パララックス・ビュー

ツタヤさんのフリーペーパーで「発掘良品」レンタルランキングが８位、
「現代の怪談」だという紹介に惹かれて見てみました。

確かに怖かったですよ。

でも、ある映画にとても似てるんですよね。大筋が。
始まって数分で、あれだな…と読めてしまう。
サスペンス映画好きの人なら、たいてい見ていて、一度見たら忘れられない作品。
本作品の方が先に作られているのですが、私はあっちを先に見てしまっているんで…。

公開当時見たら、もっと面白かったのかも。
衝撃的で印象的に残るシーンもありましたが
今見たらゆったりしていて、やはり古さを感じました。

ウォーレン・ベイティの若い頃を初めて見れたのはよかったかな。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

無機質な時代の空気が直に伝わる
陰謀モノの大家、アラン・Ｊ・パクラ　監督業で初期の作品。

モチーフが既に過去？（そういう世の中であって欲しいと思います）
音楽でもっと盛り上げるとかさぁ〜とも思いがち
（スコアはマイケル・スモールなのに様子が変）
いろいろ感ずる所、多々ございますが全てすかされます。
クローズアップしそうなところをひいて
冷たい目をして見下ろしているカメラ。
効果音は警察又は救急車両のピーポーのみとか
それらが徐々に怖くなってくる。

同年の「ダラスの熱い日」（デビッド・ミラー監督、ダルトン・トランボ脚本）の
‘兄弟’編として又「大統領の陰謀」とのセット観賞で万全かと思います。

実際、ＪＦＫとオズワルドの死後3年の内に重要証人18名が変死しており
ある英国の生命保険会社の試算によれば、これら人物がこの期間内、
死亡する確率は1000兆分の1という有り得なさだという。
数字というのはどんな憶測話より説得力あり。
昔、「ダラスの熱い日」をＴＶ放映していた頃
エピローグのこのヴォイスオーバーに幼心にも凍りついた。

軍産複合体、ＣＩＡ、ＦＢＩ、マフィアまで様々に取り沙汰された題材
本作はパララックス社（暗殺請負）にジャーナリスト（Ｗ・ビーティ）が潜り
闇を暴こうというポリティカル・スリラー。
遊説中の上院議員が暗殺される幕開けといい
ウォーレン委員会を意識させる場面といい露骨な表現は息苦しい。
　
あとに残るのは絶望感のみ
ウォーターゲート事件を目の当たりにし募る国家への不信
価値体系の完全崩壊とも言うべき70年代初頭のリアリズム。

パララックス・ビュー（１９７４年・アメリカ、カラー、１０２分）

社会派の監督として知られたアラン・Ｊ・パクラが、製作・監督を務めた緊迫感あふれるサスペンス。
再見のきっかけは、数カ月前に観た「いのちの紐」（シドニー・ポラック監督）。冒頭に映し出されたシアトルの全景から本作を思い出した。シアトルのシンボルであるスペース・ニードル・タワーが、この「パララックス・ビュー」のオープニングなのである。

アメリカ独立記念日のシアトル。次期大統領候補のキャロル上院議員夫妻が、スペース・ニードル・タワーに到着した。大観衆が迎える中、夫妻は選挙参謀タッカー（ウィリアム・ダニエルズ）と共にエレベーターで展望ラウンジへ上がった。一瞬の銃声が響き、キャロルは凶弾に倒れた。１人の男が屋上のデッキへ逃げたが、護衛官ともみ合い地上へ落下死した。事件は狂信的愛国者の単独犯行と発表され、やがて忘れ去られた。３年後のロサンゼウス。ジャーナリストのリー・カーター（ポーラ・プレンティス）が新聞記者の元恋人ジョー・ブラディ（ウォーレン・ベイティ）を訪ねた。リーは３年前の事件の際、現場で取材していたが、その場にいた１８人のうち、なんと６人もの人物が不慮の事故で死亡したという。‘次は自分が殺される’ と怯えるリーを、ジョーは一笑に付したが、数日後、彼女は死体で発見される．．．。

随所にバイオレンスの要素が組み込まれており、その緊迫感は尋常じゃない。
冒頭のスペース・ニードル・タワーからの景観が素晴らしいが、一瞬にして事件が起こる。
事件の調査委員会が調査結果を発表するが、とても真実にはほど遠く、信憑性はまったくない。
主人公の新聞記者ジョーは、リーが死亡したことで事件に疑惑を抱き（その前に６人も不審死している）、真実を暴こうと再調査するのである。

場面が次々と変わり、その度にサスペンスが展開される。大海原のヨット、ジェット機（グローバル・エアライン）、ダムの放水．．．一体、事件の黒幕は誰なのか、組織が関与しているのか。
やがて「パララックス・コーポレーション」という、‘いかにも’ な感じの名前の会社が登場する。

主演のウォーレン・ベイティ（シャーリー・マクレーンの弟）は、本作撮影時３６歳で、６７年「俺たちに明日はない」で既にスターの座に君臨している。丁度「ギャンブラー」と「シャンプー」の間頃で、後年、８１年の大作「レッズ」を手掛けることになる。
共演のヒューム・クローニンが、主人公ジョーの上司役でいい味を出している。地方新聞社の編集長の役だ。彼の代表作は８５年「コクーン」であろう。しかし、９７年「１２人の怒れる男 評決の行方」では陪審員９番に扮して渋い演技を披みせていた。

冒頭、アラン・Ｊ・パクラが社会派監督と記したが、彼の代表的な監督作品は次のとおり。
７１年「コール・ガール」、７６年「大統領の陰謀」、８２年「ソフィーの選択」、９０年「推定無罪」、９２年「隣人」、９３年「ペリカン文書」、そして９７年「デビル」。
６２年「アラバマ物語」は彼のプロデュースである。

それにしても、ラストのやるせなさはどこからくるのか．．．。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

　名前は知っていたけれどまったくどんな話かしらない映画で、店でかりました。おもしろいと書いてあったから。
　前半、ダムの放流まではおもしろかったし、これからパララックスに潜入して、内部から怪しい組織を暴くのだろうと思っていたら、何だ、自分が暗殺犯に仕立て上げられてあっけない結末。その前のブラスバンドかなにかの予行演習の場面が長くて退屈。また重要人物にＳＰがついていなくて一人でカートを運転して殺されるなんてありえないんじゃないか。
　まあ、期待はずれ。残念という感じ。

一定の緊張感を保って進行するので、つい引き込まれて見始めます。

作品情報を読むと「巨悪を追求するジャーナリスト一匹狼」って思うでしょ。ところが。
飛行機がUターンするところまでは。
そのあとの行動見てると「あれれ？」
いきなりブラスバンドが始まったところは「なんじゃ」と思ったけど、よく考えたら後は予想どおりになりました。
探るつもりが実は…
こんなの初期のゴルゴ１３でもよくある展開だなぁ

でもまぁそこそこ楽しんで見られました。