ゴジラ・エビラ・モスラ　南海の大決闘

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　南海の島で国家転覆を狙う悪い組織がいて、ドタバタ大騒動な話。

　冒頭でイタコの言葉で行方不明になった兄が生きていると信じた弟さんがヨットを手に入れるために耐久ゴーゴーダンス大会に現れるというスタートからシュールすぎて凄い映画でした。そしてそこで出会った若者たちとヨットに不法侵入したら、そこに銃を持った男いて、その男はどうやらヨットの持ち主ではなく、ニュースを騒がす強盗だということが判明するけど、兄を探す弟が勝手にヨットを出してしまって、ある島にたどり着くという。

　その島に核兵器を開発している悪の組織がいるけど、その人たちが強いんだか弱いんだかよくわからず。全く持って怖い存在じゃなくて、ゆるい展開が続いて、この島での戦いが恐ろしく退屈でした。弟さんが気球に絡まって、インファント島にたどり着くという展開とか一体何なんだという気持ちでした。悪の組織に島民たちが奴隷となっていて、黄色い水というのを作らされている。この黄色い水という名称がいかにも頭が悪そうで「黄色い水を出せ!」と真面目に話しているのが笑いをさそう名称でした。

　肝心のゴジラやエビラ、モスラなどの怪獣たちの戦いもだいぶ緩くなっていて、ゴジラとエビラが岩でキャッチボールしたり、ゴジラが美女にメロメロになったりとなかなかの緩さで微妙な気持ちになる特撮パートでした。

　時代っちゃ時代ですが、ゴジラ映画がこういう方向に行ってしまったのかと悲しくなるシリーズでした。

「核爆弾を秘密裏に造る“赤い竹”という秘密組織」が、漂着した兄ちゃんたちに、こんなに簡単に見つかって、翻弄されていいのだろうか？
──など、突っ込み所の多い映画ですが、「若大将」や「コント５５号」の監督では、ドラマが安易になるのは仕方ないか……。

この映画の魅力は、「エビラ」にある。それだけで十分。
公開は、1966年だったのか。
当時は、怪獣映画やTVのウルトラシリーズの怪獣が、少年雑誌の特集で紹介され、人気をあおったのです。
映画では見られない、怪獣の内部解剖図のイラストが掲載され、この臓器から熱線が出るんだと感動していた。
駄菓子屋で、１枚・10円だったか、外から見えない紙袋入りの怪獣カードが売っていて、重複したものを交換しながら収集した。
小学生たちは、怪獣に夢中だった時代。
テレビで映画の予告宣伝をすることなど無かったので、少年雑誌で、公開中の映画のダイジェスト版マンガが、巻頭一部カラーで紹介された。
エビラのハサミで、島民がちょん切られる場面があって、残酷ということで、この映画は親が連れていってくれなかった。

ハサミがあるので、車エビやバナメイエビでなく、オマールエビやアメリカザリガニのお化けがエビラなのだ。
「エビ」→「エビラ」。なんという明快シンプルな命名。「カメーバ」以上！
DVDのジャケットになっている、ゴジラとエビラの海での決闘が、この映画のクライマックスだ。

エビラは、ラドンやアンギラス、バラゴンのように、その後の映画には登場しなかった。マイナー怪獣の代表だ。
平成時代に終結された東宝特撮・最後の作品「ゴジラ FINAL WARS」で、思い切り活躍させてくれて、うれしかった。
「FINAL WARS」は、キングシーサー、ヘドラ、カマキラスなど、マイナー怪獣が総出演したという意味で、最後にふさわしい作品だった。

おっと！　「南海の大決闘」のレビューでしたね。

そう言えば、アメリカザリガニって、当時、用水路でいっぱい獲れたのだが、今は見なくなった。どこへ行ったのか、いなくなったのか……。

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懐かしく思い子供のために借りました、が子供にはつらかった。
ハサミばっかりしか登場しないエビラ、最後にちょっとだけ登場するモスラ、加山雄三の真似したり水野久美の悩殺ポーズで気絶したり。エビラとゴジラのキャッチボール。わかっちゃいたんだが娯楽映画の巨匠故福田純監督の脱力演出にぐったりでした。
弱っちぃ名前の集団「赤イ竹」と漂流３人組のインファント島人を救う戦いがメインで、子供も途中で飽きちゃってたし。
やっぱり小さい子でもつまらない映画は、つまらないと感じてしまうのですかねー。総進撃なんか大興奮で見てましたからねー。

しかし芹沢博士の平田昭彦を、眼帯したまま赤イ竹の悪者にしちゃうなんて、いくらなんでもあんまりだと思ふぞ。「私わかります」とか突然日本語しゃべる水野久美のお色気と、出だしの耐久クルーダンスを踊り狂うキャストの体力に免じて★２つであります。

まるでゴジラのウルトラマン版。モスラは何なの？南海の大決闘という割には出番がなく難解。最後に○○ラは逃げるかよ？ザリガニの親分が頑張っていました。

元々キングコング映画を撮ろうとしてたら、大人の事情でキングコングが出せなくなって、代わりにゴジラが出たそうで・・・
そう考えると、南の島にて美女に見とれたりする本作のゴジラは、なんとなくキングコングっぽい。
ゴジラもすっかり人間の味方になってるし、序盤から考えると結構雰囲気が変わってきてます。今までの本田猪四郎監督から福田純監督にも交代してます。

まぁビジネス上の理由で名前を引っ張ってきたという事で、近年の仮面ライダーとかガンダムとかウルトラマンとか。

ともかく、本作は南の島へ乗り出す南洋大冒険映画です。

1966年の映画という事は、もうテレビで「ウルトラマン」の放映が始まってる筈。映画館に行かなくてもテレビで怪獣が登場する？
ゴジラシリーズはこの後「ゴジラの息子」でミニラが登場してるし、最後の怪獣映画にするつもりだった「怪獣総進撃」に繋がる、そろそろ怪獣映画というジャンルが廃れ始めている時代だったのかもしれません。