亡霊怪猫屋敷 / 細川俊夫
亡霊怪猫屋敷
/中川信夫
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(8)
解説・ストーリー
佐賀の化け猫をモチーフに、現代にまで連なる因縁を描いた怪談物語。久住助教授の妻が、郷里の幽霊屋敷と噂される建物に移った時から、毎夜老婆の夢を見るようになる。久住は檀那寺の住職から、屋敷にまつわる江戸時代の因縁話を聞かされる。それは、碁のいざこざから殺された男とその母親の怨念が、化け猫となって祟っているというものだった……。原作は橘外男の「見えない影に」。
佐賀の化け猫をモチーフに、現代にまで連なる因縁を描いた怪談物語。久住助教授の妻が、郷里の幽霊屋敷と噂される建物に移った時から、毎夜老婆の夢を見るようになる。久住は檀那寺の住職から、屋敷にまつわる江戸時代の因縁話を聞かされる。それは、碁のいざこざから殺された男とその母親の怨念が、化け猫となって祟っているというものだった……。原作は橘外男の「見えない影に」。
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「亡霊怪猫屋敷」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
佐賀の化け猫をモチーフに、現代にまで連なる因縁を描いた怪談物語。久住助教授の妻が、郷里の幽霊屋敷と噂される建物に移った時から、毎夜老婆の夢を見るようになる。久住は檀那寺の住職から、屋敷にまつわる江戸時代の因縁話を聞かされる。それは、碁のいざこざから殺された男とその母親の怨念が、化け猫となって祟っているというものだった……。原作は橘外男の「見えない影に」。
「亡霊怪猫屋敷」 の作品情報
「亡霊怪猫屋敷」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
亡霊怪猫屋敷の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
67分 |
|
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
GNBR7933 |
2008年01月25日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
7枚
|
0人
|
1人
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亡霊怪猫屋敷の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
67分 |
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1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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GNBR7933 |
2008年01月25日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:8件
化け猫映画の傑作
昨日、中川信夫作品をディスカスのリストで5本見つけたので大変嬉しく、一気にレビューを書いていたら、「東海道四谷怪談」のレビューで、主演を天知茂と書くところを田宮二郎と間違えちゃいました。申し訳ありません。天知茂→民谷伊右衛門→田宮二郎という連想でしょうか。仕方ないのでディスカスに削除の依頼を出しておきます。自分ながら天知茂と田宮二郎を間違えるのは許せません。どちらも偉大な役者ですからね。レビューを書くときにかなり酔っ払っていたのも確か。その後書いた「荒野の用心棒」のレビューも何書いているのか分からないです。
と、ぐだぐだと関係のない話ばかり書いているとまた怒られそうです。この映画のレビューも書いておかねば。化け猫ものの傑作です。化け猫というと、いまどき笑っちゃいそうですが、これはちゃんと怖い化け猫もの。現代と過去が交錯するストーリーがよく出来ていて、時代劇の化け猫映画みたいな一種のバカバカしさがありません。さすがは中川信夫です。ホラーとして今見ても面白いです。
「東海道四谷怪談」は日本映画オールタイムベスト10に挙げてもいい傑作中の傑作。レビューを削除するのは涙ですが、この化け猫の傑作と併せて是非お勧めします。
それにしてもディスカスのレビューで編集機能(修正機能)がないのはキツイです。自分のレビューを読み直すと間違いだらけで、ホントに恥ずかしいです。
このレビューは気に入りましたか?
7人の会員が気に入ったと投稿しています
現代篇はモノクロ、時代篇はカラー
監督:中川信夫(1958年・日本・67分)
原作:橘外男『怪描屋敷』
中川監督作品ということで、大いに興味を持って観た。
因みにディスカスで取り扱いのある中川信夫監督作品では『女吸血鬼』『怪談かさねが渕』『東海道四谷怪談』が鑑賞済みだった。もっとも“女吸血鬼”は系統が違うのだけれど。(笑)
『東海道四谷怪談(1959年)』が、四谷怪談としては初のカラー作品だったと聞いていたが、本作の場合は予算の関係で時代劇部分だけ(フジカラーを使った)パートカラーになっている。
冒頭の現代部分はモノクロで、映し出されるのは停電中の深夜の大学病院。
医師・久住哲一郎(細川俊夫)は自身の研究室で、だんだんと近づいて来る足音を不気味に感じながら、ふと6年前の恐怖体験を思い出していた。
それは、妻・頼子(江藤由里子)の結核の療養のために、妻の故郷に転地した時のことだった。実家の持ち物だという古い屋敷は荒れ果ててはいたけれど、昔は豪奢であった事が分かる立派な造りの大きな屋敷だった。
そこを改造して哲一郎は開業したのだったが、ある雨の降る日、一人の老婆が病院を訪れたのをきっかけに怪しいできごとが起きるようになった。
頼子の兄が「そういえば…」と、了福寺の慧善和尚の言葉を思い出し、哲一郎と連れ立って和尚を訪ね「以前、あの屋敷は壊してしまえと仰ったのには、何か訳でもあるのでしょうか」・・・
和尚(杉寛)が屋敷に纏わる因縁話を語り出すと鮮やかなカラー映像に転換し、華やかだった頃の屋敷 ― 幾曲がりもの長い廊下がある―が映し出される。登場人物も時代劇のメークと色艶やかな衣装になり、画面の雰囲気も一変。一瞬にして物語の因縁となった時代にタイムワープする。
屋敷は、大村藩家老・石堂左近将監(芝田新)のもので、将監(しょうげん)は直ぐにカッとなる癇癪持ちだった。その日も囲碁の指南役・竜胆寺小金吾(中村竜三郎)との囲碁の勝負中に事件は起きてしまった。
勝負に負けた上、まだ少年のような小金吾に卑怯者呼ばわりされて、将監は小金吾を斬り殺してしまった。そして、小金吾の家には彼が急遽、修行の旅に出たと告げ、遺体を壁の中に塗りこめてしまったのだった。
それを聞いた母は「目の悪い母を置いて、黙って旅に出る筈がない」と将監に真実を質しに行くが凌辱を受け自害する。この時、母は小金吾の可愛がっていた猫の“たま”に「私の血を吸って仇討ちしておくれ。」と言い残したのだ。そして、畳に流れた血をぺろぺろと舐める“たま”の姿があった。
“たま”は将監の老母に化けていた。池の鯉を鷲掴みしたり、不審がる女中を怪しい力と猫の手付きで繰ろうとする。その時の様子は障子越しのシルエットで描かれ、部屋から飛び出して来た女中がアクロバットまがいの前転で池に飛び込み、猫が糸を引くような仕草をすると宙を操られて部屋へと戻って来る。(このシーンは一見の価値あり、かも…)
崩れた壁の中から現れた小金吾のミイラも不気味だった。
インターネットの図書館「青空文庫」で原作小説を読むことが出来た。本作のラストでは、不気味な足音の正体が姿を現し、過去の因縁からすっかり逃れることが出来たのが分かり、恐さが残らないが、小説は映画よりもずっとずっと“たま”が怪描で、結末も恐ろしかった。
中川監督の作品を数作観て感じたのは、特徴的な共通点だった。
「四谷怪談」が怪談としては一番有名だと思うので、観たことがある人は思い出して欲しい。理不尽にも殺されてしまったお岩さんは、伊右衛門がこれから結婚しようとするお梅に乗り移って自分の姿を見せる。伊右衛門は刀を抜いてそれを斬りつけるが、血を流しているのはお梅である。このようなパターンが本作でも見受けられたのだ。小金吾の霊や、その母の怨念が、他者に乗り移って恨めしそうに将監を見て、将監は刀を振り回す。まるで気が狂ってしまったかのように。
本作をご紹介下さったコタロウ(!)さん。
面白かったです。ありがとうございました。
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
ご主人様の恨みを晴らしますニャン!
停電中の大学病院。研究室で一人きりの久住教授は、迫ってくる足音を聞きつけ、ある出来事を思い出す。
6年前、久住は、妻・頼子の転地療養のため九州に移り住み、医院を開業していた。
住居を兼ねた医院は江戸時代に建てられた家屋で、地域住民が幽霊屋敷と呼ぶ物件だった。
ある晩、不気味な老婆が来院して以来、怪異が続く。老婆に怯える頼子の体調も悪化してしまう。
間もなく久住は、寺の住職から「化け猫の怨霊」について聞かされるのだった…
1958年制作。中川信夫監督作品。
橘外男の小説「亡霊怪猫屋敷」を映画化した。
久住と頼子夫婦が登場する「現代編」、屋敷の過去が描かれる「時代編」の二部構成。
現代編はモノクロ、時代編はカラーで撮られている。
あまり怖いシーンはないが、美術がけっこうがんばっていた感じ。
重々しい冠木門、朽ち果てた屋敷の様子など現代編もいいが、カラーの時代編がいっそう美しい。
コデマリの白い花(造花なんだろうけど)が咲く「コデマリ屋敷」、室礼、登場人物の着物姿など素敵だった。
眉を剃り、お歯黒をした武家の女性が美しく撮られていたのも印象に残った。
化け猫の因縁は「鍋島の猫騒動」的なもの。
癇癖の強い城代家老・石堂左近将監が、囲碁の名人・竜胆寺小金吾を惨殺し、壁に塗り込める。
小金吾の母で盲目の宮路(みやじ)は将監に辱められ、自害した。
彼女は死の直前、愛猫のタマに「私の生き血を吸って敵を討っておくれ」と言い残す…
飼い猫形態のタマは、宮路に抱かれてクナクナとした様子が頼りなく可愛い。
祟ったり、呪ったりする負のパワーがあるのか、ちょっと心配になるw
化け猫形態は「猫耳のおばあちゃん」だし…
橘外男の原作小説は「末代までも祟ってやる!」という小金吾一家とニャンコの呪いの深さが、血生臭く描かれている。
(原作のタマは眷属郎党を従えた大怪猫で、被害者は多数。派手に喰い散らかしていた…)
映画版は、不穏でありつつも明るい雰囲気で終わり、「猫、やるな…」と思わせるものだった。ニャーン!
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
猫ちゃんが こんなに忠義と 知らなんだ
投稿日:2008/02/18
レビュアー:Yの3乗
勝王さんが激賞されていたのでレンタルしてみました。
確かに面白い。
現代のシーンがモノクロで過去の因縁話がカラーというのも面白い。
モノノ怪の「形」をなすもの=人の因果と縁がカラーでつづられていました。
だいたい事の始まりは理不尽な人間と相場は決まっています。
ただ驚いたのは猫の役割。
忠義ですね。
だいたい猫は気ままと相場が決まっていると思いますが・・
執念深いのは理解できましたけど。
古い映画ですが、問題ありません。
楽しめました。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
総天然色の猫耳あります
しかもピンコだちします。
招き猫パワーも凄かったです
途中から怪談ではない映画の様な何かを
見ている様に感じたんですが
中川信夫だから仕方ないでしょう。
タイトルからして屋敷内隅々まで
猫まみれかと期待したのが
2匹だけだったのが残念です。
盲目の母役はお岩さんの女優さんですか?
今回も妖しい動きと着物の着こなしが魅力的でした
お岩さんといえば幽霊になった生き別れの
妹に会いに行った所、顔面蒼白で
うつむいたどう見ても幽霊なお岩さんを見て
妹さんが「元気そうで、安心しました」
というシーンが笑いの壺をキャッチでしたが
この映画もそういった塩梅でとても楽しめました。
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2人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
化け猫映画の傑作
投稿日
2007/12/28
レビュアー
勝王
昨日、中川信夫作品をディスカスのリストで5本見つけたので大変嬉しく、一気にレビューを書いていたら、「東海道四谷怪談」のレビューで、主演を天知茂と書くところを田宮二郎と間違えちゃいました。申し訳ありません。天知茂→民谷伊右衛門→田宮二郎という連想でしょうか。仕方ないのでディスカスに削除の依頼を出しておきます。自分ながら天知茂と田宮二郎を間違えるのは許せません。どちらも偉大な役者ですからね。レビューを書くときにかなり酔っ払っていたのも確か。その後書いた「荒野の用心棒」のレビューも何書いているのか分からないです。
と、ぐだぐだと関係のない話ばかり書いているとまた怒られそうです。この映画のレビューも書いておかねば。化け猫ものの傑作です。化け猫というと、いまどき笑っちゃいそうですが、これはちゃんと怖い化け猫もの。現代と過去が交錯するストーリーがよく出来ていて、時代劇の化け猫映画みたいな一種のバカバカしさがありません。さすがは中川信夫です。ホラーとして今見ても面白いです。
「東海道四谷怪談」は日本映画オールタイムベスト10に挙げてもいい傑作中の傑作。レビューを削除するのは涙ですが、この化け猫の傑作と併せて是非お勧めします。
それにしてもディスカスのレビューで編集機能(修正機能)がないのはキツイです。自分のレビューを読み直すと間違いだらけで、ホントに恥ずかしいです。
現代篇はモノクロ、時代篇はカラー
投稿日
2023/07/08
レビュアー
kazupon
監督:中川信夫(1958年・日本・67分)
原作:橘外男『怪描屋敷』
中川監督作品ということで、大いに興味を持って観た。
因みにディスカスで取り扱いのある中川信夫監督作品では『女吸血鬼』『怪談かさねが渕』『東海道四谷怪談』が鑑賞済みだった。もっとも“女吸血鬼”は系統が違うのだけれど。(笑)
『東海道四谷怪談(1959年)』が、四谷怪談としては初のカラー作品だったと聞いていたが、本作の場合は予算の関係で時代劇部分だけ(フジカラーを使った)パートカラーになっている。
冒頭の現代部分はモノクロで、映し出されるのは停電中の深夜の大学病院。
医師・久住哲一郎(細川俊夫)は自身の研究室で、だんだんと近づいて来る足音を不気味に感じながら、ふと6年前の恐怖体験を思い出していた。
それは、妻・頼子(江藤由里子)の結核の療養のために、妻の故郷に転地した時のことだった。実家の持ち物だという古い屋敷は荒れ果ててはいたけれど、昔は豪奢であった事が分かる立派な造りの大きな屋敷だった。
そこを改造して哲一郎は開業したのだったが、ある雨の降る日、一人の老婆が病院を訪れたのをきっかけに怪しいできごとが起きるようになった。
頼子の兄が「そういえば…」と、了福寺の慧善和尚の言葉を思い出し、哲一郎と連れ立って和尚を訪ね「以前、あの屋敷は壊してしまえと仰ったのには、何か訳でもあるのでしょうか」・・・
和尚(杉寛)が屋敷に纏わる因縁話を語り出すと鮮やかなカラー映像に転換し、華やかだった頃の屋敷 ― 幾曲がりもの長い廊下がある―が映し出される。登場人物も時代劇のメークと色艶やかな衣装になり、画面の雰囲気も一変。一瞬にして物語の因縁となった時代にタイムワープする。
屋敷は、大村藩家老・石堂左近将監(芝田新)のもので、将監(しょうげん)は直ぐにカッとなる癇癪持ちだった。その日も囲碁の指南役・竜胆寺小金吾(中村竜三郎)との囲碁の勝負中に事件は起きてしまった。
勝負に負けた上、まだ少年のような小金吾に卑怯者呼ばわりされて、将監は小金吾を斬り殺してしまった。そして、小金吾の家には彼が急遽、修行の旅に出たと告げ、遺体を壁の中に塗りこめてしまったのだった。
それを聞いた母は「目の悪い母を置いて、黙って旅に出る筈がない」と将監に真実を質しに行くが凌辱を受け自害する。この時、母は小金吾の可愛がっていた猫の“たま”に「私の血を吸って仇討ちしておくれ。」と言い残したのだ。そして、畳に流れた血をぺろぺろと舐める“たま”の姿があった。
“たま”は将監の老母に化けていた。池の鯉を鷲掴みしたり、不審がる女中を怪しい力と猫の手付きで繰ろうとする。その時の様子は障子越しのシルエットで描かれ、部屋から飛び出して来た女中がアクロバットまがいの前転で池に飛び込み、猫が糸を引くような仕草をすると宙を操られて部屋へと戻って来る。(このシーンは一見の価値あり、かも…)
崩れた壁の中から現れた小金吾のミイラも不気味だった。
インターネットの図書館「青空文庫」で原作小説を読むことが出来た。本作のラストでは、不気味な足音の正体が姿を現し、過去の因縁からすっかり逃れることが出来たのが分かり、恐さが残らないが、小説は映画よりもずっとずっと“たま”が怪描で、結末も恐ろしかった。
中川監督の作品を数作観て感じたのは、特徴的な共通点だった。
「四谷怪談」が怪談としては一番有名だと思うので、観たことがある人は思い出して欲しい。理不尽にも殺されてしまったお岩さんは、伊右衛門がこれから結婚しようとするお梅に乗り移って自分の姿を見せる。伊右衛門は刀を抜いてそれを斬りつけるが、血を流しているのはお梅である。このようなパターンが本作でも見受けられたのだ。小金吾の霊や、その母の怨念が、他者に乗り移って恨めしそうに将監を見て、将監は刀を振り回す。まるで気が狂ってしまったかのように。
本作をご紹介下さったコタロウ(!)さん。
面白かったです。ありがとうございました。
ご主人様の恨みを晴らしますニャン!
投稿日
2023/06/04
レビュアー
コタロウ(!)
停電中の大学病院。研究室で一人きりの久住教授は、迫ってくる足音を聞きつけ、ある出来事を思い出す。
6年前、久住は、妻・頼子の転地療養のため九州に移り住み、医院を開業していた。
住居を兼ねた医院は江戸時代に建てられた家屋で、地域住民が幽霊屋敷と呼ぶ物件だった。
ある晩、不気味な老婆が来院して以来、怪異が続く。老婆に怯える頼子の体調も悪化してしまう。
間もなく久住は、寺の住職から「化け猫の怨霊」について聞かされるのだった…
1958年制作。中川信夫監督作品。
橘外男の小説「亡霊怪猫屋敷」を映画化した。
久住と頼子夫婦が登場する「現代編」、屋敷の過去が描かれる「時代編」の二部構成。
現代編はモノクロ、時代編はカラーで撮られている。
あまり怖いシーンはないが、美術がけっこうがんばっていた感じ。
重々しい冠木門、朽ち果てた屋敷の様子など現代編もいいが、カラーの時代編がいっそう美しい。
コデマリの白い花(造花なんだろうけど)が咲く「コデマリ屋敷」、室礼、登場人物の着物姿など素敵だった。
眉を剃り、お歯黒をした武家の女性が美しく撮られていたのも印象に残った。
化け猫の因縁は「鍋島の猫騒動」的なもの。
癇癖の強い城代家老・石堂左近将監が、囲碁の名人・竜胆寺小金吾を惨殺し、壁に塗り込める。
小金吾の母で盲目の宮路(みやじ)は将監に辱められ、自害した。
彼女は死の直前、愛猫のタマに「私の生き血を吸って敵を討っておくれ」と言い残す…
飼い猫形態のタマは、宮路に抱かれてクナクナとした様子が頼りなく可愛い。
祟ったり、呪ったりする負のパワーがあるのか、ちょっと心配になるw
化け猫形態は「猫耳のおばあちゃん」だし…
橘外男の原作小説は「末代までも祟ってやる!」という小金吾一家とニャンコの呪いの深さが、血生臭く描かれている。
(原作のタマは眷属郎党を従えた大怪猫で、被害者は多数。派手に喰い散らかしていた…)
映画版は、不穏でありつつも明るい雰囲気で終わり、「猫、やるな…」と思わせるものだった。ニャーン!
猫ちゃんが こんなに忠義と 知らなんだ
投稿日
2008/02/18
レビュアー
Yの3乗
勝王さんが激賞されていたのでレンタルしてみました。
確かに面白い。
現代のシーンがモノクロで過去の因縁話がカラーというのも面白い。
モノノ怪の「形」をなすもの=人の因果と縁がカラーでつづられていました。
だいたい事の始まりは理不尽な人間と相場は決まっています。
ただ驚いたのは猫の役割。
忠義ですね。
だいたい猫は気ままと相場が決まっていると思いますが・・
執念深いのは理解できましたけど。
古い映画ですが、問題ありません。
楽しめました。
総天然色の猫耳あります
投稿日
2010/10/17
レビュアー
泡子
しかもピンコだちします。
招き猫パワーも凄かったです
途中から怪談ではない映画の様な何かを
見ている様に感じたんですが
中川信夫だから仕方ないでしょう。
タイトルからして屋敷内隅々まで
猫まみれかと期待したのが
2匹だけだったのが残念です。
盲目の母役はお岩さんの女優さんですか?
今回も妖しい動きと着物の着こなしが魅力的でした
お岩さんといえば幽霊になった生き別れの
妹に会いに行った所、顔面蒼白で
うつむいたどう見ても幽霊なお岩さんを見て
妹さんが「元気そうで、安心しました」
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この映画もそういった塩梅でとても楽しめました。
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