デイライト

　ニューヨーク、世界一の大都会です。世界で一番様々な人種が入り乱れ、世界の文字通りの中心。経済力も東京に注いで第２位であり、強大な大都市です。

　そんなニューヨークと、その郊外であるニュージャージー州とを結ぶ大きな海底トンネル。東京で言えば東京湾トンネル？いやもっとずっとスケールがでかい。それこそ、荒川や多摩川にトンネルが数本しか通されていなくて、つまり川を渡る手段が限られていて、その中でこのトンネルを通るしかない！という、いわば東京と大阪に対する東名道のような、そんな巨大トンネルが舞台です。

　スタローンは、過去レスキュー隊の隊長を務めていたという設定のようです。しかし事故を起こして退役して、現在はタクシー運転手の模様。彼はお客さんを乗せ、マンハッタンからニュージャージーへとトンネルを通ろうとします(そんな展開だったっけ？)。

　しかし、そこで大爆発が起こります。一瞬にして大動脈は大地獄へと変わる。数百人の死者、そして生き埋めにされた数百人の人間達。彼らはどうにかして地上へと生還を試みます。その過程では、生還することを諦めた人や、勇気が湧いてこなくてしり込みしてしまう人。力尽きてしまう老人。またスタローンと袂を分かつ人も登場します。

　悪人という設定がありません。強大なトンネル崩落との恐怖との闘いです。または、生還を目指す自分との闘い。人間の中に明確な敵がいないところが、この手のパニック映画のよさかもしれません。

　世界一の都市を支える大動脈だけあって、当局は早期復旧工事を目指します。しかしそうなると生存者を見殺しにしなければならない。果たして彼らは生きているのか？当局の間でも揺れ動きます。悪人がいないからこそ垣間見える人間ドラマがそこにあります。

　個人的にパニック映画としてはかなり好きな映画です。過去映画館で観た数少ない映画だからというのもあるのかもしれませんが、気に入っている映画の一つです。

　呼塚的評価：８５点、パニック映画としてはかなり出来の良い作品だと思います。

面白さ：★★★☆☆
（まさにかなり昔に作られたポセイドン・アドベンチャー（７０年代？）のような展開でした）

対象年齢：子供〜大人（難しい内容ではありませんので子供でも大丈夫でしょう。ただし、多少残酷な場面はありますが）

食事中に見られるか：無理でしょう

流石はロブ・コーエン。
『トリプルＸ』の原点はここにあり。
スタローン作品はあまり観たことがありません。
『ロッキー』くらいです。
(そのイメージが強すぎたからかなぁ。)
それにしても
この作品は面白かった。
ジャケットにもあるシーンは
今でもはっきりと憶えていたりします。

大事故が起きて海底トンネルが崩れた、そこに閉じこめられた人達を救出しようとするのがスタローン。ロッキーやランボーのようにムキムキの肉体は出さない（彼ももう５０だし出せないのか？）それと無敵の人間というのでもない。

戦う相手がいなくなくなったので、わざわざトンネル崩してネタを作ったとかいうバカ評論家がいたが、そんな事言ってたら映画全部だぜ（笑）

いつものように「過去に傷を持つ男」と、最近の傾向である「決してスーパーマンではない男」をミックスさせた作品であるが、久しぶりに見たスタローン作品は楽しめた。

こんな時・・・心理状態がうまく出ていたと思う。トンネル爆発は迫力があって、見入ってしまった。面白かったですよ。