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ナチスが台頭してきた1933年。ドイツの工業中心地帯、ルール地方に権勢を誇る製鉄王、エッセンベック男爵の行く末にも暗雲が垂れこめていた。老男爵の誕生日、主を祝うため一堂に会する一族の面々。男爵の息子の未亡人ソフィとその息子マーチン、ソフィと愛人関係にある総支配人フリードリヒに男爵の姪の娘エリザベートと自由主義者の夫ヘルベルト、さらには甥のコンスタンチン男爵とその息子ギュンター。誰もが心の中では老男爵の財産を虎視眈々と狙っていた。おりしもベルリンでは国会議事堂焼き討ちが始まり、邸内にも不穏な空気が漂い始める…。
製作年: |
1969年 |
---|---|
製作国: |
イタリア/西ドイツ/スイス |
原題: |
LA CADUTA DEGLI DEI/THE DAMNED |
監督: |
ルキノ・ヴィスコンティ |
---|---|
製作: |
アルフレッド・レヴィ 、 アルフレッド・レヴィ |
出演: |
ダーク・ボガード 、 イングリッド・チューリン 、 ヘルムート・バーガー 、 ウンベルト・オルシーニ 、 シャーロット・ランプリング 、 ヘルムート・グリーム 、 ルノー・ヴェルレー 、 フロリンダ・ボルカン |
脚本: |
ニコラ・バダルッコ 、 エンリコ・メディオーリ 、 ニコラ・バダルッコ 、 エンリコ・メディオーリ 、 ルキノ・ヴィスコンティ |
撮影: |
アルマンド・ナンヌッツィ 、 パスカリーノ・デ・サンティス 、 アルマンド・ナンヌッツィ 、 パスクァリーノ・デ・サンティス |
音楽: |
モーリス・ジャール |
ナチスが台頭してきた1933年。ドイツの工業中心地帯、ルール地方に権勢を誇る製鉄王、エッセンベック男爵の行く末にも暗雲が垂れこめていた。老男爵の誕生日、主を祝うため一堂に会する一族の面々。男爵の息子の未亡人ソフィとその息子マーチン、ソフィと愛人関係にある総支配人フリードリヒに男爵の姪の娘エリザベートと自由主義者の夫ヘルベルト、さらには甥のコンスタンチン男爵とその息子ギュンター。誰もが心の中では老男爵の財産を虎視眈々と狙っていた。おりしもベルリンでは国会議事堂焼き討ちが始まり、邸内にも不穏な空気が漂い始める…。
製作年: |
1969年 |
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イタリア/西ドイツ/スイス |
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LA CADUTA DEGLI DEI/THE DAMNED |
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ルキノ・ヴィスコンティ |
---|---|
製作: |
アルフレッド・レヴィ 、 アルフレッド・レヴィ |
出演: |
ダーク・ボガード 、 イングリッド・チューリン 、 ヘルムート・バーガー 、 ウンベルト・オルシーニ 、 シャーロット・ランプリング 、 ヘルムート・グリーム 、 ルノー・ヴェルレー 、 フロリンダ・ボルカン |
脚本: |
ニコラ・バダルッコ 、 エンリコ・メディオーリ 、 ニコラ・バダルッコ 、 エンリコ・メディオーリ 、 ルキノ・ヴィスコンティ |
---|---|
撮影: |
アルマンド・ナンヌッツィ 、 パスカリーノ・デ・サンティス 、 アルマンド・ナンヌッツィ 、 パスクァリーノ・デ・サンティス |
音楽: |
モーリス・ジャール |
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
166分 | 日本語・英語 | 1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
DLR11059 | 2004年04月28日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
8枚 | 0人 | 1人 |
収録時間:
166分
字幕:
日本語・英語
音声:
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語
レイティング:
記番:
DLR11059
レンタル開始日:
2004年04月28日
在庫枚数
8枚
1位登録者:
0人
2位登録者:
1人
DVD
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
166分 | 日本語・英語 | 1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語 |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
DLR11059 | 2004年04月28日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
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収録時間:
166分
字幕:
日本語・英語
音声:
1:ドルビーデジタル/ステレオ/英語
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記番:
DLR11059
レンタル開始日:
2004年04月28日
在庫枚数
8枚
1位登録者:
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2位登録者:
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ほんものの「貴族性」とは、洗練や上品さとは少し違う、肉食獣のような猛々しさや桁外れの淫蕩さを含んでいるものではないのかと、ヴィスコンティのこの映画を観るたびに思う。ヴィスコンティがエッセンベック一族の没落を描き出すやりかた方、獰猛といえるほど容赦ない。一族のうち多少でもまともだった人間も最後には敗北する。ナチスに取り込まれるか死ぬかのどちらかだ。
その退廃美の表現は、人間の最深のタブー感情に触れかねないほどスリリングである。マーチンの母陵辱のシーンを筆頭に、ラストの死の結婚式、特にこのラストシーンは身震いするほど醜悪でありかつ美しいのだ、「長いナイフの夜」の歓楽の後の虐殺、とおぞましい場面の連続。しかし嫌悪を感じる一歩の手前で踏みとどまる危うい均衡のうちにこそ濃厚な退廃美はあるのだろう。(でも殺戮シーンはご免だ、人殺しに金輪際美なんてない)そこまで描かずにはいられないヴィスコンティの狂気のようなもの、あるいは生粋の貴族の淫蕩さを思わずにはいられない。
しかしこの映画はイタリア共産党に籍を置いた反ファシズムの士、ヴィスコンティのナチズム批判として観るのが監督の意に沿っているかもしれない。大資本家たちがいかにしてナチスに取り込まれていったか、ナチスというのはどういう組織だったのか。映画は一族に冷徹なナチスの将校、アッシェンバッハを配し、絢爛とした画面のなかに時おり、散文的な台詞に置いて説明する。取り込まれた理由のひとつには、ヨアヒム・エッセンベックに代表されるように既得権益を守るために政権と妥協したこと。「何としても私はこれまでどおり事業を続けたい、私の会社を守りたい。」もうひとつはコンスタンティンやフリードリヒのように己の野望を実現するためにナチを「利用」しようとしたこと。妥協はドイツ経済を、領土拡大と戦争が不可欠な後戻りのできない戦争経済の体制に変えてしまう。資本家の恐れる共産勢力を排除するために「利用」するぐらいまではよかったが、そもそもナチズムはそれを「利用」して何かを実現するというような生産的なものではなかった。「ナチスとはどういうものかおわかりか」アッシェンバッハは何度か問う。そのたびに政権が邪魔だと判断した人間たちは抹殺される。「国家は前進の妨げになるや路傍の花さえ踏みにじる。」それは破壊のための巨大な機械のようなものであり、全国民をまきこんで暴走し、内外で大殺戮を行い最後は自分自身すら破壊する。夥しい犠牲を伴いつつ自滅を運命づけられた運動体だった。
そのナチスが吸収したものは大人の妥協や野心だけではない。未熟なマーチンの不安と怯懦につけ込んで洗脳し、偽りの万能感を与えて眠っていた復讐心を呼び覚ます。母を死に追いやる時の黒いナチの制服に身を包んだ彼の姿は、ドイツの狂気の時代の幕開けを感じさせて震撼する。コンスタンティンの息子で純な心を持つギュンターの場合はもっと悲惨だ。父を謀殺されたことへの至極まっとうな怒りがナチスの餌食になる。「我々は君の憎しみを産業化することを知っている。」というアッシェンバッハの言葉、その「産業化」という語感の怖さ!オープニング、エッセンベック男爵の誕生日の祝宴で「ドイツの民主主義は死んだ。我々の傍観が、我々の金がナチスを育てた」と発言した自由主義者のヘルベルトは妻子を強制収容所に送られ、ゲシュタポの前に屈する。妻エリザベートは既に収容所で亡くなっていた。
権力欲、野心、憎しみ、嫉妬、孤独感、疎外感、不安感、ナチは人間を苦しめる悪しき情動を吸収して肥大化していく。とくに初期のナチズムはマーチンのような、性的にも精神的にも逸脱しているような人物を権力の中枢へと押し上げるような運動体であり機構だった。退廃というのはどういうことかを知り抜いたがヴィスコンティが、墜ちてナチスに搦め取られる者たちの側に身を置いてナチスの本質を暴き批判したのがこの作品なのではないか。傍観は死を招くということも。
この映画の演出はオペラのそれに似ている。邸宅の空間での人物の立ち位置、動き、照明のあて方、衣装、小道具、すべて計算され静止した舞台を観ているかのようである。女優たちの衣装が素晴らしい。イングリット・チューリンの部屋着のファーで作った巨大カフス!袖だけをラインストーンて飾った黒いドレス、シャーロット・ランプリングの顔を半ば覆う帽子のネット、ため息がでるばかりだ。ナチ将校アッシェンバッハの執務室にまでカラーの花束が生けられていたのには苦笑した。
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ユーザーレビュー:22件
投稿日
2008/02/05
レビュアー
港のマリー※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
ほんものの「貴族性」とは、洗練や上品さとは少し違う、肉食獣のような猛々しさや桁外れの淫蕩さを含んでいるものではないのかと、ヴィスコンティのこの映画を観るたびに思う。ヴィスコンティがエッセンベック一族の没落を描き出すやりかた方、獰猛といえるほど容赦ない。一族のうち多少でもまともだった人間も最後には敗北する。ナチスに取り込まれるか死ぬかのどちらかだ。
その退廃美の表現は、人間の最深のタブー感情に触れかねないほどスリリングである。マーチンの母陵辱のシーンを筆頭に、ラストの死の結婚式、特にこのラストシーンは身震いするほど醜悪でありかつ美しいのだ、「長いナイフの夜」の歓楽の後の虐殺、とおぞましい場面の連続。しかし嫌悪を感じる一歩の手前で踏みとどまる危うい均衡のうちにこそ濃厚な退廃美はあるのだろう。(でも殺戮シーンはご免だ、人殺しに金輪際美なんてない)そこまで描かずにはいられないヴィスコンティの狂気のようなもの、あるいは生粋の貴族の淫蕩さを思わずにはいられない。
しかしこの映画はイタリア共産党に籍を置いた反ファシズムの士、ヴィスコンティのナチズム批判として観るのが監督の意に沿っているかもしれない。大資本家たちがいかにしてナチスに取り込まれていったか、ナチスというのはどういう組織だったのか。映画は一族に冷徹なナチスの将校、アッシェンバッハを配し、絢爛とした画面のなかに時おり、散文的な台詞に置いて説明する。取り込まれた理由のひとつには、ヨアヒム・エッセンベックに代表されるように既得権益を守るために政権と妥協したこと。「何としても私はこれまでどおり事業を続けたい、私の会社を守りたい。」もうひとつはコンスタンティンやフリードリヒのように己の野望を実現するためにナチを「利用」しようとしたこと。妥協はドイツ経済を、領土拡大と戦争が不可欠な後戻りのできない戦争経済の体制に変えてしまう。資本家の恐れる共産勢力を排除するために「利用」するぐらいまではよかったが、そもそもナチズムはそれを「利用」して何かを実現するというような生産的なものではなかった。「ナチスとはどういうものかおわかりか」アッシェンバッハは何度か問う。そのたびに政権が邪魔だと判断した人間たちは抹殺される。「国家は前進の妨げになるや路傍の花さえ踏みにじる。」それは破壊のための巨大な機械のようなものであり、全国民をまきこんで暴走し、内外で大殺戮を行い最後は自分自身すら破壊する。夥しい犠牲を伴いつつ自滅を運命づけられた運動体だった。
そのナチスが吸収したものは大人の妥協や野心だけではない。未熟なマーチンの不安と怯懦につけ込んで洗脳し、偽りの万能感を与えて眠っていた復讐心を呼び覚ます。母を死に追いやる時の黒いナチの制服に身を包んだ彼の姿は、ドイツの狂気の時代の幕開けを感じさせて震撼する。コンスタンティンの息子で純な心を持つギュンターの場合はもっと悲惨だ。父を謀殺されたことへの至極まっとうな怒りがナチスの餌食になる。「我々は君の憎しみを産業化することを知っている。」というアッシェンバッハの言葉、その「産業化」という語感の怖さ!オープニング、エッセンベック男爵の誕生日の祝宴で「ドイツの民主主義は死んだ。我々の傍観が、我々の金がナチスを育てた」と発言した自由主義者のヘルベルトは妻子を強制収容所に送られ、ゲシュタポの前に屈する。妻エリザベートは既に収容所で亡くなっていた。
権力欲、野心、憎しみ、嫉妬、孤独感、疎外感、不安感、ナチは人間を苦しめる悪しき情動を吸収して肥大化していく。とくに初期のナチズムはマーチンのような、性的にも精神的にも逸脱しているような人物を権力の中枢へと押し上げるような運動体であり機構だった。退廃というのはどういうことかを知り抜いたがヴィスコンティが、墜ちてナチスに搦め取られる者たちの側に身を置いてナチスの本質を暴き批判したのがこの作品なのではないか。傍観は死を招くということも。
この映画の演出はオペラのそれに似ている。邸宅の空間での人物の立ち位置、動き、照明のあて方、衣装、小道具、すべて計算され静止した舞台を観ているかのようである。女優たちの衣装が素晴らしい。イングリット・チューリンの部屋着のファーで作った巨大カフス!袖だけをラインストーンて飾った黒いドレス、シャーロット・ランプリングの顔を半ば覆う帽子のネット、ため息がでるばかりだ。ナチ将校アッシェンバッハの執務室にまでカラーの花束が生けられていたのには苦笑した。
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