アウトサイダー

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多分、初めて見たと思う。

ポニーボーイ（Ｃ・トーマス・ハウエル）、ジョニー（ラルフ・マッチオ）、ダラス（マット・ディロン）の”友情”。
ポニーボーイと二人の兄、ダリー（パトリック・スウェイジ）、ソーダポップ（ロブ・ロウ）との”兄弟愛”。

色褪せない”青春”。

ジョニーの、すさんだ生活の中にある自分への不満、しかしこんな自分でも家族に愛されたいという”願い”。

夕焼けを見る話など出来るのはジョニーとソーダ、山の手のチェリー（ダイアン・レイン）だけだと言ったポニーボーイにジョニーが遺した最期の言葉が切なかった。
「夕焼けを眺める心が黄金だ。ダラスにも見せてやれ。」

ジョニーがそう言い遺したことも夕焼けの話もダラスにはしてあげられなかったポニーボーイの傷み。見ていて辛かった。


幼さの残るＣ・トーマス・ハウエルとラルフ・マッチオが爽やかでもあり、はかなくも感じた。
マット・ディロンはこの頃が一番活き活きしていたのだろうと思う。
脇のトム・クルーズなどのやんちゃ振りがほほえましくもある。


・・・・・

大人になる前に若者が通る道、と言えるのだろうストーリー自体はありがちかもしれない。
古臭い、と感じる人もいるかもしれない。

がしかし人それぞれ、ほろ苦さや甘酸っぱさを感じるも良し、『ステイ・ゴールド』に涙するも良し、人気俳優の若き日の姿を楽しむも良し、という映画だろう。

昔を懐かしみたい時にご覧になってみてはいかがだろうか。


私はわかっちゃいるけど自分を止められないダラス（今回の目当てでもあったマット・ディロン）に１票。
「子供なのにぃぃ！」と泣き叫ぶポニーボーイの声とともに深く印象に残るダラスの最期だった。

フランシス・フォード・コッポラ監督の当時メガヒット青春映画。
この歳（どの歳？）まで、見逃していたんですね。
なので、期待して観ました！

田舎（オクラホマ州タルサ）の「黄金」の夕焼けとスティーヴィー・ワンダーの「ステイ・ゴールド」のオープニング。
（ドアーズの『地獄の黙示録』に通じる…これは、期待大！）

そして、出てきます。その後のアメリカ青春映画のスターたち
（消えた人もいますが…）
『ベストキッズ』『ホテル・ニューハンプシャー』『セント・エルモス・ファイアー』…
ダイアン・レイン『トスカーナの休日』、マット・ディロン『クラッシュ』、それにトム・クルーズ。（今、この３人のギャラは？怖…）

でもね、観終わって…

古くさい。青春映画そのままのベタなストーリーとテーマ。
感情移入できませんでした。（歳のせいばかりでもないと思いたい）

このたぐいの青春映画はDVDでじっくり観るより、やっぱり映画館。
1983年。ヒットした時代の流れの中、劇場の空気を楽しむ映画ですね。
観ておけば良かった。懐かしさに感情移入できただろうに…


当時『ワン・フロム・ザ・ハート』の失敗でお金に困っていたコッポラ監督。
制作の逸話。「この原作は、コッポラ監督しかいない」とある高校のアンケート結果を実現して生まれた作品。悪くとらえれば話題性の便乗作品？とも思えるし、コッポラ監督の「芸術性」と「メジャー性」のはざまで悩んでいた作品かもしれない。
ここは一つ10年前と同じく制作側にまわって、ジョージ・ルーカス（『アメリカン・グラフィティ』）に撮らせれば、良かった…。

それでも、コッポラ監督の将来のスターを見出すキャスティング手腕は天才的。
『ゴッドファーザー、2、3』のアル・パチーノ、ロバート・デニーロ、アンディ・ガルシア、『地獄の黙示録』のマーティン・シーン等々。

『アウトサイダー』は、ハリウッド映画界の『3年B組金八先生』。
今、観るなら、若き日の豪華キャストを楽しんでください。

80年代のウェストストーリーですね。大好きな映画です、5本指に入ります！コッポラ監督はここでも映像を美しく描いています。ものすごく夕暮れの教会が美しかったです。ちょっと昔のアメリカが当時は真新しいものに見えました。ポップコーン、アメ車にハコ乗り、リーゼント、アイビー。貧しいグリースと恵まれたソッシュの喧嘩、そして悲しい物語・・すごく懐かしい気持ちにさせてくれる映画です。やっぱり友達っていいな、兄弟っていいなと。でもそんな単純なものではなく映画館で観たときは「どうしてこうなるの？」と涙が出てたまらなかったことを覚えています。
わたしはこれでマット・ディロンが好きになりました。ワルい役なんだけど憎めないし、どこか惹かれてしまう・ダイアン・レインの役柄そのままです。ワルくても肝がすわってる。これは吹き替えは許せないな、マットファンにとっては。ハスキーな声とタバコの咥え方、やっぱり不良はこうでなきゃ。当時は第二のマーロン・ブランドとまで言われましたね。そうそうたる面々でした。
名前がでてないけど、トム・クルーズもグリースの一員で出てます。ちょっと驚くかな。ぽっちゃりで。
ソッシュのほうのレイフ・ギャレットは、「ニューヨークシティーナイト」（トシちゃんの哀愁デイト）の人、無駄知識。

この頃のマットはかっこよかったな〜。ストーリーは普通ですがいつまでも心に残るよさがあります。青春好きならオススメです。

いわゆる青春もの。

この作品のあと、どんどんみんな出世していって、
スターの玉手箱。
スター前夜のあのひとこのひとを見るだけでも
おもしろいです。

そう考えると、コッポラ監督ってやっぱりすごいのかな。
先見の明。