ドレミファ娘の血は騒ぐ / 洞口依子
ドレミファ娘の血は騒ぐ
/黒沢清
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全体の平均評価点: (5点満点)
(17)
解説・ストーリー
心理学の教授が、田舎から上京してきた女子大生を自らの妙な理論の実験材料にする異色コメディ。もともと成人映画として撮影されたままオクラになっていたものを商業用に再編集した作品。黒沢清監督の出世作。出演は洞口依子、伊丹十三。秋子は高校時代の先輩を慕って某大学に入学してきた。変わり果てた先輩に見切りをつけ、田舎に帰ろうとした秋子を心理学ゼミの教授、平山が引き止めた。平山は独自の“恥じらい理論”を完成させるために、秋子を研究対象にしようとしていたのだった……。
心理学の教授が、田舎から上京してきた女子大生を自らの妙な理論の実験材料にする異色コメディ。もともと成人映画として撮影されたままオクラになっていたものを商業用に再編集した作品。黒沢清監督の出世作。出演は洞口依子、伊丹十三。秋子は高校時代の先輩を慕って某大学に入学してきた。変わり果てた先輩に見切りをつけ、田舎に帰ろうとした秋子を心理学ゼミの教授、平山が引き止めた。平山は独自の“恥じらい理論”を完成させるために、秋子を研究対象にしようとしていたのだった……。
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「ドレミファ娘の血は騒ぐ」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
心理学の教授が、田舎から上京してきた女子大生を自らの妙な理論の実験材料にする異色コメディ。もともと成人映画として撮影されたままオクラになっていたものを商業用に再編集した作品。黒沢清監督の出世作。出演は洞口依子、伊丹十三。秋子は高校時代の先輩を慕って某大学に入学してきた。変わり果てた先輩に見切りをつけ、田舎に帰ろうとした秋子を心理学ゼミの教授、平山が引き止めた。平山は独自の“恥じらい理論”を完成させるために、秋子を研究対象にしようとしていたのだった……。
「ドレミファ娘の血は騒ぐ」 の作品情報
「ドレミファ娘の血は騒ぐ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ドレミファ娘の血は騒ぐの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
83分 |
|
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
GNBR7435 |
2006年04月21日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
4枚
|
0人
|
0人
|
ドレミファ娘の血は騒ぐの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
83分 |
|
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
GNBR7435 |
2006年04月21日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:17件
ロマンポルノ落第作品はどう生まれ変わった?
投稿日:2007/07/23
レビュアー:JUCE
本作はもともとは日活のロマンポルノ、『女子大生・恥ずかしゼミナール』という聞くだけで恥ずかしい題名の映画として制作されていました。当時のロマンポルノの制作条件はかなりゆるく男女の絡みや複数の女優さんが脱ぐというシーンが入っていればかなり監督の自由に作品づくりが出来たようです。
実は本作の前に黒沢清監督はデビュー作として『神田川淫乱戦争』を撮っています。この作品もかなり好き放題やっていて、デビュー作ながら黒沢清の天邪鬼ぶりはいかんなく発揮されています。実はこの作品DISCASでもレンタルできるのですが、アダルトに分類されている為アダルトからしか予約出来ません。周防正行や相米慎二、森田芳光監督作品などなどおもしろそうな作品があるので興味のある方は是非どうぞ。
本作に話を戻すと好き放題やった本作はあまりの“前衛さ”と“いやらしくない”という理由で完成間近で日活ロマンポルノ失格の烙印を押され、終にお蔵入りとなってしまったものをその後フィルムを苦労の末取り戻し追加撮影、再構成を行って完成させたのがこの『ドレミファ娘の血が騒ぐ』なのです。
そうした経緯があった為か、この作品はタガが外れたように現在の作品にも見られる黒沢節が疾走しています。デビュー2作目ということでその“アク”の強さは半端ではありません。きっとその“アク”の強さでかなりの脱落者を生む映画なのは間違いありません。
デビュー作の『神田川淫乱戦争』のハチャメチャさに比べると、かなり映画としての“まとまり”が出ています。ただしこの“まとまり”とは一般的にイメージする内容の“まとまり”ではなく作品の完成度という観点での話です。それぞれのシークエンスを投げ出すように観客にただ提示する黒沢的(ゴダール的)な手法は、ストーリーを追っていくというよりは音楽を鑑賞するように流れに身をまかせて“感性を感じ取る”という姿勢がこの映画を愉しむコツではないでしょうか。
そもそも黒沢清の作品群は感情移入するということを拒否するつくりになっています。これは「異化」と呼ばれる手法で、観客が距離をもって批判的に見られるようにする効果があります。黒沢監督はこの「異化」を好んで用いているようです。この作品では監督は演者の表情についてはほとんど指示を与えず、手の動きの演出に注力しています。
ですから本作において「登場人物の誰にも感情移入出来ない」というのはナンセンスなのです。そもそも感情移入する映画ではないのです。これに関しては伊丹十三演じるゼミの教授の興味深いセリフがあります。「このゼミでは“なぜ”“どうして”という質問を禁止しようと思う」。そうこの台詞どおりこの映画では“なぜ”“どうして”という問いかけは拒否されているのです。
“極限的恥ずかし変異”と銘打って恥ずかしさというものをテーマにしていますが、黒沢清監督はエロを撮るのはきっと恥ずかしくて苦手なのではと私は思っています。実はそれがテーマのかもしれません。そしてその恥ずかしさを黒沢毒でおおって恥ずかしさを隠しているのでは・・・、ふとそのようにも感じます。
黒沢清の原点とでも言うべき作品ですが、そのドクドクしさ、トゲトゲしさ故に多くの黒沢アンチを生みそうな作品。それでもあえて言いましょう「この作品は面白い」と。
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27人の会員が気に入ったと投稿しています
「恥ずかし実験」 キャ〜、恥ずかしい!
投稿日:2008/01/18
レビュアー:こんちゃん
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
作品の全体を一貫して「不機嫌なムード」が支配しています。冒頭の、吉岡さんに会うために田舎からやってきたシーンでも、恋する乙女のような明るさはなく、不安感や茫漠とした閉塞感がただよいます。
JUCEさんのご教示のごとく、感情移入してはいけない作品なのでしょうが、私は平山教授(どこかで、これは蓮實重彦をモデルにした人物だと聞いたことがあります)に感情移入しようとして、失敗しました(笑)
誤解を恐れずに言えば、黒沢清という人は、映画を通して、何かを訴えようとか、伝えたいなんてことを考えない人なんでしょうね。爪の根元のササクレを撫でられているような不快感を観客に与えながら、不快な顔をしている観客を陰から覗いてほくそ笑むような人なんだと思います。どちらかというと、映画にお手軽な共感や感情移入を求める私は、とっても苦手な分野です(笑)
しかし、つまらないのかというとそうではないのです。
パロさんの
「最高傑作である」
と言う評価を否定するつもりはありませんし(否定するだけの論拠も持ち合わせておりません)観た後に、なんだかモヤモヤしたものを感じながらも、観て損したとは思わないのです。とはいえ、素晴らしいとも言えず、まだまだ勉強が足りんなあと思うのです。これに比べると「アカルイミライ」の方が、百倍わかりやすいです。「CURE」とか「叫」は黒沢清の「ドッペルゲンガー」(しかも別人格)が作ったのかなあ?
あ、後半の草むらでの戦闘シーンは、なかなか面白く引き込まれました。下手すると「プライベート・ライアン」なんかよりも面白いかも・・・。
ただ、大半がカットされたとはいえ、これだけ女子の裸が出てくるのに、リビドーを全く刺激しない映画も珍しいですな。「さくらん」もそうだったのですが、その意味合いは全く違っているようです。黒沢清は、あえて性的には興奮できないような作り込みをしているような気がします。だって、アキのお股を開くとまばゆいばかりに光り輝いちゃうんですから(笑)
こりゃ、ロマンポルノとしては失格だと言われちゃいますよね。
洞口依子は、映画初出演でありながら、堂々とした演技を披露するし(冒頭のカメラ待ちして歩くシーン!素人はいきなり歩く演技ってできないですよ)麻生うさぎのはじけた演技には惹かれますが、それ以外の学生役の下手なこと!今時の高校生でも、ここまで下手ではないでしょう。「机のなかみ」の高校生達の方が数倍ましです。
スタッフに撮影所がらみでは無い、素人に近い人を多く使ったと言うことですが、役者もそうだったのでしょうか・・・。
ラストの、アキがアカペラで「子守唄」を歌うシーンに、妙な違和感を感じたのですが、これは後から追加されたシーンなんですね。
お蔵入りした「女子大生・恥ずかしゼミナール」(「黒沢清の映画術」によると、日活の内紛のとばっちりだそうですが)から、からみのシーンの大半をカットし、追加シーンを入れて編集したそうですから。
なにはともあれ、黒沢清の作品をわかるようになれば、ゴダールもわかるような気がするので、頑張って勉強しまっす。
そういえば、この作品の助監督は万田邦敏ですけど、美術助手で塩田明彦も参加してるんですね。
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17人の会員が気に入ったと投稿しています
誰がなんと言おうと黒沢清の最高傑作だ!
いよいよ『ドレミファ娘の血は騒ぐ』までがレンタル許諾された。公開時に劇場に駆けつけ、発売当時1万円以上したセル版のビデオも、その後DVD化されたセル版も持っている私にとって、「知る人ぞ知る」度数が低くなってしまうのは痛し痒しと言ったところだが、この愛すべき作品が多くの人の目に触れる喜びの方が遙かに大きいのだから、素直にレンタル許諾したジェネオンと即座に在庫したDISCASとに感謝すべきだろう。
今にして思えばゴダールの亜流とも受け取られかねない若気の至り的な作品ではあるけど、事実主演の洞口依子がいみじくも指摘していたようにラストシーンなどはまんまゴダールの『ワン・プラス・ワン』なのだけれど、蓮實重彦の当時唯一の出演作品だった『School Days』やぴあフィルムフェスティバルに入選した『しがらみ学園』の後に満を持して制作・公開された本作品は、私にとっては客観的な評価を越えて擁護すべき作品だった。だから、この作品は未だに私にとっては黒沢清のベスト・ワンだ。
でも、こうした個人的な感情を抜きにしたとしても、今なお新鮮さを失うことがない瑞々しい作品だと思う。立教大学を舞台にした現代版不思議のアリスとでも言うべき奔放で破天荒なストーリーを元に、ミュージカルあり、コメディーあり、ドキュメンタリーあり、ゴダール張りの前衛風味あり、そして洞口依子の痛々しいほどの可憐なヌードありと、それこそ何でもありの世界が繰り広げられている。
映画に、わかりやすい物語の粗筋や、簡明な言葉で言い換えることができる主題や、お手軽な共感やら感情移入やらを求める人には全くお勧めできる代物ではないが、映画に様々な楽しみや愉しみを先入見なく求める人なら、その人なりのなにがしかのものを与えてくれる作品だと思う。
騙されたと思って、一人でも多くの人にこの作品を観て欲しいと思う(でも、きっと、騙されたとい抗議が殺到すると思うけど(苦笑))
このレビューは気に入りましたか?
14人の会員が気に入ったと投稿しています
洞口さんすごい・・
洞口さんがなぜかだいすきで見たら、
すんごいエッチでびっくり。
伊丹さんのあやしさにびっくり。
そして、これが黒沢清監督作品と知ってさらにびっくり!
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
コード黒沢
投稿日:2010/02/12
レビュアー:ひろぼう
元はロマンポルノだったのを切った貼ったで別の物語にした本作。はなからエロスを求めている風でもなく、意味があるようでなさそうな数々のシーンが鑑賞者を惑わすような作りとなってはいますが、それらを個々として見るから意味を見つけられず、観終わって全体を俯瞰するとぼんやりと訴えることが浮かび上がるような作品でした。
黒沢作品全般に言えることでしょうか、何かの象徴のようなシーンが、時にそのままで時に手を変え品を変え繰り返し挿入されるのは。ぱっと見、取っつきにくさを感じるのですが、その効果は、最初は『おや』で『なんじゃこりゃ』となり『ううむ』『はは〜ん』と、繰り返しによって意味合いが通じるかのようです。一片のピースが繋がり合って、全貌が明らかになるパズルのようでもあります。
散乱した符号が足跡になって、それに従って歩くとラストに導かれるみたいな感じでしょうか。たまにユーモアとかで惑わすシーンもあり、道を踏み外しそうになったりしますが。
ではこの映画は何を訴えようとしたのか。なんとなく伝わるものはあるのですが、言葉にするのは難しい。
2回3回と観ると分かるような気もするのですが、あいにく私にとってはそれほど魅力的な映画ではありませんので、中途半端なレビューでお茶を濁すこととします。悪しからず。★3
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
ロマンポルノ落第作品はどう生まれ変わった?
投稿日
2007/07/23
レビュアー
JUCE
本作はもともとは日活のロマンポルノ、『女子大生・恥ずかしゼミナール』という聞くだけで恥ずかしい題名の映画として制作されていました。当時のロマンポルノの制作条件はかなりゆるく男女の絡みや複数の女優さんが脱ぐというシーンが入っていればかなり監督の自由に作品づくりが出来たようです。
実は本作の前に黒沢清監督はデビュー作として『神田川淫乱戦争』を撮っています。この作品もかなり好き放題やっていて、デビュー作ながら黒沢清の天邪鬼ぶりはいかんなく発揮されています。実はこの作品DISCASでもレンタルできるのですが、アダルトに分類されている為アダルトからしか予約出来ません。周防正行や相米慎二、森田芳光監督作品などなどおもしろそうな作品があるので興味のある方は是非どうぞ。
本作に話を戻すと好き放題やった本作はあまりの“前衛さ”と“いやらしくない”という理由で完成間近で日活ロマンポルノ失格の烙印を押され、終にお蔵入りとなってしまったものをその後フィルムを苦労の末取り戻し追加撮影、再構成を行って完成させたのがこの『ドレミファ娘の血が騒ぐ』なのです。
そうした経緯があった為か、この作品はタガが外れたように現在の作品にも見られる黒沢節が疾走しています。デビュー2作目ということでその“アク”の強さは半端ではありません。きっとその“アク”の強さでかなりの脱落者を生む映画なのは間違いありません。
デビュー作の『神田川淫乱戦争』のハチャメチャさに比べると、かなり映画としての“まとまり”が出ています。ただしこの“まとまり”とは一般的にイメージする内容の“まとまり”ではなく作品の完成度という観点での話です。それぞれのシークエンスを投げ出すように観客にただ提示する黒沢的(ゴダール的)な手法は、ストーリーを追っていくというよりは音楽を鑑賞するように流れに身をまかせて“感性を感じ取る”という姿勢がこの映画を愉しむコツではないでしょうか。
そもそも黒沢清の作品群は感情移入するということを拒否するつくりになっています。これは「異化」と呼ばれる手法で、観客が距離をもって批判的に見られるようにする効果があります。黒沢監督はこの「異化」を好んで用いているようです。この作品では監督は演者の表情についてはほとんど指示を与えず、手の動きの演出に注力しています。
ですから本作において「登場人物の誰にも感情移入出来ない」というのはナンセンスなのです。そもそも感情移入する映画ではないのです。これに関しては伊丹十三演じるゼミの教授の興味深いセリフがあります。「このゼミでは“なぜ”“どうして”という質問を禁止しようと思う」。そうこの台詞どおりこの映画では“なぜ”“どうして”という問いかけは拒否されているのです。
“極限的恥ずかし変異”と銘打って恥ずかしさというものをテーマにしていますが、黒沢清監督はエロを撮るのはきっと恥ずかしくて苦手なのではと私は思っています。実はそれがテーマのかもしれません。そしてその恥ずかしさを黒沢毒でおおって恥ずかしさを隠しているのでは・・・、ふとそのようにも感じます。
黒沢清の原点とでも言うべき作品ですが、そのドクドクしさ、トゲトゲしさ故に多くの黒沢アンチを生みそうな作品。それでもあえて言いましょう「この作品は面白い」と。
「恥ずかし実験」 キャ〜、恥ずかしい!
投稿日
2008/01/18
レビュアー
こんちゃん
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
作品の全体を一貫して「不機嫌なムード」が支配しています。冒頭の、吉岡さんに会うために田舎からやってきたシーンでも、恋する乙女のような明るさはなく、不安感や茫漠とした閉塞感がただよいます。
JUCEさんのご教示のごとく、感情移入してはいけない作品なのでしょうが、私は平山教授(どこかで、これは蓮實重彦をモデルにした人物だと聞いたことがあります)に感情移入しようとして、失敗しました(笑)
誤解を恐れずに言えば、黒沢清という人は、映画を通して、何かを訴えようとか、伝えたいなんてことを考えない人なんでしょうね。爪の根元のササクレを撫でられているような不快感を観客に与えながら、不快な顔をしている観客を陰から覗いてほくそ笑むような人なんだと思います。どちらかというと、映画にお手軽な共感や感情移入を求める私は、とっても苦手な分野です(笑)
しかし、つまらないのかというとそうではないのです。
パロさんの
「最高傑作である」
と言う評価を否定するつもりはありませんし(否定するだけの論拠も持ち合わせておりません)観た後に、なんだかモヤモヤしたものを感じながらも、観て損したとは思わないのです。とはいえ、素晴らしいとも言えず、まだまだ勉強が足りんなあと思うのです。これに比べると「アカルイミライ」の方が、百倍わかりやすいです。「CURE」とか「叫」は黒沢清の「ドッペルゲンガー」(しかも別人格)が作ったのかなあ?
あ、後半の草むらでの戦闘シーンは、なかなか面白く引き込まれました。下手すると「プライベート・ライアン」なんかよりも面白いかも・・・。
ただ、大半がカットされたとはいえ、これだけ女子の裸が出てくるのに、リビドーを全く刺激しない映画も珍しいですな。「さくらん」もそうだったのですが、その意味合いは全く違っているようです。黒沢清は、あえて性的には興奮できないような作り込みをしているような気がします。だって、アキのお股を開くとまばゆいばかりに光り輝いちゃうんですから(笑)
こりゃ、ロマンポルノとしては失格だと言われちゃいますよね。
洞口依子は、映画初出演でありながら、堂々とした演技を披露するし(冒頭のカメラ待ちして歩くシーン!素人はいきなり歩く演技ってできないですよ)麻生うさぎのはじけた演技には惹かれますが、それ以外の学生役の下手なこと!今時の高校生でも、ここまで下手ではないでしょう。「机のなかみ」の高校生達の方が数倍ましです。
スタッフに撮影所がらみでは無い、素人に近い人を多く使ったと言うことですが、役者もそうだったのでしょうか・・・。
ラストの、アキがアカペラで「子守唄」を歌うシーンに、妙な違和感を感じたのですが、これは後から追加されたシーンなんですね。
お蔵入りした「女子大生・恥ずかしゼミナール」(「黒沢清の映画術」によると、日活の内紛のとばっちりだそうですが)から、からみのシーンの大半をカットし、追加シーンを入れて編集したそうですから。
なにはともあれ、黒沢清の作品をわかるようになれば、ゴダールもわかるような気がするので、頑張って勉強しまっす。
そういえば、この作品の助監督は万田邦敏ですけど、美術助手で塩田明彦も参加してるんですね。
誰がなんと言おうと黒沢清の最高傑作だ!
投稿日
2006/04/21
レビュアー
parole
いよいよ『ドレミファ娘の血は騒ぐ』までがレンタル許諾された。公開時に劇場に駆けつけ、発売当時1万円以上したセル版のビデオも、その後DVD化されたセル版も持っている私にとって、「知る人ぞ知る」度数が低くなってしまうのは痛し痒しと言ったところだが、この愛すべき作品が多くの人の目に触れる喜びの方が遙かに大きいのだから、素直にレンタル許諾したジェネオンと即座に在庫したDISCASとに感謝すべきだろう。
今にして思えばゴダールの亜流とも受け取られかねない若気の至り的な作品ではあるけど、事実主演の洞口依子がいみじくも指摘していたようにラストシーンなどはまんまゴダールの『ワン・プラス・ワン』なのだけれど、蓮實重彦の当時唯一の出演作品だった『School Days』やぴあフィルムフェスティバルに入選した『しがらみ学園』の後に満を持して制作・公開された本作品は、私にとっては客観的な評価を越えて擁護すべき作品だった。だから、この作品は未だに私にとっては黒沢清のベスト・ワンだ。
でも、こうした個人的な感情を抜きにしたとしても、今なお新鮮さを失うことがない瑞々しい作品だと思う。立教大学を舞台にした現代版不思議のアリスとでも言うべき奔放で破天荒なストーリーを元に、ミュージカルあり、コメディーあり、ドキュメンタリーあり、ゴダール張りの前衛風味あり、そして洞口依子の痛々しいほどの可憐なヌードありと、それこそ何でもありの世界が繰り広げられている。
映画に、わかりやすい物語の粗筋や、簡明な言葉で言い換えることができる主題や、お手軽な共感やら感情移入やらを求める人には全くお勧めできる代物ではないが、映画に様々な楽しみや愉しみを先入見なく求める人なら、その人なりのなにがしかのものを与えてくれる作品だと思う。
騙されたと思って、一人でも多くの人にこの作品を観て欲しいと思う(でも、きっと、騙されたとい抗議が殺到すると思うけど(苦笑))
洞口さんすごい・・
投稿日
2006/11/26
レビュアー
真
洞口さんがなぜかだいすきで見たら、
すんごいエッチでびっくり。
伊丹さんのあやしさにびっくり。
そして、これが黒沢清監督作品と知ってさらにびっくり!
コード黒沢
投稿日
2010/02/12
レビュアー
ひろぼう
元はロマンポルノだったのを切った貼ったで別の物語にした本作。はなからエロスを求めている風でもなく、意味があるようでなさそうな数々のシーンが鑑賞者を惑わすような作りとなってはいますが、それらを個々として見るから意味を見つけられず、観終わって全体を俯瞰するとぼんやりと訴えることが浮かび上がるような作品でした。
黒沢作品全般に言えることでしょうか、何かの象徴のようなシーンが、時にそのままで時に手を変え品を変え繰り返し挿入されるのは。ぱっと見、取っつきにくさを感じるのですが、その効果は、最初は『おや』で『なんじゃこりゃ』となり『ううむ』『はは〜ん』と、繰り返しによって意味合いが通じるかのようです。一片のピースが繋がり合って、全貌が明らかになるパズルのようでもあります。
散乱した符号が足跡になって、それに従って歩くとラストに導かれるみたいな感じでしょうか。たまにユーモアとかで惑わすシーンもあり、道を踏み外しそうになったりしますが。
ではこの映画は何を訴えようとしたのか。なんとなく伝わるものはあるのですが、言葉にするのは難しい。
2回3回と観ると分かるような気もするのですが、あいにく私にとってはそれほど魅力的な映画ではありませんので、中途半端なレビューでお茶を濁すこととします。悪しからず。★3
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