽きにとどめを刺してしまう。少なくとも何度も繰り返しみたいと思わせるような作品ではない。
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13人の会員が気に入ったと投稿しています
ワ〜オ、ワ〜〜〜オっ!!!
黒澤作品は、今まで食わず嫌い的に観てなかったのですが、
これを彼の作品で初めて観て、かなり黒澤作品の魅力に取り憑かれた感じです!
全然古く感じないのがすごいところ!
百姓コンビの漫才っぽいやりとりが、ハラハラドキドキのストーリーにばっちり彩りを添えてます!
っていうか、このコンビがいなければ、この映画は全然面白くなかったと思われる(笑)。
三船敏郎もかなりかっこよかったですね〜。
三船さん本人がやってるのではないかもしれませんが、馬に乗って疾走しながら敵をバッサバッサと斬るところは、鳥肌が立つほど「スゲ〜!」と思ってしまいました。
ここのイントロダクションを見て、『スターウォーズ』にかなりのアイデアを与えたということを知りましたが、
かなり納得できました!
この1作を観るだけでも「世界のクロサワ」と言われた所以が分かりましたね〜。
いや〜、本当にスゴイ! ワ〜オ! ファンタスティック!って感じです!
ただし、セリフが何を言ってるのか分からないところがあったのがかなり残念。
録音レベルの問題と、言葉遣いの問題と両方で…。
でも、まあそれも味があると言えば、それまでなのですが…(笑)。
このレビューは気に入りましたか?
9人の会員が気に入ったと投稿しています
キャリー・フィッシャーも、演技派ではありませんでしたよ。
「七人の侍」も大好きなのですが、もしかしたら私は、こちらのほうがもっと好きかもしれない。
ストーリーについては十分に語られていますから、私は“姫”のキャスティングについて少し述べたいと思います。
「隠し砦の三悪人」は黒澤監督らしいエネルギッシュな作品ですが、まれに姫役の上原美佐さんの演技力について議論が起こることがあります。当時の若い娘にはそのこと自体が耐えられなかったようで、本人が「私には才能がない」とコメントを残してまもなく引退しました。この作品で大人気になり、ひっぱりだこになっていたさなかの出来事だったそうです。
実際、私から見てもすっとんきょうな声、ギクシャクした動きです。でもこの眼力はちょっと他にいませんよ。
話はそれますが、城作りのコツは外から攻めたくなるような弱点をあらかじめ用意しておくことだそうです。寄せ手がそこ一点に集中するため、対策をとりやすく、かえって守りやすくなるとか。
黒澤明監督がこの話を知らないはずはありません。実は私は監督が、城における弱点のようなものとして、あえて視線を集めるために上原さんを配したのではないかと疑っているのです。黒澤監督の作品はどれも実験的な手法が試されていますが、この作品のポイントはそこではないか、と。
例えば「七人の侍」では視点がたくさんあって、個別のバックボーンを束ねるために、観客の努力を要します。ところが「隠し砦の三悪人」では、いつでも中心に“姫”がいます。侍大将にしびれ、凸凹コンビに笑い、売られた娘、なじられた敵方の将と、あっちにいってもこっちにいっても、最後には安心して“姫をどうするのか”に戻ることができます。
実際問題、家父長制度が強かった58年の日本で、観客が素直にお姫様が跡継ぎだ、なんて思っているはずがないのです。どうせこの話で一難去ったら望まない結婚やなんやかやが待っていて、悲しい忍耐の日々が始まるにきまっている。そんなふうに思うから、すっとんきょうな上原さんの様子にお姫様のおおらかさを見出して、やさしくもなれるし、結論に喝采できる。この役をたおやかで演技派の美しい女優にされたら、とても落ち着いて入り込めませんよ。
演技派のお姫様はまた格別ですけどね。この作品はこれでいいんだと思います。
このレビューは気に入りましたか?
8人の会員が気に入ったと投稿しています
なるほどー
リメイク版を先に観たのですが、松本潤のたけぞうと宮川大輔のしんぱちの掛け合いやトンチが面白く、けっこう楽しんで観ることができました。
オリジナルは日本映画の金字塔でもある「黒澤作品」だと知り、さっそく予約しました。
両方を観て分かったのですが、まず主役などの設定が違います。
リメイクは、やっぱりアイドル映画なんだと思います。
決してそれが悪いとか、面白くなかったとは思いません。
時代劇など敬遠しがちな若い人にも、気軽に観てもらうきっかけにもなるし、
オリジナルとは全く別物と思えば、ストーリーも分かり易く痛快な活劇と言えるのではないでしょうか。
さて、オリジナルを観て“なるほど”と思ったのは、ラスト近くで敵方の大将が言う「裏切り御免!」です。
リメイク版でもその言葉は印象的に使われていましたが、やや大安売りの感がありました。
オリジナルでは、「裏切り御免!」はたった一度しか使われていません。
身分や主従の関係が絶対であった時代だからこそ、このひと言の重みが分かります。
三船敏郎の馬に跨っての刀さばき、馬を走らせたままでの戦いのシーンは物凄い迫力でした。
難癖をつけるなら、雪姫の眉が上がりすぎだったことと、舞台上で芝居をしているような台詞回しでしょうか。
千秋実の強欲でズルイ百姓と、藤原鎌足の気が弱く人がいい百姓のコンビは、出番が一番多く、この作品をグイグイ引っ張っていく力強さがありました。
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7人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
エンタメ娯楽大作のお手本
投稿日
2008/11/22
レビュアー
こんちゃん
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
この「隠し砦の三悪人」を観ると、黒澤明という人が、「世界の」だとか、「巨匠」だとか言われていても、「庶民の娯楽たる映画」を作ろうとしたエンターティナーなんだなと思います。高尚ぶったり、芸術のように気取った物ではなく(そもそも芸術と言われる物自体、そんな高尚な物じゃあないんですけどね)庶民が楽しめる物を作る。喜んでくれる映画を作ることを第一義に考えていたのでしょう。
そう言う部分を曲解して、娯楽であるべき「映画」を、さも高尚であるかのように持ち上げた人たちが(小難しい作品を「これがわからない人は、映画を語るべきではない」などとのたまって)日本映画界を斜陽産業へと貶めたのではないかと思います。
なんせ、細かいことを抜きにして面白いです。千秋実と藤原釜足のでこぼこコンビが醸し出すユーモアとペーソス。その中に、人間の欲の深さもちりばめられ、見事な人間だラマを展開しますね。
三船敏郎の豪快さと目力に何とも言えぬ色気。黒澤作品の多くは、三船敏郎が強烈な主役だと思わせる物が多いような気がするんですけど、この作品ではやや控えめで、太平、又七とのバランスが絶妙ですねえ。
そして演技はお世辞にもうまいとは言えないながら、強烈な存在感を示す上原美佐(スタイル良いし・・・笑)この作品で、あまりの下手さ加減に物議を醸したとか・・・。その後、数本の作品に出演しただけで、「私には才能が無い」と引退してしまったそうですが、そんなに酷いかなあ・・・。姫としての気位の高さと気品はきちんと表現できていたと思うんですけどねえ。
何と言ってもお気に入りは藤田進演じる田所兵衛ですねえ。なんともかっこいいです。日本人古来の潔さを持ちつつ、非常に人間くさくて愛すべきキャラクターですよね。
六郎太と兵衛の槍による果たし合いなどは、カッメラアングルなど、随所に黒澤明のこだわりが見えて見事ですよね。
エンディング近くの、
「裏切り、ご免」
のシーンは邦画の中でも名シーンと言える物でしょう。六郎太の窮地にはせ参じ、助太刀をする兵衛の心根が、妙に嬉しいです。そしてそこでの姫のセリフ、
「犬死には無用。続け、続け!」
確かにセリフ廻しはこれ以上ないくらいヘタクソですけど、その言葉を聞いた兵衛でなくても、グッと来ますよね。(伏線として、六郎太に恨み言を言いに来たときの、「人の情けを生かすも殺すも、おのれ次第じゃ。家臣に万座の中で恥をかかせる主君など認めるものか」
と言う姫の言葉が生きます)
で、六郎太が馬で疾走しながら娘を馬上に引き上げ、颯爽と走り去るシーンでは、思わず
「お〜〜〜!」
と、ため息が出ます。日本で一番乗馬シーンが上手い俳優と言われた三船敏郎の面目躍如といったところでしょう(まあ、全部、三船本人がやったのではないかも知れませんが、山名の武士を追いかけ、馬上同士での斬り合いなんて言うのは、ちゃんと三船敏郎ですよね)
最終的にはハッピーエンドで、痛快でハリウッド的です。ルーカスやスピルバーグが好んだというのもうなずけます。
ただし、日本人だからこそ感じ入る描写も多々ありまして、姫を守り、お家を再興するためには命も賭ける。妹の命も犠牲にする侍魂。これは、果たし合いに敗れた時に、首をはねろと要求する兵衛にも同じことが言えますね。
サム・ペキンパーの「滅びの美学」も良いのですが、日本人にはこの忠義心というのがツボなんですねえ。
まあ、あえて苦言を呈するとすれば、金を仕込んだ薪の重量感が無さ過ぎることでしょうかね。金は比重19.3ですから、直径1cm、長さ30cm程度でも400g位になるので、あんなにポンポン投げられないですよね。
もうすぐリメイク版がDVDリリースされ、おそらく観るとは思いますが、長澤まさみですから(いや、たぶん長澤まさみのほうが、演技は上手いでしょうけど)この作品の雰囲気は再現できないだろうなと思います。あまり期待しちゃいけないでしょうね(笑)
いかんせん長すぎる
投稿日
2006/01/06
レビュアー
parole
「隠し砦の三悪人」はなかなか面白い。視聴者を楽しませることに徹したエンターテイメントとしてはそれなりの評価に値すると思うが、でもいかんせん長すぎる。上映時間自体は139分であり、黒澤作品としてはむしろ短い方に位置するものではあるが、楽しませることを波瀾万丈の物語、もしくは物語的な起承転結と認識しているためだろうが、単に上映時間を長引かせるためのエピソードの連続としてしか捉えられないような断片の積み重ねがこの作品の基本構造となっているのだ。
また、いい加減飽きが来る頃に現れる逃走や戦闘シーンがいけない。黒澤らしい漫画チックな画面や展開がこれまただらしなく流れ続けるために、飽きにとどめを刺してしまう。少なくとも何度も繰り返しみたいと思わせるような作品ではない。
ワ〜オ、ワ〜〜〜オっ!!!
投稿日
2004/06/08
レビュアー
しゃれこうべ
黒澤作品は、今まで食わず嫌い的に観てなかったのですが、
これを彼の作品で初めて観て、かなり黒澤作品の魅力に取り憑かれた感じです!
全然古く感じないのがすごいところ!
百姓コンビの漫才っぽいやりとりが、ハラハラドキドキのストーリーにばっちり彩りを添えてます!
っていうか、このコンビがいなければ、この映画は全然面白くなかったと思われる(笑)。
三船敏郎もかなりかっこよかったですね〜。
三船さん本人がやってるのではないかもしれませんが、馬に乗って疾走しながら敵をバッサバッサと斬るところは、鳥肌が立つほど「スゲ〜!」と思ってしまいました。
ここのイントロダクションを見て、『スターウォーズ』にかなりのアイデアを与えたということを知りましたが、
かなり納得できました!
この1作を観るだけでも「世界のクロサワ」と言われた所以が分かりましたね〜。
いや〜、本当にスゴイ! ワ〜オ! ファンタスティック!って感じです!
ただし、セリフが何を言ってるのか分からないところがあったのがかなり残念。
録音レベルの問題と、言葉遣いの問題と両方で…。
でも、まあそれも味があると言えば、それまでなのですが…(笑)。
キャリー・フィッシャーも、演技派ではありませんでしたよ。
投稿日
2007/03/06
レビュアー
干し草
「七人の侍」も大好きなのですが、もしかしたら私は、こちらのほうがもっと好きかもしれない。
ストーリーについては十分に語られていますから、私は“姫”のキャスティングについて少し述べたいと思います。
「隠し砦の三悪人」は黒澤監督らしいエネルギッシュな作品ですが、まれに姫役の上原美佐さんの演技力について議論が起こることがあります。当時の若い娘にはそのこと自体が耐えられなかったようで、本人が「私には才能がない」とコメントを残してまもなく引退しました。この作品で大人気になり、ひっぱりだこになっていたさなかの出来事だったそうです。
実際、私から見てもすっとんきょうな声、ギクシャクした動きです。でもこの眼力はちょっと他にいませんよ。
話はそれますが、城作りのコツは外から攻めたくなるような弱点をあらかじめ用意しておくことだそうです。寄せ手がそこ一点に集中するため、対策をとりやすく、かえって守りやすくなるとか。
黒澤明監督がこの話を知らないはずはありません。実は私は監督が、城における弱点のようなものとして、あえて視線を集めるために上原さんを配したのではないかと疑っているのです。黒澤監督の作品はどれも実験的な手法が試されていますが、この作品のポイントはそこではないか、と。
例えば「七人の侍」では視点がたくさんあって、個別のバックボーンを束ねるために、観客の努力を要します。ところが「隠し砦の三悪人」では、いつでも中心に“姫”がいます。侍大将にしびれ、凸凹コンビに笑い、売られた娘、なじられた敵方の将と、あっちにいってもこっちにいっても、最後には安心して“姫をどうするのか”に戻ることができます。
実際問題、家父長制度が強かった58年の日本で、観客が素直にお姫様が跡継ぎだ、なんて思っているはずがないのです。どうせこの話で一難去ったら望まない結婚やなんやかやが待っていて、悲しい忍耐の日々が始まるにきまっている。そんなふうに思うから、すっとんきょうな上原さんの様子にお姫様のおおらかさを見出して、やさしくもなれるし、結論に喝采できる。この役をたおやかで演技派の美しい女優にされたら、とても落ち着いて入り込めませんよ。
演技派のお姫様はまた格別ですけどね。この作品はこれでいいんだと思います。
なるほどー
投稿日
2010/02/15
レビュアー
kazupon
リメイク版を先に観たのですが、松本潤のたけぞうと宮川大輔のしんぱちの掛け合いやトンチが面白く、けっこう楽しんで観ることができました。
オリジナルは日本映画の金字塔でもある「黒澤作品」だと知り、さっそく予約しました。
両方を観て分かったのですが、まず主役などの設定が違います。
リメイクは、やっぱりアイドル映画なんだと思います。
決してそれが悪いとか、面白くなかったとは思いません。
時代劇など敬遠しがちな若い人にも、気軽に観てもらうきっかけにもなるし、
オリジナルとは全く別物と思えば、ストーリーも分かり易く痛快な活劇と言えるのではないでしょうか。
さて、オリジナルを観て“なるほど”と思ったのは、ラスト近くで敵方の大将が言う「裏切り御免!」です。
リメイク版でもその言葉は印象的に使われていましたが、やや大安売りの感がありました。
オリジナルでは、「裏切り御免!」はたった一度しか使われていません。
身分や主従の関係が絶対であった時代だからこそ、このひと言の重みが分かります。
三船敏郎の馬に跨っての刀さばき、馬を走らせたままでの戦いのシーンは物凄い迫力でした。
難癖をつけるなら、雪姫の眉が上がりすぎだったことと、舞台上で芝居をしているような台詞回しでしょうか。
千秋実の強欲でズルイ百姓と、藤原鎌足の気が弱く人がいい百姓のコンビは、出番が一番多く、この作品をグイグイ引っ張っていく力強さがありました。
新規登録で
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