ヤング・マスター　師弟出馬

「笑いの大学」っての　予告編を見ただけで　まったく見たくなくなる映画なんだけど　それは演劇から映画への移行する意味がまったく感じられないから　寺山修司なんかのもそうだな
演劇レベルの実験を映画でやってるような　演劇愛はあっても　映画愛は感じられない　二次的な物と見做してるんだ映画を

翔子ちゃんに　おせえてもらったんだけど　ジャッキーので獅子舞の出てくるのがタイトルわかんなかった　これね
さてジャッキーは京劇などの　旅芸人をやってたようで　まさに演劇舞台の人なわけだ　この映画では獅子舞の舞踏とアクションの武闘を　ワンシーンワンショット固定カメラで撮られていて　これは演劇舞台の全体をまるごと　その興奮を映画にしたいとの演劇芸人としての表現の欲望があらわで　大変興味深くかつ素晴らしいシーンになっている

この後ジャッキーは本格的に映画の世界に入るわけで　そのとき常に念頭にあるのが　舞台と映画の差異なのだ　カット割り編集などでいくらでも　アクション映画は改変がごまかしがきくわけで　肉体の直接的な一回性のアクションの華を　映画技術・文法の習得のなかで　いかに実現していくかに　腐心しているのがジャッキーの香港映画の中での特異性なのだ　有象無象のＣＭ映像作家だとか　演劇畑の作家が映画に進出して失敗するのが　このメディアの差異にさっぱり無自覚なことに起因する

功夫映画を武闘家たちを主人公としたアクション映画としてではなく　バレエを撮影したドキュメンタリーフィルムとして見直してみること　と言ったのは確か四方田犬彦かな
自覚的に映画を撮らんとしているジャッキー・チエンをジャン・リュック・ゴダールと共に俺は尊敬している　

これはいろんな意味で面白いジャッキー映画。
冒頭の獅子舞のくだり。
全くもって意味不明。
意味不明というか、かなりダルイ。
つまらなさすぎて眠たくなる。
その後のストーリーに関わりのある重要なシーンなんだけど、獅子舞対決のくだりはもっと短くていい。
あの対決の優劣のつけ方がスッキリしない。
しかーし。
そこからは楽しい。
クンフーを駆使したバトル。
コミカルの味付けが濃い濃いのバトル。
さりげなく何気なく物凄く。。
アイテムのポテンシャルを最大限に引き出して。
わかりやすくカッコ良くドジる。
ジャッキーの映画の根底にある芯の部分は健在なり。
でもって目を引くのがガチョーン。
カメラが人物の顔に寄る。
離れる。
離れてから寄る。
寄りからの離れーの。
離れーのからの寄りーの。
まるでガチョーン、ガチョーンって。
キメ顔に寄る。
忙しなく離れる。
かと思えば寄る。
ガチョーン。
ガチョーン。
忙しいです。
そしてガチョーンがもうひとつ。
ラストのくだりもガチョーンです。
なんて勇気のいるラストだろう（笑）
このラスト。
映画史上でも屈指の長さではないでしょうか。
ラスボスとのバトルという括りで。
そこまで長くする意味あるのか？ってぐらい長いです。
まあ、その辺も含めて面白いんだけど。
ジャッキー映画のいつもの登場人物の顔がたくさん登場するのもイイですね。

無駄のない惚れ惚れするようなジャッキーの肉体。
若さが弾けんばかりにエネルギッシュな肉体。
その辺も必見です。
美しいです。

ラヴァーズさんのレビューを拝見してレンタルしました。かの有名なジャッキーの作品ですが、恥ずかしながら初見でした。
今見てみると、「カンフーハッスル」の源流もこのサービス精神あふれる魅せる殺陣の究極を求めていったのかもという気がしました。

　　
　ラストバトルの評価が非常に高い（人気がある）作品
　ですが、私にはちょっと冗長に思えました。
　他のアクションシーンは凄いなーと感心して観てた
　んですが・・・

　オープニングの獅子舞演舞が見ごたえがあり、
　引き込まれます。
　セットを他の作品よりも作りこんでいるようで、
　茶館が、特によく出来てるように見えます。
　　
　

××拳シリーズと似た感じだけれど、特にそういう「必殺拳」はなくて、コミカルなスタンスで進んでいく。。。で、出てきた「敵」がこれまためちゃくちゃ強くて、友達と見ていたんだけど、「わー、これは勝てないよ」「スピードもパワーも段違いだ」「こんなの、どうやって勝つんだよ」と。
努力と根性で勝つのか、謎の必殺技でも突然繰り出すのか、と思って観ていたら、、、
これ以上はネタバレしないでおきますが、これはこれで「謎の必殺技」だったかもしれません。