昭和残侠伝 唐獅子仁義 / 高倉健
昭和残侠伝 唐獅子仁義
/マキノ雅弘
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全体の平均評価点: (5点満点)
(6)
解説・ストーリー
「昭和残侠伝」シリーズ第5弾。蔵前一家の代貸・花田秀次郎は惨殺された親分と仲間の仇を討つため、雷門一家の親分を斬った。5年後、刑期を終えた秀次郎は一家の生存者たちと合流しようとするが、雷門一家の同族・樺島一家との対決を余儀なくされる。
「昭和残侠伝」シリーズ第5弾。蔵前一家の代貸・花田秀次郎は惨殺された親分と仲間の仇を討つため、雷門一家の親分を斬った。5年後、刑期を終えた秀次郎は一家の生存者たちと合流しようとするが、雷門一家の同族・樺島一家との対決を余儀なくされる。
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「昭和残侠伝 唐獅子仁義」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
「昭和残侠伝」シリーズ第5弾。蔵前一家の代貸・花田秀次郎は惨殺された親分と仲間の仇を討つため、雷門一家の親分を斬った。5年後、刑期を終えた秀次郎は一家の生存者たちと合流しようとするが、雷門一家の同族・樺島一家との対決を余儀なくされる。
「昭和残侠伝 唐獅子仁義」 の作品情報
「昭和残侠伝 唐獅子仁義」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
「昭和残侠伝 唐獅子仁義」 のシリーズ作品
昭和残侠伝 唐獅子仁義の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
89分 |
|
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DRTD02339 |
2004年09月10日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
3枚
|
0人
|
1人
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昭和残侠伝 唐獅子仁義の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
89分 |
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1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DRTD02339 |
2004年09月10日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:6件
健さん 危ない!
投稿日:2006/12/09
レビュアー:エイちゃん
後ろ 後ろ! の伝説の映画である 母はマキノ雅弘のお葬式に行っています いっぱいスターを見たと喜んでいました
映画ファンとはこういった人たちです 全共闘世代の若者は
この映画に「共感」し 後ろのほうの席でタバコを吸い
「異議なし!」などお馬鹿なことを言っていた時代です あのてあいが志を捨て だらしないオッサンになってるんだろうな
「決闘高田の馬場」 阪妻のふんどし(ちらちら)が人気の秘密だと母から教わりました 京橋フィルムセンターの常連で なななんと 客席に居た衣笠貞之輔監督にサインをねだると言う暴挙 本当の映画ファンだった母が懐かしい・・・私も誤字脱字 変換ミスには気をつけます 何しろPC初心者だから
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7人の会員が気に入ったと投稿しています
『決闘 高田の馬場』はマキノの作品らしいですよ
いやいや、まいった。ラヴァ様にやられてしまいました。おっしゃる通り【板】妻じゃなくて【阪】妻です。自慢じゃありませんが、誤字脱字は多い方なので、最近は何度も校正をしてから投稿をするようにしているのですが、バンツマのような間違いは、自分の頭の中で板と阪とを自動変換してしまっているのでなかなか気がつかないものです。こゆところは人間の頭ってコンピュータに比べて融通が効き過ぎちゃうんですよねぇ。
ってことで、お返し(笑)の話なのですが、わたくしも大好きな驚愕すべき『決闘 高田の馬場』なんですけど、あれは稲垣浩とマキノ正博の共同監督と言うことになっていますが、実は稲垣浩はクレジットに名前を貸しているだけらしいです。どこで読んだか忘れましたが、稲垣浩自身が「あれは名前を貸しただけだ」って話していたと思います。当時のマキノはめちゃくちゃに作品を撮りまくっており、契約の関係などからいろいろと借名していたらしく、『決闘 高田の馬場』もその類だと言うことです。だからあれは正しくはマキノ正博の作品と言うことになりますね。
しかし、『決闘 高田の馬場』は本当に凄い。酔いどれ阪妻を中心とした長屋連中によるコメディパート、戦場に駆けつけるコマ落としの繰り返しカット、そして最大の見物であるラストの大殺陣。1時間足らずの短い時間なのに、もっと長尺の作品を見せられたような充実感と満足感を感じます。最近『鴛鴦歌合戦』のような正博時代の古い作品が幾つかDVD化されてますから、『決闘 高田の馬場』も是非ともDVD化して欲しいですね。ちなみにビデオにはなっていますから、渋谷TSUTAYAや新宿TSUTAYAのような、古い作品も数多く揃えているレンタルショップになら置いてあると思います。
で、マキノ繋がりと言うことで本作のレビューになるのですが、正直言うと同じ昭和残侠伝シリーズでありながら『血染の唐獅子』と『死んで貰います』の間に挟まれた、ちょっと印象が薄い作品でした。監督が同じだし、シリーズ自体が金太郎飴みたいなもんですから、どれも似たり寄ったりとも言えるのですが、『血染の唐獅子』における痴れ者(津川雅彦)や『死んで貰います』における駆け出し芸者の頃の藤純子のような、本筋ではないけれど特徴あるキャラクターがいないことが理由の一つなのかなと思ったりもします。
でも、そんな印象の違いは個人の嗜好に過ぎないと思うし、昭和残侠伝シリーズはマキノの作品に限らずどれを取っても水準をクリアした面白い作品なので、シリーズを全部通しで観て、自分なりの違いを見出すのが本シリーズの楽しみ方と言えるでしょう。いや、本シリーズというより東映ヤクザ映画って言うのはそうやって楽しむのがベストなんでしょうね。
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最高!
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ネオンレイン
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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第五作、マキノ監督。筋の破綻は『唐獅子牡丹』よりもひどい。だが高倉と、かつて高倉に腕をきられて渡世に倦んだ池部良と、その腐れ縁をしんじつつ、夫との因縁もしらずに高倉に情愛をだいてしまう落魄の芸者藤純子の、場末の水たまりに映えたネオンの彩のような任侠三角感関係がともかく艶めかしい。フィルムもシリーズ中もっとも陰翳にとみ、マルチ撮影がすばらしいリズムをきざむ。待田京介の剽悍な金銭任侠道がマキノの本質をしめす。シリーズ中第五位だが、物語のできはさておきマキノの傑作『死んで貰います』よりもわたしは好きだ。
マキノ映画における藤純子で鮮烈なのは『侠骨一代』のだるまの酌婦だ。だるまとは寝たり起きたり、売春をさす。彼女は純な男高倉のために身を売る。娼婦と恋人と母をどうじに生きる。牛乳瓶をぐい飲みする逞しさと妖艶と、そして荒廃がすばらしい。本作の零落した芸者もまた、ひきかえしようのない頽廃をひめて凄艶に輝いている。
彼女は侠(男)として不能の夫池部を愛しつつ、操をたてつつも、いつだるまへと堕落するかわからぬ身の寂しさをだいている田舎芸者だ。そこで高倉とであう。男は手に傷をおっている。
置屋の軒下で雨宿りする高倉に、藤は侠気と粋をみせる。高倉の男っぷりが、藤にかつて葭町で看板芸者だった張りをおもいださせる。そして手の傷。夫は果たしあいで腕を斬られ、じぶんがその介抱をきちんとしないばかりに片腕をなくす。それでふたりしてドサまわりの流れ者にまでおちたのだ。
この腕を斬ったのが高倉なのだが、かような因縁がにあきらかになるのはずっとあと、お座敷の場面だ。もっとも高倉だけがそうと気づき、その告白もできずに藤へ財布を丸ごとおいてさるだけだが、マルチ撮影によってつむがれたふたりのセリフと身ぶりだけでいっきに因縁があらわとなり、端正な画面が時空をこえたエモーショナルな彩りをおびる。回想場面があるわけじゃない。お座敷でふたりがはすかいにむかいあっているだけ。だがそこに、アバンタイトルの冒頭の池部と高倉の夜陰の果たしあいがシンクロして、この画面が高倉のやるせない胸中そのものとなる。ここは高倉の場面。
つぎの出会い、藤純子がじぶんのお座敷で高倉に身をまかせようとする場面は、粋さをたたえつつ哀切な本編の白眉となる。まず横恋慕の待田京介と藤の敷居越しのかけあいが圧倒的で、『死んで貰います』の名高い藤と長門のマルチ撮影をこえている。敷居越しだから顔に降りかかる明かりの加減がショットごとに微妙にちがって、そのふたりが絶妙なセリフの遣り取りをするのだ。高倉がお座敷にくるのはこのあとだ。藤は高倉ひとりを導きいれて襖をしめる。ついで奥の襖をあける。そこには寝床がしいてある。藤はその暗がりで身をくずし、懐紙をそっとおいて覚悟、抱いてほしいという意志をしめす。明るいお座敷の高倉はさらに襖のむこうへと無言でさっていく。軽快な端唄ふうの音楽がながれるこの場面、ともかく藤の粋さと哀しさ、頽落への魅惑が交錯して息をのませる。ここは藤純子の場面。
そのあと池部と高倉が鄙びた夜陰の辻でむかいあうことになる。金の遣り取りをかいしつつ、高倉が池部の頽廃に無言で意見し、池部は高倉へ、女房がなにをいったかしらないが、それは愚痴だ、あいつはおれに惚れている、とのろけてさっていく。この陰翳ぶかいマルチ撮影もすばらしいできだが、ここはもう圧倒的に池部の場面。
冒頭の果たしあいで、池部は高倉を待つあいだ銀杏の葉をもてあそんでいた。銀杏の葉がまいおちるなか、高倉と長ドスの火花を散らして、池部は無聊させた腕を斬られることになる。池部はもとから渡世仁義に倦んだ男なのだ。高倉とはもう勝負しないといいきるぐだぐだした客分ぶりがじつにいい。
物語の筋としては、駆け落ちの男女、不発の侠客志村喬への闇討ちがクライマックスへと展開できていない。池部と高倉の対決、そこでの藤純子の誤殺には条理もへったくれもない。駆け落ちのふたりをたすける条件で池部が高倉と勝負せざるをえなくなる、そこで藤が葛藤する、そんな筋にしなければいみがないのだ。
だが全編でくりひろげられる金の遣り取りが、みごとにマキノ流任侠批評となっている。渡世の貸し借りなんぞ、金勘定とちがわねえ。その哲学を待田が軽快にえんじている。惜しむらくはそのこだわり、勘定をかなぐりすてる瞬間をクライマックスの斬り込みにおかなかったところだ。だがマキノの縁故的常連、長門や津川よりも待田の剽悍さはうえであろう。『死んで貰います』をこえ、シリーズ中第三位といっていいんじゃないかって気がしてくる。
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2人の会員が気に入ったと投稿しています
やってくれますマキノ監督。任侠版「哀愁情話」
駆け出し任侠レビューアー、ムーンです。
私、このシリーズを時系列で鑑賞せず。行き当たりばったりに面白そうなモノだけを拾ってみるという、まったく筋の通らない鑑賞態度で、どうこう言えた義理ではござんせんが、一言、述べさせていただきます。
健さんも流れ流れて、宇都宮、大谷石の採石場にワラジを脱ぐことになり、世話になる親分さんは、「七人の侍」「生きる」等の黒沢組の重鎮、志村喬さん。
この親分さんが、高潔な人で、斬った張ったのヤクザ家業をきっぱりやめて、採石業者の手伝いでやっていこうとする。いずれその無理が健さんに殴り込みを掛ける遠因にもなるのですが、今回のテーマはそっちの渡世の義理より、藤純子さんと池部良さんのヤクザと田舎芸者夫婦の愛情物語と、健さんと藤純子さんのあわや不倫かという、哀愁さえ漂う悲恋情話です。
しっかし、まーっ、マキノ監督こんな艶っぽいヤクザ映画撮っちゃうんですねー。
これはもう色恋の話でしょう。健さんも池部良さんも勝負を嫌がるし。今回、健さん、はっきり言って半分は狂言回し役です。シリーズの5弾目ともなるとこうなるのでしょか。
ただ、アクションシーンはかなり派手で、大家の採石場の良さを生かし、爆発シーンは今の目で見ても結構気合い入っています。半端なアメリカ物にも負けてません。
殴り込みのシーンも、迫力は今まで見た中では結構あったと思います。健さんも絶対的に強くなくて、背中斬られたりしてるし。リアリティを損ねていないと思います。
それだけ、アクションを派手にしないとバランスが撮れないくらい、藤純子さんを中心とした健さんと池部良さんの三角関係が濃密です。
でも、まさか健さんが芸者の誘惑に負ける訳がなく、ましてやそれが、過去に因縁のある男の女房ではそんな事できるはずもなく、かなり大胆な藤純子さんの誘惑をすっと無言でかわし、立ち去っていきます。その時の襖を閉める音が健さんの意思を物語っています。
「柔道一直線」の桜木健一さん(だと思う)が藤純子さんの弟役で、敵対する組の代貸しが身請けした芸者と駆け落ちをしますが、「ロミオとジュリエット」がチラッと頭をかすめます。二人が逃げる途中の山小屋に、左卜全さんが相変わらずのはまり役で「あれっ、きちゃった〜」と、北関東なのに三河弁でやられては笑うしかありません。
その義理の弟を逃がそうとした咎を責められ、池部良さんは健さんとまた決闘する事になります。その修羅場に藤純子さんが駆けつけるのですが、敵の組のチンピラにピストルで間違って撃たれてしまい。二人の間で死んでしまいます。
そうなると、もう渡世の義理じゃあありません。自分を愛した女のため、二人は手を組んで弔いの殴り込みをかけに道行きを急ぎます。
〈今回の気になったシーン〉
(その1)口をつかって縛り、切る。1回目、健さんが怪我をした手を包帯で巻いてもらうのですが、その結び目を口で縛る。2回目、池部良さんに手切れ金を渡すところで、襟の糸を切る。3回目、道行きで、池部良さんがドスを右手に固定するのに手ぬぐいを縛るところ。この最後のシーンでは、健さんが手ぬぐいの片方を持ってあげるという、これまた、そっち方面の方が痺れる演技を披露しています。
(その2)藤純子さんの田舎芸者の衣装が、派手な色遣いで、如何にも場末の感じを出しています。
(その3)仕方ないとは思いますが、仙台刑務所の外塀に蛍光灯が。昭和初期では、まだ蛍光灯は早いでしょう。
(その4)栃木県といえば、日光や男体山ですが、汽車の車窓から見た景色と進行方向から、日光線に乗ってるとしたら、出所した健さんは会津方面から帰ってきたのでしょうか。
(その5)イタチの籐吉は拳銃使いのようですが、藤純子さんを撃ったのは、もしかして彼かもという疑念が残ります。
(その6)赤セーターに黒帽の、「北の国から」の五郎みたいなのが小林稔侍さん?
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ユーザーレビュー
健さん 危ない!
投稿日
2006/12/09
レビュアー
エイちゃん
後ろ 後ろ! の伝説の映画である 母はマキノ雅弘のお葬式に行っています いっぱいスターを見たと喜んでいました
映画ファンとはこういった人たちです 全共闘世代の若者は
この映画に「共感」し 後ろのほうの席でタバコを吸い
「異議なし!」などお馬鹿なことを言っていた時代です あのてあいが志を捨て だらしないオッサンになってるんだろうな
「決闘高田の馬場」 阪妻のふんどし(ちらちら)が人気の秘密だと母から教わりました 京橋フィルムセンターの常連で なななんと 客席に居た衣笠貞之輔監督にサインをねだると言う暴挙 本当の映画ファンだった母が懐かしい・・・私も誤字脱字 変換ミスには気をつけます 何しろPC初心者だから
『決闘 高田の馬場』はマキノの作品らしいですよ
投稿日
2006/12/08
レビュアー
parole
いやいや、まいった。ラヴァ様にやられてしまいました。おっしゃる通り【板】妻じゃなくて【阪】妻です。自慢じゃありませんが、誤字脱字は多い方なので、最近は何度も校正をしてから投稿をするようにしているのですが、バンツマのような間違いは、自分の頭の中で板と阪とを自動変換してしまっているのでなかなか気がつかないものです。こゆところは人間の頭ってコンピュータに比べて融通が効き過ぎちゃうんですよねぇ。
ってことで、お返し(笑)の話なのですが、わたくしも大好きな驚愕すべき『決闘 高田の馬場』なんですけど、あれは稲垣浩とマキノ正博の共同監督と言うことになっていますが、実は稲垣浩はクレジットに名前を貸しているだけらしいです。どこで読んだか忘れましたが、稲垣浩自身が「あれは名前を貸しただけだ」って話していたと思います。当時のマキノはめちゃくちゃに作品を撮りまくっており、契約の関係などからいろいろと借名していたらしく、『決闘 高田の馬場』もその類だと言うことです。だからあれは正しくはマキノ正博の作品と言うことになりますね。
しかし、『決闘 高田の馬場』は本当に凄い。酔いどれ阪妻を中心とした長屋連中によるコメディパート、戦場に駆けつけるコマ落としの繰り返しカット、そして最大の見物であるラストの大殺陣。1時間足らずの短い時間なのに、もっと長尺の作品を見せられたような充実感と満足感を感じます。最近『鴛鴦歌合戦』のような正博時代の古い作品が幾つかDVD化されてますから、『決闘 高田の馬場』も是非ともDVD化して欲しいですね。ちなみにビデオにはなっていますから、渋谷TSUTAYAや新宿TSUTAYAのような、古い作品も数多く揃えているレンタルショップになら置いてあると思います。
で、マキノ繋がりと言うことで本作のレビューになるのですが、正直言うと同じ昭和残侠伝シリーズでありながら『血染の唐獅子』と『死んで貰います』の間に挟まれた、ちょっと印象が薄い作品でした。監督が同じだし、シリーズ自体が金太郎飴みたいなもんですから、どれも似たり寄ったりとも言えるのですが、『血染の唐獅子』における痴れ者(津川雅彦)や『死んで貰います』における駆け出し芸者の頃の藤純子のような、本筋ではないけれど特徴あるキャラクターがいないことが理由の一つなのかなと思ったりもします。
でも、そんな印象の違いは個人の嗜好に過ぎないと思うし、昭和残侠伝シリーズはマキノの作品に限らずどれを取っても水準をクリアした面白い作品なので、シリーズを全部通しで観て、自分なりの違いを見出すのが本シリーズの楽しみ方と言えるでしょう。いや、本シリーズというより東映ヤクザ映画って言うのはそうやって楽しむのがベストなんでしょうね。
最高!
投稿日
2004/10/07
レビュアー
pandora21
ネオンレイン
投稿日
2008/05/30
レビュアー
kobarou
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第五作、マキノ監督。筋の破綻は『唐獅子牡丹』よりもひどい。だが高倉と、かつて高倉に腕をきられて渡世に倦んだ池部良と、その腐れ縁をしんじつつ、夫との因縁もしらずに高倉に情愛をだいてしまう落魄の芸者藤純子の、場末の水たまりに映えたネオンの彩のような任侠三角感関係がともかく艶めかしい。フィルムもシリーズ中もっとも陰翳にとみ、マルチ撮影がすばらしいリズムをきざむ。待田京介の剽悍な金銭任侠道がマキノの本質をしめす。シリーズ中第五位だが、物語のできはさておきマキノの傑作『死んで貰います』よりもわたしは好きだ。
マキノ映画における藤純子で鮮烈なのは『侠骨一代』のだるまの酌婦だ。だるまとは寝たり起きたり、売春をさす。彼女は純な男高倉のために身を売る。娼婦と恋人と母をどうじに生きる。牛乳瓶をぐい飲みする逞しさと妖艶と、そして荒廃がすばらしい。本作の零落した芸者もまた、ひきかえしようのない頽廃をひめて凄艶に輝いている。
彼女は侠(男)として不能の夫池部を愛しつつ、操をたてつつも、いつだるまへと堕落するかわからぬ身の寂しさをだいている田舎芸者だ。そこで高倉とであう。男は手に傷をおっている。
置屋の軒下で雨宿りする高倉に、藤は侠気と粋をみせる。高倉の男っぷりが、藤にかつて葭町で看板芸者だった張りをおもいださせる。そして手の傷。夫は果たしあいで腕を斬られ、じぶんがその介抱をきちんとしないばかりに片腕をなくす。それでふたりしてドサまわりの流れ者にまでおちたのだ。
この腕を斬ったのが高倉なのだが、かような因縁がにあきらかになるのはずっとあと、お座敷の場面だ。もっとも高倉だけがそうと気づき、その告白もできずに藤へ財布を丸ごとおいてさるだけだが、マルチ撮影によってつむがれたふたりのセリフと身ぶりだけでいっきに因縁があらわとなり、端正な画面が時空をこえたエモーショナルな彩りをおびる。回想場面があるわけじゃない。お座敷でふたりがはすかいにむかいあっているだけ。だがそこに、アバンタイトルの冒頭の池部と高倉の夜陰の果たしあいがシンクロして、この画面が高倉のやるせない胸中そのものとなる。ここは高倉の場面。
つぎの出会い、藤純子がじぶんのお座敷で高倉に身をまかせようとする場面は、粋さをたたえつつ哀切な本編の白眉となる。まず横恋慕の待田京介と藤の敷居越しのかけあいが圧倒的で、『死んで貰います』の名高い藤と長門のマルチ撮影をこえている。敷居越しだから顔に降りかかる明かりの加減がショットごとに微妙にちがって、そのふたりが絶妙なセリフの遣り取りをするのだ。高倉がお座敷にくるのはこのあとだ。藤は高倉ひとりを導きいれて襖をしめる。ついで奥の襖をあける。そこには寝床がしいてある。藤はその暗がりで身をくずし、懐紙をそっとおいて覚悟、抱いてほしいという意志をしめす。明るいお座敷の高倉はさらに襖のむこうへと無言でさっていく。軽快な端唄ふうの音楽がながれるこの場面、ともかく藤の粋さと哀しさ、頽落への魅惑が交錯して息をのませる。ここは藤純子の場面。
そのあと池部と高倉が鄙びた夜陰の辻でむかいあうことになる。金の遣り取りをかいしつつ、高倉が池部の頽廃に無言で意見し、池部は高倉へ、女房がなにをいったかしらないが、それは愚痴だ、あいつはおれに惚れている、とのろけてさっていく。この陰翳ぶかいマルチ撮影もすばらしいできだが、ここはもう圧倒的に池部の場面。
冒頭の果たしあいで、池部は高倉を待つあいだ銀杏の葉をもてあそんでいた。銀杏の葉がまいおちるなか、高倉と長ドスの火花を散らして、池部は無聊させた腕を斬られることになる。池部はもとから渡世仁義に倦んだ男なのだ。高倉とはもう勝負しないといいきるぐだぐだした客分ぶりがじつにいい。
物語の筋としては、駆け落ちの男女、不発の侠客志村喬への闇討ちがクライマックスへと展開できていない。池部と高倉の対決、そこでの藤純子の誤殺には条理もへったくれもない。駆け落ちのふたりをたすける条件で池部が高倉と勝負せざるをえなくなる、そこで藤が葛藤する、そんな筋にしなければいみがないのだ。
だが全編でくりひろげられる金の遣り取りが、みごとにマキノ流任侠批評となっている。渡世の貸し借りなんぞ、金勘定とちがわねえ。その哲学を待田が軽快にえんじている。惜しむらくはそのこだわり、勘定をかなぐりすてる瞬間をクライマックスの斬り込みにおかなかったところだ。だがマキノの縁故的常連、長門や津川よりも待田の剽悍さはうえであろう。『死んで貰います』をこえ、シリーズ中第三位といっていいんじゃないかって気がしてくる。
やってくれますマキノ監督。任侠版「哀愁情話」
投稿日
2008/09/22
レビュアー
ムーン
駆け出し任侠レビューアー、ムーンです。
私、このシリーズを時系列で鑑賞せず。行き当たりばったりに面白そうなモノだけを拾ってみるという、まったく筋の通らない鑑賞態度で、どうこう言えた義理ではござんせんが、一言、述べさせていただきます。
健さんも流れ流れて、宇都宮、大谷石の採石場にワラジを脱ぐことになり、世話になる親分さんは、「七人の侍」「生きる」等の黒沢組の重鎮、志村喬さん。
この親分さんが、高潔な人で、斬った張ったのヤクザ家業をきっぱりやめて、採石業者の手伝いでやっていこうとする。いずれその無理が健さんに殴り込みを掛ける遠因にもなるのですが、今回のテーマはそっちの渡世の義理より、藤純子さんと池部良さんのヤクザと田舎芸者夫婦の愛情物語と、健さんと藤純子さんのあわや不倫かという、哀愁さえ漂う悲恋情話です。
しっかし、まーっ、マキノ監督こんな艶っぽいヤクザ映画撮っちゃうんですねー。
これはもう色恋の話でしょう。健さんも池部良さんも勝負を嫌がるし。今回、健さん、はっきり言って半分は狂言回し役です。シリーズの5弾目ともなるとこうなるのでしょか。
ただ、アクションシーンはかなり派手で、大家の採石場の良さを生かし、爆発シーンは今の目で見ても結構気合い入っています。半端なアメリカ物にも負けてません。
殴り込みのシーンも、迫力は今まで見た中では結構あったと思います。健さんも絶対的に強くなくて、背中斬られたりしてるし。リアリティを損ねていないと思います。
それだけ、アクションを派手にしないとバランスが撮れないくらい、藤純子さんを中心とした健さんと池部良さんの三角関係が濃密です。
でも、まさか健さんが芸者の誘惑に負ける訳がなく、ましてやそれが、過去に因縁のある男の女房ではそんな事できるはずもなく、かなり大胆な藤純子さんの誘惑をすっと無言でかわし、立ち去っていきます。その時の襖を閉める音が健さんの意思を物語っています。
「柔道一直線」の桜木健一さん(だと思う)が藤純子さんの弟役で、敵対する組の代貸しが身請けした芸者と駆け落ちをしますが、「ロミオとジュリエット」がチラッと頭をかすめます。二人が逃げる途中の山小屋に、左卜全さんが相変わらずのはまり役で「あれっ、きちゃった〜」と、北関東なのに三河弁でやられては笑うしかありません。
その義理の弟を逃がそうとした咎を責められ、池部良さんは健さんとまた決闘する事になります。その修羅場に藤純子さんが駆けつけるのですが、敵の組のチンピラにピストルで間違って撃たれてしまい。二人の間で死んでしまいます。
そうなると、もう渡世の義理じゃあありません。自分を愛した女のため、二人は手を組んで弔いの殴り込みをかけに道行きを急ぎます。
〈今回の気になったシーン〉
(その1)口をつかって縛り、切る。1回目、健さんが怪我をした手を包帯で巻いてもらうのですが、その結び目を口で縛る。2回目、池部良さんに手切れ金を渡すところで、襟の糸を切る。3回目、道行きで、池部良さんがドスを右手に固定するのに手ぬぐいを縛るところ。この最後のシーンでは、健さんが手ぬぐいの片方を持ってあげるという、これまた、そっち方面の方が痺れる演技を披露しています。
(その2)藤純子さんの田舎芸者の衣装が、派手な色遣いで、如何にも場末の感じを出しています。
(その3)仕方ないとは思いますが、仙台刑務所の外塀に蛍光灯が。昭和初期では、まだ蛍光灯は早いでしょう。
(その4)栃木県といえば、日光や男体山ですが、汽車の車窓から見た景色と進行方向から、日光線に乗ってるとしたら、出所した健さんは会津方面から帰ってきたのでしょうか。
(その5)イタチの籐吉は拳銃使いのようですが、藤純子さんを撃ったのは、もしかして彼かもという疑念が残ります。
(その6)赤セーターに黒帽の、「北の国から」の五郎みたいなのが小林稔侍さん?
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昭和残侠伝 唐獅子仁義