オーメン

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もともとホラーはあまり観ない質で、本作も勿論名前は知っていたものの、私のアンテナには引っかからずにいました。
少し前に、PEPSI NEX × FOX MOVE × BE@RBRIC のコラボがあって集めていた。その中の一つに本作があったので気になって（アンテナが立って）観てみる事にした。

これはホラーではないよな…？（後で観た特典映像の中でも監督が言っていたけど。）ホラーだと敬遠していたのが勿体なかったと思うほど面白かった。

キリスト教の黙示録とオカルトサスペンスを絡める作品は、自分はキリスト教に疎いし、宗教的な事をもっと理解し咀嚼出来てない事で恐怖感というのは半減しているのかもしれないが、それでも精神的な恐怖、天使の顔の皮をかぶった悪魔のダミアンの無邪気な故の恐怖は感じる事が出来た。

2部3部へと続く続編と近年公開された「オーメン4」とリメイク版「オーメン666」あまり評判は良ろしく感じなんだが…観るべきか。観なきゃ観ないで気になるところではあるが。

　2度目の大反則で赤面の至りです。

「オーメン６６６」のレビュー「新旧作品対決の結果は!?」中で、新旧個人対戦表の私的採点をさせて頂いたのですが、勝敗の書き間違いだけでなく俳優名の配置間違いまでやらかしまして、この場で別表記で訂正させて頂きます。

　役　名　　　　　　新オーメン666　　　　　旧オーメン
Robert Thorn　　　Liev Schreiber　　　　　Gregory Peck(勝)
Katherine Thorn 　Julia Stiles　　　　　　Lee Remick(勝)
Damien　　　Seamus Davey-Fitzpatrick　＝　Harvey Stephens
Keith Jennings　　David Thewlis　　　　　 David Warner(勝)
Father Brennan　　Pete Postlethwaite　＝　Patrick Troughton
Mrs. Baylock　　　Mia Farrow　　　　　＝　Billie Whitelaw

　それと「特別編」のレビューに書いた「やっぱり裏話は面白い！」中でも、文末でRichard Donner監督の年齢を「40代半ば」と書くべきところを「20代半ば…」と間違えております(汗)、重ねがさね申し訳ございません。・・・と、これで終わると救われようがありませんので第1作の情報と、主役で夫婦役のお二人について記します。

　作品の主たるロケは英国南部で11週間、残りは短期間ローマとエルサレムで撮影。製作基地はロンドン郊外のシェパートン・スタジオセンター。そこで2週間屋内撮影を実施。さらに3週間かけてリプリーに近いパインフォード・コート（敷地1000エーカー内に部屋数60を持つ18世紀初期の建築様式になる豪壮なマンションが建っていました）での撮影も行われました。

　夫を演じたG.PeckはCa州生まれで大学までずっと西側にいましたが、その後東部N.Y.へ移りネーバーフッド・ドラマ・スクールで2年学んでから夏季劇場の舞台を経てブロードウェイに進出、映画入りは「栄光の日々(1943)」で27歳の頃。

　妻を演じたL.Remickは1937年東部ボストン生まれでPeckより21歳年下。母親がN.Y.の舞台女優だったこともあってか舞台女優を志して16歳でブロードウェイの初舞台を踏み、モデルなどもこなしながら10年間バレエに打ち込みました。映画入りは Marlon Brando、James Dean、Warren Beatty、Faye Dunawayといったスターを発見、あるいは磨き上げた Elia Kazan監督の手になる「群集の中の一つの顔(1957)」。Kazanのアクターズ・スタジオで叩き上げた演技力はF.Dunaway同様に筋金入りというところでしょうか。

　オーメン撮影当時、Peckは3年ほども映画から遠ざかっていました。「最近あまり興行成績が上がらなかった映画（「マッケンナの黄金(1968)」「宇宙からの脱出(1969)」）にでた。私は金儲けのためばかりで映画出演してるわけじゃないが、客が来なかった作品だから悪い映画なんだろう。大体いつも私の演じる役は何かのトラブルに悩まされている人物で、トラブルの原因は自然とか、重大な使命とか、義務とかだね。『オーメン』の大使役は私に縁遠いものでもない。もっとも外交官になろうと思ったことはないけどね。作品は最近の傾向のものといってもSEX映画ではなく、超自然の力、悪魔の存在を探る映画なんだ」などと当時語っているPeckの言葉を読むと、ここの十年ほど不本意な成績を残していることへの挽回の意欲が読み取れるような気がします。

　Remickは70年に英国のディレクター Kip (William) Gowansと再婚して以来英国に住んでいました。オーメンの撮影は英国でしたからうってつけですね。当時の彼女は「『オーメン』は恐ろしい物語で、色々な話題を呼ぶでしょう。これがヒットしなかったら驚きだわ。この作品に出演できて本当に楽しい思いをしました。特に相手役がグレゴリー・ペックであったことが」と語っていて、作品が「不吉な前兆」をタイトルにし、実際にいくつかの不吉な、あるいは不幸な事故などが起こってもいながら、主演者達は意欲満々に取り組んでいたことがわかりますね。

とても品のあるホラー。
そしてじわりと怖い。
次期大統領候補という上流家庭が舞台だからか、グレゴリー・ペックとリー・レミックの品のある演技のせいか、とても品のあるホラー映画という感じがしました。
また関わった人々の死に方が美しい。
とても芸術的です。素晴らしい。
ただのかわいい子供に見えるのに何かがおかしい・・・という恐怖。アカデミー賞に輝いたという音楽がまた重厚で恐怖なんですよ。

そして特典映像の中のお話。撮影中に色々と訪れたという恐怖体験。
私もこの映画を観た後、DVDレコーダーが壊れたり、空からすごい勢いで落ちてきたなかなか大きな鳥の死骸（血付き）が人ごみのなか命中したり、その後寝込んだり・・・なかなか新年早々ドキドキの連続でした。
お祓いに行ってきたところです。まぁこじ付けなんでしょうけど・・。
映画より余韻の方が怖かったなぁ。

ポスターが怖かった、音楽がひっじょーに怖かった。そしてあの陰惨な雰囲気漂う映像が怖かったー。前はそんな子供早く殺せーとか思ったけどこどもをもった今見るとグレゴリーペックの苦悩が分かって少し悲しい。正にオカルトと呼ぶにふさわしい名作。音楽のせいなのかなーあの重い重い雰囲気は・・・

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　始まりの音楽からして怖いですね。
「お前はこれを本当に見るのか。本当に見られるのか」そう言っているようです。

　でも、本当の怖さは神聖な教会や聖書の言葉を引用して悪魔を描いている事。
そして、純真な子供と従順な犬を悪としているところでしょうか。命の誕生という最も尊いものを恐怖で塗り替えてしまっているのには言葉が出ない。

　宗教絡みの争いが、今尚繰り返されている現実を知ると、満更嘘でもない気がする。