レイチェルの結婚

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どちらかと言えば女性が共感する映画だと思う。
結婚式の様子から相当インテリの裕福な家庭であることが分かる。
人種的偏見のなさとその自然さ、広い敷地と作りこまれた式、
だれもがこんな結婚式をあげられる訳ではない。
キムもレイチェルも彼らが両親から受けているこの恩恵に気付いていないように見える。
特に異人種間の結婚についてこんなに心から自然に受け入れ祝福できるというのはいかにアメリカでもそう多くはいない。
結婚するレイチェルはもちろんキムも少なくともそのような偏見からは無縁に育った。これは無形の財産である。
だからと言ってキムにもこの家庭にも問題がない訳では無い。
実は大ありだ。
でも考えてみると「問題の無い家庭はない」のだ。
キムは薬物依存症の厚生施設から一時的に出てきているので、その間の時間が止まっている。そんな彼女が突然姉の結婚式のために出てきて過去のトラウマを追求しようとする。
そこで起きる家族との軋轢、母との殴り合いもキム自身のためにも
また家族のためにも必要だったと思えてくる。
キムは憑き物が落ちたような表情で施設に帰っていく。
しかし今度はキムの時間はまた動き始めた。

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最初は、妹と姉が交互にキレる。観ていて疲れる映画だな・・と思い、やめたくなりました。それでも、母親役の女優さんが素敵だったので、彼女の登場を待って見続けることにしました。

ところが、この女優さん演じる母親は、私から見ればかなりイマイチでした。キムが責めたように、なぜヤク中全盛期のキムに、幼い弟を任せたのか。最悪の結果を予想出来たはず。そうなってしまったときに、まだ若いキム含め、家族全員が苦しむのは目に見えていたはず。

荒れて崩壊しかける家族から距離を取り続ける姿勢、娘の結婚式なのに、パートナーの出張の準備があるからとそそくさと女の顔をして帰る姿勢、重すぎる罪の意識にさいなまれ、苦しむキムを受け入れるどころか自分の怒りと恨みをぶつけた姿勢。そのどれもが、私の描く理想の母親像からは遠くかけ離れたものでした。

自分がアジア人なのになんですけど、あらゆる人種が何の違和感も感じずに和気あいあいと集まるパーティは、なんとなくしっくりこないものがありました・・。

アン・ハサウェイってかわいくて好きなんですが、この映画に限っては、目が大きくてギョロギョロしててすごく怖かった〜。
この映画は、弱っている時に観ると思いっきりやられて、へこむので注意が必要です。

姉の結婚式のために更生施設から一時帰宅したキム。
一見、家族も周りも祝福ムードですが、自分との距離を感じます。
周りが警戒してしまうような行動をとってしまうキムにも原因はありますが、素敵な結婚式なのにめちゃくちゃにしようとする妹にかなりご立腹な姉レイチェル。
家族が妹をかばうように、特別扱いするのも気に障るようになります。
わざと自虐的なことを言ってみたり、自分のやりたいようにふるまうキムは、観ていて本当に痛々しいです。
うまくやりたいのに、そうできない自分にも、そんな自分に対する周りの反応にもイライラ。
ついにキムも爆発してしまいます。

仲の良い家族のはずなのに、みんな気を使って接しているのは、昔のある事件が原因。
大切な人を失う心の傷は、何年経っても癒えることはないですよね。
みんな自分を責めて、周りも責めて、痛々しくて悲しくなってしまいます。

ホームビデオみたいな映像で、自分がその場にいるような感覚になりますが、赤の他人の結婚式を観ているような気がするのは（実際そうだけど）、きっと依存症や依存症を克服するための集会になじみがないからだと思います。
どうしてもこういう映画だと、過去の自分の行いを話して、周りによくやったと褒められてるシーンを観ると違和感を感じちゃうんですよね。

切ないけれど、ジーンとするような映画でした。
お互い傷をかかえながら、それでも一緒にやっていけるのは、やっぱり「家族」だからなんでしょうか。

病気なのは、仕事しか考えない母親と自分の結婚の事しか頭にない姉（レイチェル）です。キムが家族の不安や不幸を全て背負って耐えきれずに薬に走ったのを解ってくれてるのは父親だけです。

子を持つ親は心がけて下さい、悪いことをしたからこの子は悪い子じゃないんです、育て方が間違ってるから子が悪いことをしたりするんです。

シドニー・ルメットの娘が脚本を書いてます。
親の七光りかと思いきや、意外と味わいのある話でした。
※あ、そういや新郎さんの名前、シドニーや！

花嫁やお姫様が似合うアン・ハサウェイが主役ですが、
結婚するレイチェルはお姉さん、
アン・ハサウェイはその妹キムの役です。

キムはヤク中でリハビリ施設に入ってますが、お姉さんの結婚式に出るために、
仮出所します。

キムは自己顕示欲が強いKYのかまってちゃんで、同じ空間にいると確実にウザいタイプのゴスな服を着たエモ女です。

けど、黒い服を着た天使？
って思えるほどアン・ハサウェイが可愛いいのです。

さすが、人喰い博士を知的な紳士に撮ったデミ監督ですね
※『羊』も本作も演じる役者の技量が大きいですが…

デミ監督はアン・ハサウェイの横顔を何度も撮って、
その美しさを見せてくれます。
額のカーブの美しさ、鼻の稜線の細さ、唇の形状の美しさ、顎の細さ…

反対にお姉さんのレイチェル役の人はごつい鷲鼻でふくよかな顎をしてます。
お姉さん役の人、デブラ・ウィンガーに似ていましたwww

花嫁姿で今日だけきれいなお姉さん＝人格者
変な格好して安いパーマでも、根っから可愛い妹＝サイコ

男はどちらをお嫁にすべきでしょう？