Ｓｈａｌｌ　ｗｅ　ダンス？

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うそ〜ん。（笑）　↓　続編ラテン・バージョン　　

数日後、ついに思い余って 海外に舞さんを追いかけて行った杉山。　情にほだされた彼女は 一時の情熱で彼と付き合う。　その後彼は、「所詮は 住む世界が違うのよ」と彼女に捨てられ、身を持ち崩して外国で浮浪者となる。

残された妻のほうは、人生の酸いも甘いもかみ分けてきた情の深い探偵さんと愛を育み、家族ぐるみで 社交ダンスを楽しむようになる。　かつて主人公が通い詰めた、家族と離れた心のオアシス、あのダンス教室の常連さんにもなっている。

うらぶれた生活を続ける主人公は、ある日ダンス大会出場のために遠征して来た元ダンス仲間と、幸せそうな元妻達の姿に出会う。　平穏な日々の記憶と悲惨な現状のギャップに打ちひしがれる杉山。　声を掛けるすべも無く、ただ彼らを遠い眼差しで見つめるだけであった。　＜完＞　なんて〜のは どう？

肝心の本編の感想：　流れるような ワルツのステップに 社交ダンスへの興味がわきました。　そして脇役さん達がすごくイイ！　特に、綺麗にお歳を召しおられる たま子先生には憧れちゃう。（意地悪婆さんになるのも捨てがたいけど〜）
　
ヒロインには凛とした好人物を想像していたら、気位の高い我侭お嬢様でした。　主人公杉山は、一見誠実そうでいて実はかなりの自己中人間とみた。　彼女が彼の影響でダンスの楽しみを思い出した、、、という件（くだり）には説得力を感じない。　数回出てくるダンスホールは、あんまり魅力的では無かったなあ。
お人好しで一途な奥さんと健気な娘で家庭を保ってはいるが、あの夫婦はすでに終わっている、、、、よね？　

こんなストーリー、好きにはなれませんよ私は。　でもね、評判通り おもしろかったっす。　
観て損はありませんわね。

　「坊さん修行」「相撲」ときて最後は社交ダンス・・・。私にとってはいずれも縁のない物でしたが、この監督はそのように一般の人にあまり縁がないと考えられる物を題材にそれに興味を持ってもらえるような作りで映画を作ることに長けた監督だなと感じました。

　例えば、いずれの映画でも出てきているギャグ部門担当の竹中氏です。彼が出てきてあの渋い声でかなり庶民的で独特な演技をすることで映画のレベルを私のようなその業界に知識のない人に興味を持たせることに成功しています。

　更に、一方で役所氏に出演してもらうことでシリアスな作りの部分も見せている・・・。

　この映画を元にアメリカバージョンの映画も作られたそうですが、いつかそちらも借りてみようかなと考えているところです。

社交ダンスをする日本のサラリーマンや主婦の実状が、とてもリアルに描かれています。
ダンスをするということ自体が日本では気恥ずかしいことであり、会社の同僚や奥さんにもなかなか言い出せない。でもやればやるほどハマっていく・・・。
このへんの微妙な気持ちが、とてもうまく表現されていました。
役所広司のシャイなサラリーマンの演技は素晴らしい。
竹中直人、言うまでもなくサイコー！

また、初めてダンス教室に入ってから競技会に出るまでの心と技術の成長過程も、とても丁寧に描かれていて、周防監督版の方が好きです。
日本とアメリカでは文化が違いすぎるため、ハリウッド版もいいんだけどイマイチ共感できない。繊細で深みのあるのは、断然日本版ですね。

ブラックプールで転んだパートナーをかばったダンサーのシーンでは、今年惜しくも現役選手を引退したファイナリスト、アラン＆ドナ組の若き日の姿が見られます。ターンプロしたばかりの頃だそうです。アラン、今より細くてかっこいい！その他にも有名な選手達が出演していて楽しかったです。

この映画は何度観ても感動します。涙が止まりません。
それは、何故か考えた時、答えは一つ。
愛です。
夫婦の愛情とそれを支える娘の愛情、
ダンスを愛する人々の愛だと思います。
こんな愛があれば、夫婦生活は楽しいだろうな。
夫婦二人で観たらいいだろうな。

日本映画を観ると必ずといっていいほどがっかりするのですが、この作品はよかったです。
監督・脚本も兼ねた周防正行さんのセンスがいいのでしょうね。
個人的には「シコふんじゃった」の方が好きですが。
出演の役所広司さんは自然な演技で本当にいい役者さんです。踊りがキーになっているのでエンターテイメント性もあって観ていて楽しい。どこにでもいるサラリーマンの小さな冒険と恋。
社交ダンスブームも生んだこの映画、久々にいい日本映画に出会えてほっとしました。
アメリカ版もすごく評判がいいようで楽しみにしています。
まずはこちらを先に観る事をお薦めします。