フック

どうなったんやろうと思ってた人必見かも？ネバーランドはどうなったのかはネバーエンディングストーリーみたいな物語があったのかなーと思うンやけど、大人にならないと決めたネバーランドの子供たちは？？　　大人のためのファンタジーですねこの作品は。リアルとファンタジーの行き来が出来たらストレスは無くなるとマジで思いましたよ。ピーターパンがリメイクされたけれど、これも合わせて見るともっとファンタジーに浸れる、と思うかも。（かもばっかりで御免なさい）

子供がみたら楽しめるダスティン・ホフマンがとても楽しいそうに演じていた。

ジェームズ・マシュー・バリーの『ピーター・パンとウェンディ』をベースしたファンタジー・アドベンチャー映画。
もともとＪ.Ｍ.バリーは劇作家なので、冒頭、子供たちの学芸会でピーター・パンとウェンディの出会いのシーンが登場する。これは、本作品のキーとなるシークエンスであると同時に、バリーへの敬意の現れだろう。いかにもスティーブン・スピルバーグらしい。(笑)

――40歳の弁護士ピーター・バニングは、仕事ばかりで家庭を顧みない男だった。息子ジャックの野球の試合にも遅刻して見逃す始末。
或る日、祖母のウェンディの名前を冠した病院がオープンすることになり、一家で英国を訪れる。ウェンディや叔父のトゥートルズらと再会し、旧交をあたため合うが、ここでも仕事に追われるピーターに、皆は呆れ顔だった。
しかし、レセプションが開かれた夜、ピーターの子供たちが何者かに誘拐されてしまう。残されていた脅迫状には、フック船長のサインがあった。
……というお話し。

ピーター・パン（ピーター・バニング）は、ウェンディの孫娘と結婚し、ジャックとマギーという２人の子を授かっている設定。それ故、本作品で描かれるのは、父と子、特に息子との関係で、現代社会に内在する“大人になれない子供たち”の問題に対して、１つの解答を示している。子供の心を大切にしつつ大人になって行く健全さは、「ごくフツーの家庭で育まれる」ということである。

茫然とするピーターに、ウェンディは、彼がピーター・パンであることを告げる。説明台詞ばかりだが、私は、この場面が好きだ。演じたマギー・スミスが素晴らしく、不覚にも涙してしまった。(笑)　誰もが大人になることと引き換えに歳を取る。老いたピーターに今一度、「子供に戻ってネバーランドへ行きなさい」と命じることの残酷さを知っているのは彼女だけだからだ。

――その夜、ピーターのもとに妖精のティンカーベルがやって来る。信じられない祖母の話しばかりか、目の前に妖精まで現れて彼はパニック寸前。
オタオタするピーターに業を煮やしたティンカーベルは、彼をシーツにくるむと、強制的にネバーランドに連れて行ってしまう。
そして、ピーターが目を覚ますと、そこはフック船長が仕切る海賊の町だった。
……という展開。

ネバーランドでは、子供のように、いろいろなことを忘れて行ってしまう。この設定が活きていて、ピーターとジャックの関係や彼とウェンディの関係を絶妙なものにしている。「そう言えば、子供って何でも忘れちまうよなぁ」という感想を強く抱いた。いい脚本だ。

ピーター・バニング（ピーター・パン）を演じるのは、ロビン・ウィリアムズ。『ポパイ(80)』や『ガープの世界(82)』が思い出される。「グッドモーニング、海賊たち！」は、彼へのオマージュだろう。(笑)

ジェームズ・フックは、ダスティン・ホフマン。『卒業(67)』や『パピヨン(73)』、『大統領の陰謀(76)』も良かった。70年代の映画って、いいよなぁ。
息子のマックス・ホフマンも、幼い頃のピーター・パン役で出演。レベッカとジェイク・ホフマンもチョイ役で出ており、一家で撮影を楽しんだようだ。

背の低さ( 167cm！)を武器にして来たＤ．ホフマンだが、本作品では、それを感じさせない。スミー役に『モナリザ(86)』のボブ・ホスキンスを配したのも、この辺に理由がありそうだ。（彼もまた 168cmしかない）

ティンカーベルは、当時、『プリティ・ウーマン(90)』の大ヒットで絶大な人気があったジュリア・ロバーツ。ミニスカートからのぞく脚が、痩せっぽちの少年のよう。それを見たバニングの反応が面白かった。(笑)

子供の頃のウェンディを演じるのは、デビューしたてのグウィネス・パルトロー。個人的には、好きな顔立ちではないので、あまり興味がない。

グレン・クローズも出演しているが、やはり好みの顔立ちではないので気づかなかった。そう言えば、彼女は『ガープの世界』でロビン・ウィリアムズと共演している。

こうしたスターが出演した本作品は、ピーター・パンの映画としては“変化球”の部類だ。しかし、原作のさまざまなモチーフを散りばめることで、私たちがよく知っているピーター・パンの物語と違和感なくシンクロさせている。やっぱり、脚本が上手いんだなぁ。企画の初期段階で『ミリィ／少年は空を飛んだ(86)』のニック・キャッスル監督が脚本に携わっている。

モチロン、物語は大団円を迎える。ちょっと切ない結末は、大人ならではの感想だろう。
本作品を若い頃に観た方でも、いま、十分に大人になっていたら、もう一度、観る価値があるかも知れない。(笑)

オススメ！

何度も見ようとは思わないが、少し面白かったので星3つ。

泣けてしまいました。４０を超えて飛べなくなっている私自身の姿に・・・・・
そして、飛べる方法を再び教えていただきました。
飛び方を教わる事が出来て、うれしさでまた泣けました。

これは、ピーター・F・ドラッカー　のマネジメントとか現代の経営などの著書を呼んだ直後だから余計に感じ入るものがありました。
ドラッカーも同じ事を言っていました。そう。あのセリフを！
ピーターつながりなのは偶然なのでしょうか？　いいえ。私はそうは思いません。
重要な事は昔も今も変わらないのです。
重要なことは子供も大人も変わらないのです。
そして、これから未来においても同様なのです。
ネバーランドもある意味実在します。

今なら言えますが、私の３０代では、この映画からなにか得られるとは思いません。
飛ぶことがどれほど重要なことなのかを、４０を超えて初めて解るとは何とも皮肉なことです。
残る人生を地面を這いずることにならなくて済むようにけっぱりたいと思います。

若者たちに重要な事を伝えたいが、おそらく伝わらないでしょう。私の若いときがそうであったように。
でも、なんとかして、私の背中で伝えたいと思います。

今、この映画と出会えて
本当に助かりました。