マグニフィセント・セブン

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う〜ん、往年の名作・大作のリメイクが続いているようだけど（『ベン・ハー』とか）、あれだけ売れ評価の高い作品を改めて製作するのはとても難しいことだ。観る方はどうしたってオリジナルと比較するから、作る方は筋立てから演出、配役、オリジナルとの差別化等々あらゆることに細かく気を使う。製作陣にとっては「オリジナルを汚した」と批判されることが一番怖いのだ。

さてこの作品だが、これはもう『荒野の七人』のスケール、味には到底及ばない。決定的なのはやはりそのキャスト。どうしたって、オリジナル作のあの豪華なスターメンバーの個性には太刀打ちできない。なんたってあちらは、野球で言えば４番バッターばかりでチームを組んだような贅沢さなのだ。対してこちらは時代に合わせたコスモポリタンな構成になっている。アフリカ系のデンゼルをはじめ東洋人にメキシカン、はぐれ先住民（インディアン）ありと、まるで「スタートレック」みたいなメンバー構成。内容的には、大筋はオリジナル（また日本映画原作）どおりで、舞台・対立関係・悪人集団などの設定を改めストーリーのなかでの重点の置き方など独自の工夫を凝らしたようだ。

オリジナルには到底及ばないなどと決め付けてしまったが、駄作というわけではない。これは“デンゼル・ワシントンの”「荒野の七人」、リーダー（チザム）役を務めるＤ・ワシントン版として作られたものと思えば西部劇として十分に楽しめる出来栄えにある。
私が一番評価したいのはガンファイトの場面。チザムが最初に登場した酒場のシーンから、往年のマカロニ・ウェスタンを彷彿とさせるカッコイイ早撃ちを見せてくれる。オリジナル版では全体的にガンマンたちの個性や村人たちとの交流など、登場人物たちがそこで織り成す人間模様が中心になっていた。比べてこちらはガンファイト、戦闘といったアクションに重点を置いたつくりになっている。

７人のうち最後に生き残るのは誰かなぁと途中から気になっていたが、あの３人だったのはなんか示唆的な感じがする。
アフリカ系のチザムにメキシカンと先住民だ。チザムはリーダーだから当然なんだけど、今作では白人が充てられなかったし、彼が町の用心棒を請け負うにあたり個人的な理由が用意された。これには理由があるのだと思う。
白人のアメリカが始まって以来、先住民やアフリカ系（奴隷）がこれまで受けてきた苦難・辛苦は広く知られており、また最近登場したあの大統領が主張するアメリカファースト主義は近年急増するヒスパニックに大きな不安を与えているのだ。脚本の内容にそこまで考慮されたとするのは考え過ぎだろうか。
オリジナル作が公開されたのは１９６０年。二作の内容の違いはそのまま時代の違い、移り変わりを映している。

3点

もう１つかな。

１１人の刺客
７人の侍
思わせるような洋画
個人的には嫌いではないかな

メインキャストがみんなかっこいいですね。特に、デンゼル・ワシントンが渋い！最後の銃撃戦は、ちょっとやりすぎ感があり、ラスボスとのやりとりは案外あっさり終わった。

私には荒野の七人でインプットされています。
過去ユルブリンナーやスティーブマックィーン、ロバートボーンたちのキャラクターが反映されて懐かしい思いでみました。もちろんデンゼルワシントンよかったです。そして本家黒澤明の七人の侍もリピートしたくなりました。音楽も懐かしい。とてもかっこいい映画でした。