第三の男

まず、何をおいてもこの有名なチターの奏でる
「第三の男」のテーマがたまらない。
タイトルを知らなくても、デパートなどで流れて
いるメロディを誰しも一度は耳にしているだろう。
時に軽快（場面を重くしすぎず）で、時に緊張感
をもって見事に１曲で表現している。

次に良かったのが占領下の荒涼としたウィーンの
街並み。
壊れた建物が時代を表現しているのと共に、
復興が徐々に進んでいる感を演出。しかし、不安定な
足場が緊張感を演出したり、高く積まれた瓦礫が
身を隠す盾になったりと実に上手い。
また、街灯が少ないために街の中心部といえども
明るくないために、光と影を演出するにふさわしい。
そう、演出が自然！

美女に惚れっぽい俄探偵のホリーや、一途に恋人を
思い続けるアンナ、いかにも怪しい男爵や医者といった
登場人物は、「ハリー」の実像を見ている者に撹乱させ
よりこの映画の中へと惹きつける。
現代映画のように小道具や小細工が無い時代の映画だけに
賛否あるかと思うが、単純な故に見所を突いている。

何よりタイトルがいいじゃない！「第三の男」

　誰もが、そのタイトルくらいは聞いたことがあるであろう『第三の男』。
　そのテーマ音楽がなぜかエビスビールのＣＭで流れる『第三の男』。
　キネマ旬報による外国映画オールタイムベストでも第４位に入る『第三の男』。
　それを、今まで観ていなかった「怠慢の男」・・・オレ(T_T)。

　いつかは観てみなければと思いつつ、ようやく、けっこう楽しみに観たわけですが、正直、そんなに感銘は受けなかった。
　ストーリー的に、もっと意表を突く展開があるのかと期待したけど、たぶん今の時代に観たからとは思うが、それほどでもない。
　作品そのものには引き込まれはしたし、超有名だというラストシーンには「無視かいっ！！」くらいの突っ込みは入れられたけど・・・そもそも、オーソン・ウェルズがピンと来なかったし・・・こんな虚け者の自分に、本作を語る資格があるのだろうか？などとしばし悩んでしまった。

　それでも『第三の男』ってのが誰なのか？これはたぶん外していないと思う。言うと正解の場合ネタバレになるので言いませんが。

　それにしても、もっと重厚な作品かと思っていたら、意外に軽妙
でありました。あの音楽のせいだろうな、やっぱり。

まったく知識無く観てみました。
子供の頃からよく聞いた、軽やかでのどかなチターの曲。
だからのんびり、のん気なコメディか何か？などと思ってました。
そしたらサスペンス映画。

1949年オーストリア。友人ハリーに招かれ、米国からホリーが尋ねてくる。
ハリーは事故で死んだと聞かされるが、現場にはつじつまの合わない「第三の男」がいた、と話を聞く。
ホリーはハリーの恋人アンナとも会い、ハリーの消息に疑いをもち、追い始める。

名優と名高いオーソン・ウェルズを初めて観た。
確かに表情に独特の凄みがある。
技巧のことは詳しくないけれど、印象的なシーンが多くある。
モノクロだけに、光と影のコントラストが美しくて、切り取っておきたいくらい。
特に骨のやたらと多い、アンティークな観覧車。
オーストリアの下水溝での追跡。
撮り方も格好良くて、後で聞いたら、やはりそこは有名なシーンなのだそうだ。

この時代の女優には、神々しい美しさがありますね。
モノクロだから、余計に輝いています。
今の人には真似できない色気、美しさ。

ハリーはスパイだったのかな？
ストーリーは現代ものよりも単純だけど、逆に説明が欲しいくらいわかりにくいところもあり、古典の良さは堪能できます。
美しいシーンがたくさんあり、話もわかってないところがあるみたいなので、また観てみたいと思います。

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この映画、かの淀川　長治氏が「映画の教科書」と言った作品。

オーソン・ウェルズ扮するホリーは友人ハリーの死がふに落ちず、いろいろ調べていくうちに、死んだはずのハリーと出会ってしまう！！

その出会い方は抜群のシチュエーション、そしてカメラワーク、見事な小道具（ねこ）を使ったもの！！

思わず、あぁぁぁーって叫びそう。

そして、ハリーの本当の姿を知ってしまったホリーは、警察と共に彼を捕まえようと、追いかけっこが始まる。

・・・・・そして、エンディングなわけだけど、彼女も一途の愛を貫くという見事な場面。どういうことなのかは観てのお楽しみ。

でも、のぼ的にはやはり、同時期の作品では、ヒッチコックが好きかな。

一度は観てみて損はないかも。では、さよなら、さよなら、さよなら〜(^_^)/~

とても有名なテーマ曲とオーソンウェルズという俳優の名前しか知らずに見始めたのですが、予想外でした。
曲の感じから楽しげな、のどかな話を想像していたのですが、サスペンス物で曲と合わない感じがしました。
ストーリーには引き込まれるものがありますが、観終わってしまえば「へぇ〜、そういうことだったの・・・・」という感じです。
お話の背景が１９４９年のオーストリア。
戦後のごたごたした状態での、当時の条件下でありがちな犯罪者を追う警察と犯人の関係者。
私には今ひとつ理解しきれないものがありました。