ザ・リッパー

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マカロニ残虐猟奇エログロホラー。

ＮＹにアヒル声の連続殺人鬼が出現。
ナイフで女性達の腹を切り裂き、カミソリで乳首や目玉を切り裂くスプラッター。

中々のサスペンス。
今観ると大した無いが当時はこれでドキドキしたんだろうなぁ。
女性達も殺され方を知らない時代だから“あ〜”としか叫ばない。
今ならキャ〜とかヤメテ〜とか何か言葉を発するが。

本作は在庫１０枚しかなく数ヶ月間借りれなかた。
すっかり諦めていた頃に突然発送されたのでビックリ！
皆さんも長い間待ち続けてみたらどうジャーロ＾＾

　現代は「ザ・ニューヨーク・リッパー」。ＮＹの切り裂き魔。舞台はもちろんＮＹで、セリフも英語。それでもイタリア映画なんですね。ＮＹロケのイタリア映画、ということらしいです。監督はルチオ・フルチだし、登場人物もあきらかにイタリア系ですもんね。
　いわゆる「ジャーロ」として、まあまあの出来だと思います。ジャーロとはイタリア語で「黄色」らしいです。扇情的なエログロ大衆探偵小説の表紙が黄色いからジャーロ。日本の江戸滑稽本を「黄表紙」とか呼ぶのと同じでしょう。
　で、「ジャーロ」の要素を考えてみますと
�@イタリア映画である
�A探偵もの仕立て（だが推理や謎解きは添え物）
�Bスラッシャー場面があり必要以上に強調される
�Cエロ風味がある
�D犯人は見せず、殺しの場面はナイフを持つ手だけ、など、部分だけ見せる。そのため、やたらアップが多い
�E唐突な解決
�F「犯人の目線」のキャメラを多用
�Gシンセサイザーなどの安っぽい音楽
�H原色の多用。画面を赤や青一色に染めたりすることが多い
�Iイタリアらしい派手なオシャレ感
といったところでしょうか。これに当てはまるのはダリオ・アルジェント作品とか、マリオ・バーヴァ作品がすぐに思い浮かびます。「デリリウム」とか突然発生的な傑作もあります。ブライアン・デ・パルマも手塚真もそうですけど、イタリア映画じゃありませんから。
　で、「ザ・リッパー」に欠けているのはイタリアらしい派手なオシャレ感ですね。フルチはグロテスク系のホラーは得意ですが、オシャレが苦手。そんな感じがいたしました。それでも、あんまり意味のない道具のアップを撮ったりする独特の「間」があって、私はこの映画好きですけどね。
　ジャーロにはジャロに訴えたくなるような誇大広告が多いのも特徴です、と最後はオヤジギャグで締めさせていただきます。

ルチオ作品の中では、「サンゲリア」同様にシナリオが一応・・成り立ってる作品です。「地獄の門」や「ビヨンド」等、支離滅裂シナリオと比べると一応・・サスペンス＆ミステリーテイストで頑張った形跡が見られます。

タイトル通り切り裂き魔がニューヨークで活躍？　する内容です。
ニューヨークなのに、なぜかマカロニタッチなエロシーンが強調されてるので、途中で事件のことを忘れそうです。コイツが怪しいと思わせといて、実はコイツが！！と犯人を突き止める展開は良いです。でも突っ込み所は満載なので、真面目に推理してはいけません。

暇つぶし程度で鑑賞するにはいいかも。グロシーンはやはり独特のこだわりが感じられます。米ホラーとは一線を画してますね。さすがルチオ・フルチ○○監督です。糖尿でインシュリン打つの忘れて寝てしまい亡くなったそうですね。残念です。

○○○ックスさんとＡＶ○○・・・さんに捧げます。〔笑！〕

目玉への拘りがすさまじいフルチ監督によるジャーロモノ。

T富士ダンサーを彷彿させる『マーダーロック』なみに
真犯人ヨメヨメのストーリーではありますが、
思いのほかストーリーに破綻はきたしていなかったように感じます。

女性ばかりを狙った連続殺人事件をルチオ監督が撮るということで
ジャーロモノとしての相性は抜群のはず。
ただ、美しさよりもえげつなさを追求するところが監督ならではなのかも。

監督作品の常連女優のダニエラ・ドリアさんが大活躍。
監督拘りの眼球だけではなく、本作品ではあんなところも真っ二つに！

サスペンス作品としては平凡な出来と感じますが、
この女優の見せ所だけはホラーファンにはお勧めかも。

これぞジャーロって感じ。
つまり安っぽくてけばけばしくて猟奇的で女優がエロいw
ルチオ・フルチ作品とすれば脚本も（それなりに）しっかりしてるが
アルジェントの「サスペリア2」あたりと比べるとやっぱりいい加減。
（「サンゲリア」ってホントよく出来てるなあと）
この作品は見せ場もあって面白く見たのだが音楽が安っぽい。
「ビヨンド」「地獄の門」「サンゲリア」のファビオ・フリッツィがやってれば
星もうひとつプラスなのになあ。