宇宙怪獣ガメラ

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最近はまっているガメラシリーズ。何も考えずに借りたこの一枚。
ある意味「やられ」ました。

制作年代の事は分かっていたので、設定の古さや特殊撮影うんぬんはいいんです、それが味ってなモンです。

しかーーーし！
これってばちょっとおふざけが過ぎるでしょーよ、と言いたい。

完璧子供向けなのはいいです。
んでもこの内容じゃあ子供向けと言うもおこがましい、
子供だましです。子供、怒るよ。

当時はやってて子供が好きそうなモンが全て！ひっちゃかめちゃかで
入ってる。これでもかっていう位。

週刊ジャンプのこち亀に始まってリンかけに筋肉マン、
宇宙戦艦ヤマトや999に至ってはアニメ競演しちゃってるし。
怒れよガメラ。

主演がマッハ文朱というのも時代だし、ま、いっか、位に思ってると、やられます。
のっけからマッハのノリノリの唄に「もしかしてやっちゃった？」とは
思ったんですが、ある意味期待は裏切られなかった。

ウルトラマン、はやってましたよねこの当時。
平和星M88。スーパーマンもどきのマッハ達のマントとレオタード姿に
ラジヲ体操第一？？
オープニングと宇宙戦艦のプラモ（？）はスターウォーズ意識してますね、きっと。
バックの曲に至ってはもろ暴れん坊将軍です。
白馬にまたがった松平健がいつ現れるか期待しちゃいました。
スパイゾルゲのこれまたパクリのスパイギルゲも哀愁です。
暴れん坊の世界です。

本当の主役のガメラに至っても、もろウルトラマンの世界としか
思えない怪獣達との戦いで「違う怪獣」になっちゃってます。
これまたはやりの体操王国日本を意識した
ガメラの鉄棒演技（満点？！）に始まって、
傷口を雪でお茶目に冷してみたり、勝利した暁には
なんとガッツポーズまで出してくれてサービス満点です。

前半のギャオス関連の映像にいたっては、お金が無かったのか何なのか
名作「ガメラ対ギャオス」から映像の殆どを持ってきてます。流用。
ギャオスは唐突に現れそしていつのまにやら消えちゃって、
鮫やらイカやら包丁もどきの怪獣達にとって代わられる始末です。

流用ギャオス戦闘シーンと、マッハがらみの苦笑とお涙頂戴シーン、
そして新しい怪獣達との戦闘シーン。
この3つがもろ不協和音をかもし出し、
ある意味すさまじい出来上がりになってます。

けど、ここまで行っちゃうとこれはこれで
ある意味「歴史的作品」かも。

純粋な「ガメラ」作品を期待せずに、
コネタを探して突っ込みながら見る。
そんな「昭和ムービー」としては良いかもしれません。
なんてったって新宿副都心、建設中だし。
ホント、素晴らしい映画でした・・・。

過去のガメラ挑戦シリーズのフィルムを再編集して、むりやり一つの映画にしたものです。舞台回しはマッハさんです。昔のガメラ映画のカタログを見るつもりなら我慢できるかもしれません。完全な低学年向け映画です。

えっ？これＴＶ特番じゃないの？
本当に劇場で公開したの？

大映倒産から、平成の見事な復活までの間の
ガメラの長い長い苦労時代にひっそりと
製作された作品です。

映像の中で何が起ころうと、
すべてを受け入れて許せる程、昭和ガメラに
強い愛を持っている人向けです。
その他の人には、あえてお勧めはしませんが、
話の種にはなるかも・・・？。