００７　スペクター

　レンタルしたい作品は一向に届かず、繋ぎとしてリストに入れてました。さて、この『００７』シリーズは誰もが知る有名な作品であり、ネタも誰もが知っています。個人的にはあまり興味が無く、今日まで流してきました。諜報部員ジェームズ・ボンド役はこれまでに何人かのプレイボーイ風の男優さんが勤めてきましたが、ダニエル・クレイグはどうなのか？。少し興ざめのような気がします。石部金吉風のお硬いイメージが強く、別のジャンルで主演を取った方が良いのではと思いますが、何と４作目突入とは驚きました。

　美人女性を見つけてはキッチリ手篭めにしていく手の早さも、クレイグでは真面目すぎて少し雰囲気が異なります。ストーリーも全く頭に残らない内容で、強弱の変化とか、いつものおバカで漫画チックなシーンもなく、手堅いです。ボンドガール役のレア・セドゥ。やんちゃで子供っぽい感じですが何故か魅力を感じました。殺し屋の血を引いているのかあまり色気は無いですが体型が引き締まっていて良かったです。

００７シリーズも、はや何作目だ？

まあそんなことはどうでもいいか。ピアース・ブロスナンからの００７しか見ていない私にとっては。

そしてダニエル・クレイグ。かっこいいオジサンだ。

あらすじ・・・は面倒なので省略！


このダニエル・クレイグ版は、すべてが「つながっているストーリー」なので、ほぼすべて見ていた方が楽しめるだろう。まー見てなくても楽しめるとは思うが。

なんとなくこの「スペクター」では「古風」な印象を受けました。ショーン・コネリーが００７を演じていた頃を思い起こさせるような・・・（って見てないけど笑）。


クリストフ・ヴァルツがいい味出して悪役頑張ってます。クレイグへの拷問シーンはこの映画屈指の名場面でしょう。

そう、この映画ではけっこう面白い展開が多い。見せ場もある。

しかし、「名作」とは呼べない。なぜか知らないけど、「これはいい映画だ！」とは思えない。

まーそんなわけです。

☆４．５つ。

ダニエル・クレイグ主演による「007」シリーズ第24弾。今回は上司であるMが謹慎を言い渡しているのに、ボンドは世界をかけ、悪の組織スペクターを追い詰める。

でも、謹慎中なのに、服装は頻繁に変わり、国境をやすやすと越え、どのように移動しているのか、またお金はどうしているのか、そのような現実的な疑問を持つと作品に没入出来ません。

また、拳銃で００７を撃てば良い場面でも、何故か格闘戦になったり、随所に疑問はつきません。今までの戦いもすべてスペクターがらみと言うのは、ナイズアイディアですが、その割には本部があっけなくボンド１人に破壊されるなど、大きな悪の組織の割には、弱いです。

最後は、グッドエンディングなんですが、すこしパンチに欠けるかも。でも、ダニエルクレイグも老けました。好きですが、アクションが痛々しくなる前に、若手と変わった方が良いですね。

ダニエル・クレイグのボンド。世間の評判はいいのですが、ショーン・コネリーの１作目から連続して観ていったものとしては、格好いいのですが、なにか物足りない。ボンド映画は、昔ながらの古き良き大衆のスパイ映画。アクションありお色気ありコメディあり、といったのがいいのですが、ダニエル・クレイグのボンドはそれとは違う。そこがいいのだけど、ちょっと物足りない。そんな風に思っていました。

彼の出演するこのシリーズ、４作品目にしてようやく対峙してきた謎の組織が分かるとのこと。ちょっと展開がなぁ、強引なうえにダラダラしているよな、このシリーズと思っていたのですが・・・

オープニングのアクションがいい。特徴的なメキシコの死者の日を美しく描きつつ、標的を狙撃するまでのシーンが１カットで描かれ・・・この流れるような感じがいい。そして、いつものボンドアクション、ビルは倒壊する、ヘリ乗って格闘する。めちゃくちゃです。でも、これは面白い。

謎の組織の全容も見えてきて、ドンはあの男。過去作品と違ってボンドとは幼き日から因縁があるという設定に。うーーーん、無理やり！！でもそれがあるからこそ、見えない巨大な組織（だいたい何を目的にしている組織かもわからん）のボスが、単なるスパイであるボンドに異常にからんでくる、というのが出来ております。

敵のボス役は、クリストフ・ヴァルツ。異常だけど格好よくて深い怖さがある、なんていうのはこの人だからこそですね。よくできているなぁ。

話の展開は相変わらず無理がありましたが、映画としては見どころが満載で、ボンド作品らしい秘密兵器、車（やっぱり車がいいよねぇ）、無茶なアクションシーンがこれでもかと続き、楽しい作品でした。こりゃ、続きが気になるし、期待するよなぁ。楽しみです！！

ダニエルクレイグの007シリーズの中では最高の仕上がりではないでしょうか。ただ、今までのシリーズの見どころをこれでもかというように盛り込んだ感がいなめません。メキシコの死者の祭りは「死ぬのは奴らだ」のパレード。雪山の医療施設は、「女王陛下の007」他にも、敷石道のカーチェイスや、運河を利用したカースタント、ヘリコプターのスタント、列車内での大立ち回りは「ロシアより愛をこめて」などなどなど。

ボンドガール役のレア・セドゥは、女優のキャリア的には問題ないのですが、ボンドガールの「華」という点では少し役不足がいなめません。氷のような知的な美人女医が、列車のディナータイムではロングドレスの妖艶な美女に変身…ということろも相当な見どころのはずですが、美しさとスタイルの良さに少し問題があり、活かせていません。Qも007をサポートする重要な役ですが、三四郎の小宮にしか見えません。
映画自体も2時間38分とかなり長尺になり、もう少し、編集で短くした方がよかったかも。