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藤純子と高倉健が共演する「緋牡丹博徒」シリーズ第4弾。父の死後、渡世修行の旅を続けていたお竜は7年ぶりに故郷へと帰る。それを知ってかつての矢野一家の子分たちが賭けつけてきたことから、お竜の念願だった矢野一家の再興が実現しかけるのだが…。
藤純子と高倉健が共演する「緋牡丹博徒」シリーズ第4弾。父の死後、渡世修行の旅を続けていたお竜は7年ぶりに故郷へと帰る。それを知ってかつての矢野一家の子分たちが賭けつけてきたことから、お竜の念願だった矢野一家の再興が実現しかけるのだが…。
製作年: |
1969年 |
---|---|
製作国: |
日本 |
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
95分 | 1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語 |
|
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
DRTD02209 | 2004年02月10日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
1枚 | 4人 | 1人 |
収録時間:
95分
字幕:
音声:
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
レイティング:
記番:
DRTD02209
レンタル開始日:
2004年02月10日
在庫枚数
1枚
1位登録者:
4人
2位登録者:
1人
DVD
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
95分 | 1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語 |
|
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
DRTD02209 | 2004年02月10日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
1枚 | 4人 | 1人 |
収録時間:
95分
字幕:
音声:
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
レイティング:
記番:
DRTD02209
レンタル開始日:
2004年02月10日
在庫枚数
1枚
1位登録者:
4人
2位登録者:
1人
約35,500
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1〜 5件 / 全5件
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
シリーズ第四作めの本作はあるいみ不幸です。『花札勝負』と『鉄火場列伝』というシリーズ中一二の出来をほこる作品にはさまれて、どうあがこうが見劣りせざるをえないのです。物語はお竜が念願の一家を再興する、二代目を襲名するという格好の題材をえて、そのためには石炭運搬という国家的事業である鉄道敷設工事を期日までに仕上げなくては面目がたたないという状況を負って、だがその工事によって職をうしなう川筋の船頭衆と、その工事の請負を横取りをもくろんで邪魔をする新興ヤクザとの、切迫した複雑な対立が行く手をはばんでいるという、なかなかの展開力をもっているんですが。後半は完全に腰くだけです。鉄道敷設がなるか否かのサスペンスがてんで盛りあがりませんし、クライマックスの果たし合いも事後の顛末で、夜霧の河原という場面もいきていません。監督小沢茂弘は任侠ものでは鶴田浩二の『博奕打ち』シリーズをてがけているひとですが、そのなかにはマキノの『日本侠客伝』シリーズよりもはるかに出来がよいものもあって、意外にあなどれないひとなのです。本作でも前半はけっこうみせてくれます。後半の収束力のなさは、むしろ火野の原作から翻案した限界ではないかと思慮します。脚本は鈴木則文。
それでも注目すべきところはあります。まず、助っ人役の高倉健がかつてなく弱い。敵役の天津敏にやられます。いつもながらに画面に一徹無敵な男ぶりをみなぎらせつつ、あんなふうに倒れ、しかもお竜の胸でなく待田京介に抱かれてしぬなんてレアです。もう『緋牡丹博徒』ではお竜以上に強いものなど必要ないということでしょう。
お竜に横恋慕する金持ち親爺がきもちいい助っ人ぶりをみせてくれます。助っ人にはなっていませんが。
『花札勝負』につぐといっていい嵐寛のみごとな往生ぶりがみられます。死に際のセリフがいい。百獣の王はわが子を千尋の谷につきおとすというが、お竜さん、おれはおまえさんを谷につきおとすぜ。そして息だえる。お竜はその遺志をうけつぐ。難事たる鉄道敷設を請け負うのです。
ここにきてお竜、藤純子の演技もひとりの侠客としてみごとに板についています。第一作め、二作め『一宿一飯』はまだ女々しさをひきついで、その葛藤をあるいみ大仰に演技していたのですが、もうそんな必要はありません。居ずまいや、わずかな視線の遣りとりだけでみごとにえんじています。
ちなみに映画の出来とはべつに、藤純子のお竜は回を重ねるごとに美しさと演技力の魅力をましてゆきます。第四作より五作、五作より六作『お竜参上』、六作より七作『お命戴きます』、七作より最終作『仁義通します』と、次作にゆけばゆくほど超絶なものへとのぼりつめてゆき、ついには息をのむ。
あるいみ彼女の歌唱もそうです。三パターンのレコーディングがあるようです。最後のものなど、もう悪のりしたような巻き舌とコブシをきかせていて悶絶ものです。『仁義通します』で聴けます。もっとも藤純子は歌が下手なのではありません。『鉄火場列伝』で子守歌を楚々と優しく響かせて、胸をふるわせます。『昭和残侠伝 死んで貰います』では端唄をみごとに口ずさむ。あくまでもわたしの推測ですが、主題歌「緋牡丹博徒」の歌唱ぶりは、先行するシリーズものであった『昭和残侠伝』の主題歌「唐獅子牡丹」の高倉健の不器用な歌いっぷりをわざと真似たんだろうとおもいます。もっとも任侠歌謡なんて、あんなふうに歌うしかなかったのかもしれませんが。
さいごに本作の最大の特異点は、お竜が国家事業のために働いている、体を張っていることです。任侠という精神のもつ二律背反が物語的にしるされています。もっともお竜という身体をもってその葛藤を生きるのは、「任侠といううそっぱちの夢」の哀しみをえるのは、次作『鉄火場列伝』をまたねばなりませんが。
任侠とは弱きをたすけ、強きをくじく精神=実践です。そう思念することが、即行動する、体を張ることになるような精神のありようです。権威や権力を背景にやればそれは善行とか正義になってしまいます。任侠には正当(正統)性はむえんです。いわば正史にたいする雑多な稗史のなかでしか発露せず、脈打たないのです。任侠が集団をかりて、権威や権力をもったとき、それはべつなものに変じるというべきでしょう。侍は江戸時代の官吏、サラリーマンでしたが、武士道という禁欲的な自己錬磨の倫理はときにその身分に背反したのです。本作で、鉄道敷設にからむ利権をえて、開通記念の晴れがましい席にすわったお竜がとっても痛々しくみえてしまいました。二代目襲名の儀式もおなじです。任侠道を名のる組織など任侠ではない。任侠は侠客一代の身にしかやどらない。お竜には、あくまでうそっぱちの夢である任侠という旅こそがふさわしい。
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※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
しがない任侠レビューアー ムーンでござんす。
自慢に聞こえたらご免なさい。
前作「緋牡丹博徒 花札勝負」のレビューで私が誉めたポイントがことごとくグレードアップ。
(その1)私が誉めた字体が一気にオープニングに昇格。それはいいのですが、あまりにも暴れすぎてゆっくり読んでいられない。
(その2)更に、これも私が誉めた西部劇の要素が初っ端から飛び込んできて、いきなり馬の疾走とライフルですか。
(その3)その上、前回のレビューで、誰ももろ肌を脱がないと言った罰が当たったのでしょうか。今回は敵、味方の子分達のこれでもかというほどの刺青と生ケツの絨毯爆撃。だけど、私が見たいのはお竜さんの肌に咲いた牡丹花だけですよー。勘弁してください。
もちろん、私はこの緋牡丹シリーズは律儀に順番を追って観ていますので、次がどうなっているかは観るまでは知りません、ですがこれを作っている方達も似たように感じていたんだなーと思って、一人ほくそ笑んでいます。(余談)
今回の作品には珍しく原作があります。そのせいか石炭や鉄道といった近代を支える西洋文明が九州にも押し寄せ、とうとう緋牡丹のお竜さんが鉄道工事の親方に成り下がって(成り上がってか?)飯場泊まりにモンペ姿。子分には夜這いまでされそうになって、なんとも情けないぜ、切ないぜ。
それというのも、前半であっけなく死んでしまう叔父貴の嵐寛寿朗親分が、無職無頼の徒から土木業者に転業、そして国家的事業に命をかけたためにお竜さんが跡を継ぐ事になったからです。
(失業を恐れて)その工事に反対し妨害する川筋の船頭衆へお竜さんは、単身、腹に拳銃とダイナマイトを飲んで乗り込んでいきます。
でも、船頭衆の親分に(たとえ国のためとはいえ)「説教で腹は膨らまねえ」と言われてお竜さんもグッと胸に来ます。まさに任侠の徒、”女侠”(予告編)です。何故なら「弱きを助け、強きをくじく」のが任侠の道だからです。単に我を通すために体を張っているわけではありません。毎晩、一流ホテルのバーで飲んだくれている、何処かの誰かさんに聞かしてやりたいわ。
鉄道建設という国家的プロジェクトですから、明治政府のお役人様もでてきますだ。これがウルトラセブン世代には嬉し懐かしモリヤマ隊長(中山昭二さん)ではありませんか。このモリヤマ隊長、いや、もとい、お役人様に泣きを入れてお竜さんは莫大な利権を手に入れます。もちろんこれは川筋の船頭衆の失業対策のために遣おうと思っていますが、これを狙っていたのが敵の組の天津 敏親分です。
この敵の組が、矢野組と川筋衆を潰そうとけしかけますが、やっとここで登場する健さんと、お馴染み、大阪は堂島の清川虹子親分の助力で事無きを得、期日までに突貫工事でようやく鉄道が完成します。
この工事のシーン、バックミュージックは中島みゆき「地上の星」で願います。
助っ人の健さんは、今回も最もピンチの場面で颯爽と現われますが、妹の結婚相手の条件といい、喧嘩場の最後のセリフといい、任侠の徒といっても「しょせんはヤクザ、ボロキレみてえに消えちまう命なんだぜ」という言葉通りに死んでしまいます。どこか任侠の道を否定するようなニュアンスも含んでいます。
そして、緋牡丹お竜は亡き父親の墓前に立ち、また旅に出る事を告げるのでした。
(今回の重箱の隅)
その1 配役関係 長門裕之さん。何で出てきたのか解らない。仁義を省略し、軽く扱うためでしょうか。そのことでムーンは「仁義」について少し考えましたが、それは今後、機会があったらご披露したいと思います。
その2 色狂いの成金石炭王は、まさか今の総理大臣の曾おじいちゃん麻生太吉がモデルじゃないですよね。この役を藤山寛美さんにやってもらえたら、また一味違って面白かったのでは。
その3 今回は、道行きがありませんが、喧嘩場へ渡し船で行くという、とても風情のある川面のシーンが見られます。この時のお竜さんのアップが凄い。
私は明治の洋画家、黒田清輝の「湖畔」という絵を想いましたが、それ以上です。壮絶と言いたい美しさです。
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ユーザーレビュー:5件
投稿日
2008/05/12
レビュアー
kobarou※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
シリーズ第四作めの本作はあるいみ不幸です。『花札勝負』と『鉄火場列伝』というシリーズ中一二の出来をほこる作品にはさまれて、どうあがこうが見劣りせざるをえないのです。物語はお竜が念願の一家を再興する、二代目を襲名するという格好の題材をえて、そのためには石炭運搬という国家的事業である鉄道敷設工事を期日までに仕上げなくては面目がたたないという状況を負って、だがその工事によって職をうしなう川筋の船頭衆と、その工事の請負を横取りをもくろんで邪魔をする新興ヤクザとの、切迫した複雑な対立が行く手をはばんでいるという、なかなかの展開力をもっているんですが。後半は完全に腰くだけです。鉄道敷設がなるか否かのサスペンスがてんで盛りあがりませんし、クライマックスの果たし合いも事後の顛末で、夜霧の河原という場面もいきていません。監督小沢茂弘は任侠ものでは鶴田浩二の『博奕打ち』シリーズをてがけているひとですが、そのなかにはマキノの『日本侠客伝』シリーズよりもはるかに出来がよいものもあって、意外にあなどれないひとなのです。本作でも前半はけっこうみせてくれます。後半の収束力のなさは、むしろ火野の原作から翻案した限界ではないかと思慮します。脚本は鈴木則文。
それでも注目すべきところはあります。まず、助っ人役の高倉健がかつてなく弱い。敵役の天津敏にやられます。いつもながらに画面に一徹無敵な男ぶりをみなぎらせつつ、あんなふうに倒れ、しかもお竜の胸でなく待田京介に抱かれてしぬなんてレアです。もう『緋牡丹博徒』ではお竜以上に強いものなど必要ないということでしょう。
お竜に横恋慕する金持ち親爺がきもちいい助っ人ぶりをみせてくれます。助っ人にはなっていませんが。
『花札勝負』につぐといっていい嵐寛のみごとな往生ぶりがみられます。死に際のセリフがいい。百獣の王はわが子を千尋の谷につきおとすというが、お竜さん、おれはおまえさんを谷につきおとすぜ。そして息だえる。お竜はその遺志をうけつぐ。難事たる鉄道敷設を請け負うのです。
ここにきてお竜、藤純子の演技もひとりの侠客としてみごとに板についています。第一作め、二作め『一宿一飯』はまだ女々しさをひきついで、その葛藤をあるいみ大仰に演技していたのですが、もうそんな必要はありません。居ずまいや、わずかな視線の遣りとりだけでみごとにえんじています。
ちなみに映画の出来とはべつに、藤純子のお竜は回を重ねるごとに美しさと演技力の魅力をましてゆきます。第四作より五作、五作より六作『お竜参上』、六作より七作『お命戴きます』、七作より最終作『仁義通します』と、次作にゆけばゆくほど超絶なものへとのぼりつめてゆき、ついには息をのむ。
あるいみ彼女の歌唱もそうです。三パターンのレコーディングがあるようです。最後のものなど、もう悪のりしたような巻き舌とコブシをきかせていて悶絶ものです。『仁義通します』で聴けます。もっとも藤純子は歌が下手なのではありません。『鉄火場列伝』で子守歌を楚々と優しく響かせて、胸をふるわせます。『昭和残侠伝 死んで貰います』では端唄をみごとに口ずさむ。あくまでもわたしの推測ですが、主題歌「緋牡丹博徒」の歌唱ぶりは、先行するシリーズものであった『昭和残侠伝』の主題歌「唐獅子牡丹」の高倉健の不器用な歌いっぷりをわざと真似たんだろうとおもいます。もっとも任侠歌謡なんて、あんなふうに歌うしかなかったのかもしれませんが。
さいごに本作の最大の特異点は、お竜が国家事業のために働いている、体を張っていることです。任侠という精神のもつ二律背反が物語的にしるされています。もっともお竜という身体をもってその葛藤を生きるのは、「任侠といううそっぱちの夢」の哀しみをえるのは、次作『鉄火場列伝』をまたねばなりませんが。
任侠とは弱きをたすけ、強きをくじく精神=実践です。そう思念することが、即行動する、体を張ることになるような精神のありようです。権威や権力を背景にやればそれは善行とか正義になってしまいます。任侠には正当(正統)性はむえんです。いわば正史にたいする雑多な稗史のなかでしか発露せず、脈打たないのです。任侠が集団をかりて、権威や権力をもったとき、それはべつなものに変じるというべきでしょう。侍は江戸時代の官吏、サラリーマンでしたが、武士道という禁欲的な自己錬磨の倫理はときにその身分に背反したのです。本作で、鉄道敷設にからむ利権をえて、開通記念の晴れがましい席にすわったお竜がとっても痛々しくみえてしまいました。二代目襲名の儀式もおなじです。任侠道を名のる組織など任侠ではない。任侠は侠客一代の身にしかやどらない。お竜には、あくまでうそっぱちの夢である任侠という旅こそがふさわしい。
投稿日
2008/10/23
レビュアー
ムーン※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
しがない任侠レビューアー ムーンでござんす。
自慢に聞こえたらご免なさい。
前作「緋牡丹博徒 花札勝負」のレビューで私が誉めたポイントがことごとくグレードアップ。
(その1)私が誉めた字体が一気にオープニングに昇格。それはいいのですが、あまりにも暴れすぎてゆっくり読んでいられない。
(その2)更に、これも私が誉めた西部劇の要素が初っ端から飛び込んできて、いきなり馬の疾走とライフルですか。
(その3)その上、前回のレビューで、誰ももろ肌を脱がないと言った罰が当たったのでしょうか。今回は敵、味方の子分達のこれでもかというほどの刺青と生ケツの絨毯爆撃。だけど、私が見たいのはお竜さんの肌に咲いた牡丹花だけですよー。勘弁してください。
もちろん、私はこの緋牡丹シリーズは律儀に順番を追って観ていますので、次がどうなっているかは観るまでは知りません、ですがこれを作っている方達も似たように感じていたんだなーと思って、一人ほくそ笑んでいます。(余談)
今回の作品には珍しく原作があります。そのせいか石炭や鉄道といった近代を支える西洋文明が九州にも押し寄せ、とうとう緋牡丹のお竜さんが鉄道工事の親方に成り下がって(成り上がってか?)飯場泊まりにモンペ姿。子分には夜這いまでされそうになって、なんとも情けないぜ、切ないぜ。
それというのも、前半であっけなく死んでしまう叔父貴の嵐寛寿朗親分が、無職無頼の徒から土木業者に転業、そして国家的事業に命をかけたためにお竜さんが跡を継ぐ事になったからです。
(失業を恐れて)その工事に反対し妨害する川筋の船頭衆へお竜さんは、単身、腹に拳銃とダイナマイトを飲んで乗り込んでいきます。
でも、船頭衆の親分に(たとえ国のためとはいえ)「説教で腹は膨らまねえ」と言われてお竜さんもグッと胸に来ます。まさに任侠の徒、”女侠”(予告編)です。何故なら「弱きを助け、強きをくじく」のが任侠の道だからです。単に我を通すために体を張っているわけではありません。毎晩、一流ホテルのバーで飲んだくれている、何処かの誰かさんに聞かしてやりたいわ。
鉄道建設という国家的プロジェクトですから、明治政府のお役人様もでてきますだ。これがウルトラセブン世代には嬉し懐かしモリヤマ隊長(中山昭二さん)ではありませんか。このモリヤマ隊長、いや、もとい、お役人様に泣きを入れてお竜さんは莫大な利権を手に入れます。もちろんこれは川筋の船頭衆の失業対策のために遣おうと思っていますが、これを狙っていたのが敵の組の天津 敏親分です。
この敵の組が、矢野組と川筋衆を潰そうとけしかけますが、やっとここで登場する健さんと、お馴染み、大阪は堂島の清川虹子親分の助力で事無きを得、期日までに突貫工事でようやく鉄道が完成します。
この工事のシーン、バックミュージックは中島みゆき「地上の星」で願います。
助っ人の健さんは、今回も最もピンチの場面で颯爽と現われますが、妹の結婚相手の条件といい、喧嘩場の最後のセリフといい、任侠の徒といっても「しょせんはヤクザ、ボロキレみてえに消えちまう命なんだぜ」という言葉通りに死んでしまいます。どこか任侠の道を否定するようなニュアンスも含んでいます。
そして、緋牡丹お竜は亡き父親の墓前に立ち、また旅に出る事を告げるのでした。
(今回の重箱の隅)
その1 配役関係 長門裕之さん。何で出てきたのか解らない。仁義を省略し、軽く扱うためでしょうか。そのことでムーンは「仁義」について少し考えましたが、それは今後、機会があったらご披露したいと思います。
その2 色狂いの成金石炭王は、まさか今の総理大臣の曾おじいちゃん麻生太吉がモデルじゃないですよね。この役を藤山寛美さんにやってもらえたら、また一味違って面白かったのでは。
その3 今回は、道行きがありませんが、喧嘩場へ渡し船で行くという、とても風情のある川面のシーンが見られます。この時のお竜さんのアップが凄い。
私は明治の洋画家、黒田清輝の「湖畔」という絵を想いましたが、それ以上です。壮絶と言いたい美しさです。
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緋牡丹博徒 二代目襲名