モナリザ・スマイル

画面いっぱいにレトロな魅力があふれています。

内に熱い心を秘めた大人の女性、
まだ若くて目の前の幸せだけで
頭がいっぱいの女性、
ワケあって複雑な境遇にまきこまれる女性、
等々とても奥行きの深い人間模様が見えます。

紆余曲折の先に、
明るい意欲で満たされるような、そんな映画でした。

この映画は、女性のファンが多いんではないでしょうか。

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豪華なキャストと意味ありげなタイトル、きっと隠れた名作に違いない。
そう思って観てみましたが、それほど話題にならない訳ですね。
何も考えずにサラッと楽しめますが薄っぺらいんです。

５０年代の女性の生き方や美術を題材にしているのだから
深みを持たせることはいくらでもできたはずなのに、どれも中途半端。

「結婚し、子供を産み、夫と子供の面倒を見ることこそ女の幸せ」だと
教育されている学生たちを美術教師が「違う幸せもある」ということを
気付かせていくわけですが、ありきたりな筋書きなのはいいとして
それぞれの教師や学生を浅く扱いすぎていて「で、何だったの？」という感じ。
教師と生徒の関係がいつの間にか親密になっていたり、
イタリア語教師との恋愛がいきなりだったりと置いてけぼり気分です。

ジュリア・ロバーツも「結婚」に肩肘張りすぎてあまり賢くは見えないし、
彼女よりも生徒たちの方がよほど柔軟で大人に見えました。

校長が言った台詞で「昔は大学に通うことすら無理だった」というものが
ありましたが、それを聞いて今も昔も変わらないなと思ったのが、
女性が学歴を持つことの自由、働くことの自由が得られたとしても、
やはり根本的な「女性は結婚してこそ幸せ」という概念はそう簡単には
消えていかないのだということ。
長い長い年月をかけて少しずつ変化はしていくけれど、
それは女性の意識上のものだけ。その現実が少し悲しかったですね。

個人的に観ていて気持ちよかったのは
マギー・ギレンホールとジュリア・スタイルズ。
キルスティン・ダンストよりも個性的で好きです。
エンディングの主婦たちの姿やファッションも素敵でした。

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イタリア語の先生と付き合うのだけは
やめてほしかった　意味わからん

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最初から最後まで何かとジリジリさせられます。
考え方も生き方も違いすぎる現代人にはすごいフラストレーションです。
ストーリー事態はありがちな感じですが、そこはさすがの個性派女優陣が見事な腕を披露しています。

悔しくて、切なくて…泣いてください。

それでも、女性は強いんです！

男優陣もお見逃しなく！！！

ジュリア・ロバーツにキルスティン・ダンストはもちろん、ジュリア・スタイルズ やマギー・ギレンホールなど、配役が『モナリザ・スマイル』のストーリーにぴったりだった。

50年前の女性、とくに高等教育を受けたにもかかわらず、女性は家庭に入って夫を支える良妻賢母であるべきだという風潮のなかで生きた女学生と、他の選択肢があることを懸命に伝えようとした女教師を描いた物語。
大学卒業を控えて人生の岐路に立った女学生の決断を追っているので、現代の日本でいうと、とくに就活前後の女性に観ることをおすすめしたいと思った。

学校を卒業したら何年か働いて、仕事をいつまで続けるかどうかはわからないけれど、結婚はしたいと、現代の女性も思っているはず。
50年前も今も、女の生き方をめぐる考え方はほとんど何も変わっていないんだと思う。
たとえば、学問のために家庭を捨てられるか否か決断を迫られる可能性があり得る点、結婚こそ女の幸せと思って疑わなかったとしても離婚を決断する必要に迫られる可能性があり得る点、報われない恋愛をしてしまう可能性があり得る点、学問と家庭は両立できると訴える人に限って、実は両立できていないということがあり得る点。
50年前が舞台のはずなのに、女の生き方について考えさせる点がたくさんあった。

女には、家庭か仕事か、ステレオタイプな生き方が大きく分けて二つあって、どちらの選択肢をとるかの決断を迫られるときがくるのだと思う。
両立というのも可能だと思うけれど、どちらに重きを置くかを、やはり選択しなければならないはずだ。
どちらの選択肢を選んでも、隣の芝生は青く見えかねない。
モナリザの微笑みの下にどのような思いがあるのかは、はたから見る側にはわからないのと同じように。
決断を迫られたときに、片一方が無理だったから残りを選ぶしかなかったというような決断の仕方をしたら、隣の芝生は青く見えてしまうかもしれない。
だから、どちらの選択肢も、決断をするそのときまで、ちゃんと残しておきたい。
そして、そのときまでに、自分が何を一番大切に思うのか、決められるようにしておきたい。
そんなことを考えさせてくれた映画だった。