ラスト、コーション

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ラスト、コーション / トニー・レオン

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映画賞受賞作品

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「ラスト、コーション」 の解説・あらすじ・ストーリー

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解説・ストーリー

「ブロークバック・マウンテン」のアン・リー監督が、一人の女スパイの愛の葛藤を描く官能サスペンス。日本軍占領下の上海と香港を舞台に、図らずも抗日運動に身を投じたヒロインが、祖国の裏切り者の男を暗殺すべく、色仕掛けで接近していく中で展開していく男と女のギリギリの心理戦がスリリングに綴られていく。1942年、日本軍占領下の上海。ごく普通の女子大生チアチーは、抗日運動に心血を注ぐクァンに秘かな恋心を抱き、彼と行動を共にする中で次第に感化されていく。やがてチアチーは、日本の傀儡政府に協力する特務機関のリーダー、イーに近づき暗殺する危険な任務を与えられるが…。

「ラスト、コーション」 の作品情報

作品情報

製作年: 2007年
製作国: アメリカ/中国/台湾/香港
原題: LUST, CAUTION/色・戒
受賞記録: 2007年 ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞

「ラスト、コーション」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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如懿伝〜紫禁城に散る宿命の王妃〜

ユーザーレビュー:159件

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21〜 25件 / 全159件

仕事でもプライベートでも中国とお付き合いする方はこの歴史を是非

投稿日:2009/04/11 レビュアー:bokensdorf

仕事柄上海に関するものは何でも眼を通す事にしているので観ました。舞台が1942年だけど、その頃日本が上海で何していたか、どのくらいの日本人が知っていて観るかなとまず気になった。私が高校生だった頃は学校で日本の近代史をまったく教えなかった。教科書には書いてあるのに。それは日教組の陰謀だと思うが、自国のしたことを知らずに外国に行って恥をかくというのは情けない事だ。

という訳で、この映画は日本に侵略された【武力行使の侵略ですよ・北朝鮮のミサイルどころじゃなく兵隊が上陸したんですよ】中国の若者たちの悲劇を描いているのであって、ヒロインが死ぬ遠因は日本人のしたことにあるということを頭に叩き込んで欲しい映画なのである。ついでに日本の近代史も勉強して欲しい。「ヒロインに感情移入できる」だの呑気な感想を言ってる場合ではない。映画にも日本の兵隊が中国人にひどいことをしているのが映る。宴席で酒に酔ってヒロインに絡んでくる兵隊も日本人。いいところがない。ヒロインが彼らを見る冷たい眼。李安監督は「日本人に反省してもらおうと思って作った」と言ってもおかしくないのだ。

仕事でもプライベートでも中国とお付き合いする方はこの歴史を是非勉強してから行くようにお願いします。

映画の話だが、イングリット・バーグマンの映画を観てヒロインは泣いている。ヒロインもそうなるという分かりやすい伏線。ちょっと力が抜けた。この女優(映画初出演だそうだ)はその行動の幼さと女としての清らかさがあって、ピタリの配役だ。奇麗かと言われれば上海にはもっと奇麗な人が沢山いる。奇麗を求めているんじゃないと思う。

イーの眼前で「あなたに飽きられるのではと思って眠れない」などと頑張っているが、それは推定45歳の男には本当かどうかすぐ分かるはずだ。【私は分かる】ただし、ここがこの映画の肝心な所なんだが、私はヒロインはイーを愛した事など一度も無いと思う。指輪で心が動いたという演出家も知れないが、私はどんな女でもあの陳腐なデザインで喜ぶことは無いと断言します。私は手の奇麗な女性が好きです。女は手で年齢が分かる。手が奇麗な人には「君に指輪を買ってやろうなんて人がいたら、そいつは君の手の美しさを分かっていない。奇麗な手は何もつけないのが一番いいんだ。指輪なんて手の皺を隠したい人がするものだよ。」といつも言います。これが本当の愛情の表現ではないでしょうか。こう言っとけば指輪を買わなくて済むという利点もある事は否定できません。

ヒロインはただ、このイーという人間を理解してしまったために死なせたくないと思っただけです。なぜこう思うかと言うと、イーがヒロインにとって魅力がどこにあるかが描かれていないからです。セックス中毒になったとも思われない。

悲しい映画です。音楽もいいです。しかし同じ歴史物でも「覇王別姫(1993)」のような感動はありません。愛を描いた映画としてはあまりにインスタントな愛のようで、李安監督なら「ブロークバック・マウンテン(2005)」の方が胸が苦しくなりましたね。

もう一度書きますが、仕事でもプライベートでも中国とお付き合いする方はこの歴史を是非勉強してから行くようにお願いします。

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「逃げて・・・」 ネタバレ

投稿日:2008/12/21 レビュアー:マネッス

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「逃げて」・・・男の自分に対する純粋無垢な愛を知ったときに出た言葉。

劇場で観た時、しばらく動けなくなりました。今回、自宅でDVDでの鑑賞後は、チアチーではないけれども、任務が解かれたような気分になり、心地のよい睡魔に襲われました。

チアチーは抗日運動に興味はなかったのだと思いました。彼女の想いはただ一つクァン。彼と一緒にいたいから、彼に振り向いて欲しいから、ただそれだけでスパイという重い任務に身を投じてしまって。でも、どんなに自分が苦しんでも、もがいても、クァンから自分に対する愛を感じることはできない・・・寂しい、虚しい。そして毎日が命がけで張り詰めている・・・そんな寂しさ、虚しさ、恐怖心を忘れさせてくれるのが、自分を一心に思ってくれるイーの体のぬくもり。

最後に、採掘場で処刑されるシーンで、チアチーが自分の隣のクァンを見つめる目から、「これでやっとあなたと一緒になれる」という安堵感と、「私をここまで苦しめた罰よ」という復讐心の両者が見てとれました・・・といいますか、同性の私ならきっと後者の思いの方が強いでしょうね。きっと。

トニー・レオンの目の演技はすごかった!緊張・恐れ・疲労感で一杯。最初、チアチーを見る目は欲情そのものでしたが、後半でまるで母親を見つめるような子供の眼差し。ここで余談ですが、どうしても今回のトニー・レオンは石坂浩二さんに見えて仕方なかったのは私だけでしょうか?

”それ”が大きな話題のセックスシーンですが、二人の緊迫している感情がリアルに伝わってきて、心が痛くなりました。唯一、自分の”生”を感じられて、”ありのままの自分”を出せるのが、二人の逢瀬だったのね。あーー痛かった。

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タン・ウェイの今後が何だか妙に心配・・・ ネタバレ

投稿日:2008/11/26 レビュアー:ぶわつ

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 この映画158分もあったのか。観ている間はあんまり長いなあとかいう感覚をおぼえなかったから、意外に入り込んでいたのかも。けど、観終わった後に特別心に残ったというものはなかったかな。登場人物の中に感情移入できる対象がなかったのかも。また、トニー・レオン演じる特務機関のイーがどれほどの要人かいまいち掴めなかったので、処女だったチアチーが好きでもない男と「練習」してまで、イーに近づこうとする感覚が(たとえ好きな男のためだとしても)理解できなくて、どこか引き気味に観ていたところもあったかもしれません。
 話題の情事の場面も、いったいどれほどのものかと期待?していたけど、それほどでもなく。ただ、きれいに見せていないところは、実際の男と女のセックスって意外にこんな感じやもんなあと変な説得力を感じてしまいました。だから、映画初出演のタン・ウェイ(29歳とは思わなかった!)よりも、全裸で小刻みに腰を使う姿を晒したトニー・レオンの方がよっぽど勇気がいったのではとわけのわからんことを考えてしまいました。とはいえ、タン・ウェイも、観ながら「なんか『ショーガール』のエリザベス・バークレーの二の舞になるんちがうん」と思うほどの体当たり演技であったのは間違いありません。事実、本作の後、なかなか次の仕事がない状況が続いていたようですし。まあ、現在申請中という香港への「優秀人材入境計画」で、正式に香港住民と認められたら、女優活動も再開できる環境になるようなので、いい方向に向かえばと素直に思います。

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虚ろを埋め合う2人 ネタバレ

投稿日:2008/10/12 レビュアー:ひろぼう

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2人の交わりはそこに無いものを必死で埋め合うための行為で、慰めすら値せず、間違っても愛ではないと思います。

第2次大戦の災厄から逃れるため、香港の大学へと進学したワンが、演劇部での活動で他人を演じることに自らの才能と楽しみを見出し、部の主催者であるクァンへの仄かな恋心に引きずられ、抗日運動の対象である特務機関長イーを暗殺しようと画策します。その企みを完遂するにはイーと関係をもたねばならず、処女であったワンは、演技に完璧を期すために愛してもいない男に体を開き練習を積むのですが、土壇場で計画は失敗し、数年の月日が流れることとなります。
そして運命の如き再開を果たす2人は、激しいまでの貪り合いを演じるのですが、ここにあるのは2人が持つ虚ろを埋め合う行為であると思いました。
ワンはクァンへの恋心の裏切りを自らが強いて行わなければならなかった行為、大義などなく執念と化した自らの肉体の代価としてイーを捉え、特務機関として同胞を殺し、いつ寝首を掻かれるかも知れない日本軍などあてにはできないイーは、生きていることの実感として、対象者の存在を確かめることで己の存在を知ることを望むための行為だと感じました。
2人の性交は、愛などかけらも見れない憐みを与えることを惜しむかの欲望のせめぎ合いとなり、互いに目を合わせることとなって本心を知られることを恐れ、体を寄り添わせることを拒む体位となり、支配欲のみがもたらす欲望の表れになってしまうのでしょうか。

やがて2人は、関係を続けるうちに本心を見せ始めるようになります。
それは密接なる肉体の繋がりがもたらす安寧であって、逃げ場のないイーが先にワンへと感情を曝け出すのです。そしてワンも、初めて知るその純粋なる感情の発露に応えるがために、自らの全てを捧げる決意ができたのではないでしょうか。

終盤でのクァンをなじるワンの言葉、ラストの無心にシーツをなぞるイーの姿に、互いが求めたものは違えど感じ合ったものは同じであったと、それが愛というものなのかと思います。★4.1個。

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激動の時代に生きた女スパイの実態は、、、、 ネタバレ

投稿日:2008/09/24 レビュアー:花ちゃん

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1942年上海。
政情不安な世間から切り離されたあでやかな女達の遊戯の時間。美しい手がテーブルのうえを優雅に舞う。駆け引きにお互いの表情伺う妖艶な視線。
なんともゴージャスで芳しい中にも、その空気は湿り篭り新鮮さを失っているかのようだ。

主人公チアチーは学生時代に仲間から誘われた演劇で主人公を演じる。時代に合わせた反戦独立がモチーフの作品だ。若い劇団員達は愛国心に燃え素人探りの情報で特務機関のイーの暗殺を計画する。そこでイーの愛人となり彼をおびき寄せる為チアチーが貿易商夫人を演じることとなった。

何故、チアチーは劇団に入り、彼らの無謀な計画に加わったのだろう。
新しい生活の中での新しい出会い、その新しい仲間の主張についていきたかったから?よふかしさんのおっしゃるように彼女は大義よりラブの人。しかし大きな任務に身を捧げるほどの青年活動家へのプラトニックラブの強さは感じられなかった。
うーん、私は彼女の心の動きが読めない!ことに身もだえしてしまいました。

そこで公式HPへ戻ってみたところ、監督インタビューの中にあった一文 “当時の上海は中国映画と中国史の両面から無視されています。特に政府が裏切り者とみなされていた歴史の穴とも言える子の空虚な時代に焦点をあて、、、云々” を目にし、直接的な表現ではないけれどチアチーはこの時代の空虚さそのものではないかと思えた。

彼女の実生活は美しくも優雅でもない。はっきり覚えていないが母親は先立ち、父親は愛人と外国で暮らしているようだった。化粧毛のない肌に乾燥した髪、暗く粗末な服装は若い娘の活き活きとした生命感はない。そんな彼女は任務と言う名のもと、美しく着飾り豪邸での交友にふけり、年上の男との性愛に身を投じる。まるで親から置き去りにされた失望を埋めるかのように。
チアチーは自分の中の空洞を、マイ夫人を演じることでなぐさめ、イーから愛される事で満たした。そう思うと彼女は熱き女スパイなどではなく時代の狭間に生きたただの寂しい女、その行いは誰の為でもない自分の為なのだろうか。

以上は見終わってからの勝手な想像で、見ている間は微塵も感じなかった事です。タンウェイは存在感と流し目はいいですが、何を考えてるのかもう一つ伝わってこなかったようです。トニー・レオン素敵です。

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21〜 25件 / 全159件

ラスト、コーション

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仕事でもプライベートでも中国とお付き合いする方はこの歴史を是非

投稿日

2009/04/11

レビュアー

bokensdorf

仕事柄上海に関するものは何でも眼を通す事にしているので観ました。舞台が1942年だけど、その頃日本が上海で何していたか、どのくらいの日本人が知っていて観るかなとまず気になった。私が高校生だった頃は学校で日本の近代史をまったく教えなかった。教科書には書いてあるのに。それは日教組の陰謀だと思うが、自国のしたことを知らずに外国に行って恥をかくというのは情けない事だ。

という訳で、この映画は日本に侵略された【武力行使の侵略ですよ・北朝鮮のミサイルどころじゃなく兵隊が上陸したんですよ】中国の若者たちの悲劇を描いているのであって、ヒロインが死ぬ遠因は日本人のしたことにあるということを頭に叩き込んで欲しい映画なのである。ついでに日本の近代史も勉強して欲しい。「ヒロインに感情移入できる」だの呑気な感想を言ってる場合ではない。映画にも日本の兵隊が中国人にひどいことをしているのが映る。宴席で酒に酔ってヒロインに絡んでくる兵隊も日本人。いいところがない。ヒロインが彼らを見る冷たい眼。李安監督は「日本人に反省してもらおうと思って作った」と言ってもおかしくないのだ。

仕事でもプライベートでも中国とお付き合いする方はこの歴史を是非勉強してから行くようにお願いします。

映画の話だが、イングリット・バーグマンの映画を観てヒロインは泣いている。ヒロインもそうなるという分かりやすい伏線。ちょっと力が抜けた。この女優(映画初出演だそうだ)はその行動の幼さと女としての清らかさがあって、ピタリの配役だ。奇麗かと言われれば上海にはもっと奇麗な人が沢山いる。奇麗を求めているんじゃないと思う。

イーの眼前で「あなたに飽きられるのではと思って眠れない」などと頑張っているが、それは推定45歳の男には本当かどうかすぐ分かるはずだ。【私は分かる】ただし、ここがこの映画の肝心な所なんだが、私はヒロインはイーを愛した事など一度も無いと思う。指輪で心が動いたという演出家も知れないが、私はどんな女でもあの陳腐なデザインで喜ぶことは無いと断言します。私は手の奇麗な女性が好きです。女は手で年齢が分かる。手が奇麗な人には「君に指輪を買ってやろうなんて人がいたら、そいつは君の手の美しさを分かっていない。奇麗な手は何もつけないのが一番いいんだ。指輪なんて手の皺を隠したい人がするものだよ。」といつも言います。これが本当の愛情の表現ではないでしょうか。こう言っとけば指輪を買わなくて済むという利点もある事は否定できません。

ヒロインはただ、このイーという人間を理解してしまったために死なせたくないと思っただけです。なぜこう思うかと言うと、イーがヒロインにとって魅力がどこにあるかが描かれていないからです。セックス中毒になったとも思われない。

悲しい映画です。音楽もいいです。しかし同じ歴史物でも「覇王別姫(1993)」のような感動はありません。愛を描いた映画としてはあまりにインスタントな愛のようで、李安監督なら「ブロークバック・マウンテン(2005)」の方が胸が苦しくなりましたね。

もう一度書きますが、仕事でもプライベートでも中国とお付き合いする方はこの歴史を是非勉強してから行くようにお願いします。

「逃げて・・・」

投稿日

2008/12/21

レビュアー

マネッス

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「逃げて」・・・男の自分に対する純粋無垢な愛を知ったときに出た言葉。

劇場で観た時、しばらく動けなくなりました。今回、自宅でDVDでの鑑賞後は、チアチーではないけれども、任務が解かれたような気分になり、心地のよい睡魔に襲われました。

チアチーは抗日運動に興味はなかったのだと思いました。彼女の想いはただ一つクァン。彼と一緒にいたいから、彼に振り向いて欲しいから、ただそれだけでスパイという重い任務に身を投じてしまって。でも、どんなに自分が苦しんでも、もがいても、クァンから自分に対する愛を感じることはできない・・・寂しい、虚しい。そして毎日が命がけで張り詰めている・・・そんな寂しさ、虚しさ、恐怖心を忘れさせてくれるのが、自分を一心に思ってくれるイーの体のぬくもり。

最後に、採掘場で処刑されるシーンで、チアチーが自分の隣のクァンを見つめる目から、「これでやっとあなたと一緒になれる」という安堵感と、「私をここまで苦しめた罰よ」という復讐心の両者が見てとれました・・・といいますか、同性の私ならきっと後者の思いの方が強いでしょうね。きっと。

トニー・レオンの目の演技はすごかった!緊張・恐れ・疲労感で一杯。最初、チアチーを見る目は欲情そのものでしたが、後半でまるで母親を見つめるような子供の眼差し。ここで余談ですが、どうしても今回のトニー・レオンは石坂浩二さんに見えて仕方なかったのは私だけでしょうか?

”それ”が大きな話題のセックスシーンですが、二人の緊迫している感情がリアルに伝わってきて、心が痛くなりました。唯一、自分の”生”を感じられて、”ありのままの自分”を出せるのが、二人の逢瀬だったのね。あーー痛かった。

タン・ウェイの今後が何だか妙に心配・・・

投稿日

2008/11/26

レビュアー

ぶわつ

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 この映画158分もあったのか。観ている間はあんまり長いなあとかいう感覚をおぼえなかったから、意外に入り込んでいたのかも。けど、観終わった後に特別心に残ったというものはなかったかな。登場人物の中に感情移入できる対象がなかったのかも。また、トニー・レオン演じる特務機関のイーがどれほどの要人かいまいち掴めなかったので、処女だったチアチーが好きでもない男と「練習」してまで、イーに近づこうとする感覚が(たとえ好きな男のためだとしても)理解できなくて、どこか引き気味に観ていたところもあったかもしれません。
 話題の情事の場面も、いったいどれほどのものかと期待?していたけど、それほどでもなく。ただ、きれいに見せていないところは、実際の男と女のセックスって意外にこんな感じやもんなあと変な説得力を感じてしまいました。だから、映画初出演のタン・ウェイ(29歳とは思わなかった!)よりも、全裸で小刻みに腰を使う姿を晒したトニー・レオンの方がよっぽど勇気がいったのではとわけのわからんことを考えてしまいました。とはいえ、タン・ウェイも、観ながら「なんか『ショーガール』のエリザベス・バークレーの二の舞になるんちがうん」と思うほどの体当たり演技であったのは間違いありません。事実、本作の後、なかなか次の仕事がない状況が続いていたようですし。まあ、現在申請中という香港への「優秀人材入境計画」で、正式に香港住民と認められたら、女優活動も再開できる環境になるようなので、いい方向に向かえばと素直に思います。

虚ろを埋め合う2人

投稿日

2008/10/12

レビュアー

ひろぼう

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2人の交わりはそこに無いものを必死で埋め合うための行為で、慰めすら値せず、間違っても愛ではないと思います。

第2次大戦の災厄から逃れるため、香港の大学へと進学したワンが、演劇部での活動で他人を演じることに自らの才能と楽しみを見出し、部の主催者であるクァンへの仄かな恋心に引きずられ、抗日運動の対象である特務機関長イーを暗殺しようと画策します。その企みを完遂するにはイーと関係をもたねばならず、処女であったワンは、演技に完璧を期すために愛してもいない男に体を開き練習を積むのですが、土壇場で計画は失敗し、数年の月日が流れることとなります。
そして運命の如き再開を果たす2人は、激しいまでの貪り合いを演じるのですが、ここにあるのは2人が持つ虚ろを埋め合う行為であると思いました。
ワンはクァンへの恋心の裏切りを自らが強いて行わなければならなかった行為、大義などなく執念と化した自らの肉体の代価としてイーを捉え、特務機関として同胞を殺し、いつ寝首を掻かれるかも知れない日本軍などあてにはできないイーは、生きていることの実感として、対象者の存在を確かめることで己の存在を知ることを望むための行為だと感じました。
2人の性交は、愛などかけらも見れない憐みを与えることを惜しむかの欲望のせめぎ合いとなり、互いに目を合わせることとなって本心を知られることを恐れ、体を寄り添わせることを拒む体位となり、支配欲のみがもたらす欲望の表れになってしまうのでしょうか。

やがて2人は、関係を続けるうちに本心を見せ始めるようになります。
それは密接なる肉体の繋がりがもたらす安寧であって、逃げ場のないイーが先にワンへと感情を曝け出すのです。そしてワンも、初めて知るその純粋なる感情の発露に応えるがために、自らの全てを捧げる決意ができたのではないでしょうか。

終盤でのクァンをなじるワンの言葉、ラストの無心にシーツをなぞるイーの姿に、互いが求めたものは違えど感じ合ったものは同じであったと、それが愛というものなのかと思います。★4.1個。

激動の時代に生きた女スパイの実態は、、、、

投稿日

2008/09/24

レビュアー

花ちゃん

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1942年上海。
政情不安な世間から切り離されたあでやかな女達の遊戯の時間。美しい手がテーブルのうえを優雅に舞う。駆け引きにお互いの表情伺う妖艶な視線。
なんともゴージャスで芳しい中にも、その空気は湿り篭り新鮮さを失っているかのようだ。

主人公チアチーは学生時代に仲間から誘われた演劇で主人公を演じる。時代に合わせた反戦独立がモチーフの作品だ。若い劇団員達は愛国心に燃え素人探りの情報で特務機関のイーの暗殺を計画する。そこでイーの愛人となり彼をおびき寄せる為チアチーが貿易商夫人を演じることとなった。

何故、チアチーは劇団に入り、彼らの無謀な計画に加わったのだろう。
新しい生活の中での新しい出会い、その新しい仲間の主張についていきたかったから?よふかしさんのおっしゃるように彼女は大義よりラブの人。しかし大きな任務に身を捧げるほどの青年活動家へのプラトニックラブの強さは感じられなかった。
うーん、私は彼女の心の動きが読めない!ことに身もだえしてしまいました。

そこで公式HPへ戻ってみたところ、監督インタビューの中にあった一文 “当時の上海は中国映画と中国史の両面から無視されています。特に政府が裏切り者とみなされていた歴史の穴とも言える子の空虚な時代に焦点をあて、、、云々” を目にし、直接的な表現ではないけれどチアチーはこの時代の空虚さそのものではないかと思えた。

彼女の実生活は美しくも優雅でもない。はっきり覚えていないが母親は先立ち、父親は愛人と外国で暮らしているようだった。化粧毛のない肌に乾燥した髪、暗く粗末な服装は若い娘の活き活きとした生命感はない。そんな彼女は任務と言う名のもと、美しく着飾り豪邸での交友にふけり、年上の男との性愛に身を投じる。まるで親から置き去りにされた失望を埋めるかのように。
チアチーは自分の中の空洞を、マイ夫人を演じることでなぐさめ、イーから愛される事で満たした。そう思うと彼女は熱き女スパイなどではなく時代の狭間に生きたただの寂しい女、その行いは誰の為でもない自分の為なのだろうか。

以上は見終わってからの勝手な想像で、見ている間は微塵も感じなかった事です。タンウェイは存在感と流し目はいいですが、何を考えてるのかもう一つ伝わってこなかったようです。トニー・レオン素敵です。

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