２０１０年

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「2010年」は「2001年宇宙の旅」の続編だとか後日談だとか思って見るとその落差と、映画として表現しようとするもの(主題ではなく)の落差に愕然とするけれど、単体のSFないしはサスペンス映画としてみればそれなりのものだと思う。これ以上削ぎ落としてしまっては物語の繋がりが見えなくなると感じるほどにタイトかつスピーディーな構成は見ていてとても気持ちがいいし、それが最後に至るまで持続されているのはなかなか見事だ。クライマックスに至るまではスピード感を維持するものの(というか実は物語をどんどん進めて退屈を感じさせないための手段という感じがするのだが)、クライマックス前後ではそれまでの疾走感を投げ捨て間延びしきる映画が多いのに、この作品にはそれを余り感じなかった。"Somthing Wonderful"(なにか素敵なこと)が「第二の太陽の誕生」であり、それが緊張していた米ソ対立を氷解させるところなどはご愛敬と言うより悪い冗談でしかないと思うが、「2001年」との待避の意味からも良くできて辻褄のあった物語にするためにはまあ致し方なかったのだろう。傑作とは言えないが、悪い映画ではないと思う。

２００１年宇宙の旅は当然見ています。
難解すぎて一度の鑑賞ではよく理解できない映画ですよねぇ。

で、その続編があるってんで、見てみたました。
９年後に明らかになるモノリスの正体っていうことなんですけど
へ？
結局あれはなんだったんですかー？

１９８４年はまだ米ソ対立の時代だったんですね。
だから、地球はひとつ、人類はみな兄弟、アメリカもソ連も仲良くしよう！
みたいなメッセージは受け取れたんですけどね・・・

うーん、途中だいぶ睡魔に襲われたこともあり、ますますわからんようになってしまいました(+o+)

　　アチキが「とうとう未来が来ちまったな」と思った年が二度ほどありまして、ひとつは1980年。TV「謎の円盤UFO」の舞台となった年。
　　次はいつでしょう・・・　2001年？　1999年？　残念でした。答えは1997年、HALが機能を開始した年。これに比べたら21世紀なんてたいした感慨もなく迎えてしまいましたな。

　　さて20年以上前に製作された本作、予想以上に古びていないのは、普通の映画として、そして原作に忠実に丁寧に作られているからでしょう。
　　監督のピーター・ハイアムズは器用貧乏っちゅうか、そこそこの映画はそつなくこなすんだけどなぁ、って印象。ただ、これについてはそこんとこが吉と出たかな。あくまでも原作者クラークの作品ですよ、というスタンス。
　　あ、もちろんジョン・リスゴーといった芸達者が出ている必然として、映画の出来が良くなっているのは監督の力量でもありましょう。

　　ともあれ、あの「2001年」の続編を作るなんて、夢には思っても現実となった瞬間には悪夢だったのではないでしょうか。
　　しかしそのプレッシャーにもめげず、普通の映画を撮るという選択をし、さらにはそれを全うした結果、単に続編というにとどまらず、一本の映画としていまだに評価される秀作ができたのでありましょう。

　　もうすぐ2010年、か。

『2001年宇宙の旅』は、SF映画の金字塔であるにとどまらず、映画を哲学の域まで引き上げた点で比肩するもののない傑作。その続編というのは、そもそも企画として無謀だろう

そんな圧倒的不利のなかで作ったにしては、まずまず善戦しているとは言えそう。2001年の謎解き映画と割り切ったお陰で、正編とは比べ物にならないほど饒舌な語り口。少々退屈ながら、適度なエンタメ性も加えられている。
米ソの対立が背景に横たわっているのは時代を感じさせるが、アメリカとロシアの関係がやや緊張している“今”観る限りは、逆にタイムリーと言えるかもしれない。
特殊効果についても、革新性こそないものの、『エイリアン』などの影響を受けつつ、わりと丁寧な仕事がなされていると思う。少なくとも、ビジュアルのチープさに一気に冷めてしまうようなことはなかった。

むろん本作が、2001年の続編として相応しい“格”の作品だと言っているわけではない（笑）。2001年の神秘性を奪ってしまう点で蛇足だし、好意的にみてもサイドストーリーという評価が妥当だろう。
例えばこれらの作品が古書で、自分がそれを扱う古書店のオヤジだとしたら、お客さんに2001年の素晴らしさを滔々と述べたあと、「ところでこれには続編と噂されているモノがありましてね」とおもむろに2010年を取り出し、「珍品であるのは違いないですが、まぁこれはこれとして楽しむのも一興かと」なんて語ったりする感じ。
わざわざ観なくてもいいが、ヒマに任せて試してみるのは悪くない。そんな風に思う。

2001年宇宙の旅の続編との事ですが、ストーリーこそ引きずってはいますが、まったくの別物です。
例えば、前作は映像サウンドでどんどん進んでいきますが、本作はきっちりとした物語になっています。
ただ、本作を観るには2001年を見ておくべきでしょう。

ストーリーの展開方法と最後の落としどころに疑問は残りますが、前作の疑問を完全にとはいかないまでも、解消している点と解りやすさという点では十分評価できる作品だと思います。