ゼロの焦点 / 有馬稲子
ゼロの焦点
/野村芳太郎
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(22)
解説・ストーリー
雑誌「宝石」に連載されて絶賛を浴びた松本清張会心の長編ミステリーを、巨匠・野村芳太郎監督が映画化。広告会社に勤める新婚の憲一が金沢へ出張するが、現地で消息を絶ってしまう。妻・禎子は単身金沢へ向かい、夫を探し始めるのだが…。<br>●ご注意ください●<br>記番:DA9776と記番:D*DA9776Rの内容は同一です。
雑誌「宝石」に連載されて絶賛を浴びた松本清張会心の長編ミステリーを、巨匠・野村芳太郎監督が映画化。広告会社に勤める新婚の憲一が金沢へ出張するが、現地で消息を絶ってしまう。妻・禎子は単身金沢へ向かい、夫を探し始めるのだが…。<br>●ご注意ください●<br>記番:DA9776と記番:D*DA9776Rの内容は同一です。
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「ゼロの焦点」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
雑誌「宝石」に連載されて絶賛を浴びた松本清張会心の長編ミステリーを、巨匠・野村芳太郎監督が映画化。広告会社に勤める新婚の憲一が金沢へ出張するが、現地で消息を絶ってしまう。妻・禎子は単身金沢へ向かい、夫を探し始めるのだが…。<br>●ご注意ください●<br>記番:DA9776と記番:D*DA9776Rの内容は同一です。
「ゼロの焦点」 の作品情報
「ゼロの焦点」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ゼロの焦点の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
95分 |
|
1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DA9776 |
2005年11月26日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
10枚
|
0人
|
0人
|
ゼロの焦点の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
95分 |
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1:ドルビーデジタル/モノラル/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DA9776 |
2005年11月26日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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10枚
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ユーザーレビュー:22件
日本人の問題に根ざすサスペンス
投稿日:2006/05/22
レビュアー:Miles
『ゼロの焦点』は、ひとりの女性の結婚から始まり、最後は戦後日本が抱えていた闇の部分、とりわけできれば蓋をしておきたい、社会の恥ずかしい部分が起こしてしまったとある事件を通じて、戦後日本が喪失した過去の哀しみとひとりの女性が経験した悲しみを巧みに対比させながら、極上の推理物に仕立てた松本清張の原作を、野村芳太郎がメガホンを取り、コンパクトな快作に仕上げています。たった一週間しか新婚生活をしていない夫婦だが、約一週間を夫は金沢への出張を機に失踪。その後、警察発表は自殺を発表するが、順風満帆の会社生活と東京での甘い新婚生活・・・そんな夫が、自殺などするはずがない。妻は自ら金沢へ赴き、自らの足で事実を突き止めようとする。すると、新たに2名の死体が上がり、事件は意外な展開を見せ始める・・。そんなストーリーです。
今でこそ、このような話はTVドラマで日常茶飯事に扱われている題材ではあるものの、昭和20〜30年代においては社会の混乱や激動で波及する個々の事件というは、戦後ショックのあまりに大きいインパクトの中ではこうした事件の哀しみや感傷を共有し辛かった側面もあり、国内で起こる事件の質や量も経済高度成長に比例して複雑かつ凶暴化してきていることに、松本清張は誰よりも先に気付いて警鐘を鳴らしていたと思います。画面がモノクロであること、話の筋書きなどは、背景が戦後間もなくという点だけ除けば、さほど古さは感じません。頭でっかちにも復興しては来たが、こうした事件簿に古さを感じないということは、それだけ当時と事件の本質はまるで当時と変っていないということです。ひょっとしたら、それがこの作品を観て最も寂寥感を覚えることかも知れません。女性が主役の殺人事件という設定も斬新だったと思います。
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7人の会員が気に入ったと投稿しています
古いミステリーのはずですが・・・☆4.5
投稿日:2005/12/27
レビュアー:国士無双
上記、レビュータイトルのように感じられる程に現代的な感覚で見ることのできるミステリーでした。もちろん、画面とか乗っている電車とか使われている単語とかを考慮に入れればすぐに古い映画であることが分かりますけれど。
この映画のイントロは、広告会社に勤める新婚の憲一が金沢へ出張するが、現地で消息を絶ってしまう。妻・禎子は単身金沢へ向かい、夫を探し始める。その結果、夫に関する意外な過去が明らかになって・・・。
上記のイントロ以上の内容はネタばれになってしまいそうなので、よしますがこのミステリーでは例えば「コロンボ」シリーズのように証拠を細部まで検証して”夫”ははたして生きているのか、それとも死んでいるのか、もし死んでいるのならそれは他殺なのかどうかなどを推理するものではないので、その点には注意が必要かと思います。(とにかく、人間は単純ではない。だから、悩むのだと言う至極当たり前のことを改めて実感できる内容です。)
また、内容に関して興味を引く点は「見合い結婚」で直ぐに失踪してしまった夫のために夫を捜し求める妻の優しさ?に素晴らしい家族愛を感じた点でした。(夫婦とは一度契りを結んだならばこうありたいと思わせる内容だったと言えるようにも思えます。その意味でもお勧め。)
総じて、証拠吟味形のミステリーとは言えないものの文学作品としての価値は高くお勧めできる一本です。(当時だけでなく、今でも共感できる内容を扱っていると思われます。)
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7人の会員が気に入ったと投稿しています
わが幻想の都市【21】金沢 その1
「ゼロの焦点」(1961年、松竹、白黒、95分)。
野村芳太郎監督、出演は久我美子、南原宏治、有馬稲子、高千穂ひずる、西村晃、加藤嘉、穂積隆信、沢村貞子、十朱久雄。
松本清張が書いた「ゼロの焦点」(1958年雑誌連載、59年単行本刊行)は、、推理小説です。
金沢が舞台となっていますが、正確に言うと、石川県全体と言ってよいと思います。
死の連鎖、場所は、金沢市内ではなく、北東の能登の断崖と、まったく逆方向の、西の白山麓の温泉旅館と近くの橋なのです。
金沢は、行方不明になる「新郎」の仕事の拠点です。
二つの死に伴い、別の二つの死が、、隠蔽として発生する。
この小説では、映画では、金沢は、拠点としてでしか存在しない。
犬童一心監督(2009年、東宝、カラー、132分)では、出演は広末涼子、西島秀俊、木村多江、中谷美紀、杉本哲太、本田博太郎、市毛良枝、鹿賀丈史。
これは、カラーとして、1961年版の白黒版の映像を越えようとして、成功している。
映画のドラマとしては、1961年版の方が圧倒的に高いと、僕は独断として、思う。
この映画の優れているところは、「禎子」(広末)が夫を訪ね、初めて金沢に入る場面の、蒸気機関車と煙が、金沢を右から左(東から西)に入る場面だろう。
金沢を感じた、素晴らしい映像だった。
「禎子(ていこ)」という女性は、見合い結婚した夫が、残務整理のため、金沢から戻るのを待っている。
その男(鵜原憲一)なかなか戻らないため、会社に連絡し、会社でも、本当は彼の原住地も知らなかった。
「ゼロの焦点」はTVドラマで「禎子」の役を、多くの女優さんが演じているようだが、私が見たのは、1991年の日本テレビ版、
眞野あずさ様が演じている。
増田恵子、芦川よしみ、並木史朗、岸部一徳、音無真喜子、岩本多代、神山繁、林隆三が共演していた。
「禎子」は、二枚の写真を手がかりに、金沢・石川で失踪した夫「憲一」の行方を追う。
注目すべきは、「憲一」の兄の行動です。彼は「嘘」をつきます。
金沢を中心に描いた映画ではありません。
小説は、泉鏡花、室生犀星、中野重治、吉田健一、五木寛之の作品があるのですが、映画として「金沢」を中心にしたものは、見つかりません。
犀星の「蜜のあわれ」が、映画になっています。
金沢は、迷宮かどうか。
この都市について、もう少し、探求したいと思っています。
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3人の会員が気に入ったと投稿しています
能登の岸壁に立つ女
投稿日:2019/06/13
レビュアー:趣味は洋画
ゼロの焦点(1961年、日本・松竹、モノクロ、95分)
私が30歳くらいの頃だったろうか。
旅行関係の取材の仕事で、能登金剛(巌門)に降り立ったことがある。
勿論、本作の舞台となった場所であることは知っていたので、仕事そっちのけで、巌門洞窟や関野鼻、鷹の巣岩などを見てまわったのが昨日のことのように思い出される。
松本清張原作の傑作サスペンスを橋本忍、山田洋次が脚色、野村芳太郎がメガホンをとった「日本の古典映画の名作」といっても過言ではないだろう。
モノクロ映像とはいえ、極寒の日本海の荒波、能登の寒村の様子が映し出される。
1961年(昭和36年)の日本の原風景の一端である。
金沢、能登、北陸(列車の名前でも登場)...旅情を感じるが、これがサスペンスとうまく融合している。
見合い結婚してまだ1週間の鵜原禎子(久我美子)は、広告代理店に勤める夫の憲一(南原宏治)が仕事の引継ぎのために金沢へ旅立つのを上野駅で見送る。憲一は金沢で業績を伸ばし、東京へ栄転していたのだ。だが、予定を過ぎても戻らない憲一を心配した禎子は、夫の会社の同僚と共に金沢へ向かう。夫の後任となる本多良雄(穂積隆信)が力になってくれるが、金沢での下宿先も分からず、憲一が親しかったという耐火煉瓦会社の社長、室田(加藤嘉)を訪ねる。しかし室田も、妻の佐知子(高千穂ひづる)も憲一の失踪に心当たりはないという。手がかりが掴めない中、禎子は帰京し、義兄の宗太郎(西村晃)に後々のことを任せるが...。
昭和を代表する女優陣の演技に見ごたえがある。
久我美子30歳、高千穂ひづる31歳、有馬稲子29歳。(敬称略)
久我の凛とした表情がいい。高千穂の鬼気迫る表情もいい。有馬の可愛さは独特だ。
だが、3人とも哀しく切ない境遇が、観る者の心をうつ。戦後の儚さか。
クレジットは上述の順番で、女優3名が最初に登場する。そして、南原宏治、西村晃、沢村貞子、加藤嘉、永井達郎、桜むつ子、穂積隆信、十朱久雄の順。
夫の消息を心配し、禎子は上野駅から「北陸」という列車に乗る。
金沢からは七尾線で能登へ、羽咋駅で乗り換え、北陸鉄道で三明へ、そしてバスで富木へ向かう。
ボンネットバスが走り、列車の中でのタバコはごく当たり前の状況だ。
金沢の白山荘という旅館、おそらく和倉温泉であろう能登の旅館(加賀屋だと思う)、昭和の風情が感じられる造りや、従業員の言葉遣い。
禎子が能登の寒村を訪ね歩くとき、芥川也寸志の、胸に迫るメロディーが流れる。
このシーンの頃、私はもうすっかり映画の中に入り込んでしまっている。
ちゅくさんのレビュー「わが幻想の都市【21】金沢 その1」を拝読してから、2年以上が経過しての鑑賞と相成った。
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2人の会員が気に入ったと投稿しています
ゼロの焦点
投稿日:2016/03/10
レビュアー:片山刑事
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
結婚1週間で金沢に出張に行った旦那さんがいつまで経っても帰ってこないので捜索する奥さんの話。
松本清張原作らしく戦後すぐの社会問題を根底にしたストーリーはさすがでした。お見合い結婚が当たり前で、その相手が結婚前に何をしていたのか全く分からず。売春婦という職業も今と違って全く社会的な立場も違ったりするのがわかる作品でした。クライマックスで崖の上でつらつらと語るというのもパイオニア的なものとして見られるのもよかったです。
ただ映画として面白いかと言われれば、主人公が話を聞きに行くと皆さんべらべらと話し始めちゃうし、点と点が線になっていく様子も推理ものとしての面白さはあまりなかったです。開始1時間くらいまではずっと主人公がいろんな人に会いに行って、その人のことを語って…。の繰り返しで淡々と進んで、ラスト30分で主人公がいきなり超絶推理を発揮して解決していくというのもあまり盛り上がることがなかったです。
当時は新鮮な映画だったのはわかりますが、今となってはちょっと古さを感じてしまう映画でもありました。とはいえ、白黒の映像が綺麗だし青酸カリって怖いなと勉強になる映画でした。
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ユーザーレビュー
日本人の問題に根ざすサスペンス
投稿日
2006/05/22
レビュアー
Miles
『ゼロの焦点』は、ひとりの女性の結婚から始まり、最後は戦後日本が抱えていた闇の部分、とりわけできれば蓋をしておきたい、社会の恥ずかしい部分が起こしてしまったとある事件を通じて、戦後日本が喪失した過去の哀しみとひとりの女性が経験した悲しみを巧みに対比させながら、極上の推理物に仕立てた松本清張の原作を、野村芳太郎がメガホンを取り、コンパクトな快作に仕上げています。たった一週間しか新婚生活をしていない夫婦だが、約一週間を夫は金沢への出張を機に失踪。その後、警察発表は自殺を発表するが、順風満帆の会社生活と東京での甘い新婚生活・・・そんな夫が、自殺などするはずがない。妻は自ら金沢へ赴き、自らの足で事実を突き止めようとする。すると、新たに2名の死体が上がり、事件は意外な展開を見せ始める・・。そんなストーリーです。
今でこそ、このような話はTVドラマで日常茶飯事に扱われている題材ではあるものの、昭和20〜30年代においては社会の混乱や激動で波及する個々の事件というは、戦後ショックのあまりに大きいインパクトの中ではこうした事件の哀しみや感傷を共有し辛かった側面もあり、国内で起こる事件の質や量も経済高度成長に比例して複雑かつ凶暴化してきていることに、松本清張は誰よりも先に気付いて警鐘を鳴らしていたと思います。画面がモノクロであること、話の筋書きなどは、背景が戦後間もなくという点だけ除けば、さほど古さは感じません。頭でっかちにも復興しては来たが、こうした事件簿に古さを感じないということは、それだけ当時と事件の本質はまるで当時と変っていないということです。ひょっとしたら、それがこの作品を観て最も寂寥感を覚えることかも知れません。女性が主役の殺人事件という設定も斬新だったと思います。
古いミステリーのはずですが・・・☆4.5
投稿日
2005/12/27
レビュアー
国士無双
上記、レビュータイトルのように感じられる程に現代的な感覚で見ることのできるミステリーでした。もちろん、画面とか乗っている電車とか使われている単語とかを考慮に入れればすぐに古い映画であることが分かりますけれど。
この映画のイントロは、広告会社に勤める新婚の憲一が金沢へ出張するが、現地で消息を絶ってしまう。妻・禎子は単身金沢へ向かい、夫を探し始める。その結果、夫に関する意外な過去が明らかになって・・・。
上記のイントロ以上の内容はネタばれになってしまいそうなので、よしますがこのミステリーでは例えば「コロンボ」シリーズのように証拠を細部まで検証して”夫”ははたして生きているのか、それとも死んでいるのか、もし死んでいるのならそれは他殺なのかどうかなどを推理するものではないので、その点には注意が必要かと思います。(とにかく、人間は単純ではない。だから、悩むのだと言う至極当たり前のことを改めて実感できる内容です。)
また、内容に関して興味を引く点は「見合い結婚」で直ぐに失踪してしまった夫のために夫を捜し求める妻の優しさ?に素晴らしい家族愛を感じた点でした。(夫婦とは一度契りを結んだならばこうありたいと思わせる内容だったと言えるようにも思えます。その意味でもお勧め。)
総じて、証拠吟味形のミステリーとは言えないものの文学作品としての価値は高くお勧めできる一本です。(当時だけでなく、今でも共感できる内容を扱っていると思われます。)
わが幻想の都市【21】金沢 その1
投稿日
2017/03/28
レビュアー
ちゅく
「ゼロの焦点」(1961年、松竹、白黒、95分)。
野村芳太郎監督、出演は久我美子、南原宏治、有馬稲子、高千穂ひずる、西村晃、加藤嘉、穂積隆信、沢村貞子、十朱久雄。
松本清張が書いた「ゼロの焦点」(1958年雑誌連載、59年単行本刊行)は、、推理小説です。
金沢が舞台となっていますが、正確に言うと、石川県全体と言ってよいと思います。
死の連鎖、場所は、金沢市内ではなく、北東の能登の断崖と、まったく逆方向の、西の白山麓の温泉旅館と近くの橋なのです。
金沢は、行方不明になる「新郎」の仕事の拠点です。
二つの死に伴い、別の二つの死が、、隠蔽として発生する。
この小説では、映画では、金沢は、拠点としてでしか存在しない。
犬童一心監督(2009年、東宝、カラー、132分)では、出演は広末涼子、西島秀俊、木村多江、中谷美紀、杉本哲太、本田博太郎、市毛良枝、鹿賀丈史。
これは、カラーとして、1961年版の白黒版の映像を越えようとして、成功している。
映画のドラマとしては、1961年版の方が圧倒的に高いと、僕は独断として、思う。
この映画の優れているところは、「禎子」(広末)が夫を訪ね、初めて金沢に入る場面の、蒸気機関車と煙が、金沢を右から左(東から西)に入る場面だろう。
金沢を感じた、素晴らしい映像だった。
「禎子(ていこ)」という女性は、見合い結婚した夫が、残務整理のため、金沢から戻るのを待っている。
その男(鵜原憲一)なかなか戻らないため、会社に連絡し、会社でも、本当は彼の原住地も知らなかった。
「ゼロの焦点」はTVドラマで「禎子」の役を、多くの女優さんが演じているようだが、私が見たのは、1991年の日本テレビ版、
眞野あずさ様が演じている。
増田恵子、芦川よしみ、並木史朗、岸部一徳、音無真喜子、岩本多代、神山繁、林隆三が共演していた。
「禎子」は、二枚の写真を手がかりに、金沢・石川で失踪した夫「憲一」の行方を追う。
注目すべきは、「憲一」の兄の行動です。彼は「嘘」をつきます。
金沢を中心に描いた映画ではありません。
小説は、泉鏡花、室生犀星、中野重治、吉田健一、五木寛之の作品があるのですが、映画として「金沢」を中心にしたものは、見つかりません。
犀星の「蜜のあわれ」が、映画になっています。
金沢は、迷宮かどうか。
この都市について、もう少し、探求したいと思っています。
能登の岸壁に立つ女
投稿日
2019/06/13
レビュアー
趣味は洋画
ゼロの焦点(1961年、日本・松竹、モノクロ、95分)
私が30歳くらいの頃だったろうか。
旅行関係の取材の仕事で、能登金剛(巌門)に降り立ったことがある。
勿論、本作の舞台となった場所であることは知っていたので、仕事そっちのけで、巌門洞窟や関野鼻、鷹の巣岩などを見てまわったのが昨日のことのように思い出される。
松本清張原作の傑作サスペンスを橋本忍、山田洋次が脚色、野村芳太郎がメガホンをとった「日本の古典映画の名作」といっても過言ではないだろう。
モノクロ映像とはいえ、極寒の日本海の荒波、能登の寒村の様子が映し出される。
1961年(昭和36年)の日本の原風景の一端である。
金沢、能登、北陸(列車の名前でも登場)...旅情を感じるが、これがサスペンスとうまく融合している。
見合い結婚してまだ1週間の鵜原禎子(久我美子)は、広告代理店に勤める夫の憲一(南原宏治)が仕事の引継ぎのために金沢へ旅立つのを上野駅で見送る。憲一は金沢で業績を伸ばし、東京へ栄転していたのだ。だが、予定を過ぎても戻らない憲一を心配した禎子は、夫の会社の同僚と共に金沢へ向かう。夫の後任となる本多良雄(穂積隆信)が力になってくれるが、金沢での下宿先も分からず、憲一が親しかったという耐火煉瓦会社の社長、室田(加藤嘉)を訪ねる。しかし室田も、妻の佐知子(高千穂ひづる)も憲一の失踪に心当たりはないという。手がかりが掴めない中、禎子は帰京し、義兄の宗太郎(西村晃)に後々のことを任せるが...。
昭和を代表する女優陣の演技に見ごたえがある。
久我美子30歳、高千穂ひづる31歳、有馬稲子29歳。(敬称略)
久我の凛とした表情がいい。高千穂の鬼気迫る表情もいい。有馬の可愛さは独特だ。
だが、3人とも哀しく切ない境遇が、観る者の心をうつ。戦後の儚さか。
クレジットは上述の順番で、女優3名が最初に登場する。そして、南原宏治、西村晃、沢村貞子、加藤嘉、永井達郎、桜むつ子、穂積隆信、十朱久雄の順。
夫の消息を心配し、禎子は上野駅から「北陸」という列車に乗る。
金沢からは七尾線で能登へ、羽咋駅で乗り換え、北陸鉄道で三明へ、そしてバスで富木へ向かう。
ボンネットバスが走り、列車の中でのタバコはごく当たり前の状況だ。
金沢の白山荘という旅館、おそらく和倉温泉であろう能登の旅館(加賀屋だと思う)、昭和の風情が感じられる造りや、従業員の言葉遣い。
禎子が能登の寒村を訪ね歩くとき、芥川也寸志の、胸に迫るメロディーが流れる。
このシーンの頃、私はもうすっかり映画の中に入り込んでしまっている。
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ゼロの焦点
投稿日
2016/03/10
レビュアー
片山刑事
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結婚1週間で金沢に出張に行った旦那さんがいつまで経っても帰ってこないので捜索する奥さんの話。
松本清張原作らしく戦後すぐの社会問題を根底にしたストーリーはさすがでした。お見合い結婚が当たり前で、その相手が結婚前に何をしていたのか全く分からず。売春婦という職業も今と違って全く社会的な立場も違ったりするのがわかる作品でした。クライマックスで崖の上でつらつらと語るというのもパイオニア的なものとして見られるのもよかったです。
ただ映画として面白いかと言われれば、主人公が話を聞きに行くと皆さんべらべらと話し始めちゃうし、点と点が線になっていく様子も推理ものとしての面白さはあまりなかったです。開始1時間くらいまではずっと主人公がいろんな人に会いに行って、その人のことを語って…。の繰り返しで淡々と進んで、ラスト30分で主人公がいきなり超絶推理を発揮して解決していくというのもあまり盛り上がることがなかったです。
当時は新鮮な映画だったのはわかりますが、今となってはちょっと古さを感じてしまう映画でもありました。とはいえ、白黒の映像が綺麗だし青酸カリって怖いなと勉強になる映画でした。
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ゼロの焦点