カンニング・モンキー　天中拳

拳シリーズのひとつ。
ジャッキークンフーを堪能したい人には必見でしょう。
キャスティングもこの頃のジャッキー映画には必須と言える人たちばかりで楽しめるでしょう。

これホントよくわからない映画。
タイトルからしてよくわからない。
よくわからないクセに妙な自信を感じる。
オープニングからして「置き去り感」がハンパない。
そんな発想には付いていけません・・・・
何がしたい？
「何がしたい」って、思わせることがゴールなのか？
混乱する鑑賞者を影から観てほくそ笑むスタッフってのが、やりたかった図式か？
珍しくずっと弱いジャッキー。
ずっとベタにスベりまくるジャッキーとその仲間たち。
笑いのレベルも「わざとだろ」ってくらい低いです。
低空飛行宣言！！カマしてます。
お腹とか地面にこすってるなぁ・・・・
「スベリ笑い」の先取りか？
色々勘繰らせてくれるぜ全く・・・
ジャッキーの頭も「ごっつえぇ感じ」のコント「月光猿軍団」で今田が被ってたズラっぽい。
そこはちょっと笑えた。
ストーリーはですね・・・
狭いです。
人物相関図「狭っ！！！」です。
人足りなかったんかい！
予算なかったんかい！
です。
え〜もう、ちょっと・・・ってぐらいトホホな出会い。
もうどうにでもしてくれよ・・な展開。
ジャッキーのカンフーもあるにはあるんだけど。
結局ずっと「タナからボタ餅」なジャッキー。
そして、いきなり強くなるの巻。
「拳シリーズ」の中では、間違いなくテンションの上がらないほうの作品です。

卵の無駄使いシーン。
何故なんだスローモーション！！！！！！
何故なんだ長尺使用！！！
斬新だなぁ・・・・

終始スっとぶ映像。
つなぎヒドっ！！！って思われるような。
編集寝てたんかい！ってぐらいの。
これって元のフィルムの傷みでしょうか。
それともこの斬新な編集も狙いなのか？

ジャッキークンフー映画の典型パターンではない作品。
要するに、

弱いジャッキー
　↓
衝撃的な出来事
　↓
修行
　↓
敵をやっつける

のパターンではない。


めずらしくジャッキーがずーっと弱い役柄である。

最後は悪役をやっつけるが、それも 「ラッキー」 みたいな感じのノリである。
この作品はかなり 「コント的なお笑い」 を強く意識して作られているなぁ〜、と感じられた。

あらすじは、ある貴重な薬を運搬する一行にジャッキーが加わり、その貴重な薬を悪者たちが争奪にかかり、その悪者たちをやっつける、という内容。

映画の3分の1までどんな展開になるのかわからない、
というか、あらすじが見えない。

見所はクンフーというより 「コント的な笑い」 と言える作品。

　あんまり面白くは無かったけど、ジャッキーチェンが大好きだ！という人には楽しめると思います。

　石天さんのパワー（カエル拳vsカニ拳には劣るが）で盛り上がってます。ロンゲの石天さんて結構セクシーです。

この作品も横浜の「伊勢佐木町東映」で見たのぢゃな、同時上映は『伊賀のカバ丸』。学園モノで、真田広之が白塗りの変なメイクで学生服を着ていたような・・・・

で、この「天中拳」ぢゃが、当時、ジャッキーのコメディ路線カンフー作品が底をついた頃に日本の劇場にかかったのが本作。予告編に使われた「ジャッキー七変化」映像は冒頭のタイトルバックの映像ぢゃった。つまり、ここが一番の見どころというか唯一面白い場面だったりして。そのほかの見どころは・・・・えぇと、うーん・・・・あまりない。それでも当時のガキンチョは喜んで劇場へ見に行ったのぢゃな。出演者は「蛇鶴八拳」との重複が多いので同時期か、ひょっとすると並行して撮影されたかもしれん。こっちはコメディ、あっちはシリアス、見比べてみるのも一興かも。

ちなみにこのDVDには収録されていないが日本公開時の主題歌は変名で「ゴダイゴ」のミッキー吉野とタケカワユキヒデが担当しておった。