酔いどれ天使 / 志村喬
酔いどれ天使
/黒澤明
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(29)
解説・ストーリー
戦後の混乱期のヤミ市を舞台に飲んべえの医者と結核にかかった若いチンピラやくざとの交流を描いた作品。本作が新人・三船敏郎の初主演映画にして、黒澤=三船の黄金コンビ誕生の記念すべき作品。ヤミ市の近くの小さな病院。院長は愛想は無いが貧乏人ばかり診察する飲んべえの男。そこへ、眼をギラギラさせた若者が、銃弾の傷の手当てのために現れた……。戦後の混沌としてエネルギッシュな雰囲気が見事に描かれている。
戦後の混乱期のヤミ市を舞台に飲んべえの医者と結核にかかった若いチンピラやくざとの交流を描いた作品。本作が新人・三船敏郎の初主演映画にして、黒澤=三船の黄金コンビ誕生の記念すべき作品。ヤミ市の近くの小さな病院。院長は愛想は無いが貧乏人ばかり診察する飲んべえの男。そこへ、眼をギラギラさせた若者が、銃弾の傷の手当てのために現れた……。戦後の混沌としてエネルギッシュな雰囲気が見事に描かれている。
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「酔いどれ天使」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
戦後の混乱期のヤミ市を舞台に飲んべえの医者と結核にかかった若いチンピラやくざとの交流を描いた作品。本作が新人・三船敏郎の初主演映画にして、黒澤=三船の黄金コンビ誕生の記念すべき作品。ヤミ市の近くの小さな病院。院長は愛想は無いが貧乏人ばかり診察する飲んべえの男。そこへ、眼をギラギラさせた若者が、銃弾の傷の手当てのために現れた……。戦後の混沌としてエネルギッシュな雰囲気が見事に描かれている。
「酔いどれ天使」 の作品情報
「酔いどれ天使」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
酔いどれ天使の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
98分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
TDV2804R |
2004年04月09日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
16枚
|
1人
|
0人
|
酔いどれ天使の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
98分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
TDV2804R |
2004年04月09日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
16枚
|
1人
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|
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ユーザーレビュー:29件
まあ、悪くないかな?
まあ、悪くはない。志村喬と三船俊郎という、黒澤作品の黄金コンビがとても良いコンビネーションを繰り広げており、中北千恵子や千石規子といったおなじみのバイプレイヤー達もそれぞれいい味を出している。黒澤明の作品だから、細かいことを言い出したらキリがないほどいろいろな不具合はあるけれど、少なくともこの作品においてはこれらは許容範囲に収まっていると思う。
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11人の会員が気に入ったと投稿しています
これが見たかったんだょ!笠木シズコのジャングルブギ
投稿日:2007/07/15
レビュアー:花ちゃん
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
ある雨降りの土曜日、小学生低学年だったと思う私は誰もいない家で一人テレビを見ていた。その時の古い映画の中の笠木シズコが歌うジャングルブギがとても強く脳裏に焼きついてはなれない。たった1、2分のことだがこの年になるまであのメロディと振りつけは頭の中にあり、現在でも踊り歌うことが出来るのだ。見たい?(笑)
その強烈シーン意外はなにも記憶になく、確認しようにもすべが無かったが、最近本作の1シーンであったことを知った。と言う経緯にて本日鑑賞。
笠木シズコ。思ったよりやせっぽちで、頭の中でふくらんでいたイメージほどのパワフルさでもなかった。でもこれが長年私を捉えていた映像だったと納得のうえ満足。
それ以外の印象。
えらく若い三船がそれほどすごいのかと思いながら見たが、どれほどすごいの?って感じ。ギラギラはしてるけど怒鳴り声ばかりで何言ってるか良くわからん。
あの時代、あの場所、そして来るであろう新しい時代は描かれていた。
ラスト、千石規子の一杯飲みやの女給さんと、志村喬の医師と若々しい久我美子扮する女学生のスリーショットはメッセージ感じましたが、何故だか置かれた廊下の白いペンキは不自然すぎるし、それにまみれた三船の結核やくざの死に様、生き様にも何の憐憫も同情も感じられない。病みメイクもちょっとすごい。
巨匠黒澤さんの作品になんて失礼な、、、知らないって恐ろしい、、、かも知れませんがなにが面白いのかあまり解からずじまいでした。
このレビューは気に入りましたか?
8人の会員が気に入ったと投稿しています
徹底したリアリズムとヒューマニズム。
1948年。黒澤明監督作品。
映画のバイタリティ溢れる力強さに圧倒される。主演の志村喬と三船敏朗。
志村喬は貧乏な酔いどれの町医者。
夜中に「釘を刺した」と現れた若いヤクザ者(三船敏郎)は右手の掌に銃弾を留めていた。
麻酔もなしで弾を摘出すると、そのヤクザ松永は変な空咳をするのだ。
「一度、大きな病院でレントゲンを撮ることだ!!」
顔色を変えて怯える松永。
こうして酔いどれ天使と自ら名乗る町医者・真田と松永の交流は始まった。
戦後日本の路地裏、水溜りが多く、その水は淀みなぜか温泉のようにあぶくを立てている。
真田は水たまりで遊ぶ子供らに「そんな水、飲んだら腸チフスになるぞ!!」
と、声をかけているのだ。
真田の心には若いヤクザ者・松永の健康を心から気遣う優しさがある。
二言目には毒舌を吐き「養生しないと死んじまうぞ!!」
松永のたむろするダンスホールへ出向き袋叩きにあってもメゲない。
医者の真田には結核病みの松永は、どんなクズでも結核は治してやらねばならない・・・
松永は治してやる・・・そんな思いが熱くたぎるのだ。
三船敏郎が若い(28歳)この三船の野生的魅力は彼のどこから湧き出すのか?
前年に撮影部を希望して空きを待っていた三船。
俳優に誘われた彼は「俳優にはならない。男のくせに面(顔立ち)で飯を食うのは好きでない」と断ったと言う。
しかしその面は並の美しさではない。
立体的で鼻梁が高く、黒髪は豊かで波立ち、眼光の鋭い澄んだ瞳。
おまけに長身でしなやかな肉体を持ち、声は野太く力強い。
(100年にひとりの逸材でした。三船敏朗と黒澤明のゴールデンコンビが誕生した映画となった)
志村喬のリアリズム。
酒に呑まれるほど酒を愛し、大学病院には勤まらず、市井の庶民の医療を底辺から支える男。雑草の強さと優しさ。
彼には、松永を治してやる・・・との信念がある。
しかし松永は真からヤクザ者。
ヤクザの論理から一歩も抜け出せない男だった。
心を入れ替えることも、ヤクザと手を切ることも足を洗うことも出来ない。
ヤクザでしか生きられない男だった。
ダンスホールで夜の女に囲まれ、昼間から賭け麻雀に花札。
酒を浴びるほど飲んで結核に罹った男に、堅気の世界の常識は通用しない。
映画はスリリングで、人間が皆生き生きしている。
戦後日本の日本人はヤクザも、一杯飲み屋の女(千石規子)もヤクザの元情婦(中北千枝子)
も、一生懸命に生きている。
結核が完治して真田にあんみつを奢らせる女子学生の久我美子。
ラストが明るいのは彼女のおかげか!
黒澤明の初期作品。
圧倒的な才能と活力、筆運びに舌を巻く。しかも面白い。
このレビューは気に入りましたか?
7人の会員が気に入ったと投稿しています
BEGINING
三船敏郎・生誕百年レビュー その2
( ネタばれあり )
前年『 銀嶺の果て 』で俳優デビューした三船敏郎でしたが、本作が黒澤明監督作品に初参加。
『 銀嶺の果て 』は新人スター売り出しのためか、ビリングはトップでしたが、作品は志村喬と河野秋武が話の中心で、三船敏郎は3番手の役がらでした。 本作ではビリングは3人並記でしたが、主役の酔いどれ医者・志村喬をやくざを演じた三船が食っていました。
町山智浩 × 春日太一 両氏の対談によれば、黒澤・三船のコラボは、黒澤の理想の分身たる医者を志村喬が演じた『 酔いどれ天使 』から、三船がその役回りを演じることになる『 赤ひげ 』までの、三船敏郎の成長の軌跡として見られる、とのことでしたが、なるほどその通り。
本作で演じた三船が演じたやくざは、上の世代へ反発を感じながらも、親分や兄貴分との封建的なしがらみを完全には断ち切れない、闇市の混とんの中でもがく、いわばどぶねずみ。
石原裕次郎ら昭和30年代のスターの登場が「 もはや戦後ではない 」というのと違い、戦争で辛酸をなめ、戦後の価値観の転換・混乱にあえいでいた、当時の若き戦中派の「 戦後 」はここから始まったのですね。 『 灰とダイヤモンド 』と共通性を感じます。
本作の三船はだ粗削りで、オーバーアクト、オーバーメイクだと思いますが、存在感はさすがです。
黒澤演出も死語ですが、バタくさくて、外国映画のようです。 本作のファッションにしても、笠置シヅ子のパフォーマンスにしても同様で、全然洗練されてない。
特に当時の作品は、手塚治虫で言うと「 新寳島 」や「 メトロポリス 」のように、後年の洗練はまだない。 しかしエネルギーとインパクトはやはり強いですね。
他の出演者で言うと、山本礼二郎や小暮実千代らベテランから殿山泰司、千石規子ら後年活躍するバイプレーヤーまでいいですね。 さすがです。 そして久我美子が清楚でかわいい。
1948年どキネマ旬報ベストワン作品。
作品チェックしていくと、よく1949年くらいから、映画史に残るクラシック作品がつぎつぎに作られ、
観客動員とともに、日本映画の黄金時代だったと感じさせます。
その中核となった黒澤・三船のコラボ。 あらためて、ここから始まったのですね。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
さすがとしか言いようがない!
戦後の焼け跡、立ち並ぶバラック、闇市、戦災孤児、的屋…。
戦後の日本はこうだったんだよね…。
この映画の最初から最後まで映し出される沼は、どす黒く、不気味に泡を出している。この時代の人々の不安を表しているようだ。
私は普段は洋画派です。でも、黒澤映画は邦画の中では別格です。でも、私が観ているのはいわゆる刀の出てくるものばかりで、そうでない現代劇は『天国と地獄』しか観ていなかった。ちょっと前に読んだマイク・モラスキーさんの本にこの『酔いどれ天使』が話題になってて、触発され借りてみました。
最近『椿三十朗』がリメイクされたこともあって、今日もテレビドラマで『天国と地獄』がリメイクされましたし、明日は『生きる』だそうですね。
しかし…圧倒的に黒澤が他と違うのは、その画面作りと音作りにあると思う。現代劇でも、例えばこの映画の賭場のシーンで、松永と岡田を囲んだたくさんの人が、監督の計算の元にまるで絵画を見ているように一人一人の顔が並び、ポーズが決まっているのには、正に「これが黒澤映画だ」と言っているようなもの。本当に感動する。笠木シズ子に歌わせたり、モラスキーさんの言うとおり、黒澤はすごく音にもこだわってる。『天国と地獄』でのダンス・ホールしかり、最後、犯人の場所にカメラが少しずつ近づきながら、それまで分からないぐらい小さかった音がどんどん大きくなってその緊張感を高める。興奮した。しかし、リメイクにはそんなものは無い。あの闇市やバロックのセット、美術もすばらしい。これが1948年に作られたなんて…すごいね。
三船敏郎と医者というと『赤ひげ』が思い出されますが、私は若くて荒々しくてやんちゃな三船の方が好きです。永遠に『七人の侍』の“菊千代”なんです。三船以外に考えられませんね。
この『酔いどれ天使』の三船も『七人の侍』同様、志村喬を食っちゃってます。ほんとに良いです!
今度は『野良犬』あたりを借りようかな。
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
まあ、悪くないかな?
投稿日
2006/01/06
レビュアー
parole
まあ、悪くはない。志村喬と三船俊郎という、黒澤作品の黄金コンビがとても良いコンビネーションを繰り広げており、中北千恵子や千石規子といったおなじみのバイプレイヤー達もそれぞれいい味を出している。黒澤明の作品だから、細かいことを言い出したらキリがないほどいろいろな不具合はあるけれど、少なくともこの作品においてはこれらは許容範囲に収まっていると思う。
これが見たかったんだょ!笠木シズコのジャングルブギ
投稿日
2007/07/15
レビュアー
花ちゃん
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
ある雨降りの土曜日、小学生低学年だったと思う私は誰もいない家で一人テレビを見ていた。その時の古い映画の中の笠木シズコが歌うジャングルブギがとても強く脳裏に焼きついてはなれない。たった1、2分のことだがこの年になるまであのメロディと振りつけは頭の中にあり、現在でも踊り歌うことが出来るのだ。見たい?(笑)
その強烈シーン意外はなにも記憶になく、確認しようにもすべが無かったが、最近本作の1シーンであったことを知った。と言う経緯にて本日鑑賞。
笠木シズコ。思ったよりやせっぽちで、頭の中でふくらんでいたイメージほどのパワフルさでもなかった。でもこれが長年私を捉えていた映像だったと納得のうえ満足。
それ以外の印象。
えらく若い三船がそれほどすごいのかと思いながら見たが、どれほどすごいの?って感じ。ギラギラはしてるけど怒鳴り声ばかりで何言ってるか良くわからん。
あの時代、あの場所、そして来るであろう新しい時代は描かれていた。
ラスト、千石規子の一杯飲みやの女給さんと、志村喬の医師と若々しい久我美子扮する女学生のスリーショットはメッセージ感じましたが、何故だか置かれた廊下の白いペンキは不自然すぎるし、それにまみれた三船の結核やくざの死に様、生き様にも何の憐憫も同情も感じられない。病みメイクもちょっとすごい。
巨匠黒澤さんの作品になんて失礼な、、、知らないって恐ろしい、、、かも知れませんがなにが面白いのかあまり解からずじまいでした。
徹底したリアリズムとヒューマニズム。
投稿日
2020/07/18
レビュアー
カマンベール
1948年。黒澤明監督作品。
映画のバイタリティ溢れる力強さに圧倒される。主演の志村喬と三船敏朗。
志村喬は貧乏な酔いどれの町医者。
夜中に「釘を刺した」と現れた若いヤクザ者(三船敏郎)は右手の掌に銃弾を留めていた。
麻酔もなしで弾を摘出すると、そのヤクザ松永は変な空咳をするのだ。
「一度、大きな病院でレントゲンを撮ることだ!!」
顔色を変えて怯える松永。
こうして酔いどれ天使と自ら名乗る町医者・真田と松永の交流は始まった。
戦後日本の路地裏、水溜りが多く、その水は淀みなぜか温泉のようにあぶくを立てている。
真田は水たまりで遊ぶ子供らに「そんな水、飲んだら腸チフスになるぞ!!」
と、声をかけているのだ。
真田の心には若いヤクザ者・松永の健康を心から気遣う優しさがある。
二言目には毒舌を吐き「養生しないと死んじまうぞ!!」
松永のたむろするダンスホールへ出向き袋叩きにあってもメゲない。
医者の真田には結核病みの松永は、どんなクズでも結核は治してやらねばならない・・・
松永は治してやる・・・そんな思いが熱くたぎるのだ。
三船敏郎が若い(28歳)この三船の野生的魅力は彼のどこから湧き出すのか?
前年に撮影部を希望して空きを待っていた三船。
俳優に誘われた彼は「俳優にはならない。男のくせに面(顔立ち)で飯を食うのは好きでない」と断ったと言う。
しかしその面は並の美しさではない。
立体的で鼻梁が高く、黒髪は豊かで波立ち、眼光の鋭い澄んだ瞳。
おまけに長身でしなやかな肉体を持ち、声は野太く力強い。
(100年にひとりの逸材でした。三船敏朗と黒澤明のゴールデンコンビが誕生した映画となった)
志村喬のリアリズム。
酒に呑まれるほど酒を愛し、大学病院には勤まらず、市井の庶民の医療を底辺から支える男。雑草の強さと優しさ。
彼には、松永を治してやる・・・との信念がある。
しかし松永は真からヤクザ者。
ヤクザの論理から一歩も抜け出せない男だった。
心を入れ替えることも、ヤクザと手を切ることも足を洗うことも出来ない。
ヤクザでしか生きられない男だった。
ダンスホールで夜の女に囲まれ、昼間から賭け麻雀に花札。
酒を浴びるほど飲んで結核に罹った男に、堅気の世界の常識は通用しない。
映画はスリリングで、人間が皆生き生きしている。
戦後日本の日本人はヤクザも、一杯飲み屋の女(千石規子)もヤクザの元情婦(中北千枝子)
も、一生懸命に生きている。
結核が完治して真田にあんみつを奢らせる女子学生の久我美子。
ラストが明るいのは彼女のおかげか!
黒澤明の初期作品。
圧倒的な才能と活力、筆運びに舌を巻く。しかも面白い。
BEGINING
投稿日
2020/04/01
レビュアー
ロキュータス
三船敏郎・生誕百年レビュー その2
( ネタばれあり )
前年『 銀嶺の果て 』で俳優デビューした三船敏郎でしたが、本作が黒澤明監督作品に初参加。
『 銀嶺の果て 』は新人スター売り出しのためか、ビリングはトップでしたが、作品は志村喬と河野秋武が話の中心で、三船敏郎は3番手の役がらでした。 本作ではビリングは3人並記でしたが、主役の酔いどれ医者・志村喬をやくざを演じた三船が食っていました。
町山智浩 × 春日太一 両氏の対談によれば、黒澤・三船のコラボは、黒澤の理想の分身たる医者を志村喬が演じた『 酔いどれ天使 』から、三船がその役回りを演じることになる『 赤ひげ 』までの、三船敏郎の成長の軌跡として見られる、とのことでしたが、なるほどその通り。
本作で演じた三船が演じたやくざは、上の世代へ反発を感じながらも、親分や兄貴分との封建的なしがらみを完全には断ち切れない、闇市の混とんの中でもがく、いわばどぶねずみ。
石原裕次郎ら昭和30年代のスターの登場が「 もはや戦後ではない 」というのと違い、戦争で辛酸をなめ、戦後の価値観の転換・混乱にあえいでいた、当時の若き戦中派の「 戦後 」はここから始まったのですね。 『 灰とダイヤモンド 』と共通性を感じます。
本作の三船はだ粗削りで、オーバーアクト、オーバーメイクだと思いますが、存在感はさすがです。
黒澤演出も死語ですが、バタくさくて、外国映画のようです。 本作のファッションにしても、笠置シヅ子のパフォーマンスにしても同様で、全然洗練されてない。
特に当時の作品は、手塚治虫で言うと「 新寳島 」や「 メトロポリス 」のように、後年の洗練はまだない。 しかしエネルギーとインパクトはやはり強いですね。
他の出演者で言うと、山本礼二郎や小暮実千代らベテランから殿山泰司、千石規子ら後年活躍するバイプレーヤーまでいいですね。 さすがです。 そして久我美子が清楚でかわいい。
1948年どキネマ旬報ベストワン作品。
作品チェックしていくと、よく1949年くらいから、映画史に残るクラシック作品がつぎつぎに作られ、
観客動員とともに、日本映画の黄金時代だったと感じさせます。
その中核となった黒澤・三船のコラボ。 あらためて、ここから始まったのですね。
さすがとしか言いようがない!
投稿日
2007/09/09
レビュアー
kitty_walker
戦後の焼け跡、立ち並ぶバラック、闇市、戦災孤児、的屋…。
戦後の日本はこうだったんだよね…。
この映画の最初から最後まで映し出される沼は、どす黒く、不気味に泡を出している。この時代の人々の不安を表しているようだ。
私は普段は洋画派です。でも、黒澤映画は邦画の中では別格です。でも、私が観ているのはいわゆる刀の出てくるものばかりで、そうでない現代劇は『天国と地獄』しか観ていなかった。ちょっと前に読んだマイク・モラスキーさんの本にこの『酔いどれ天使』が話題になってて、触発され借りてみました。
最近『椿三十朗』がリメイクされたこともあって、今日もテレビドラマで『天国と地獄』がリメイクされましたし、明日は『生きる』だそうですね。
しかし…圧倒的に黒澤が他と違うのは、その画面作りと音作りにあると思う。現代劇でも、例えばこの映画の賭場のシーンで、松永と岡田を囲んだたくさんの人が、監督の計算の元にまるで絵画を見ているように一人一人の顔が並び、ポーズが決まっているのには、正に「これが黒澤映画だ」と言っているようなもの。本当に感動する。笠木シズ子に歌わせたり、モラスキーさんの言うとおり、黒澤はすごく音にもこだわってる。『天国と地獄』でのダンス・ホールしかり、最後、犯人の場所にカメラが少しずつ近づきながら、それまで分からないぐらい小さかった音がどんどん大きくなってその緊張感を高める。興奮した。しかし、リメイクにはそんなものは無い。あの闇市やバロックのセット、美術もすばらしい。これが1948年に作られたなんて…すごいね。
三船敏郎と医者というと『赤ひげ』が思い出されますが、私は若くて荒々しくてやんちゃな三船の方が好きです。永遠に『七人の侍』の“菊千代”なんです。三船以外に考えられませんね。
この『酔いどれ天使』の三船も『七人の侍』同様、志村喬を食っちゃってます。ほんとに良いです!
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酔いどれ天使