ウインド・リバー

すげぇ…すげぇ、映画でした。
みぞおちにズシンと重く響く作品です。
監督・脚本は『ボーダーライン』の脚本を書いたテイラー・シェリダン。
なるほど、テイストは同じだ！

主演はジェレミー・レナーとエリザベス・オルセン嬢のお二方、
どっかで見たと思ったら『アベンジャーズ』ですね。
レナーは本作でもハンター役です。
『ウィンドリバー』には、オルセン嬢の姉貴が出ていた『フルハウス』のジェシーおいたんが決して教えてくれないアメリカがあります。

冬の雪山がどれほど過酷か…
インディアンが置かれている状況…
出稼ぎ労働者たちがどんな連中か…

九州程の広大な地域に警官が6人しかいなかったそうです。

にしても、エリザベス・オルセン…可愛いですね〜

可愛いだけが取り柄で、
姉の七光りで業界渡り歩いているだけだろ？
FBIもダニーのコネで入ったんだろ？
って穿った眼で見ちゃいますが、

この映画で、役者としての力を証明したと思います！

私の評点、星4.5ですが、
オルセン嬢のサービスシーン(濡れ場)があれば、文句なしで満点でした！
寒いので終始、厚着なのですが、モコモコした感じもすごくよかったですがね。
※お着換えシーンで見せた黒のTバックはプラス査定でしたよ。

オルセン嬢の可愛さに圧倒されました！

イザベル・アジャーニの映画にもありますが、世の中、可愛いだけじゃダメです！

しかし、可愛くなければダメなのが渡世なのです…

親の七光りがあってもトリ・スペリングは可愛くないからダメだったでしょ？
スペリングにはオルセン以上の七光りがありましたが、あのご面相では…

ジェレミー・レナーが素敵でした。
なぜか昔観た「ソルジャーブルー」を思い出しました。

映画の最後で、「ネイティブアメリカンの女性失踪者の統計は一切ない」と記されています。

このメッセージは、本来は、最初から提示され、徐々に描かれるべきではないか。
僕は、そう思う。

暴力と暴力のぶつかり合いを描いた、単なるアクション映画にしか過ぎない。

主人公の男（ジェレミー・レナ―）は、たしかに次の要件をもっている。ここだけが、この映画の支点である。

一、彼は、ネイティブアメリカンの女性と結婚し、彼らの娘は拉致され殺された。

二、彼は警察でもFBIでもないが、娘の死の謎を追っている。

三、彼は長距離を正確に射る猟師である。雪のなかで白い服を着て、静かに獲物を定め、仕留める。

四、彼の親しいネイティブアメリカンの娘の遺体を、彼が見つけた。

これは、実録（ノン・フィクション）なのだろう。いや、それをもとにした、米国映画なのだろう。
このDVDの状態のままでは、駄目だ。監督はもっと「ネイティブアメリカン」の社会、状況を描きたかったはずだ。
娘の死を嘆く父が、顔を青と白の死化粧をして、丘の上から谷間を眺めるとき、男は寄り添う。彼が獲物の結末を知らせたことで、父の鎮魂に変化が起こる。山を降りて、裁判所へ行く。
ここが、もっとも、この映画の主題を語っている。

しかし、フィルムは、編集段階で、多く削られたのだのだろう。その結果、つまらない、アクション映画になってしまった。

ちゅく

作りはサスペンスドラマでワイオミング州の田舎で起こったレイプ殺人事件を追うFBI女性捜査官とそれに協力する地元野生動物局のハンターが描かれているがその背景にある特殊地区、すなわち先住民居留地の闇が垣間見える。
先住民、ネイティブアメリカンと言葉を変えてはいるがインディアンを祖先に持つ人々である。
白人たちがアメリカ大陸に移住を始め、西部開拓時代から延々と続く先住民族との戦い、もう200年以上を経過した現在でも彼らは先住民居留地に暮らしている、舞台となっているワイオミング州、ウインド・リバーもその一つ。
画面に出てくるように荒涼とした酷寒の地、「ここには雪しかない」と叫ぶ若者、どうしようもない閉塞感の中で希望も見つけられずに暮らして行かなければならない闇がそこにある。
ハンターであるコリーが雪の中でこと切れていた先住民の若い女性の遺体を発見したことでFBIから派遣されてきた若い女性捜査官ジェーン、居留地は地元警察であるインディアン部族警察の管轄ではあるが脆弱なためこうした事件はFBIが捜査することになるらしい。
現地の事情や地理天候に不慣れなジェーンはコリーに協力を求め捜査に着手することに。
検死の結果直接の死因はコリーが指摘した通り寒さのため雪の中を裸足で走ってきた被害者は肺を凍らせ出血し窒息、想像を絶する寒さなのであろう。
こうしてコリーの協力で事件の核心に迫るジェーンだったが、彼女が想像もできなかった地域の特殊性を認識しなければならなかった。
コリーの裁きも自身が娘を事件で失った者として共感できる。
やはり未だにはっきりとした解決策もないまま放置されているネイティブアメリカンの問題は人種差別とならんだアメリカの恥部の一つと言えよう。
でも希望もなく見捨てられた土地に暮らしながら、その現実をなんとか受け入れて生き続けることを選ぶ登場人物の強さに勇気をもらったような気がした。

こんなことが実際に起きてると思うと怖いなと思いました。
誰が犯人なのだろうとずっと思いながら見てました。どんどん謎がとけてきてラストのすべての結末が分かった瞬間恐怖になりました。実話だから結末は驚くようなことはないのだけどただただ恐ろしいと思いました。FBIの女性ジェーンが最初頼りなく見えたけどよく頑張ってくれたと思います。
娘を亡くした家族の気持ちも見ていて苦しくなりました。

ラストで女性の失踪者の数の多さに恐怖を覚えました。