チャイナタウン

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名作「ゴーストライター」でもそうでしたが、この映画の幕切れもストリートでの処刑です。つまりは衆人環視のもとでの犠牲羊の死です。神によって禁じられた性的罪を犯したノアはポランスキーの恥辱に満ちた自画像でしょう。その許しがたい罪を暴こうとする私立探偵は神の代理人としての無力な分身です。このたぐいまれな傑作映画が暗示的に表現している去勢象徴は許し難い性的罪を犯した者に対する神の罰を意味していますがその神が無力なのですね。無力なのかそもそも不在なのか、そうゆうこともいろいろ考えさせられました。

とか言ってフィルム・ノワールとかよくわからないんですけどー！ヨホホホホホー！
っと要は受け売りなわけですが。
こういう映画をフィルム・ノワールと言うらしいです。（説明

わかりやすく言えば、まさに「L.A.コンフィデンシャル」の世界観。
30年代のL.A.を舞台に、暗く哀愁の漂う空気をまとったサスペンス。
犯罪に暴力、男と女。
「L.A.コンフィデンシャル」ほど高揚感に包まれる
男の友情が熱いぜ的な名作感みたいなものは無かったんですが、
それでもクセのある登場人物に深まる謎、解決される内容に結末の味わい、
そして何と言っても映画全体の雰囲気と、これはもうたまらないものがありました。
調べたら、音楽も「L.A.」と同じ、ジェリー・ゴールドスミスなんですねー。
なるほどなるほど。
哀愁のあるホーンの音色がすごく印象的。
こりゃあ良い映画ですよ。
面白かったのはもちろん、あえて最適な形容詞を付けるなら「味がある」映画。

そんな雰囲気の良さがありつつ、
序盤は登場人物の紹介と舞台背景、そして謎が膨らんでいく形で惹き付けて、
中盤で少しずつ事実が明かされつつも黒幕は見えず、
終盤でようやく事件の全貌が明らかにされ、そして結末…。
とこの流れがすごくよかった。
単純にストーリーも唸らされるような。
一回「こういう話じゃないの？」と思わせてからの展開もお見事。
やー、これはなかなか、非の打ち所がない感じ。
古さも全然感じない。ジャック・ニコルソンが若いぐらい。

いやぁ、これは満足しましたねー。
良い映画観た。

フェイ・ダナウェィが魅力的な未亡人をみせてくれます。邸宅に住む申し分のない上流夫人。でも、魅惑的な姿の影の悲惨な過去が暴かれていきます。登場するときの自信たっぷりな表情からラストの
なりふり構わない演技の落差が素敵。
　ジャック・ニコルソン、不敵な探偵役がぴったりはまってました。どことなく不気味な雰囲気を醸してると感じるのはシャイニングのイメージが強烈だから？

劇場公開当時は暴かれる秘密のおぞましさと衝撃のラストに目が奪われ映画そのものの評価が出来なかった。
再見してみると全編隙のない超傑作だった。

フェイダナウエイがジャックニコルソンに秘密を告白するシーンの演出は息ができなくなるほどの緊迫感。ポランスキー恐るべし。

　ハードボイルドというのは、もう少しアクションがあるのかと思っていたが、推理小説のように謎解きが淡々と進んで行くので、地味な映画という印象だった。
　だが意外に集中して最後まで見られたのは、ジャック・ニコルソンの独特な雰囲気に引っ張られたからだ。鼻に絆創膏を貼って捜査するくらいだから、とくに格好良くもなく、科白もウィットがあって聞き逃せない。
　チャイナタウンがニコルソンの前の仕事場だったのは分かるが、その街がどういう意味を成すのかまでは分からなかった。ただチャイナタウンに不満を持っていたらしいということ。　

　モーレイ婦人（フェイ・ダナウェイ）を追い詰めて、夫の愛人を突き止めたが、その関係は、実の父親との・・・。ええ〜！そんな関係もあり〜って、噂に聞いたが本当にあるんだとビックリ。ここは意外だった。
　後半にきてその真相が解明されてくるのだが、ラストの何とも言えない脱力感。これで終わりかと疑問になるくらいの結末に、この映画は良いのか悪いのか分からないような気分になる。

　監督のロマン・ボランスキーの名前を見て、やや納得。この映画の手厚さ、細部の描写、脱力感はこの監督ならではという気がした。（戦場のピアニストしか見ていませんが）
　展開に派手さはないが、ジャック・ニコルソンとフェイ・ダナウェイの独特の演技が見所の一つです。それと特典映像まで見るとこの映画の理解が深まります。