大空港

架空の航空会社ですが、出てくる飛行機は本物です。（一部模型やセットもあり）
ジャンボがまだ登場する前（直前）の時代で、もっぱらB707が使われていた時代の映像は、ヒコーキファン的にはひじょうに貴重な映像に感じます。
私は映像で707を見たのはこれが初めてです。実物はまだ一度も見たことありません。

映像も古く、むしろレトロ感を感じてしまうぐらいですが、そっちのけで707に見入ってしまいました。

空港を舞台に悲喜こもごもの人生模様をサスペンス・タッチで描きだしている。非常事態における人間の葛藤の描写に監督の手腕が発揮されていると思う。オールスター・キャストも手伝ってアメリカでは大ヒットを記録したと聞いている。そのため空港を舞台にした作品が続々と製作されてシリーズのようになっているがヒット作は出ていない。

基本は飛行機墜落のパニック映画と言えなくもないがそこに居合わせる人間のなんと深いところまで物語のかけがえのない要素にしていることか!
その人間たちの個性を深く表現することに成功している映画だと思いました。
ジョージ・ケネディ好きです。
こういう人間が今の世界に多くいて欲しいと思います。（好き・嫌いは分かれるところですが・・・）
単なるパニック映画ともいえますが、世の中の一部を切り取って表現した社会映画のような自然さも私は感じられました。
お勧めです。

　1970年代のパニック映画の草分け的な評価をされることが多い本作ですが、原作はアーサー・ヘイリーのベストセラーで人間ドラマとしてもよく出来ています。
　監督のジョージ・シートン自身が書いた脚本が見事で、場面ごとの繋ぎ方も分割スクリーンや、あるシーンでエピソードの中心だった手前側の登場人物が移動し退場すると、後ろ側で別の業務を行っていた人物がアップされて次のエピソードに入っていくといった展開が何回も使われており、オーソドックスな手法ですが、無駄を省き、テンポアップさせる効果があり、いわゆる職人技でしょうか。
　オールスターキャストですが、派手な娯楽大作ではなく正統派的な創り方で、そのことが本作の評価を高め、当時のアカデミー賞でも複数の部門で候補に挙がってました。演技陣ではモーリン・ステイプルトンが素晴らしい演技をみせています。ディーン・マーティンの役は原作では最後まで憎々しい感じだったのですが、さすがに映画ではちょっと改心したように変えていましたね。
　このあとシリーズ化されますが、当然の如くこの一作目を越える作品は登場しませんでした。

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沖縄で飛行機事故が起きたばかりなんで、ああやだなーと思いつつこの映画を見ました。

そしたらこの話・・・いくら古いと言っても・・

大雪のせいで、着陸した飛行機がずぼずぼずぼっと、動かなくなっちゃうんです。会社側の人間は「行って皆さんにお愛想ふり巻かなきゃ」などと言い、かけつけるべき整備関係者は、愛人や妻といちゃつくことに熱心で良い「ちぇっいいとこなのに」と渋々出かけますが、みんな不倫賞賛者達で、ほかの従業員が、せっせとスコップで雪かきします。

機長はスチュワーデスを妊娠させて、爆弾犯人を、ただ乗り乗塔者につかまえてもらおうとします。

むちゃくちゃな状況の滑走路でまだ雪かきをしている中、整備士が「飛行機は教科書道理には行かないんだっ」といって管制塔の
支持を無視して勝手に飛行機を操縦します。この画面、本物の、飛行機から、遊園地の乗り物よりちんけな機体が画面でよいしょよいしょと動きます。
最後は、はっぴーはっぴーと機長はじめ不倫のカップルは妻を後目に大喜び。穴のあいた飛行機をほったらかし、情事の世界へ。
（ヒューマンドラマ仕立てのようですが、ひどすぎるんですよね）

なんと恐ろしいことでしょう。やはり飛行機には乗りたくありません。