プロメテウス

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劇場での鑑賞以来２回目。
とにかく映像の迫力、そのスケール感はスゴイ。劇場の大スクリーンで見なかった人はその点ちょっと損したかもしれません。

これは『エイリアン』シリーズの前日譚という設定で、三部作の予定らしいのだけれど、今後の続編を観てみないと評価は下しにくいところです。
大仰に宣伝された“人類の起源”の根本の部分、その経緯は続編以降に持ち越されているようで、本作は「エイリアン（と人間）の起源を探る」の序章ですね。エイリアン・シリーズでは人間とエイリアンとの闘いがメインでしたが、こちらは人類の愚かさ、「人間って何だ？」みたいなことを主題に据えており、あの『エイリアン』とは本質的に違う作品になってます。
当初はＪ・キャメロン（『エイリアン２』で監督）が監督を務める予定だったそうですが、作品の内容に納得がいかず監督を断ったそうですね。本作にはちょっと“説教臭さ”があるんですよね。神への信仰を持ちつつも、科学の力によって禁断の未知の領域を探ろうとする人間の姿、バベルの塔を伸ばし続ける人類がその果てで遭遇する悲劇、そういったやや重いものが作品の軸になっていて、それはショウ博士が身に着けている「十字架」がしばしば話題になることに象徴されています。これは想像ですが、キャメロンは『エイリアン』１・２作のように痛快に楽しめる娯楽作品としてのＳＦ映画を撮りたかったのではないでしょうか。本作には『２００１年宇宙の旅』のような神秘的な荘厳さを求めた企画意図が感じられるのですが、もし制作サイドの狙いがＳ・キューブリックとアーサー・Ｃ・クラークがタッグを組んで作り上げたあの金字塔に挑戦しよう（あるいは近づきたい）ということであったなら、それはちょっと無理かも。レヴューに不満の声が目立つのもむべなるかなと思われ、これはキャメロンの判断が正解という結果になるかもしれません。

その内容については、プロローグで映される惑星は太古の地球なのか、そうでないのか？地球だとしたら年代は？人間型の大男が何かを呑んで滝に落ち、朽ち果てるのが人類の始まり？
また、プロメテウス号が着いた惑星で異星人が作った施設の中にあった「大きな首の像」は何のためにある？と謎だらけ。
ストーリーの中で明らかにされるのは、「エイリアン（怪物）の元は、異星人（地球の人類の創造主、原種？）が作った『大量殺戮のための生物兵器』で、プロメテウス号が降り立った星は、それを生成・実験するための惑星（異星人が住む惑星ではない）ではないのか？」というクルーの仮説のみ。解決編は続編以降になるわけですが、私はこの先のストーリー展開を示唆しているのではないかと思われる箇所に気づきました。
最初の方でアンドロイドのデヴィッドが、宇宙船内のモニターで映画『アラビアのロレンス』を見ており（なんと、１３０年前の映画を見てることになる）、その後も同映画のセリフが彼の口からしばしば出てきます。ラストであの惑星を脱出したショウ博士とデヴィッドの二人が、あるいはどちらかが異星人の星にたどり着いた後、ロレンスのような行動・活躍をするとの予告なのかもしれません。

ところで、これは初見のときにも一番感じたことなんだけど、ショウ博士役のノウミ・ラパスの起用には不満ありですね。
エイリアン・シリーズのシガニー・ウィーバーがあまりにはまり役だったので、女性主人公の役者選びに苦心しただろうことは想像つくのですが、本作はシャーリーズ・セロンがクールレディのイメージ通りになかなかの味を出してるので、なおさらノウミ・ラパスが軽く見えてしまう。私の好みなら、レネー・ゼルウィガー（『コールドマウンテン』でアカデミー助演女優賞受賞）あたりを起用したいところですね。
それから、ノウミ・ラパスの日本語吹替をやった剛力なんとかというタレント...ダメですねえ。商業上の理由からか、最近吹替えに若いタレントを使うということが増えてきてるけど、やめてほしいですね。やっぱりプロの声優を使うべき。話に入り込めないばかりか、作品自体が台無しになってしまうような気もしてくる。まあ、原語＆字幕で見りゃいいんだけど...

本作のあくまでも私的な感想が、リドリー・スコット自らのイメージの映像化に極めて特化した作品の、また一つということ。そのもう一つが『ブレードランナー』で、どちらも劇場で観て「なんじゃこりゃ」となって、観直したら面白かったという感想も同じだったりします。
リドリーは元々がTV-CM制作出身ということもあってか、イメージを瞬間に定着する技巧は秀でています。でも物語として見ると、説明不足だったり辻褄が合わなかったりで、破綻しているように思えます。個々のシーンはハッとするほど美しいのに、イメージを繋ぎ合せることに無頓着なのか、イメージを紡いで一遍の物語にする映画というスタイルに今でも馴染んでいないのではと、少々乱暴な物言いもしたくなります。

それはともかく、本作は破壊と再生に主眼を置いていると思います。それもDNAの繋がりを断ち切る破壊と、その後の進化を含んだ再生です。それは冒頭の異星人(エンジニア)のアレから始まり、アンドロイドの無邪気な試みから始まる混乱へと続き、最後のソレとコレとの戦いで締めくくられます。それらは常にオリジナルと進化したモノとの闘いとなってます。それぞれが、異星人と地球人、地球人と地球人＋、異星人と地球人＋＋との闘いとなってます、って少々ややこしいですね。
これはエイリアンの特性を思い出すと分かり易くなります。エイリアンはオリジナルに寄生して、その宿主の特性をコピーした別の生物に進化しますね。DNAの改修を行っているのでしょうか。その場の環境に最も適した生き物へと、常に生まれ変わる存在のように見えてきます。こうして整理すると本作は、冒頭のシーンから終わりまで、常により強いDNAの生き残りの闘いであったと言えるでしょう。要約すると、自然な進化論の人為的な強制バージョンと言えるでしょうか。

一方、その流れに乗らない、決して乗れない存在も本作に登場しています。それはアンドロイドです。彼らもバージョンアップという進化と似たようなシステムを持ちますが、基本的には自らが持つ機能でバージョンアップを選択するわけではありません。私が思うに、本作においてアンドロイドは上記したDNAの闘いというテーマからは異質な存在に見えます。これは、『ブレラン』とは全く異なる扱いとなっています。
こうして整理すると、『ブレラン』でアンドロイドに与えた夢や希望を本作では剥ぎ取っているように思えてきます。ただし否定もしていません。プログラミングに従いアレの命令に忠実であり続け、博士の意志を(遠回しに)確認してからソレを飲ませたりしてますから、ある意味純粋な存在として扱っているようにも思えます。それは無邪気な子供の悪戯とも、混ざり気がない純粋さゆえの戯れとも見えるのです。
こうして考えると、本作はDNAとCPUの闘いでもあったのかもしれません。
そしてアンドロイドは、本作が作られたために、かつて見たとされた電気羊の夢をもう見ることはできないでしょう。

上記のように様々なインスピレーションが散りばめられた本作を、自分なりに整理すると、初見に気付かなかったことが、自分なりに分かってきました。
しかし、難解ちゅうか、リドリー監督、もうちょっと鑑賞者のことを考えてほしいなぁとも思います。
実のところ、リドリーの思考もアンドロイド・タイプなのかもねぇ。

映画の内容は他の方がたくさんレビューしていますので省略します。

字幕ではなく吹き替えで観られる方はかなりドボンです。

ヒロインの吹き替えがあまりに下手くそすぎて感情移入が全くできず、せっかくの場面でもシラケまくりました。

流石に腹が立つほど下手くそな吹き替えだったので誰かと思ったら剛力○・・・

剛力○・・・本当に棒読みで下手くそなんてもんじゃない・・・本人が望んでやったことではないと思うが、かえってイメージダウンだと思います。


最近の映画はプロの声優を使わずアイドルや有名俳優を起用するが本当にやめてほしい！せめてチョイ役にしてほしい。

餅は餅屋だと思います。

ギリシャ神話の話だと思って、先行予約していたんです。
冒頭の真っ白な顔の宇宙人を見ても、考古学者たちが古代遺跡から星図を見つけても、よくあるギリシャ神話の星座の話につながるのかと思っていました。
思い込みというのは、まったく恐ろしいものです。
宇宙船の名前が“プロメテウス”だとわかった辺りで、やっと大きな勘違いに気づいたのでした。
しかし、目的の惑星で巨大な遺跡を発見する前までは、“プロメテウス”の内部、遺跡の中の構造や巨大な頭像、ホログラム映像などは、ワクワクしました。
多分、続編で謎が解き明かされるのだろうと思いますが、私にとっては冒頭のシーンからして謎だらけです。
古代の地球の川の流れの中に宇宙人のＤＮＡが放り込まれたという意味でしょうか？
その時代、地球上には、まだ人類はいなかった？
いなかったとしたら、なぜ人類はその発生からエイリアンにならなかったのでしょう？（あるいは、冒頭の真っ白な宇宙人みたいに）
あのアンドロイドのデイヴィッドも謎の一つ。
彼の知識は、一体どこから？
人類の起源の謎を解く旅のはずなのに、デイヴィッドはすでに何もかも知っているように見えます。
ラストから想像するに、この後、エリザベス・ショウとデイヴィッドが、エンジニアの住む他の惑星に向かって旅立つのだと思うのですが、謎が解明されていくのを見たいと同時に、エイリアンの出番がもっと多くなるだろうことを思うと、かなりの覚悟が要るのです。

やっちまったな　これ以上犠牲者を出さないためにもレビューします
完全にB級映画です　レンタル料返してほしいくらいです
それからもう一つ　吹き替え版の出産した女声優あれだれですか？　もう二度と出てこないことを祈ります　基本をちゃんとやろうよ　まったく噛み合ってない　棒読みちゃんよりひどい　映画界を完全になめきっている
ほんとごめんなさい（＞＜）