オーメン　最後の闘争

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〜「オーメン2」のレビューに続く。
前作で自身の存在価値を自覚したダミアン。いよいよ本格的に活動・・・になる筈だった本作。本シリーズはこの後も続く予定だったが、詳しくは「2」のレビューを見て頂ければと思います。当初の予定では、前作の事件でダミアンは米国を離れ、ハイスクール時代は別の富豪に引き取られフランスへ転校。大学もフランスだったが米国へ旅行中に事件は起きる・・・悪くない脚本だと思うのですが、2つの理由からボツに。一つ目は製作者の内輪モメ。「スターウォーズ」の様にハッタリで良いから企画段階から最高で何部作まで作ると想定して脚本を書いておけば問題無かったのですが、本作の様に「予想外」に大ヒットすると権利問題が非常にややこしくなる。つまり誰が「オーメン」の原案者なのか？を巡って二転三転の喧嘩が始まり企画が頓挫する事態に発展。私に言わせればFOXの不手際だと思うのですが、当人達は保身と金の為に映画の事などお構いなしなのだから、やれやれ・・・。2つ目はFOXにとっては皮肉と言うべきか「ホラー」でお客さんを呼べないハリウッドの市場状況にあります。それは「スターウォーズ」の大ヒットを受けて、どのスタジオでもSF映画を出せばヒットする程の活況で、誰もオカルト映画など見向きもしない雰囲気だった事です。FOXとしては「スターウォーズ」と「エイリアン」の2枚看板を持つ強力なライナップが武器となり「SFのFOX」の地位を不動にしたかった。だから「オーメン」の企画はどうでもよい、とは思いたくはありませんが結果として続編は当初の「3」「4」「5」辺りをまとめて作る事で決着した。もうねー企画段階からダメダメだったんです、本作は。任されたGraham Baker監督もお気の毒だが、後で悪いと思ったのかFOXは「エイリアン・ネイション」の監督にも指名してる。もっとお気の毒なのが本作の評価と同罪にされた主演のSam Neill。彼(本名はNigel Neill)は私も好きな役者の一人だが、元々「マクベス」など舞台で活躍し本作がハリウッドでメジャーデビューとなる。本作で共演したリサ・ハーロウとの間には子供まで出来たが結婚はせず。 後に「デッド・カーム」で一緒だった日本人のメイクさんと結婚、今も故郷のオーストラリアを拠点にハリウッドの大作にも出演する地元では大スターだから人生って分らない。話を戻すと、本作はハナから売れないんだったら企画を「冷凍」しといて今年の1,000年に一度の「6」並びの年にこそ「3」を売り出したら、かなり大ヒットしたと思うのは私だけだろうか。まあ続編とはかくも難しいものかと思うにつけ、何だかんだと言われながら21作目が完成した「007シリーズ」の偉大さを改めて感じた。

案の定、と言うべきかほとぼりが冷めた頃に「オーメン4」(レビューも見てね)を製作し、歴史に残る世紀の尻すぼみシリーズにあだ花を咲かせてしまった・・・。私は「最後で台無し」と言うフレーズを聞く度に本作を思い出します。

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ダミアンは３２才になっていた。大企業ソーン商社の社長であり、米大統領顧問でもある。駐英大使の座を狙っていたダミアンは、前任者を猟銃で自殺するよう仕向け殺した。その後、駐英大使に任命されたダミアンはイギリスに渡る。実は、ダミアンはイギリスに行く真の理由があったのです。
ダミアンは、3月24日３つの星が並びキリストの生まれ変わりが誕生したことを知る。そして、その日に生まれた男の子を全員殺すことにした。ダミアンの秘書の妻も同じ日に男の子を出産したが、非情にもその子は母親にアイロンで殺されることになる。
ダミアンはケイトと愛し合うが、頭の６６６の印を見られてしまう。ラスト、ケイトに短剣で刺される・・・。
１作目、２作目のイメージでは、可愛いらしくとっても恐い少年でした。今作ではあまり恐怖感を感じられない大人のダミアンで、まるで別物の映画を観てるようでした。内容にも惹かれる物がなく、特にラストはあんなに簡単に死んじゃうなんて反則(？)です。ダミアンの最期だけでも、盛り上がって永遠に忘れないように持って行って欲しかったです。残念です。
みなさんのレビューや、エコエコアザラクさん、silvy-Aさんのご意見を参考に期待しないで観たので、がっかり感が少なくてすみました。有難うございました。
これで３部作が観終わりましたが、なんと『４』があるのですね。ついでですから観ることにしますが、もちろん期待しないで観ることにします。。。

『オーメン』は１作目だけで十分だと思います。２作目はまだガキの演技に見るべきところがありますが、『最後の闘争』まで付き合う必要はないのでは・・・。一応、ホラーなら何でも見ようというホラーファン以外にはお勧め出来ません。話もつまらないし、怖い場面もあまりないし。「オカルト映画」独特の雰囲気がきれいになくなっております。１作目は面白かったなあ。

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第一作のリメイクとかあってシリーズが滅茶苦茶になってしまっていますが、一応シリーズ完結作。
オーメン・ダミアンを倒せる究極の最終兵器ナザレ（イエスとかキリストという言葉は一度も出てきません、なんかマズいんでしょうかね）が、ちょこっと登場します。

確かに全体にチープなのですが、ダミアンといい仲になる女性ニュースキャスターの子どもの美少年が、宿命的とも云える様な感じでダミアンの感化を受けてしまうところとか、ダミアンが彼に血を塗るシーン（悪魔の洗礼？）とか、そうそうダミアンとキャスターのベッド・シーンとか（サドの裁判記録を思い出しました！）、こだわると面白いディティールは満載で、個人的には十分楽しめました。

ところでストーリーを根幹から規定する旧約外典の「ヘブロンの書」って、ぼくの持っている安い「セプタギンタ」には入っていないみたいなのだけれど、あれって本当に外典なのかしらん？

悪魔よりは神に勝ってもらいたい、と云う方に、おススメです。

『オーメン』シリーズ３作品目にして完結編。誰もがツッコミたくなるバランスの悪さは、今や“伝説”と言っても過言ではない。マヌケな作品となってしまったのは、これ総てプロデューサの責任ですね。(笑)

ダミアンは32歳になり、巨大企業ソーン産業の代表となっていた。いまや米国大統領の顧問をも務める勢いだ。
しかし、救世主誕生の預言が、ダミアンを苦しめる。何としても、それを阻止しなければならない。彼は、策略を尽くして駐英大使の席を手にいれ、英国に渡る。預言では、英国こそが救世主誕生の地だったからだ。
一方、焼け落ちたソーン美術館の跡地から“メギドの剣”が発見される。７本の剣は、めぐり巡って神父たちの手に渡る。彼らもまた、ダミアンを滅ぼすために英国に渡るのだった。
……というお話し。

メギドの剣が発掘され、然るべき人たちの手に渡るまでを描いたオープニングは秀逸だった。そして、最初の惨劇。プロダクションデザインもセンスがよく、如何にもメジャー作品らしい贅沢さ。雰囲気は抜群だった。これからどんな物語が展開するのだろうと否が応にも期待は高まる。実に素晴らしい導入パートだった。

けれど、いいのは、そこまで。後はグズグズに崩れてしまう。序盤とそれ以降とでは、とても同じ人が監督したとは思えない。よく言えば、グラハム・ベイカー監督に脚本の行間を読み解く頭脳がなかった、ということだろう。プロデューサにも、それを指導するだけのセンスがなかった。そうでなければ、納得出来ない。

７人の神父たちが刺客として、それぞれ剣を１本づつ持ってダミアン暗殺にはしる。けれど、ことごとく、鈍臭くも自滅する。然も、真面目な顔をして……。「もしかしたらコメディ？」って思ってしまった。(笑)
いまにして思うと案外、的外れでもないかも知れない。何しろ、あのクライマックスだ。
――あ、間違えて刺しちゃった。エヘ、ゴメンねぇ〜。
お前らはドリフか？(笑)

第１の刺客は、スタジオのキャットウォークから足を滑らせて落ちる。ロープが絡まってブラブラしているうちに火がついて丸コゲくんになってしまう。

第２の刺客は、過って仲間の神父に刺されてしまう。「おいおい、本気かよ」ってカンジ。

第３と第４の刺客は、雷に驚いて穴蔵に逃げ込んだところを、上から塞がれてしまう。「死んだの？　中途半端だなぁ」って思ってしまった。

第５の刺客は石橋から落ちて死亡。(？)

第６の刺客はスヌーピーの群れに襲われて死亡。(？)　可愛かった。(笑)
――ま、“スヌーピー”というのは冗談だが、ビーグル犬＝猟犬である。“キツネ狩り”にワナを仕掛けた刺客たちだったが、あえなく返り討ちにあってしまう。

本作品で最も興味深かったのが、この“キツネ狩り”。ああ、こんな風にやるんだなぁと納得した。(笑)

グラハム・ベイカー監督は、ドラマは描けても、残酷描写や恐怖の演出が苦手だったらしい。ほとんど無策だ。むしろ手抜きと言っても過言ではないかも知れない。
プロデューサは、その辺りを管理監督指導する義務があるはずなのだが、やはり手を抜いたようだ。横からアレコレ口を出すのも考えものだが、これは無責任だ。

完結編と言えども、恐怖シーンもゴア・シーンもないホラー映画なんてオススメ致しません！（音楽のクオリティは高いけど……）