遊星よりの物体X / ケネス・トビー
遊星よりの物体X
/クリスチャン・ナイビー
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全体の平均評価点: (5点満点)
(7)
解説・ストーリー
ノルウェイ越冬隊が南極の氷の下から見つけた10万年前の宇宙人の死体。そこには人類の及びもつかない生命が息づいていた…。様々な特殊効果を駆使して描かれる、たった1滴の血液になっても意思を持ち、様々に変態する”物体”の不気味なリアルさが見事。 JAN:4933672228433
ノルウェイ越冬隊が南極の氷の下から見つけた10万年前の宇宙人の死体。そこには人類の及びもつかない生命が息づいていた…。様々な特殊効果を駆使して描かれる、たった1滴の血液になっても意思を持ち、様々に変態する”物体”の不気味なリアルさが見事。 JAN:4933672228433
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「遊星よりの物体X」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
ノルウェイ越冬隊が南極の氷の下から見つけた10万年前の宇宙人の死体。そこには人類の及びもつかない生命が息づいていた…。様々な特殊効果を駆使して描かれる、たった1滴の血液になっても意思を持ち、様々に変態する”物体”の不気味なリアルさが見事。 JAN:4933672228433
「遊星よりの物体X」 の作品情報
「遊星よりの物体X」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
遊星よりの物体Xの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
89分 |
|
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
IVCF2230 |
2003年08月25日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
3枚
|
0人
|
0人
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遊星よりの物体Xの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
89分 |
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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IVCF2230 |
2003年08月25日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:7件
「空から目を離すな」
原題:THE THING(FROM ANOTHER WORLD)1951年・米
本作は、後にジョン・カーペンター監督によって
邦題『遊星からの物体X(1982年米)』としてリメイクされます。
そのリメイク作品は10年ほど前に鑑賞済みです。
同じ頃、オリジナルの本作にも挑戦したのですが、冒頭のシーンが退屈で挫折してしまいました。
今回2度目の挑戦ですが、やはり睡魔に襲われそうになりました。
しかし、観ているうちに、明らかにオリジナルとリメイクでは設定も「THE THING」の正体も違うと分かり、俄然、興味が湧きました。
本作で興味深かったのは、物体Xが植物由来だったこと。
しかも、動物の血を吸って成長するらしいのです。
その未知の物体が人類の脅威となると分かるのですが、科学者の業とでも言うのか、研究してみたい、育ててみたい、という欲求に駆られるようです。
その「X」は、ジャケ写で見たとおり殆どフランケンシュタインです。
大きくて、怪力の持ち主。
本作公開当時はどうだったのか知りませんが、今見る限りでは悠長な展開です。
でも、決して面白くない訳ではありません。
どんな結末を迎えるのか興味津々でした。(ホントです。)
この隊の一行に同行した新聞記者がいたのですが、彼は「X]の写真も撮りたい、記事も書きたいと張り切っていました。
しかし、肝心の所で卒倒してしまうのです。
ところが・・・です!
「X」をやっつけた後、その顛末を電話で朗々と演説したのはその新聞記者で、最後にこう締めくくるのでした。
「空から目を離すな」
このレビューは気に入りましたか?
10人の会員が気に入ったと投稿しています
やはりカメ。
投稿日:2011/11/20
レビュアー:さっちゃん
随分、以前にレヴューした『遊星からの物体X』(監督:ジョー・カーペンター、主演:カート・ラッセル)のリメイク元と言えるのかどうかという作品ですが(理由は後ほど)、SF映画史の上では無視できない作品であるのは確かです。原作はアメリカのSF小説の黄金時代を築くのに多大な貢献をした名編集者にして作家のジョン・キャンベルjrの作品で、日本では「影が行く」の題名で知られています。
ところで、イントロダクションを読んで気がついたのですが、これはカーペンター版『遊星からの物体X』の内容じゃないでしょうか。本作での異星人はジャケット写真の上の方に写っているフランケンシュタイン博士のクリーチャーみたいなのですが、劇中での説明は植物から進化した生物で、生き物の血を栄養にして成長し、活動するというものでしたし、別に個々の細胞までが意識を持っているようなこともありません。自分の身体から分かれた苗を基地の中で栽培しておりました。あ、それから基地も南極でなく北極でしたし、この当時の特殊効果では、それほどリアルな造形はできてませんし、ネタバレになるので、あまり詳しくは書けませんが案外あっさりやられてしまいました。
それよりも本作は冷戦(と、その熱い戦いとしての朝鮮戦争)を背景にした反共(というか反ソ)映画としての側面の方が大きいような気がします。つまり地球人の理屈が通じない、人間の血を栄養として増殖する異星人を共産主義のメタファーとして描いているのです。もちろん、本作が今日まで語り継がれているのは単純なプロパガンダ映画ではなく、極北の地でじわじわと進む侵略の恐怖を観客に伝えることのできた、よくできた娯楽映画という側面があることが理由でしょう。それにしても本作とカーペンター版を見比べると、本作の主人公が軍人であり、科学者が異星人と意思疎通を図ろうとして失敗するという描写やラストの警告など、先に書いたプロパガンダ的な面が目立ちます。これらの点やプロットなども二つの作品を比較すると大分違うことが見えてきます。これがレヴューの冒頭でリメイクと言えるかどうかと書いた理由です。まぁ原作小説があるという意味では再映画化と言った方が適切かもしれません。作品ごとにそれぞれの見所を見つけた方がいいと思います。
それから勘違いされると困るのですが、レヴュアーはプロパガンダ映画だからといって本作に低い評価をしようと思っている訳ではないということです。そうした側面は時代の趨勢であり、同時期の他の監督の作品でも多かれ少なかれ見られるものです。後知恵で色々と突っつきまわすのは簡単ですが、作品の背景も考えないと評価を間違うのではないかと思います。
一応、監督はクリスチャン・ナイビーとなっていますが、どうも、ほとんどの演出は製作者のハワード・ホークスの手になるとの裏話も聞いたことがあります。まぁ、観る立場で乱暴に言ってしまえば、誰が演出しようが面白ければいいんだということになりますが。
それにしても、やはりカメですね。昔の名作が発掘されるのは嬉しいのですが、特にSFが冷遇されているように感じるのはSF者のひがみでしょうか。
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10人の会員が気に入ったと投稿しています
50年代SFの代表傑作
投稿日:2018/01/20
レビュアー:趣味は洋画
遊星よりの物体X(1951年アメリカ、白黒89分)
よく間違われやすいのが邦題の表記で、本作は「遊星よりの物体X」。
リメイク版の82年作品は「遊星からの物体X]。
「...よりの」と「...からの」の違い。まあ、どうでもいいことなのですが、本作のイントロダクションの作品紹介は、間違いなく82年版「遊星からの物体X](ジョン・カーペンター監督)のものです。何かの手違いなのでしょうが、これを参考に作品をご覧になられる方は、ちょっと混乱されると思います。また、本作に登場する「物体X]ですが、ジャケ写にあるような鮮明な画像としては出て来ません。あくまで、人間のような形をした「物体X]で、表情などは画面から判別できません。
でもよく出来たSFホラー映画です。
北極で学術現地調査を行っているキャリントン博士(ロバート・コーンスウェイト)から、アラスカのアンカレジ空軍基地に探査協力の要請が入る。宇宙から謎の飛行物体が落下し、磁力計に狂いが生じているという。米空軍ヘンドリー大尉(ケネス・トビー)は、記者のスコット(ダグラス・スペンサー)を伴い、博士と共に軍用機で現場へ向かう。そこには氷の中にめり込んだ円盤があり、爆弾を使って氷を溶かそうとするが、円盤に引火して大爆発を起こす。氷の内部には人の形をした物体が見えるが、未だ氷の溶解に至らず、やむなく氷ごと軍用機で基地に持ち帰る。物体の正体が不明のまま、その見張り番を担当したバーンズ伍長(ウィリアム・セルフ)のうっかりミスで、物体は遂に正体を現し、伍長に襲い掛かる....
本作は「物体X」をはっきり映さないで恐怖感を盛り上げ、科学者と軍人の対立を巧みに盛り込んだ構成と演出が見事でした。
1950年「月世界征服」(アーヴィング・ビシェル監督)で幕を開けたSF映画ブームですが、翌年、本作と肩を並べる名作が登場しています。ロバート・ワイズ監督の「地球の静止する日」です。
空飛ぶ円盤がワシントンに飛来し、宇宙人が ‘地球は最近、核兵器を使いだしたが、これは全宇宙の安全を脅かすことであり、宇宙の平和を維持するためには地球の破壊もありうる’ と警告し、去っていく。
円盤のメタリックなボディの大きさ、通路が出てくる際の滑らかな動きが強く印象に残っています。
「遊星よりの物体X」が 「物体X」を敵視して描いているのに対し、「地球の静止する日」における、それ(異星人)は、友好的宇宙人のイメージで描かれていました。
本作の監督については諸説あるようですが、公にはクリスチャン・ネイビー。
監督というよりはエディターとして有名で、44年「脱出」、46年「三つ数えろ」、48年「赤い河」の編集を手掛けています。
そして製作のハワード・ホークスが、ノンクレジットとして監督を務めている記録が一般的です。
原作は米SF作家のジョン・W・キャンベル・Jr、SF界の先駆者であり、同じくエディターでもあります。
最後に。
本作で肝心かなめの「物体X]を演じたのはジェームズ・アーネスという俳優サン。
古い人は御存じでしょうが、55年〜米TV「ガンスモーク」で、マット・ディロン保安官を演じた人です。何本かの映画にも出演していますが、映画ではあまり印象にありません。
「スパイ大作戦」の俳優ピーター・グレイヴスは実弟ですね。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
物体Xの生々しい造形は、衝撃的!!
『遊星からの物体X』という題名の作品は、1951年作品。
1982作の本作がそのリメイクで二作目。
2011年には『遊星からの物体Xファーストコンタクト』と二度もリメイクされているのです。
舞台は南極基地。アメリカ越冬隊の基地です。
晴れ渡る澄みきった青空。永遠に続くような雪原。
飛ぶヘリコプターから一匹のハスキー犬を執拗に狙う銃声。
これが発端です。
ヘリコプターに乗っていたノルウェーの観測隊は墜落して炎上。
アメリカ越冬隊員はノルウェー基地を偵察に行くと、廃墟となった基地に異様な焼死体と一匹のハスキー犬。
ここから映画はおどろおどろしいSFホラー映画になって行きます。
何とノルウェー隊が発見したのは10万年前に飛来したUFOの残骸。
その中には10万年冬眠していた「THE THING(生き物・・・これが原題)」
その造形が生き物というよりナマモノと言った方が分かりやすい。
早く言えば皮を剥いだ血の塊の生物なのだ。
色々な映画を見てきたが、これほど気色悪い形をした侵略生物を見たことがない。
そしてソレは擬態して同化するのだ。
アメリカ越冬隊は次々と生き物に乗り移りられて行く。
そして同化されたのは誰なのか?疑心暗鬼に陥る。
南極の外へ生き物が増殖するのを恐れた科学者の一人は同化しつつも、
ヘリコプターを破壊して、無線を破壊し、雪上機も破壊する。
隊員に残された手段はあるのか?
徹頭徹尾、空恐ろしい映画でした。
「南極基地」という閉ざされたシチュエーションが、限りなく効果的でした。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
ハワード・ホークス
投稿日:2011/10/16
レビュアー:よふかし
ハワード・ホークス製作で、『脱出』『三つ数えろ』の編集を担当したクリスチャン・ネイビーが監督した『遊星よりの物体X』(51年)なかなか面白い作品です。本作でおそらく誰しもが鮮烈に記憶するのは、どうやら温室に潜んでいるらしい怪物と対決すべくドアをあけると、目の前に怪物が立っていた! という場面でしょう。それまでのシーンで既に一度温室内を観ている観客の想像より、怪物の出現が一歩早いのです。
そのほか、基地内が一瞬にして火の海になるような激しいアクション・シーンなど今でも目を瞠らせますが、演出力の点でリメイクのカーペンター版『遊星からの物体X』やドン・シーゲル『ボディ・スナッチャー 恐怖の街』などと比較すると点が辛くなり、50点。
という趣旨のことを『遊星からの物体X』のレビューに書いていました。当時はdiscasに本作はなかったのですが、たしか二作を観直して書いたと思います。本作の実質的な監督がハワード・ホークスその人であるという説は耳にしていましたが、特に資料もなかったので触れていません。その後、詳細極まりないトッド・マッカーシー著『ハワード・ホークス』(フィルム・アート社)を読んでみると、9割方ホークスが演出し、現場では監督と見なされ、監督料の9割を持っていった(笑)ことが分かりました。ネイビーはクレジット上のみの監督であったようです(作品自体の評価は変わりませんが、付記します)。
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
「空から目を離すな」
投稿日
2018/03/05
レビュアー
kazupon
原題:THE THING(FROM ANOTHER WORLD)1951年・米
本作は、後にジョン・カーペンター監督によって
邦題『遊星からの物体X(1982年米)』としてリメイクされます。
そのリメイク作品は10年ほど前に鑑賞済みです。
同じ頃、オリジナルの本作にも挑戦したのですが、冒頭のシーンが退屈で挫折してしまいました。
今回2度目の挑戦ですが、やはり睡魔に襲われそうになりました。
しかし、観ているうちに、明らかにオリジナルとリメイクでは設定も「THE THING」の正体も違うと分かり、俄然、興味が湧きました。
本作で興味深かったのは、物体Xが植物由来だったこと。
しかも、動物の血を吸って成長するらしいのです。
その未知の物体が人類の脅威となると分かるのですが、科学者の業とでも言うのか、研究してみたい、育ててみたい、という欲求に駆られるようです。
その「X」は、ジャケ写で見たとおり殆どフランケンシュタインです。
大きくて、怪力の持ち主。
本作公開当時はどうだったのか知りませんが、今見る限りでは悠長な展開です。
でも、決して面白くない訳ではありません。
どんな結末を迎えるのか興味津々でした。(ホントです。)
この隊の一行に同行した新聞記者がいたのですが、彼は「X]の写真も撮りたい、記事も書きたいと張り切っていました。
しかし、肝心の所で卒倒してしまうのです。
ところが・・・です!
「X」をやっつけた後、その顛末を電話で朗々と演説したのはその新聞記者で、最後にこう締めくくるのでした。
「空から目を離すな」
やはりカメ。
投稿日
2011/11/20
レビュアー
さっちゃん
随分、以前にレヴューした『遊星からの物体X』(監督:ジョー・カーペンター、主演:カート・ラッセル)のリメイク元と言えるのかどうかという作品ですが(理由は後ほど)、SF映画史の上では無視できない作品であるのは確かです。原作はアメリカのSF小説の黄金時代を築くのに多大な貢献をした名編集者にして作家のジョン・キャンベルjrの作品で、日本では「影が行く」の題名で知られています。
ところで、イントロダクションを読んで気がついたのですが、これはカーペンター版『遊星からの物体X』の内容じゃないでしょうか。本作での異星人はジャケット写真の上の方に写っているフランケンシュタイン博士のクリーチャーみたいなのですが、劇中での説明は植物から進化した生物で、生き物の血を栄養にして成長し、活動するというものでしたし、別に個々の細胞までが意識を持っているようなこともありません。自分の身体から分かれた苗を基地の中で栽培しておりました。あ、それから基地も南極でなく北極でしたし、この当時の特殊効果では、それほどリアルな造形はできてませんし、ネタバレになるので、あまり詳しくは書けませんが案外あっさりやられてしまいました。
それよりも本作は冷戦(と、その熱い戦いとしての朝鮮戦争)を背景にした反共(というか反ソ)映画としての側面の方が大きいような気がします。つまり地球人の理屈が通じない、人間の血を栄養として増殖する異星人を共産主義のメタファーとして描いているのです。もちろん、本作が今日まで語り継がれているのは単純なプロパガンダ映画ではなく、極北の地でじわじわと進む侵略の恐怖を観客に伝えることのできた、よくできた娯楽映画という側面があることが理由でしょう。それにしても本作とカーペンター版を見比べると、本作の主人公が軍人であり、科学者が異星人と意思疎通を図ろうとして失敗するという描写やラストの警告など、先に書いたプロパガンダ的な面が目立ちます。これらの点やプロットなども二つの作品を比較すると大分違うことが見えてきます。これがレヴューの冒頭でリメイクと言えるかどうかと書いた理由です。まぁ原作小説があるという意味では再映画化と言った方が適切かもしれません。作品ごとにそれぞれの見所を見つけた方がいいと思います。
それから勘違いされると困るのですが、レヴュアーはプロパガンダ映画だからといって本作に低い評価をしようと思っている訳ではないということです。そうした側面は時代の趨勢であり、同時期の他の監督の作品でも多かれ少なかれ見られるものです。後知恵で色々と突っつきまわすのは簡単ですが、作品の背景も考えないと評価を間違うのではないかと思います。
一応、監督はクリスチャン・ナイビーとなっていますが、どうも、ほとんどの演出は製作者のハワード・ホークスの手になるとの裏話も聞いたことがあります。まぁ、観る立場で乱暴に言ってしまえば、誰が演出しようが面白ければいいんだということになりますが。
それにしても、やはりカメですね。昔の名作が発掘されるのは嬉しいのですが、特にSFが冷遇されているように感じるのはSF者のひがみでしょうか。
50年代SFの代表傑作
投稿日
2018/01/20
レビュアー
趣味は洋画
遊星よりの物体X(1951年アメリカ、白黒89分)
よく間違われやすいのが邦題の表記で、本作は「遊星よりの物体X」。
リメイク版の82年作品は「遊星からの物体X]。
「...よりの」と「...からの」の違い。まあ、どうでもいいことなのですが、本作のイントロダクションの作品紹介は、間違いなく82年版「遊星からの物体X](ジョン・カーペンター監督)のものです。何かの手違いなのでしょうが、これを参考に作品をご覧になられる方は、ちょっと混乱されると思います。また、本作に登場する「物体X]ですが、ジャケ写にあるような鮮明な画像としては出て来ません。あくまで、人間のような形をした「物体X]で、表情などは画面から判別できません。
でもよく出来たSFホラー映画です。
北極で学術現地調査を行っているキャリントン博士(ロバート・コーンスウェイト)から、アラスカのアンカレジ空軍基地に探査協力の要請が入る。宇宙から謎の飛行物体が落下し、磁力計に狂いが生じているという。米空軍ヘンドリー大尉(ケネス・トビー)は、記者のスコット(ダグラス・スペンサー)を伴い、博士と共に軍用機で現場へ向かう。そこには氷の中にめり込んだ円盤があり、爆弾を使って氷を溶かそうとするが、円盤に引火して大爆発を起こす。氷の内部には人の形をした物体が見えるが、未だ氷の溶解に至らず、やむなく氷ごと軍用機で基地に持ち帰る。物体の正体が不明のまま、その見張り番を担当したバーンズ伍長(ウィリアム・セルフ)のうっかりミスで、物体は遂に正体を現し、伍長に襲い掛かる....
本作は「物体X」をはっきり映さないで恐怖感を盛り上げ、科学者と軍人の対立を巧みに盛り込んだ構成と演出が見事でした。
1950年「月世界征服」(アーヴィング・ビシェル監督)で幕を開けたSF映画ブームですが、翌年、本作と肩を並べる名作が登場しています。ロバート・ワイズ監督の「地球の静止する日」です。
空飛ぶ円盤がワシントンに飛来し、宇宙人が ‘地球は最近、核兵器を使いだしたが、これは全宇宙の安全を脅かすことであり、宇宙の平和を維持するためには地球の破壊もありうる’ と警告し、去っていく。
円盤のメタリックなボディの大きさ、通路が出てくる際の滑らかな動きが強く印象に残っています。
「遊星よりの物体X」が 「物体X」を敵視して描いているのに対し、「地球の静止する日」における、それ(異星人)は、友好的宇宙人のイメージで描かれていました。
本作の監督については諸説あるようですが、公にはクリスチャン・ネイビー。
監督というよりはエディターとして有名で、44年「脱出」、46年「三つ数えろ」、48年「赤い河」の編集を手掛けています。
そして製作のハワード・ホークスが、ノンクレジットとして監督を務めている記録が一般的です。
原作は米SF作家のジョン・W・キャンベル・Jr、SF界の先駆者であり、同じくエディターでもあります。
最後に。
本作で肝心かなめの「物体X]を演じたのはジェームズ・アーネスという俳優サン。
古い人は御存じでしょうが、55年〜米TV「ガンスモーク」で、マット・ディロン保安官を演じた人です。何本かの映画にも出演していますが、映画ではあまり印象にありません。
「スパイ大作戦」の俳優ピーター・グレイヴスは実弟ですね。
物体Xの生々しい造形は、衝撃的!!
投稿日
2017/11/07
レビュアー
カマンベール
『遊星からの物体X』という題名の作品は、1951年作品。
1982作の本作がそのリメイクで二作目。
2011年には『遊星からの物体Xファーストコンタクト』と二度もリメイクされているのです。
舞台は南極基地。アメリカ越冬隊の基地です。
晴れ渡る澄みきった青空。永遠に続くような雪原。
飛ぶヘリコプターから一匹のハスキー犬を執拗に狙う銃声。
これが発端です。
ヘリコプターに乗っていたノルウェーの観測隊は墜落して炎上。
アメリカ越冬隊員はノルウェー基地を偵察に行くと、廃墟となった基地に異様な焼死体と一匹のハスキー犬。
ここから映画はおどろおどろしいSFホラー映画になって行きます。
何とノルウェー隊が発見したのは10万年前に飛来したUFOの残骸。
その中には10万年冬眠していた「THE THING(生き物・・・これが原題)」
その造形が生き物というよりナマモノと言った方が分かりやすい。
早く言えば皮を剥いだ血の塊の生物なのだ。
色々な映画を見てきたが、これほど気色悪い形をした侵略生物を見たことがない。
そしてソレは擬態して同化するのだ。
アメリカ越冬隊は次々と生き物に乗り移りられて行く。
そして同化されたのは誰なのか?疑心暗鬼に陥る。
南極の外へ生き物が増殖するのを恐れた科学者の一人は同化しつつも、
ヘリコプターを破壊して、無線を破壊し、雪上機も破壊する。
隊員に残された手段はあるのか?
徹頭徹尾、空恐ろしい映画でした。
「南極基地」という閉ざされたシチュエーションが、限りなく効果的でした。
ハワード・ホークス
投稿日
2011/10/16
レビュアー
よふかし
ハワード・ホークス製作で、『脱出』『三つ数えろ』の編集を担当したクリスチャン・ネイビーが監督した『遊星よりの物体X』(51年)なかなか面白い作品です。本作でおそらく誰しもが鮮烈に記憶するのは、どうやら温室に潜んでいるらしい怪物と対決すべくドアをあけると、目の前に怪物が立っていた! という場面でしょう。それまでのシーンで既に一度温室内を観ている観客の想像より、怪物の出現が一歩早いのです。
そのほか、基地内が一瞬にして火の海になるような激しいアクション・シーンなど今でも目を瞠らせますが、演出力の点でリメイクのカーペンター版『遊星からの物体X』やドン・シーゲル『ボディ・スナッチャー 恐怖の街』などと比較すると点が辛くなり、50点。
という趣旨のことを『遊星からの物体X』のレビューに書いていました。当時はdiscasに本作はなかったのですが、たしか二作を観直して書いたと思います。本作の実質的な監督がハワード・ホークスその人であるという説は耳にしていましたが、特に資料もなかったので触れていません。その後、詳細極まりないトッド・マッカーシー著『ハワード・ホークス』(フィルム・アート社)を読んでみると、9割方ホークスが演出し、現場では監督と見なされ、監督料の9割を持っていった(笑)ことが分かりました。ネイビーはクレジット上のみの監督であったようです(作品自体の評価は変わりませんが、付記します)。
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