モンテ・クリスト−巌窟王−

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　全体としては面白い娯楽映画です。はまってるキャストに、いいロケ地やセット、美しいシーン、見応えある闘い……２時間以上、十分飽きずに見れます。
　けれど、ハリウッド型の都合が良すぎるハッピーエンド、あまりにも厚顔なエドモン・ダンテスの元恋人と薄情なその息子はいただけません。
　敵役フェルナンは途中まで徹底的な憎まれ役だったのに、ラストの妻子が酷すぎて、ちょっぴり同情をおぼえてしまいスッキリしません。
　このラストは原作を改変・脚色したものらしいです。私は原作を知らないのですが、恐らく原作のままのほうが良かったことでしょう。

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数年前に観ました、また観たくて借りたんですが
何度観ても楽しめますね。

主人公は親友に裏切られ孤島に幽閉されます。
行く年が過ぎ、生きる気力を失いますが
司祭に出会い、復讐を成し遂げる希望を持ち
脱獄し貴族になり・・と流れていくストーリーもよくできています

生気が抜けた囚人から復活し復讐へ走る冷徹な面をもつ貴族
ジム・カヴィーゼル の演技がすばらしい

ただ後半少し急ぎすぎた面はありますね、
もう少しじわじわ追い詰めるところが観たかった。

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原作は復讐談の古典「モンテ・クリスト伯」。

復讐談は
　主人公が悲惨な目に遭わされる。苦難ののち、相手に復讐する。
まことに、単純な構造である。復讐モノ好きの私はどうしても、復讐の方法や描写が気にかかるのだった。主題は「復讐」なのである。

　さて、この映画。
　主人公が幽閉され、司教と出会う。生ける屍となっていた主人公が司教に出会って生気を取り戻していく。そして、復讐を胸に脱獄する。
　原作を読んで、筋がわかっているのに、やはり楽しめた。

　パリの社交界に舞台を移し、さあ、「復讐」となると、これが、なんだか物足りない。期待していたよりあっさりしているのだ。これから面白いぞ。期待したはずが、さっさとまとめにはいってしまったという感じだった。もっと、じっくり、イヤらしく頭脳的に追いこんでいくような復讐をしてほしかったね。
　クライマックスに主人公とフェルナンとの剣の対決を持ってきて映画としては見所はあるのだが・・・期待していたのとはちょっと違っていた。

（ところで、タランティーノの復讐談「キル・ビル」は切りまくるだけだ。ああいうのもありだな。２部はまだみてない。とりあえず１部の話。）

　
　

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ストーリーがある程度判っていてもなぜか古典物はおもしろいですね。
早いストーリー展開を意識して作っているのでしょうか、ドラマチックな内容なのに全然重さはなくて、娯楽として楽しみました。
ストーリーよりも、個々のシーンの美しさや内容の濃さが良くて、ファリア司祭がエドモンに諭している内容が深く、彼の死に際は泣けました。

当初のナポレオンの登場はそれなりに物語に重みを持たせ、敵役の三人との関係もわかりやすく演出されていた。獄中生活も簡潔で映画としてのまとまりは良かった。闇夜の場面が多くて、ちょっと見にくいところも多かったけど最後まで飽きずに見ることができました。ただ復讐のステージがかなり原作よりはかなり簡潔にまとめられすぎていました。最後も対決シーンも陳腐。原作通りにやるには映画の時間枠では無理でしょうけどね。この映画の出来については、原作の長編小説を読んでいない方でも、それなりに原作の雰囲気を味わうことができるレベルと評価します。それでも人生の文学体験を充実させたい方には、デュマではこの「モンテクリフト伯」、そしてダルタニアン物の全作の読破をお勧めします。半年ぐらいかかるかも。（上から目線の発言で失礼しました）