七人の侍 / 三船敏郎
全体の平均評価点: (5点満点)
(152)
解説・ストーリー
戦国時代の貧しい農村を舞台に、野盗と化した野武士に立ち向かうべく農民に雇われた侍たちの闘いを描いた作品。黒澤明監督による日本映画の傑作。麦の刈入れが終わる頃。とある農村では野武士たちの襲来を前に恐怖におののいていた。百姓だけで闘っても勝ち目はないが、麦を盗られれば飢え死にしてしまう。百姓たちは野盗から村を守るため侍を雇うことを決断する。やがて、百姓たちは食べるのもままならない浪人たち7人を見つけ出し、彼らとともに野武士に対抗すべく立ち上がる……。<br>●ご注意下さい●<BR>【記番】TDV2796Rと【記番】TDV2796RPの収録内容は同じです。
戦国時代の貧しい農村を舞台に、野盗と化した野武士に立ち向かうべく農民に雇われた侍たちの闘いを描いた作品。黒澤明監督による日本映画の傑作。麦の刈入れが終わる頃。とある農村では野武士たちの襲来を前に恐怖におののいていた。百姓だけで闘っても勝ち目はないが、麦を盗られれば飢え死にしてしまう。百姓たちは野盗から村を守るため侍を雇うことを決断する。やがて、百姓たちは食べるのもままならない浪人たち7人を見つけ出し、彼らとともに野武士に対抗すべく立ち上がる……。<br>●ご注意下さい●<BR>【記番】TDV2796Rと【記番】TDV2796RPの収録内容は同じです。
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「七人の侍」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
戦国時代の貧しい農村を舞台に、野盗と化した野武士に立ち向かうべく農民に雇われた侍たちの闘いを描いた作品。黒澤明監督による日本映画の傑作。麦の刈入れが終わる頃。とある農村では野武士たちの襲来を前に恐怖におののいていた。百姓だけで闘っても勝ち目はないが、麦を盗られれば飢え死にしてしまう。百姓たちは野盗から村を守るため侍を雇うことを決断する。やがて、百姓たちは食べるのもままならない浪人たち7人を見つけ出し、彼らとともに野武士に対抗すべく立ち上がる……。<br>●ご注意下さい●<BR>【記番】TDV2796Rと【記番】TDV2796RPの収録内容は同じです。
「七人の侍」 の作品情報
「七人の侍」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
七人の侍の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
207分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語 3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
TDV2796R |
2004年07月28日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
10枚
|
10人
|
7人
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
七人の侍の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
207分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語 3:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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TDV2796R |
2004年07月28日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
10枚
|
10人
|
7人
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
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ユーザーレビュー:152件
また反省
投稿日:2006/12/15
レビュアー:こむすび
黒澤映画、今まで見ていませんでした。いろんな人に、「見ろ」と言われてきたものの、あまりにあちこちから見ろといわれると、アマノジャクな私はどちらかというと敬遠してきました。またまた反省。
見終わって1日経ちます。私ごときが感想を書けるものではないので、とにかく見てくださいとしか言えません。
ストレートにぐわっと心臓につきささる言葉がたくさんありました。それが今ではあまりに耳にしない言葉だからなのか、なまりがあるからなのか、百姓が発した言葉だからなのか、自分の内面をえぐりとって見られているような気がしたからなのか、私にはわかりませんし、分析する頭もありませんが。
登場人物のすごいこと!
個人的に、久蔵にしびれました。
最後のシーンには言葉が出ません。
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「荒野の七人」から
投稿日:2005/12/14
レビュアー:らくてんち
35年ほど前、「荒野の七人」がテレビで放映されたものを見て子供心に感動させられ、それが「七人の侍」をもとに制作されたということを知りました。
「七人の侍」を見ようと思えば、その後も機会はあったのですが、「荒野の七人」のイメージが先行し、旧い映画だからという予断をもってしまったことで観ないままにしていました。
今回観てみようと思ったのは、「生きる」を観る機会があって、黒澤監督の旧い作品を観たつもりでいることはまずいなと感じさせられたことによります。
長じて観ると、「荒野の七人」は娯楽性があるものの、ずいぶん平板だったなあと「七人の侍」を観て感じました。人間の根幹にわきおこる猜疑や欲望の振り子が、外的な状況に応じていともたやすく変幻する様と身分社会の不条理のようなものは、「七人の侍」をはじめ黒澤作品には通じてみられます。「羅生門」で描かれた真実の複層性も、「七人の侍」では百姓たちの生き様に垣間見られなくもありません。
余談ですが、映画の中の馬の操り方は、素人なりに思うに、大変な技術を駆使しているようにみえて、迫力も秀でていました。
「隠し砦の三悪人」で三船が騎馬武者を馬で追うシーンも圧巻でしたが、馬の操り方とその迫力、躍動感を画面に反映させるための撮影手法はさすがと納得させられました。
とまれ、「荒野の七人」のイメージが先行し、旧い映画だからという予断をもって「七人の侍」をちゃんと観ていなかったことを反省しています。
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「七人の侍」の【後編】を中心に まとめ
●後編は、麦刈りが終わり、野武士たちの来襲を待ち受ける場面から。先手を打ち、「利吉」の案内で夜、「久蔵」「菊千代」「平八」は野武士の山砦に火を放つ。野武士に誘拐されていた「利吉」の妻(島崎雪子)が「利吉」に会って焼け崩れる砦に引き返す場面が哀しい。野武士は報復に、長老「儀作」の水車小屋に放火、「儀作」と息子夫婦が死ぬ。赤ん坊ひとりだけを救出でき抱いた「菊千代」は「こいつは俺だ」と言って泣く。
侍たちは次々に戦死する。死に方も死ぬ場面も個性的で、それぞれがヒロイックな展開である。生きた人間が、自分の役を果たして死んでいくことを、僕はヒロイックと言いたいのだ。銃撃で倒れた者が三名。剣と槍と弓が、新兵器「銃」に屈する寸前であったことを示すが、最後に、銃弾を受けながら野武士の首領と刺し違えた一名がある。
クライマックスのどしゃぶりの戦では、相手の火縄銃は不利だったが、「勘兵衛」は、野武士たちをわざと村内におびき入れ接近戦を行う。「菊千代」がまず砦に入った野武士を縦横に切る。「勘兵衛」は、自ら刀と弓を駆使して野武士を一人ずつ仕留めていく。弓を使う時は刀を土塚(たぶん死んだ仲間の墓)に差す。村人も先を削った棒槍で充分に闘う。物語では6月頃の設定のこの豪雨の決闘シーンは、真冬の2月、東京都世田谷区のオープセットで撮影されたそうである。雪を消防放水で溶かし、泥濘が出来、これが結果的に成功した。雨は墨汁を入れた水を使った。透明の水は、白黒フィルムではハレーションを起こし、雨に見えないためだが、キャストやスタッフはさぞ寒かったろう。
「勝四郎」が村娘「志乃」(津島恵子)と結ばれ、村に残ることになった。彼は「た」か「△」の前者を選んだのだろう。
戦死した四人の小さな墓を見つめ、「勝ったのはあの百姓達だ。わし達ではない。」と「勘兵衛」がもう一人に語りかける。田植え唄が聴こえていた。このセリフは、映画の最初の「戦国時代──あいつぐ戦乱とその戦乱が生み出した野武士の横行 ひづめの車輪が良民の恐怖の的だった──その頃」の字幕と呼応している。
「ハンディカム」撮影──1シーンを複数のカメラ(レンズの焦点距離も異なる)を初めて採用。一度燃やしてしまったセットを二度作る経費は莫大なもので、それを削減するための追い込まれた判断だったが、結果的に映像迫力を多角化することに成功。フィルムカメラの場合、それを切ったり貼ったりする編集が滅茶苦茶大変であったことが推定される(編集:岩下広一)。
早坂文雄の音楽は多彩。冒頭の打楽器(太鼓や弓弦)の入る「野武士のテーマ」、スロー・マーチ風のメインテーマ曲「侍のテーマ」(「隠し砦」よりもゆっくり)、ジャズ風の「菊千代のテーマ」、叙情的な「志乃のテーマ」、低男声のハミングを中心にした声だけの「百姓のテーマ」、そして「田植え唄」は日本の民俗詠唱風。ほかに琵琶法師も木賃宿で弾く。
自分が生存していれば、また見たいと思う。そのときには、どんな社会になっているだろう。
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群像劇(前編)
1954年。黒澤明監督作品。
「七人の侍」は日本映画で一番有名で、邦画の代表作として世界に轟いています。
この度やっと観ることが出来ました。
ディスカスでなかなか借りれなくて、DVDを購入してしまいました。
収録時間は207分間、ディスクが2枚です。
「七人の侍」とは、戦国時代(1586年)を舞台に、収穫期に実った作物を略奪に来る野武士に業を煮やした農民たちが、武士を雇って野武士の襲撃から村を守る話しです。
農民たちと浪人の侍の物語です。
苦労してやっと収穫にこぎつけた稲作を、暴力を嵩に略奪するなんて、不条理です。
あってはならないこと。
(そんな理不尽は現代の日本で世界で溢れているのが現実ですね)
映画は収穫を守ることを請け負った「七人の侍」の活躍より、なけなしの米を炊いて食べさせて、食いっぱぐれて腹を空かせた侍たちを雇う農民の姿に多くの時間を割き、彼らの事情やエピソードを追って行きます。
207分間の映画ですので、意外と事細かく描かれます。
「七人の侍」の選出に小一時間かけてますからね(笑)
前半は戦いの準備・・・と言って過言ではありません。
それにしても七人の侍のリーダー志村喬の筋道だった戦法。
西の入り口は竹槍で塞ぎ、東の入り口は橋を落とす。
おびき寄せた野武士は一人また一人と殺して行く計画。
野武士四十人は全員馬に乗っています。
馬のない「七人の侍」は地上から攻める・・・農民も竹槍で応戦する・・・
しかし敵の野武士は鉄砲(・・・なんと、種子島というネーミング)や弓を撃ってくる。
圧倒的に不利な「侍と農民たち」
そこをどう戦うか?志村喬のリーダの才覚が試されます。
(後編に続きます)
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もう何も言うことはありません。
投稿日:2018/10/07
レビュアー:さっちゃん
なんつっておいて書き始めるんだからレビュアーってのは業だねぇと思う今日この頃。
本当に久しぶりに観返してみて改めて凄いと思った。これは映画好きなら1回は観ている筈なので、この映画を話し出したら多分、止まらなくなるに違いない。
それくらい豊饒な作品だと思う。監督はもちろん、俳優陣も凄い。山奥に実際に村を作ってしまうところも凄いし、撮影技術、殺陣、どれを取り上げても語り尽せない魅力に溢れた作品だと思う。
その何もかもを語ろうとすれば2千字では、とても追っつかないのは目に見えているので、今回、観て気がついたところをつまみ食いよろしく紹介してみようと思う。
まず、ユーモアの使い方がうまい。志村喬が剃髪した頭をつるりとなでる場面が可笑しみを誘う。三船敏郎扮する菊千代が武士の作法を知らないがゆえに引き起こす珍事もあり、要所々々に仕込んだユーモアが緊迫したアクションに対する”緩”の役割を果たしている。余談になるが、この物語でも三船敏郎は名無しの権兵衛となっている。(『用心棒』の主人公は周りの様子を見て桑畑三十郎と名乗り、その続編である『椿三十郎』では庭の花を見て「椿三十郎、いやもうすぐ四十郎かな。」と名乗る。)
脇の俳優さんでも東野英治郎は切られて飛び出して倒れるだけの盗人役というのは昔からテレビなどで、あの黄門様がと紹介されていたから知っていたけれど、木賃宿にいた琵琶法師が上山草人というのは今回、初めて知って吃驚。戦前のハリウッドで早川雪洲と並んで有名だった日本人俳優じゃありませんか。野武士の中にも上田吉二郎がいたり、多々良純が人足やってたり、上山草人以外はみんな新人だったのね。
それから、村の長老的存在である爺様が冒頭の合議で言う「やるべし。」という言葉が赤塚不二夫の「モーレツア太郎」に出てくる”べし”という蛙の名前のヒントになっているというのは大いに余談だが、単行本のカバーに書かれていた、そのエピソードを妙に覚えているものだから、ちょいと書いてみた。
で、映画の主題である七人の侍に率いられた百姓と野武士との闘いであるが、これがリアルであると同時に絵になっているのが流石と思う。最初は野武士の本拠に夜襲をかけ、そこで儀作(土屋嘉男)が連れ去られた妻と会い、永遠に分かれることになる悲劇が簡潔に描写される。
次に本格的な襲撃を迎え撃つ第一段として一騎、または二騎の野武士をわざと村に入らせて押し包み、倒すという戦術。最後に数を減らした野武士全員を村の中に入れて決着をつけるというクライマックスであるが、最初の策で落馬した野武士を村人が集団で殺す場面のすさまじさ、与平(左卜全)が野武士の騎射を受け亡くなる場面に戦の非情さが表現される。クライマックスは豪雨の中、敵も味方も泥にまみれての必死の攻防。志村喬も弓の鍛錬をかなり、やったのであろう。矢を受けて倒れる野武士が本当に射られたかのように見える。また、三船敏郎が塚に刀を数本、差して切れなくなったら取り換えるというところもリアルである。実際、どんな名人上手でも数人、切れば知脂が刃にまとわりついて切れなくなるそうである。
ラストの志村喬の名台詞であるが、達観したようにも村人の生命力への羨望のようにも聞こえるところが深く、風が砂埃を巻き上げている侍たちの墓標の画とも相まって一抹の寂寥感が漂う余韻のあるラストである。
最後に本筋とは全く関係ない話であるが、3時間を超える本作の途中に「休憩」の字幕が出るインターミッションがあるのは、昔の映画は観客への気遣いがあったんだなと思った次第。まぁ、こういう映画は何度でも観て、その度に新しい発見があるのだと思う。次に観るのはいつだろう。
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ユーザーレビュー
また反省
投稿日
2006/12/15
レビュアー
こむすび
黒澤映画、今まで見ていませんでした。いろんな人に、「見ろ」と言われてきたものの、あまりにあちこちから見ろといわれると、アマノジャクな私はどちらかというと敬遠してきました。またまた反省。
見終わって1日経ちます。私ごときが感想を書けるものではないので、とにかく見てくださいとしか言えません。
ストレートにぐわっと心臓につきささる言葉がたくさんありました。それが今ではあまりに耳にしない言葉だからなのか、なまりがあるからなのか、百姓が発した言葉だからなのか、自分の内面をえぐりとって見られているような気がしたからなのか、私にはわかりませんし、分析する頭もありませんが。
登場人物のすごいこと!
個人的に、久蔵にしびれました。
最後のシーンには言葉が出ません。
「荒野の七人」から
投稿日
2005/12/14
レビュアー
らくてんち
35年ほど前、「荒野の七人」がテレビで放映されたものを見て子供心に感動させられ、それが「七人の侍」をもとに制作されたということを知りました。
「七人の侍」を見ようと思えば、その後も機会はあったのですが、「荒野の七人」のイメージが先行し、旧い映画だからという予断をもってしまったことで観ないままにしていました。
今回観てみようと思ったのは、「生きる」を観る機会があって、黒澤監督の旧い作品を観たつもりでいることはまずいなと感じさせられたことによります。
長じて観ると、「荒野の七人」は娯楽性があるものの、ずいぶん平板だったなあと「七人の侍」を観て感じました。人間の根幹にわきおこる猜疑や欲望の振り子が、外的な状況に応じていともたやすく変幻する様と身分社会の不条理のようなものは、「七人の侍」をはじめ黒澤作品には通じてみられます。「羅生門」で描かれた真実の複層性も、「七人の侍」では百姓たちの生き様に垣間見られなくもありません。
余談ですが、映画の中の馬の操り方は、素人なりに思うに、大変な技術を駆使しているようにみえて、迫力も秀でていました。
「隠し砦の三悪人」で三船が騎馬武者を馬で追うシーンも圧巻でしたが、馬の操り方とその迫力、躍動感を画面に反映させるための撮影手法はさすがと納得させられました。
とまれ、「荒野の七人」のイメージが先行し、旧い映画だからという予断をもって「七人の侍」をちゃんと観ていなかったことを反省しています。
「七人の侍」の【後編】を中心に まとめ
投稿日
2022/04/26
レビュアー
ちゅく
●後編は、麦刈りが終わり、野武士たちの来襲を待ち受ける場面から。先手を打ち、「利吉」の案内で夜、「久蔵」「菊千代」「平八」は野武士の山砦に火を放つ。野武士に誘拐されていた「利吉」の妻(島崎雪子)が「利吉」に会って焼け崩れる砦に引き返す場面が哀しい。野武士は報復に、長老「儀作」の水車小屋に放火、「儀作」と息子夫婦が死ぬ。赤ん坊ひとりだけを救出でき抱いた「菊千代」は「こいつは俺だ」と言って泣く。
侍たちは次々に戦死する。死に方も死ぬ場面も個性的で、それぞれがヒロイックな展開である。生きた人間が、自分の役を果たして死んでいくことを、僕はヒロイックと言いたいのだ。銃撃で倒れた者が三名。剣と槍と弓が、新兵器「銃」に屈する寸前であったことを示すが、最後に、銃弾を受けながら野武士の首領と刺し違えた一名がある。
クライマックスのどしゃぶりの戦では、相手の火縄銃は不利だったが、「勘兵衛」は、野武士たちをわざと村内におびき入れ接近戦を行う。「菊千代」がまず砦に入った野武士を縦横に切る。「勘兵衛」は、自ら刀と弓を駆使して野武士を一人ずつ仕留めていく。弓を使う時は刀を土塚(たぶん死んだ仲間の墓)に差す。村人も先を削った棒槍で充分に闘う。物語では6月頃の設定のこの豪雨の決闘シーンは、真冬の2月、東京都世田谷区のオープセットで撮影されたそうである。雪を消防放水で溶かし、泥濘が出来、これが結果的に成功した。雨は墨汁を入れた水を使った。透明の水は、白黒フィルムではハレーションを起こし、雨に見えないためだが、キャストやスタッフはさぞ寒かったろう。
「勝四郎」が村娘「志乃」(津島恵子)と結ばれ、村に残ることになった。彼は「た」か「△」の前者を選んだのだろう。
戦死した四人の小さな墓を見つめ、「勝ったのはあの百姓達だ。わし達ではない。」と「勘兵衛」がもう一人に語りかける。田植え唄が聴こえていた。このセリフは、映画の最初の「戦国時代──あいつぐ戦乱とその戦乱が生み出した野武士の横行 ひづめの車輪が良民の恐怖の的だった──その頃」の字幕と呼応している。
「ハンディカム」撮影──1シーンを複数のカメラ(レンズの焦点距離も異なる)を初めて採用。一度燃やしてしまったセットを二度作る経費は莫大なもので、それを削減するための追い込まれた判断だったが、結果的に映像迫力を多角化することに成功。フィルムカメラの場合、それを切ったり貼ったりする編集が滅茶苦茶大変であったことが推定される(編集:岩下広一)。
早坂文雄の音楽は多彩。冒頭の打楽器(太鼓や弓弦)の入る「野武士のテーマ」、スロー・マーチ風のメインテーマ曲「侍のテーマ」(「隠し砦」よりもゆっくり)、ジャズ風の「菊千代のテーマ」、叙情的な「志乃のテーマ」、低男声のハミングを中心にした声だけの「百姓のテーマ」、そして「田植え唄」は日本の民俗詠唱風。ほかに琵琶法師も木賃宿で弾く。
自分が生存していれば、また見たいと思う。そのときには、どんな社会になっているだろう。
群像劇(前編)
投稿日
2020/09/04
レビュアー
カマンベール
1954年。黒澤明監督作品。
「七人の侍」は日本映画で一番有名で、邦画の代表作として世界に轟いています。
この度やっと観ることが出来ました。
ディスカスでなかなか借りれなくて、DVDを購入してしまいました。
収録時間は207分間、ディスクが2枚です。
「七人の侍」とは、戦国時代(1586年)を舞台に、収穫期に実った作物を略奪に来る野武士に業を煮やした農民たちが、武士を雇って野武士の襲撃から村を守る話しです。
農民たちと浪人の侍の物語です。
苦労してやっと収穫にこぎつけた稲作を、暴力を嵩に略奪するなんて、不条理です。
あってはならないこと。
(そんな理不尽は現代の日本で世界で溢れているのが現実ですね)
映画は収穫を守ることを請け負った「七人の侍」の活躍より、なけなしの米を炊いて食べさせて、食いっぱぐれて腹を空かせた侍たちを雇う農民の姿に多くの時間を割き、彼らの事情やエピソードを追って行きます。
207分間の映画ですので、意外と事細かく描かれます。
「七人の侍」の選出に小一時間かけてますからね(笑)
前半は戦いの準備・・・と言って過言ではありません。
それにしても七人の侍のリーダー志村喬の筋道だった戦法。
西の入り口は竹槍で塞ぎ、東の入り口は橋を落とす。
おびき寄せた野武士は一人また一人と殺して行く計画。
野武士四十人は全員馬に乗っています。
馬のない「七人の侍」は地上から攻める・・・農民も竹槍で応戦する・・・
しかし敵の野武士は鉄砲(・・・なんと、種子島というネーミング)や弓を撃ってくる。
圧倒的に不利な「侍と農民たち」
そこをどう戦うか?志村喬のリーダの才覚が試されます。
(後編に続きます)
もう何も言うことはありません。
投稿日
2018/10/07
レビュアー
さっちゃん
なんつっておいて書き始めるんだからレビュアーってのは業だねぇと思う今日この頃。
本当に久しぶりに観返してみて改めて凄いと思った。これは映画好きなら1回は観ている筈なので、この映画を話し出したら多分、止まらなくなるに違いない。
それくらい豊饒な作品だと思う。監督はもちろん、俳優陣も凄い。山奥に実際に村を作ってしまうところも凄いし、撮影技術、殺陣、どれを取り上げても語り尽せない魅力に溢れた作品だと思う。
その何もかもを語ろうとすれば2千字では、とても追っつかないのは目に見えているので、今回、観て気がついたところをつまみ食いよろしく紹介してみようと思う。
まず、ユーモアの使い方がうまい。志村喬が剃髪した頭をつるりとなでる場面が可笑しみを誘う。三船敏郎扮する菊千代が武士の作法を知らないがゆえに引き起こす珍事もあり、要所々々に仕込んだユーモアが緊迫したアクションに対する”緩”の役割を果たしている。余談になるが、この物語でも三船敏郎は名無しの権兵衛となっている。(『用心棒』の主人公は周りの様子を見て桑畑三十郎と名乗り、その続編である『椿三十郎』では庭の花を見て「椿三十郎、いやもうすぐ四十郎かな。」と名乗る。)
脇の俳優さんでも東野英治郎は切られて飛び出して倒れるだけの盗人役というのは昔からテレビなどで、あの黄門様がと紹介されていたから知っていたけれど、木賃宿にいた琵琶法師が上山草人というのは今回、初めて知って吃驚。戦前のハリウッドで早川雪洲と並んで有名だった日本人俳優じゃありませんか。野武士の中にも上田吉二郎がいたり、多々良純が人足やってたり、上山草人以外はみんな新人だったのね。
それから、村の長老的存在である爺様が冒頭の合議で言う「やるべし。」という言葉が赤塚不二夫の「モーレツア太郎」に出てくる”べし”という蛙の名前のヒントになっているというのは大いに余談だが、単行本のカバーに書かれていた、そのエピソードを妙に覚えているものだから、ちょいと書いてみた。
で、映画の主題である七人の侍に率いられた百姓と野武士との闘いであるが、これがリアルであると同時に絵になっているのが流石と思う。最初は野武士の本拠に夜襲をかけ、そこで儀作(土屋嘉男)が連れ去られた妻と会い、永遠に分かれることになる悲劇が簡潔に描写される。
次に本格的な襲撃を迎え撃つ第一段として一騎、または二騎の野武士をわざと村に入らせて押し包み、倒すという戦術。最後に数を減らした野武士全員を村の中に入れて決着をつけるというクライマックスであるが、最初の策で落馬した野武士を村人が集団で殺す場面のすさまじさ、与平(左卜全)が野武士の騎射を受け亡くなる場面に戦の非情さが表現される。クライマックスは豪雨の中、敵も味方も泥にまみれての必死の攻防。志村喬も弓の鍛錬をかなり、やったのであろう。矢を受けて倒れる野武士が本当に射られたかのように見える。また、三船敏郎が塚に刀を数本、差して切れなくなったら取り換えるというところもリアルである。実際、どんな名人上手でも数人、切れば知脂が刃にまとわりついて切れなくなるそうである。
ラストの志村喬の名台詞であるが、達観したようにも村人の生命力への羨望のようにも聞こえるところが深く、風が砂埃を巻き上げている侍たちの墓標の画とも相まって一抹の寂寥感が漂う余韻のあるラストである。
最後に本筋とは全く関係ない話であるが、3時間を超える本作の途中に「休憩」の字幕が出るインターミッションがあるのは、昔の映画は観客への気遣いがあったんだなと思った次第。まぁ、こういう映画は何度でも観て、その度に新しい発見があるのだと思う。次に観るのはいつだろう。
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七人の侍