ゴッドファーザー　ＰＡＲＴ　ＩＩＩ

�T.初代ゴッド・ファーザーの世界観と、ドンを2代目マイケルへ継承。
洗礼の儀式中に、マイケルが他のファミリーを皆殺しにしていくシーンはすばらしい。圧巻。

�U.マイケルの強大な理想実現とファミリーを守るための敵との孤独な戦い。
初代ゴッド・ファーザーの生い立ちとマイケルの生い立ちとのフィードバック。

そして、今回の『�V』。

ファミリーを合法企業にシフトしての世界的な活躍と、新たな敵との戦い。
マイケル自身の美意識への挑戦と、社会体制の汚さとの葛藤。
世界のもっとも神聖であり、強大な組織である象徴として、バチカンを舞台に選んだ脚本センスがいい。分かりやすい。

マフィアとの対極にあるはずの世界にまで進出したマイケルだが、そこですら（世界中すべて、上に行けば行くほど）欲と悪意と殺しが渦巻く世界であった。　「本当に、政治と暴力は紙一重だな。」世界に救いはないと悟る。

寿命を全うし、死を迎える瞬間の情景描写はすばらしすぎる。　
死ぬ間際の最後にマイケルが想起した思い出は、自分の娘と、逃亡生活中に結婚して殺された妻と、時には憎みあいながらも最後まで離れることのできない妻の、愛した三人の女性であった。　

マイケルほどの男が、死ぬ間際に思い起こしたのが三人の女性であったということは、女とは男にとって相当深い意味にあるのだろう。

マイケルが自分の美意識と自分の周りの為に強大な力を養い、世界中の敵と戦い続けて信念を貫いて生きていく姿には心底心をうたれた。　かたちや環境は違えど、自分が歩んでいる人生と同じだと。

見る前は、カテゴリー的にマフィア映画かと思っていたか、全然
そうではない。　是非、自分の目で確かめて、自分なりの感性で受け止めてほしい作品。

コッポラも「地獄の黙示録」の製作のときにできた借金を返済するために無理に作ったらしいのだが、確かにＰＡＲＴ IIIは作る必然性を感じない。
ぼくの中でほんとにすばらしいと思うのはのはＰＡＲＴ IIまでだ。
ただラストシーンは狂おしいまでに迫ってくるものがあった。

ありがち
と云えばありがちな終わりと云ってしまえばお終いですが。
　企業３０年説・企業３代説を唱えている評論家がいますが
　まさにそのとおりの結末。
でも、本当のホンモノならばそんなものではないはず。
でも、そんなことを考えずに素直な気持ちで鑑賞すべきですよね。とても良い映画です。
�Tのアル・パチーノと�Vの彼の変わり様は、まるで整形したのじゃないかと思えるぐらいの変化。

イントロダクションに
＞＜ゴット・ファーザー・サーガ＞の締めくくりには相応しい完＞成度となって充分な感動を与えてくれる。
と、ありますが、まさにそのとおり。お勧めです。

シリーズ１と２を観てから３は、かなり時間を空けてしまったのですが、最後のシーンがなんとも言えない。
あれだけの勢力を持った人なのに、そして最後まで生き残ったのに、結局一人で新でいく様子は、仕方ないと思う反面、寂しい人生だったのだなとも感じました。

目指した理想は良かったと思う。でも、今までの生活から抜けきることが結局できずに、最後まで闇の世界で終えてしまったのではと思う。
しかも、聖職者の罠にはまる様子は、一番悪いのは誰？と言いたくなる。

お金が全ての世の中…て、嫌だけれども、結局はお金の為に人は働きお金の為に頑張っているのは確か。でも、必要以上に求めることは控えたい。
なんて、この映画を観て思うことじゃないのにな〜〜なんてね。

前二作からかなりの時がたってからの作品。物語も同じく時がたっており、テイストもどうも連続して観ると違う。とにかく長いのは変わらないのだが、前二作のような長いながらもグググッとひきこまれるような感じはなく、途中で記憶が飛んでしまいそうなくらい鈍重な長さの作品でした。

役者としてはアル・パチーノしか残っていないためか、彼の存在だけでもっているような作品。そして、彼がひたすらひたすら苦しむ、前二作も苦しみまくっていたが、その比ではない。もうそれだけを描きたかったような作品。映像も、確かに美しいんだけど、現代的な映像の美しさで、前とはちょっと違いましたね。

でもまぁ、もう少し話しを短くまとめていればまだそれなりによかったかも知れぬ作品かとも思います（事件はややこしいんですけど・・・）。前も長かったから、やっぱり今回も長くしないと！！と思って長くしたんだとしたら、ダメですねぇ・・・