こわれゆく世界の中で

都市構想だって、人間関係だって、自分自身だって
なにか新しいものを築こうとしたとき
まず、壊して崩し去ることから始まる・・・
そういったことなのでしょうか・・・

Ｍ字になる前（でもちょっとなりかけｗ）のジュード・ロウが
女性目線からすれば、ちょっと身勝手な感じもしますが
彼の、家族との私生活でのザラツキ・・・
彼の、仕事場での事件に関するザラツキ・・・
何かにつけて表面がザラついていて
前に進もうとすれば、そこに引っ掛かりが出て
あまりにも多面的に物語が進んでゆくのに
その接点に目が離せなくなって
気が付けば、一連の彼の行動が、なぜか共感できるような
そんな気持ちになってくるんですよね

これって
ハッピーエンドのように見えますが
はたして、そうなのでしょうか・・・

事あるごとに口に出される「I'm sorry・・・」
その何通りにも捉えることができる言葉の意味
やさしくて
便利で
ズルい、言葉

ジュリエット・ビノシュの、嘘をつかない裸体がまたいい

どこか騒がしい気持ちに苛まれて
落ち着かない、でも、分かる気がする・・・
不思議な気分に包まれる、そんな作品でした

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こういう映画を観ると、自分たちが生きているということの幸せと不幸せの境界線はなんとあいまいで、地雷とか落とし穴がいっぱい埋まっている道を手探りで進んでいるような気がしてきます。
ミンゲラ監督にしては、現実感ありありの映画です。ロンドンの街にある状況は、ロンドンが顕著とはいっても、多かれ少なかれどの国の大きな街にはあること。再開発、スラム街、格差、移民、閉塞感とか。

男はいつまでも男で、自分の現状には満足できず、常にもっといいものはないか求め、女は子を持った瞬間に子にほとんどの情愛を子に持っていかれてしまう・・・現実的過ぎます。
いい映画だけど、役者さんもすばらしいし、こんな男女は世の中にたくさんにいると思うけど・・・別に映画にしなくてもいいんじゃないかって思ってしまいました。

監督はそういう目で見てほしくないと言っていましたが、
不道徳大嫌いな私でも、
やっぱりジュード・ロウと不倫するのはさぞ楽しかろと
下世話な目線で観てしまいました。イケメンは世の中にあふれていても、美しい男ってあんまりいませんから。

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どういう話だった？と聞かれて説明するとしたらとても面白い作品のような気がする。
だけど、面白かった？と聞かれればNOと答えるだろう。
サラエボからの移民であることが話の中で全然活きてないことが私の中ではどうも
気に入らないようだ。いくつかの核となる話はどれもいいんだけど、組み上げたときに
うまくつながっていない。誰かに何かにもっと注力していればな。
どれもこれも中途半端なままでのエンディング。これだと意味がわからない。
ジュードロウはそれなりの存在感と演技があるわけだから注力すべきは間違いなく
ミロ。彼を描いている時間は多いのだがどうも踏み込めてない。

もどかしさと不自然さが募る作品だった。脚本なのか、監督なのか。。。

映画を見終わり、映像特典で監督の話を見て、パソコンを開いた。
すると、そこにはアンソニー・ミンゲラ監督死去のニュースが・・。
あまりの偶然と、突然のことに呆然。
５分前に届いた最新ニュースでした。
これが遺作なのでしょうか、残念です。

この映画、キャスティングだけで見るのを決めたので、内容を全く知りませんでした。
１つの窃盗事件をめぐって、それに関わる人々の人生が揺れ動きます。

よく考えると大きな出来事も、淡々と進んで行きます。
主人公達の言葉は深く、これを自分なりの考えに咀嚼するには時間がかかりそうです。
特にロビン・ライト・ペンの気持ちが最後まで理解できなくて・・。

そして、ジュード・ロウとジュリエット・ビノシュの釣り合いがどうにもしっくりこない。
年を見てみたらビノシュのほうが８個も上なのですね。
ロビン・ライト・ペンも６個上だし、もちろん年が問題じゃないんですが、なんかジュード・ロウが子供っぽく見えちゃうのです。
「クローサー」のナタリー・ポートマンとの関係を彷彿させる時もありましたが、あの時は釣り合っていた感じがします。

興味深く見れましたが、好きかというとそうでもない作品でした。
でも、アンソニー・ミンゲラ監督とジュード・ロウの作品はもう見れないのですね、残念です。

ジュリエット・ビノシュにやられた〜

あの容姿、垢抜けなさ…、
予告の段階でジュードとそうなってしまうのかと思うと、
ジュード好きの私としては、
やるせなくて借りるのを躊躇してたけど、やっぱり気になって借りた見たら…。

こっちが嫉妬するまでもなく、ビノシュはなから男女の愛や恋なんてなんのその。
嫉妬した私がおこがましい！
彼女にはちゃ〜んと大切な、自分の守るべき家族があって
ただそれに必死なだけ。
満たされないジュードが、そんな気を放つビノシュに近づいたら自分も確かな愛を得られるのかと思ったら大間違いで。

豊かな社会で生きてきて、物には不自由ないが、愛に飢える繊細な男と
死が身近で過酷な地に生まれ、強い家族愛で結ばれたたくましい女、
たちうちできるわけがないです。
黙ってもとのサヤに治まって正解。
というか、そうするしかないよね。
ロビンもようやく自分の扉を開いてくれたことだし。