ブラック・サンデー / ロバート・ショウ
ブラック・サンデー
/ジョン・フランケンハイマー
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全体の平均評価点: (5点満点)
(23)
解説・ストーリー
『羊たちの沈黙』のトマス・ハリスの原作を、ジョン・フランケンハイマー監督が映画化したアクション大作。万人の観衆で埋め尽くされたスーパーボウルのスタジアム上空で、テロ集団“黒い9月”が飛行船爆破を試みる。
『羊たちの沈黙』のトマス・ハリスの原作を、ジョン・フランケンハイマー監督が映画化したアクション大作。万人の観衆で埋め尽くされたスーパーボウルのスタジアム上空で、テロ集団“黒い9月”が飛行船爆破を試みる。
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「ブラック・サンデー」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
『羊たちの沈黙』のトマス・ハリスの原作を、ジョン・フランケンハイマー監督が映画化したアクション大作。万人の観衆で埋め尽くされたスーパーボウルのスタジアム上空で、テロ集団“黒い9月”が飛行船爆破を試みる。
「ブラック・サンデー」 の作品情報
「ブラック・サンデー」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ブラック・サンデーの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
143分 |
日本語英語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語 2:ドルビーデジタル/モノラル/英語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
PDSV100320 |
2006年11月22日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
13枚
|
0人
|
0人
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1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
2:ドルビーデジタル/モノラル/英語
ブラック・サンデーの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
143分 |
日本語英語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語 2:ドルビーデジタル/モノラル/英語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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PDSV100320 |
2006年11月22日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
13枚
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1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
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ユーザーレビュー:23件
幻の傑作にして超!お薦め。
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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でた、でた、でたぁーっ遂に(日本では)幻の傑作がDISCASラインナップに!。この作品のDVDが発売された今年の8月25日は小躍りして宅配便にサインしたほど待ち遠しかった、私的には真の意味で傑作です。本作は1977年の夏休み映画として公開予定だったにも関わらず、パレスチナ問題を気にする日本政府の腰の引けた外交の横ヤリで急遽公開中止となった曰くつきの作品なのです・・・しかし当時の事を鑑みた上で今見ても、やり過ぎだった事は明白で、小1時間説教したくなるほど。えっ何がそんなに良いって?、全部です全部(笑)。おっと冷静にレビューすると、本作の原作者はThomas Harrisで「羊たちの沈黙」を発表する前の、氏が社会派ジャーナリストだった事を髣髴とさせる一品。この傑作を更に昇華させたのが名匠John Frankenheimer監督。以前監督した「影なき狙撃者」と同様に本作もアクション風味のサスペンス映画はこうして撮るものだ、的なお手本の様な素晴らしい演出が堪能できる。この演出方法を今に踏襲した作品として「ダイハード」(パート1のみ)と説明すれば分りやすいかと思う。きちんと物語の背景は説明しつつ、テンポは素晴らしく軽快。それでいてドラマ部分はかなり重厚、しかも敵側にもしっかりとスポットライトが当たってるニクイ演出。更にサスペンスとしても両者の心理描写は秀逸で、結末を予測する楽しみもしっかりと残してくれている。そしてアクション描写もダイナミックで、今のC.GやスタントW全盛期のアクション映画とは一線を画す本物を見る事が出来ます。音楽もさり気なくJohn Williamsが担当、「ジョーズ」の次と言う事もあり聞き応えも中々。Robert Shawの代表作とも言える名演も見逃せないし、これに負けないBruce Dernの弾けた演技も作品の重要なポイントと思う。まあ「敢て」難点を言えば原作と違うラストだが、これは観た方の判断に委ねたいが、私は映画版も「アリ」だと思う。私なんて画質が悪いくせに値段の高いVHSを買うわ、輸入レーザーディスクに手を出すわで散財したが後悔なんて迷いは一点も無い。手元のDVDを再見して改めてシネマスコープ版の画面の隅から隅まで、情報を見逃さないよう注視させる監督の演出を堪能できた。一緒に観た友人は「こりゃー見るまで死ねない映画だね」と言ってたが、私も同感。これを試写などで70mm.で堪能された方を本気で羨ましく思う・・・部屋の40型では役不足ですよ。流石にテンポが今と違う風味なので、そこを「ヌルイ」と言われればそれまでだが私の世代では全然OK。アクションやサスペンスの枠を超えた、もはやドキュメンタリー的な傑作。masamune渾身のお薦めです、皆さんのレビューも是非聞かせて下さい。
本作はSpielberg監督の「ミュンヘン」のヒットで日の目を見たとも言える。残念ながら30年近く経った今も続く「パレスチナ問題」の暗部を見つめ直す意味で絶好のテキストとしても見てほしいですね。
このレビューは気に入りましたか?
29人の会員が気に入ったと投稿しています
こいつは渋い。面白い。
顔ぶれは地味だが、かなり面白いアクション映画。
見せ場はけっこう多いのに演出自体が抑制的だから、物語やキャラクターにリアリティが感じられる。おまけに社会性のあるテーマが背景になっているので、どことなくインテリジェンス。言うなれば、ちょっとダイナミックな「ゴルゴ13」みたいな感じかな(キャラが似てるとかじゃなくてね)。こういうのって、『フレンチコネクション』とか『ジャッカルの日』とか、わりと70年代アクション特有の雰囲気。ちなみに後者をブルース・ウィリス主演でリメイクした『ジャッカル』は、ストーリーラインが本作そっくりです。出来にはずいぶん差がありますが…。
スター俳優をいかに格好よく撮るかが重視される今どきの大作映画では、こういったタッチのものは生まれにくいのかなぁ。誇張しすぎ、説明しすぎ、壊しすぎな、最近のアクション・サスペンスに辟易している方にはオススメです。
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8万人のスーパーボウル会場の、大爆破テロを阻止できるか?
1977年作品。トマス・ハリス(羊たちの沈黙の)原作のアクション・スリラー。
黒い九月(パレスチナのテロリスト集団)と、ベトナム帰還兵が手を組み、スーパーボウルの会場に、
特殊爆弾を積んだ「飛行船」を爆発させて、大量虐殺を
目論見ます。
前半は黒い九月の秘密工作や、飛行船爆破の爆発物の調達などが、
詳しく描写されます。
後半の40分で、怒涛の航空アクションが繰り広げられます。
CGを使わずにどうやって撮影したのか結構な迫力でした。
スーパーボウル会場の上で、もうなぎ倒さんばかりの飛行船。
ヘリコプターから中ずりの人間が、飛行船にロープのカギを
はめる。海上までなんとか、かんとか誘導した途端、
導火線が爆薬に到達して「飛行船爆発」
まさに危機一髪です。
映画はなんの余韻も無く、突然終わります。
エンターテイメント映画ですが、その後、そして現在のテロ事件を、
そして9・11を予言する映画でした。
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
911の予言
投稿日:2013/06/10
レビュアー:さっちゃん
この映画の原作は現在ではハンニバル・レクター・シリーズで知らぬ人のいないトマス・ハリスです。小説は大分後になって読んだのですが、パレスチナ問題に対する異議申立てのためにアメリカ国内でのテロを計画する「黒い9月」のメンバーとベトナム戦争で身を尽くした祖国に裏切られたと感じている復員軍人が手を結び、その計画を阻止するために彼らを追うモサドのエージェント、カバコフ少佐との虚々実々のかけひきが緻密に描かれ、見事なストーリーテリングにハラハラしながら一気に読み終えた覚えがあります。
残念ながら映画自体は劇中で実在のパレスチナ急進派である「黒い9月」の名称が使われたせいでしょうか、配給会社に上映館を爆破するという強迫があったため急遽、上映を中止することになり、日本未公開のせいで話題になるという皮肉な作品となりました。
今回観て、ジョン・フランケンハイマー監督の骨太かつキレのいい演出に唸りました。主役のカバコフ少佐にはロシア人の殺し屋から鮫狩りの漁師まで何でもこなす名優ロバート・ショウが扮しております。モサドでも現場が長いようで、歳の割には少佐という階級は低いように思われます。感情を殺し、任務のためには手段を択ばない人物を寡黙な演技で表現しています
一方、テロを計画する「黒い9月」の中で計画の中核となるダーリアを演じるのがマルト・ケラー、強い意志を持ち自分の計画を実現するためには手段を択ばない女テロリストを力強く演じております。
彼女に協力してテロの実行面を担当するマイケル・ランダーにはブルース・ダーンが配役されており、ベトナム戦争で捕虜になり6年間の捕虜生活の後、帰国はしたものの妻とは別れ、自分の犠牲に対して国家は報いてくれない、むしろ裏切られたと感じている復員軍人の怨嗟の感情をうまく表現しています。だいたい、この役者さんはあることに執着する役をやらせると抜群にうまく、例えば『サイレント・ランニング』で植物を守るために同僚を皆殺しにしてしまう宇宙飛行士とか『ザ・ドライバー』で主人公の逃がし屋を捕らえるために尋常でない熱意を持った刑事とかが浮かびます。
計画自体はランダーが操縦を担当しているテレビ放送用の飛行船のゴンドラに爆薬と22万本のライフルダーツ(フレシェット)を仕込み、これをスーパーボウルで満員になったスタジアムの上空で爆発させるという構想が早い段階で観客にも提示されますので、脚本と演出は、計画の進捗具合と主人公側がどうやってそれを突き止め阻止するかというサスペンスで観客を引っ張っていくことになります。
映画の場合、どうしても尺がありますので、原作の緻密な描写をそのまま映像化することは不可能であります。そこで、長台詞はダーリアの正体がアメリカ側にばれたために計画を中止させようとする仲間に彼女が決行を切々と訴える場面とか、ランダーが自分が受けた手ひどい仕打ちを訴える場面とかに限定し、後は極力、登場人物の行動や映像で説明するという演出をしていると私には思えました。
物語全体を通じて憎悪の連鎖というか無限に循環しているパレスチナ問題の現在まで続く構造が垣間見えます。ある意味、本作のような娯楽アクションでもリアルに世界を描いていけば、そういった歴史的背景までも浮かび上がってくるということでしょうか。そう思うと本作も21世紀になって発生した911同時多発テロを予言した作品のようにも思えます。
最後にちょっとだけ“趣味の時間”を。時代が70年代末ということで拳銃はリボルバーばかりですが、マルト・ケラーたちがリボルバーにサイレンサーを装着して“プシュ”などと撃っているのはご愛嬌というところでしょう(シリンダーと銃身の隙間からかなりの量のガスが逃げるリボルバーでは銃口にサイレンサーを着けても音はあまり小さくなりません。)。冒頭のモサドの襲撃シーンではウージー・サブマシンガンやM16アサルトライフルにサイレンサーを装着しており、こちらはなかなかリアルな仕上がりになっております。それからクライマックスの飛行船とヘリとの間の銃撃戦でマルト・ケラーが使うのが映画に出るのは珍しいデンマーク製マドセン・サブマシンガン、一方、FBIのコーリー(フリッツ・ウィーバー、この役者さんも物語全体を引き締めるいいバイプレーヤーだと思います。)が使うのがS&W、M76サブマシンガンでした。9mm拳銃弾にしては破壊力があり過ぎるように思えますが、先のサイレンサーの件といいフランケンハイマー監督はあまり銃器の細部にはこだわらないようですね。
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こんな大傑作を忘れてはいけない!
投稿日:2022/06/12
レビュアー:趣味は洋画
ブラック・サンデー(1977年・アメリカ、カラー、143分)
3度目の鑑賞、初レビュー。
この映画は超お勧めで、ジョン・フランケンハイマーの計算された演出に度肝を抜かれる。
8万人の大観衆で埋め尽くされたスタジアムを、飛行船を使って爆破しようと企む国際テロリスト、対するイスラエル特殊部隊やFBIの攻防。この重厚なサスペンス・アクションの面白さは半端じゃない。
1976年11月。パレスチナ過激派組織「黒い九月」の面々が、新たなテロ計画のためベイルートに集まった。その計画は大勢の米国人が集まる場所での大量殺戮を行うというもの。リーダーの女闘士家ダーリア(マルト・ケラー)は計画実行後に全世界へ向けて発表する声明を、テープレコーダーに吹き込み始めた。そこへイスラエルの秘密情報局特殊部隊モサドが突入、銃撃戦の中、指揮を執るカバコフ大佐(ロバート・ショー)は、侵入した部屋でシャワーを浴びていたダーリアを見逃した。全裸で怯えていた女性が首謀者とは思わなかったのだ。カバコフは録音テープを持ち帰り、テロ計画が新年早々に実行されると分析、FBIのコーリー(フリッツ・ウィーヴァー)の協力を得て計画の全貌を知るため奔走する。一方ダーリアは、ベトナム戦争に出兵していた元米海軍のランダー少佐(ブルース・ダーン)と手を組んだ。ランダーは今、アメフトのスタジアムでTV中継用の飛行船を操縦している機長である。ランダーは戦場で多くの殊勲を上げていたが、ベトナムで捕虜になって精神を病み、帰国後も強制的に離婚させられたり、復員施設で冷酷な仕打ちを受け、母国への強い恨みを抱いていた。母国への復讐を誓うランダーと、米国内で大規模テロを画策する「黒い九月」の思惑が一致した瞬間だった...。
前半は中東レバノンでの「黒い九月」の暗躍ぶりが描かれる。特に首謀者のダーリアという女性は肝っ玉が据わっている。彼女の両親はアラブ人とドイツ人で、生地はイスラエルのハイファ。父と兄は中東戦争で死亡し、母や姉と共にガザ砂漠の難民キャンプに居住していたが、やがて母は病死、姉は戦禍中に強姦されている。ダーリアはヨルダンの難民キャンプを経た後、アラブ連盟の援助でベイルート大学へ。その後「黒い九月」に参加しているのは、彼女の生来の様々な環境が影響しているのだろうか。
ダーリアを演じたマルト・ケラーが好演。「マラソンマン」の彼女も印象深いが、機会があればビリー・ワイルダーの「悲愁」(79年)における伝説の女優役を観てみたい。
後半は、大きな文字で「GOOD YEAR」と書かれた巨大飛行船がマイアミに登場する。
新年早々のスーパーボウルの試合会場の上空に、この飛行船が姿を現すシーンが実に不気味だ。
操縦しているのは前述のランダー機長で、既に一般人の常識的な理性感覚は作用していない。
それにしても、巨大スタジアムの大観衆をテロに巻き込むことに、飛行船がどう関係してくるのか。
それは22万のダーツ弾(矢の形状をした弾丸」とだけ記しておこう。
私の好きな俳優のひとりブルース・ダーンは、数多くの作品に「準主役」で登場している。
彼は ‘何かにとり憑かれたような役’ を演じると、実に上手い。表向きは普通の男だが、内面にはちょっと想像できないような執着というかコアを抱えている...そんな役柄だ。
主演はロバート・ショーで、骨太なイメージの強い彼は、イスラエル特殊部隊の大佐役は適役。
本作でも随所に的確な戦略と迅速な行動を発揮、テロ組織に屈しない強靭ぶりを見せている。
監督は、‘骨太な男っぽい作品を撮らせたら、彼の右に出る者はいない’ と言わしめたジョン・フランケンハイマー。彼の作品は13本観ているが、どれも傑作ばかり。
敢えて3本選べと云われたら、「大列車作戦」(64年)、「五月の七日間」(64年)、そして本作である。「グラン・プリ」(66年)も傑作だが、ちょっと別ジャンルの気がするのだ。
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ユーザーレビュー
幻の傑作にして超!お薦め。
投稿日
2006/11/23
レビュアー
masamune
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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でた、でた、でたぁーっ遂に(日本では)幻の傑作がDISCASラインナップに!。この作品のDVDが発売された今年の8月25日は小躍りして宅配便にサインしたほど待ち遠しかった、私的には真の意味で傑作です。本作は1977年の夏休み映画として公開予定だったにも関わらず、パレスチナ問題を気にする日本政府の腰の引けた外交の横ヤリで急遽公開中止となった曰くつきの作品なのです・・・しかし当時の事を鑑みた上で今見ても、やり過ぎだった事は明白で、小1時間説教したくなるほど。えっ何がそんなに良いって?、全部です全部(笑)。おっと冷静にレビューすると、本作の原作者はThomas Harrisで「羊たちの沈黙」を発表する前の、氏が社会派ジャーナリストだった事を髣髴とさせる一品。この傑作を更に昇華させたのが名匠John Frankenheimer監督。以前監督した「影なき狙撃者」と同様に本作もアクション風味のサスペンス映画はこうして撮るものだ、的なお手本の様な素晴らしい演出が堪能できる。この演出方法を今に踏襲した作品として「ダイハード」(パート1のみ)と説明すれば分りやすいかと思う。きちんと物語の背景は説明しつつ、テンポは素晴らしく軽快。それでいてドラマ部分はかなり重厚、しかも敵側にもしっかりとスポットライトが当たってるニクイ演出。更にサスペンスとしても両者の心理描写は秀逸で、結末を予測する楽しみもしっかりと残してくれている。そしてアクション描写もダイナミックで、今のC.GやスタントW全盛期のアクション映画とは一線を画す本物を見る事が出来ます。音楽もさり気なくJohn Williamsが担当、「ジョーズ」の次と言う事もあり聞き応えも中々。Robert Shawの代表作とも言える名演も見逃せないし、これに負けないBruce Dernの弾けた演技も作品の重要なポイントと思う。まあ「敢て」難点を言えば原作と違うラストだが、これは観た方の判断に委ねたいが、私は映画版も「アリ」だと思う。私なんて画質が悪いくせに値段の高いVHSを買うわ、輸入レーザーディスクに手を出すわで散財したが後悔なんて迷いは一点も無い。手元のDVDを再見して改めてシネマスコープ版の画面の隅から隅まで、情報を見逃さないよう注視させる監督の演出を堪能できた。一緒に観た友人は「こりゃー見るまで死ねない映画だね」と言ってたが、私も同感。これを試写などで70mm.で堪能された方を本気で羨ましく思う・・・部屋の40型では役不足ですよ。流石にテンポが今と違う風味なので、そこを「ヌルイ」と言われればそれまでだが私の世代では全然OK。アクションやサスペンスの枠を超えた、もはやドキュメンタリー的な傑作。masamune渾身のお薦めです、皆さんのレビューも是非聞かせて下さい。
本作はSpielberg監督の「ミュンヘン」のヒットで日の目を見たとも言える。残念ながら30年近く経った今も続く「パレスチナ問題」の暗部を見つめ直す意味で絶好のテキストとしても見てほしいですね。
こいつは渋い。面白い。
投稿日
2011/10/06
レビュアー
ゆういちろう
顔ぶれは地味だが、かなり面白いアクション映画。
見せ場はけっこう多いのに演出自体が抑制的だから、物語やキャラクターにリアリティが感じられる。おまけに社会性のあるテーマが背景になっているので、どことなくインテリジェンス。言うなれば、ちょっとダイナミックな「ゴルゴ13」みたいな感じかな(キャラが似てるとかじゃなくてね)。こういうのって、『フレンチコネクション』とか『ジャッカルの日』とか、わりと70年代アクション特有の雰囲気。ちなみに後者をブルース・ウィリス主演でリメイクした『ジャッカル』は、ストーリーラインが本作そっくりです。出来にはずいぶん差がありますが…。
スター俳優をいかに格好よく撮るかが重視される今どきの大作映画では、こういったタッチのものは生まれにくいのかなぁ。誇張しすぎ、説明しすぎ、壊しすぎな、最近のアクション・サスペンスに辟易している方にはオススメです。
8万人のスーパーボウル会場の、大爆破テロを阻止できるか?
投稿日
2016/08/30
レビュアー
カマンベール
1977年作品。トマス・ハリス(羊たちの沈黙の)原作のアクション・スリラー。
黒い九月(パレスチナのテロリスト集団)と、ベトナム帰還兵が手を組み、スーパーボウルの会場に、
特殊爆弾を積んだ「飛行船」を爆発させて、大量虐殺を
目論見ます。
前半は黒い九月の秘密工作や、飛行船爆破の爆発物の調達などが、
詳しく描写されます。
後半の40分で、怒涛の航空アクションが繰り広げられます。
CGを使わずにどうやって撮影したのか結構な迫力でした。
スーパーボウル会場の上で、もうなぎ倒さんばかりの飛行船。
ヘリコプターから中ずりの人間が、飛行船にロープのカギを
はめる。海上までなんとか、かんとか誘導した途端、
導火線が爆薬に到達して「飛行船爆発」
まさに危機一髪です。
映画はなんの余韻も無く、突然終わります。
エンターテイメント映画ですが、その後、そして現在のテロ事件を、
そして9・11を予言する映画でした。
911の予言
投稿日
2013/06/10
レビュアー
さっちゃん
この映画の原作は現在ではハンニバル・レクター・シリーズで知らぬ人のいないトマス・ハリスです。小説は大分後になって読んだのですが、パレスチナ問題に対する異議申立てのためにアメリカ国内でのテロを計画する「黒い9月」のメンバーとベトナム戦争で身を尽くした祖国に裏切られたと感じている復員軍人が手を結び、その計画を阻止するために彼らを追うモサドのエージェント、カバコフ少佐との虚々実々のかけひきが緻密に描かれ、見事なストーリーテリングにハラハラしながら一気に読み終えた覚えがあります。
残念ながら映画自体は劇中で実在のパレスチナ急進派である「黒い9月」の名称が使われたせいでしょうか、配給会社に上映館を爆破するという強迫があったため急遽、上映を中止することになり、日本未公開のせいで話題になるという皮肉な作品となりました。
今回観て、ジョン・フランケンハイマー監督の骨太かつキレのいい演出に唸りました。主役のカバコフ少佐にはロシア人の殺し屋から鮫狩りの漁師まで何でもこなす名優ロバート・ショウが扮しております。モサドでも現場が長いようで、歳の割には少佐という階級は低いように思われます。感情を殺し、任務のためには手段を択ばない人物を寡黙な演技で表現しています
一方、テロを計画する「黒い9月」の中で計画の中核となるダーリアを演じるのがマルト・ケラー、強い意志を持ち自分の計画を実現するためには手段を択ばない女テロリストを力強く演じております。
彼女に協力してテロの実行面を担当するマイケル・ランダーにはブルース・ダーンが配役されており、ベトナム戦争で捕虜になり6年間の捕虜生活の後、帰国はしたものの妻とは別れ、自分の犠牲に対して国家は報いてくれない、むしろ裏切られたと感じている復員軍人の怨嗟の感情をうまく表現しています。だいたい、この役者さんはあることに執着する役をやらせると抜群にうまく、例えば『サイレント・ランニング』で植物を守るために同僚を皆殺しにしてしまう宇宙飛行士とか『ザ・ドライバー』で主人公の逃がし屋を捕らえるために尋常でない熱意を持った刑事とかが浮かびます。
計画自体はランダーが操縦を担当しているテレビ放送用の飛行船のゴンドラに爆薬と22万本のライフルダーツ(フレシェット)を仕込み、これをスーパーボウルで満員になったスタジアムの上空で爆発させるという構想が早い段階で観客にも提示されますので、脚本と演出は、計画の進捗具合と主人公側がどうやってそれを突き止め阻止するかというサスペンスで観客を引っ張っていくことになります。
映画の場合、どうしても尺がありますので、原作の緻密な描写をそのまま映像化することは不可能であります。そこで、長台詞はダーリアの正体がアメリカ側にばれたために計画を中止させようとする仲間に彼女が決行を切々と訴える場面とか、ランダーが自分が受けた手ひどい仕打ちを訴える場面とかに限定し、後は極力、登場人物の行動や映像で説明するという演出をしていると私には思えました。
物語全体を通じて憎悪の連鎖というか無限に循環しているパレスチナ問題の現在まで続く構造が垣間見えます。ある意味、本作のような娯楽アクションでもリアルに世界を描いていけば、そういった歴史的背景までも浮かび上がってくるということでしょうか。そう思うと本作も21世紀になって発生した911同時多発テロを予言した作品のようにも思えます。
最後にちょっとだけ“趣味の時間”を。時代が70年代末ということで拳銃はリボルバーばかりですが、マルト・ケラーたちがリボルバーにサイレンサーを装着して“プシュ”などと撃っているのはご愛嬌というところでしょう(シリンダーと銃身の隙間からかなりの量のガスが逃げるリボルバーでは銃口にサイレンサーを着けても音はあまり小さくなりません。)。冒頭のモサドの襲撃シーンではウージー・サブマシンガンやM16アサルトライフルにサイレンサーを装着しており、こちらはなかなかリアルな仕上がりになっております。それからクライマックスの飛行船とヘリとの間の銃撃戦でマルト・ケラーが使うのが映画に出るのは珍しいデンマーク製マドセン・サブマシンガン、一方、FBIのコーリー(フリッツ・ウィーバー、この役者さんも物語全体を引き締めるいいバイプレーヤーだと思います。)が使うのがS&W、M76サブマシンガンでした。9mm拳銃弾にしては破壊力があり過ぎるように思えますが、先のサイレンサーの件といいフランケンハイマー監督はあまり銃器の細部にはこだわらないようですね。
こんな大傑作を忘れてはいけない!
投稿日
2022/06/12
レビュアー
趣味は洋画
ブラック・サンデー(1977年・アメリカ、カラー、143分)
3度目の鑑賞、初レビュー。
この映画は超お勧めで、ジョン・フランケンハイマーの計算された演出に度肝を抜かれる。
8万人の大観衆で埋め尽くされたスタジアムを、飛行船を使って爆破しようと企む国際テロリスト、対するイスラエル特殊部隊やFBIの攻防。この重厚なサスペンス・アクションの面白さは半端じゃない。
1976年11月。パレスチナ過激派組織「黒い九月」の面々が、新たなテロ計画のためベイルートに集まった。その計画は大勢の米国人が集まる場所での大量殺戮を行うというもの。リーダーの女闘士家ダーリア(マルト・ケラー)は計画実行後に全世界へ向けて発表する声明を、テープレコーダーに吹き込み始めた。そこへイスラエルの秘密情報局特殊部隊モサドが突入、銃撃戦の中、指揮を執るカバコフ大佐(ロバート・ショー)は、侵入した部屋でシャワーを浴びていたダーリアを見逃した。全裸で怯えていた女性が首謀者とは思わなかったのだ。カバコフは録音テープを持ち帰り、テロ計画が新年早々に実行されると分析、FBIのコーリー(フリッツ・ウィーヴァー)の協力を得て計画の全貌を知るため奔走する。一方ダーリアは、ベトナム戦争に出兵していた元米海軍のランダー少佐(ブルース・ダーン)と手を組んだ。ランダーは今、アメフトのスタジアムでTV中継用の飛行船を操縦している機長である。ランダーは戦場で多くの殊勲を上げていたが、ベトナムで捕虜になって精神を病み、帰国後も強制的に離婚させられたり、復員施設で冷酷な仕打ちを受け、母国への強い恨みを抱いていた。母国への復讐を誓うランダーと、米国内で大規模テロを画策する「黒い九月」の思惑が一致した瞬間だった...。
前半は中東レバノンでの「黒い九月」の暗躍ぶりが描かれる。特に首謀者のダーリアという女性は肝っ玉が据わっている。彼女の両親はアラブ人とドイツ人で、生地はイスラエルのハイファ。父と兄は中東戦争で死亡し、母や姉と共にガザ砂漠の難民キャンプに居住していたが、やがて母は病死、姉は戦禍中に強姦されている。ダーリアはヨルダンの難民キャンプを経た後、アラブ連盟の援助でベイルート大学へ。その後「黒い九月」に参加しているのは、彼女の生来の様々な環境が影響しているのだろうか。
ダーリアを演じたマルト・ケラーが好演。「マラソンマン」の彼女も印象深いが、機会があればビリー・ワイルダーの「悲愁」(79年)における伝説の女優役を観てみたい。
後半は、大きな文字で「GOOD YEAR」と書かれた巨大飛行船がマイアミに登場する。
新年早々のスーパーボウルの試合会場の上空に、この飛行船が姿を現すシーンが実に不気味だ。
操縦しているのは前述のランダー機長で、既に一般人の常識的な理性感覚は作用していない。
それにしても、巨大スタジアムの大観衆をテロに巻き込むことに、飛行船がどう関係してくるのか。
それは22万のダーツ弾(矢の形状をした弾丸」とだけ記しておこう。
私の好きな俳優のひとりブルース・ダーンは、数多くの作品に「準主役」で登場している。
彼は ‘何かにとり憑かれたような役’ を演じると、実に上手い。表向きは普通の男だが、内面にはちょっと想像できないような執着というかコアを抱えている...そんな役柄だ。
主演はロバート・ショーで、骨太なイメージの強い彼は、イスラエル特殊部隊の大佐役は適役。
本作でも随所に的確な戦略と迅速な行動を発揮、テロ組織に屈しない強靭ぶりを見せている。
監督は、‘骨太な男っぽい作品を撮らせたら、彼の右に出る者はいない’ と言わしめたジョン・フランケンハイマー。彼の作品は13本観ているが、どれも傑作ばかり。
敢えて3本選べと云われたら、「大列車作戦」(64年)、「五月の七日間」(64年)、そして本作である。「グラン・プリ」(66年)も傑作だが、ちょっと別ジャンルの気がするのだ。
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